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2006年06月 アーカイブ

2006年06月06日

ようこそ『鈴なり』へ

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 『鈴なり』サイトがようやく形になりました。キモノが好きな方だけでなく、日々を瑞々しく過ごしたいと願う全ての皆さんに楽しんで頂ける場にしていけたら幸いです。どうぞよろしくお願い致します。
 6月になりました。私は毎年きまって「あっ」と小さく驚く瞬間があります。それまでしっかりと私を包み込んでいてくれた袷をしまい、裏地のない単衣に袖を通した時です。
あれ、単衣ってこんなに軽かったっけ? と、ものすごく新鮮な喜びに出会います。袷から単衣への衣替えは6月…といっても、今は気温も高くなっているので5月上旬から単衣を着るかたも沢山いらっしゃいますが。いずれにせよ、新しい季節の到来を実感するのはワクワク、嬉しいひとときですよね。
 独特の凸凹したシボが気持ちよく、単衣として人気の高い塩沢。今日は白地に赤、青、緑、紫の水玉模様を織り出したものを着用。『鈴なり』開店を記念して、お太鼓に大きな鈴を刺繍した帯を合わせました。刺繍はしっかりとした量感が出ます。今日の単衣には少々重たいので、帯揚げの色で軽量感を演出。帯締めも控えめに。6106obi

2006年06月08日

梅雨はすぐそこ…?

Ume
 今年は梅がよく実をつけてくれた…と、思ったら5月の長雨がいけなかったのか。ポロポロと落ちてしまった。ガックシ。梅酢を作ろうと楽しみにしていたのに。残った5、6粒だけじゃどうしようもない。けれど、その子たちはわが家の玄関先で季節の番人をしてくれてます。この3日ぐらいでホンノリと色づいてきました。ってことは、そろそろ入梅かぁ。。。

 お天気と相談しつつ、この時期は何を着ようか悩みますよね。遡ること5日前の日記から:
 6月3日(土) お茶のお稽古日。
朝から曇天。降水確率30%。新聞の予報欄には閉じた傘マーク。微妙だな〜。
そこで登場したのがお気に入りの久留米絣。木綿なので万一、雨に濡れても大丈夫!63kurume
この絣は白い部分がくっきりと浮かぶので、今日みたいにドンヨリした日でも清々しくしてくれるんです。この手のキモノは、ともすると野良着っぽくもなるので少しキレイめな帯ですっきりとまとめました。帯は白の塩瀬に更紗風の花模様です。青、白、赤という基本的なトリコロールは、洋装でも和装でも、イキイキとした気持ちになりますね。

2006年06月09日

お掃除日和

 とうとう降ってきました。関東甲信越は梅雨入りしたらしいです。朝から降りしきる雨。あちこち外での用事を計画してたけど、なんとなく出かける気が失せる。どうしても外せないもの以外はキャンセルして家の中から雨を味わうことにする。窓や戸を開けひろげた解放感の中では気付かなかったのに、閉め切っていると途端に気になるだす。窓枠のホコリ…ガラス戸のくもり…読みっぱなしの雑誌…。やけに散らかってるぞ、ってことでいきなり掃除モード全開に!
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お掃除だってキモノで楽しみませう。赤x紺のウール混紡紬。小さめの市松模様が活動的でお掃除もはかどります。こんな時は軽い半幅の帯をサッと貝の口に結べばバッチリ。裾は短く着ると動きやすいです。普段は白の割烹着を愛用していますが、今日は気分を変えて、お気に入りの風呂敷を前掛けにアレンジしたものを着用。家の中がキレイになると、心の中まで『風』通しがよくなりますね。
ちなみにこんなものを履くと、さらにピカピカに。以前、通販で買ったスリッパとモップが一体になった便利グッズ。思ったより使えます。Osouji_3
Mopslipper

