« 服部綴工房 1~綴れとは? | メイン | 服部綴工房 2~国産? »

極彩色

 青山のスパイラルガーデンの前を通りかかると、白黒で「極彩色」と書かれた看板が目に入りました。極彩色…を白黒で謳っている。なんだか引っかかって、フラリと中を覗いてみました。「妄想」と題された数人の作家による写真が何点か。そして天井からは(昔、学校のお楽しみ会なんかで飾ったような)色とりどりの紙でこしらえた花が沢山つるされ、さらに着物を土台に制作された衣装をまとったボディが何体も展示されてました。あらゆる色と素材を用いて生み出された極彩色の世界。
 正直なところ、私にはこの展覧会が何を訴えてるのか分りません。ただ、その空間にいると無数の色が意識の中で混ざりあい、やがてポツンと無彩色の中に佇んでいるような心持ちになりました。有彩と無彩。水墨画を見ていると、沢山の色が浮かんでくるけど。その逆ってこと? ふしぎなかんけい。

  Gokusaishiki

 着物のコーディネートなど、配色を考えるときに「調和」は大事な決めてになります。しかし思い返せば、自然界に不調和なんてありましたっけ? 無尽蔵に存在する色、色、色。それらがどんな順番で、どんな組み合わせであっても、そこには「美」が生まれる。
人間は秩序を作ったことで美の可能性をつみとってしまったのではないか…? 無秩序の中の秩序。人の頭で考えた調和が、不調和を作り出してしまうのか。
 洋服では考えられないような配色が有り得る着物。それは着物が自然の素材を活かし、自然にモチーフを求めてきたから? 多くが化学染料や合成顔料に取って代わってしまった今日でも、それでもなお、私たちは四季を抱く自然と寄りそおうとする。
  着物は練りに練られ、洗練された芸術である。と同時に、手つかずの野生の象徴なのかもしれない。着物が多くの人の気持ちをくすぐるのには様々な理由があります。一つには、きっとそういった原始への郷愁や、自然への解放をチラつかせるから…なのでしょうか。

モーリの色彩空間Part10「極彩色」は南青山のスパイラルガーデンにて、10月3日まで開催されています。

About

2006年09月29日 16:06に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「服部綴工房 1~綴れとは?」です。

次の投稿は「服部綴工房 2~国産?」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35