2006年06月11日

あじさい

Ajisaihana6月11日、雨。夕べ洗って干しておいた足袋がジットリとしたまま吊るされてる。朝から薄暗くて、時間の感覚が
なくなりそう。梅雨だなー。こんな天気で少々しおれ気味の私を、あじさいがカラカラと笑う。きれい。あじさいの美しさは葉っぱにあるように思える。もちろんお花も美しいけど、あの葉っぱのフォルム、色、艶、逞しさ…かたつむりでなくても恋してしまう。
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キモノの醍醐味の一つは季節を取り入れられること。あじさい柄のキモノや帯が目を引きますね。でも、そのものズバリでなくとも、全体の雰囲気から何かを演出するのも楽しいもの。今日はあじさいのイメージで装ってみました。少し黄みの入った青い紬は雨粒みたいな水玉模様入り。帯は白地に紫の博多献上。帯締めに葉っぱの色合いが欲しくて緑を持ってきましたが、実はこの帯締めは赤x緑のリバーシブルなのね。だから普通に結ぶと鮮やかな赤が覗いてしまって台無し。そこで、帯締めの真ん中にコブを作って、帯留め風にアレンジしてみました。

                  …いっそ、緑色の帯でも良かったかな。  Ajisaiobi_1

2006年06月13日

浴衣を求めて

 「いい浴衣が欲しい」 依頼者Nさんの何気ない、それでいて本音の一言は難しい。『いい』に定義はないのだから。Nさんは外資系にお努めの30代半ばの女性。仕事がハードなだけに、プライベートはキモノで和みたいそうです。キモノ歴は長くないけど、さすがに『いい』ものを見る目は確か。色白で肌がキレイなNさんには、どこかスッと一本スジが通ったような雰囲気が良さそうだな。。。
 そんなNさんに似合う浴衣を探す一日。新富町でナレーション録りの仕事をした後、午後は呉服屋さん廻りを敢行。新富町→銀座ルートなので、銀座通りよりも手前からチェック。【もとじ(和織、和染)】【新松】【世きね】を覗いて、最後は道路を渡って【むら田】まで足を伸ばす。ちなみに越後屋さんは2日前にチェック済み。今年は『しぼり』が目を惹きます。越後屋さんは、いかにも職人技が栄える上質の絞り浴衣を良心的な値段で提供。Fukumoto1_1
Fukumoto2_1
そして特に心奪われたのは、もとじさんで見つけた福本潮子さん作の一枚。『静』と『動』が両立した、洋服と並んでも浮かないモダンなセンスがピカッ!思わず自分が欲しくなっちゃうよ〜。とりあえずNさんにプレゼンしてみよう。

2006年06月14日

ジーンズ vs 小紋 No.1

 キモノを美しく、楽しく、ステキに着たい…のは当たり前。ただTPOを考えるときに洋装が基準になってる方が多いのでは? だとすると「こんな洋服=こんなキモノ、といったイメージの翻訳ガイドみたいなものを作ったら面白いかも」 と、友人のカメラマン・小倉直子さん( http://www.native-spirit-trd-pst.com/ogla.html )と盛り上がり、さっそくフォトセッションを試みることに!
 まず取り上げたアイテムは『ジーンズ』。単なる作業着から、ちょっとしたお出かけまで、ジーンズは活用範囲が広いので何パターンか作成してみました。画像をクリックすると拡大表示します。

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白いレースのインナーに白のジャケット。ネックレスもイヤリングも真珠を選んで、ややフォーマル感を出してみました。靴は白と黒のコンビ。バッグはクロコのクラッチバッグ。

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6月の単衣に最適なキレイな染めが適度にドレスアップしてくれる小紋。それでいて、変り生地なのでガチガチのフォーマルでもなく、遊び心を忘れてません。帯は白だけで花を織り出した夏袋。
せっかくなので、キモノならではの優しさを楽しむために、やわらかな赤い絞りが入った帯揚げを合わせました。(完璧な 『=』 では面白くないですものね!)
草履は限りなく白に近い淡いラメ入りピンク。バッグとイヤリングは洋服の時と同じものを使用。

2006年06月16日

ジーンズ vs 小紋No.2

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超カジュアル&ガーリー。全体にはダークトーンだけど、小さなお花のプリントが軽さを引き出しています。ポツポツとお花に薄い水色が使われているのと、フワフワとした素材が涼しい。

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夏には珍しい暖色系の帯ですが、バランスよく織り込まれた白いラインが暑苦しさを消しています。ザックリとした八寸(芯が入ってない)が思い切りカジュアルで気軽です。実際、芯の入った九寸帯よりもかなり楽ですよ。ワンピの小花を意識して水色の帯締めと朝顔の帯留め。暖色と寒色の割合に気をつけました。帯揚げは間をとって極薄い黄色。

2006年06月17日

ジーンズ vs 小紋No.3

 キモノと洋服の互換性をコーディネイトで考える、という企画。今回は、ファイルNo.1ほどフォーマルでもなく、ファイルNo.2ほど くだけて もいない着こなし。ベクトルをもう少し『個性』に向けたスタイルを作ってみました。


Jkimonobshirt_6
黒のシャツはややマニッシュなシェイプ。お花を刺繍した袖口(見えないかな?)のワンポイント以外はあっさりモノトーンに。


明るいキモノも濃い色目の帯を合わせるとグッと締まります。ただし、はっきりした黒だとコントラストが強すぎてしまうことも(着る人の自信とTPOが問われます)。Jkimonobshirtk_1
なのでここでは黒ではなく、墨色の帯にしました。加えて夏の帯は白い芯がうっすら透けて、さらに馴染みやすいですね。暗い色でも重たくならないように、柄選びは重要なポイント。これは水平線を千鳥が飛んでる図。
パキッとした黒x白の帯締めと、銀鼠の帯揚げで、全体の中心に「さりげない主張」を出してみました。
半衿にも黒を使用することでバランスが取りやすくなったと思います。この辺りが、より洋服っぽいかな…と。


明日はブラックイルミネーションのイベントで司会進行をします。久しぶりの公開生放送(放送時間などの詳細はHPの『Voices...and more』に掲載)なのでドキドキ。何を着ようかな。CO2削減を呼びかけるために、東京タワーのライトダウンをします。そんなイメージから黒地に白い柄がぼんやり浮かび上がるようなのもいいし。反対に、暗がりでも明度を保つ白地の鮮やかなキモノも捨てがたいし。。。あれこれ考えたり迷ったりするのって、サイコーに楽しい!

2006年06月19日

ブラック・イルミネーション

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 6月17日〜21日の夏至の日まで『CO2削減〜ライトダウン・キャンペーン』が行われています。昨日はその一環として、全国各地の施設で夜8時〜10時まで消灯イベントが実施されました。その模様を伝えるTOKYO FMの特別番組を、東京タワーのすぐ近くにある東京プリンスホテル・パークタワー1Fのジャズバーから生放送でお送りしました。いつもよりだいぶ暗くなった東京。バーの中も照明を落とし、ロウソクのやわらかな灯りに照らされて、ゆっくりと時間が流れていきました。
 ゲストはシンガーソングライターの竹仲絵理さんと、チェリストの溝口肇さん。お二人の素晴らしいライブも満喫! 竹仲さんの声はとても魅力的で力強かった。そして溝口さんの『世界の車窓から』を生で聴いたときには、思わず旅に出たような気分になりました。
 溝口さんは持参のチェロを「彼女はアンジェラっていうんです」なんて紹介してくれました。アンジェラはナポリ生まれの超べっぴんさん。きっと溝口さんのことが大好きで、大好きで、この夜もあでやかな音色を響かせていたのでしょう。

キモノは紗の黒地に団扇柄。団扇の中に朝顔や金魚を描き込んだ夏物です。本当ならここまで透け感のある紗は盛夏に着るのですが、まぁイベントだし。昨日はかなり蒸してたし…許されるでしょう! 

帯は黒ベースでありながら、絶妙な多色使いでやわらかさを引き出している点が気に入って即買いした八寸。エコ、希望、未来…そんなキーワードを基に、若葉色が瑞々しい帯揚げと帯締めを選びました。Obiup

2006年06月22日

ジーンズ vs 小紋No.4

 東京はだいぶ蒸し暑くなってきました。日中の外出から戻って来ると、すぐに浴衣に着替えてしまいます。ホッとする瞬間です〜。このところ家にいるときは常に浴衣です。暑くなってきたとはいえ、それでも朝夕は冷えることもあるし、なかなか微妙な時期ですからね。洋服だと「キャミ? 半袖? …でも長袖じゃないわよね」なんてウツウツと悩むのですが、浴衣はすべて解決してくれるんだもの。ちょっと風が冷たく感じられても、ちゃんとお袖があるし、脇が開いててるので熱がこもらないし、さらに暑くなったら衿をグッと開ければさらに涼しい。もう、ホームウェアの万能選手ですございます。Viva 浴衣!


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だんだん夏らしくなってきたということで、今シリーズを締めるのはコチラ。ジーンズに水玉のカットソー。限りなくTシャツなんだけど、胸元のデザインでちょっぴりアクセント。

暑くても、まだ6月。あまりスケスケ〜な盛夏用のキモノを着るのはオススメできません。Jkimonodotk
そこで登場するのが半幅帯です。帯枕を使わない分、背中に密着する面積が小さいのが涼しくてラク。もちろんカジュアル度満点です。ただし、いわゆる浴衣帯ではないので、単衣の小紋とグレード的なバランスはキープ。半幅ではあるけれど、織りのちゃんとした品物であるというのが、さらに遊び心をアピールしています。思わず氷の入ったカルピスを、ストローでカラカラとやりたくなるような水玉だと思いません?
衿はちょっと季節先取りで、麻の刺繍ものにしました。色はほとんど白に近い、淡〜いペパーミントグリーン。

2006年06月26日

目先を変えて…

 降るのか,降らないのか。はっきりしない日はホントに悩みます。傘を持って出ようか、雨コートは必要だろうか。備えあれば憂いなし。でもキモノの日は特に荷物を大きくしたくありませんよね。かといって、荷物を少なくするために、降ってもいないのに雨コートを着て出るのはイヤ。せっかくオシャレしたんですもの〜。

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紗羽織はこんな時にちょっと便利。塵除けになるし、日暮れても安心だし、コートほど暑苦しくないし。 冬の羽織もいいですが、夏の羽織の透け具合には何とも云えない情緒があります。普通の紗とは少し趣きが違い、これは少し変った糸の撚り方をしてるとか。そのせいか軽くて、手触りもガーゼみたいにやわらかい。大胆に染めた笹の柄がまた涼しげ。スーッと風が通り抜けてゆくのを感じます。

Shabaori2
『贅沢品』と敬遠する人もいます。ごもっとも。けれど、予想外に活躍してくれるのも事実。薄物の羽織は活躍期間が長いのです。一般に『お花見のころから…』なんて云うぐらいですから。ちなみに羽織の下は「ジーンズvs小紋」でおなじみの単衣。同じキモノでも、ぐっと印象が変るのが羽織マジックですね。

生地の風合い x 色柄 x 透け感 x 心意気=夏のキモノのオシャレ。


実はコレ、原宿のクエストホールでの朗読ライブの時も、ワンピースと組み合わせてステージ衣装にしました。こんな場面でも役立つとは、私も思ってなかった…。Questhall_5

2006年06月29日

ちょっとしあわせ

 今日はずっと先送りにしていたことにやっと着手しました。
戸棚の中で眠っていたお下がりのキモノ。ぶきっちょな手に針を持って、チクチク、袖丈をつめたのです。以前は、お嬢さん方は振り(お袖)を長くしたもんなんですよね。まるで夢二や中原淳一の世界!ってなもんで、可愛くてエレガント。でもよそ行きならともかく、超普段着で振り袖はちょっと今の生活には不便かも。どうも私は「しゃなり、しゃなり派」ではないし…襦袢だって合わせなくちゃならないし。透けなければウソツキの替え袖でクリアできるけど、夏物はバレバレなので X 。そんなワケで、肩バリバリに凝ったけど出来ました。これで準備OK. いつでもカモン真夏!
 一方、家の前には十何足かの靴を並べました。ワケあって私の従姉妹が履けなくなってしまった靴。私にはサイズが合わないし、かといってそのまま捨てるのも忍びない。それで『ご自由にどうぞ』って並べてみました。横目でチラッと見て通り過ぎるか、「いや〜、何これ〜。ギャハハハ」と冗談のタネにしてゆく人たち…。しばらく窓の外を気にしてたけど、誰ももらってくれそうにもありません。あぁ、今の時代はこんなものを拾ってゆく人はいないのかな…と、ちょっと寂しい気持ちになりました。
ところが!!
 私が針仕事に熱中してる間に、ふと気付くと靴がいつの間にか全部なくなってるではありませんか。「ギャハハ」とバカ騒ぎをしながらも、あの子たちが引き取ってくれたのかな。しかも、靴を並べておいたところには「アニマル柄の靴を頂きました」とか、メモまで残っていました。じ〜ん。世の中、捨てたもんじゃないわ!
 キモノも靴も生き返った日でした。そしてモノという方舟に乗って、人の暮らしや心はどこまででも旅をするんだなと思いました。なんだか、ほんのりシアワセ。

出来上がったキモノの画像はまた改めてアップしま〜す。

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