« 2006年11月 | メイン | 2007年01月 »

2006年12月 アーカイブ

2006年12月03日

冬の彩りと紬のいい関係

 Kiku
 12月。暖冬とはいえ、冬は冬。どうしても暗いイメージが付きまとうけれど、ところがどっこい。冬だってしっかり彩り豊な楽しい季節。
 どこからか飛んできた種から育った菊。2年目にしてようやく花が咲きました。うれしーっ!すっかり紅葉したナナカマドの葉は毎日ヒラヒラ〜。その根元にある南天の実が真っ赤っか。その後の万両も色づいてきました。季節を感じます。空気が乾燥している分だけ、色彩がまっすぐ目に飛び込んでくるみたいで気分が冴えてくると思いませんか。悪くないね…冬!

 気分が冴えても、根っからのボンヤリは治らないようです。東京の地下鉄は入り組んでいるのでボンヤリは命取り。今日も気付いたら知らない駅。寝過ごすのならまだしも、起きてるくせに降り忘れたり、何故か全然違う線に乗ったり、逆方向を目指したり…。方角の神様が私を操ってるとしか思えない!…それとも、これも何かの必然なのかしらん。

 そんなわけで夕方からの着付けレッスンにギリギリになってしまった。生徒さんが来る前にスベリこんで、大急ぎで準備。「やる、やらないは自由だけど、知っておくと便利」ってんで、結ばないお太鼓のお稽古をしました。教えつつも、私自身が普段やらないので、今ではかえって生徒さんの方が私よりも上手かも!…て、感心してる場合じゃないですよね(汗)。【教えることは、教わること】これは昔、私が着付けの師匠から頂いたお言葉です。

Omama

母方の祖母がお気に入りだった帯で、シックめに装ってみました。ザ・紬って感じが今日の気分…かな。

2006年12月08日

十二月八日

 ナレーション録りの仕事を済ませ、フラリとお気に入りのギャリーに立ち寄る。大好きなイラストレーター、山口マオ氏の個展。人のようなネコのイラストは、ご存知の方も多いことでしょう。今回の個展はグワッシュや油絵など、マオさんをダイレクトに感じられるものばかり。どれもステキ! 中でも、ものすご〜く恋した一点は……ありゃ、すでに売約済み。はぁ〜。しかし残念なことばかりではなかった。マオさんに、ギャラリーのオーナーが紹介して下さったのです。マオさんは、どことなくご自身が描かれるネコに似ていた。
 さて、恋した絵は売れてしまってたけど、もう一つ素晴らしいものを発見。マオ・ネコが No War と書かれた箒をプラカードのように掲げているイラストカード。8cm程のミニ・箒も付いてます。箒→ホーキ→放棄。カードの裏には日本国憲法・第二章・戦争の放棄(第九条)が記載されています。「戦争ホーキの会」という活動をしている方々に、マオさんが賛同してイラストを描いてるそうです。大きな声をだしたり、デモをやらなくても、僕なりにできること…とのこと。お値段は、1つ50円以上ならいくらでも。要するにカンパ。ヒステリックでなく、それでいて力強いものを感じました。
 奇しくも今日は12月8日。65年前の今日、太平洋戦争が始まりました。そんな喜べない日付が、この小さな「戦争ホーキ」と出会うことで新しい祈りの日付になれるんだと思いました。

 着物には多くの吉祥模様が描かれます。そして他愛もない語呂合わせのような縁起物も好まれます。日本の着物に限ったことではありません。どこの国、どこの民族にも、大切な人の無事や平和を願う気持ちを込めた意匠があります。「想い」は肌の色や言葉を越えるのだから。幸多かれ。

Mao_1

山口マオ・個展「オイルペインティング」2006.12.1〜13
OPA gallery 東京メトロ表参道駅A2・A3出口より徒歩5分 03-5785-2646
http://www.geocities.jp/opa_gs

2006年12月14日

セサミのチカラ

 暖冬。ひょっとしてこのまま暖かいのか?…と、ちょっと思ったりしましたが、それなりに冷えてきましたね。でもまだ年末の実感はわかないな。 街はワサワサしてるし、家の大祓も無事に済んだし、市場にはお正月の食材が並び始めたし。外堀はかたまってるんですけどね〜。心の中は取り残されてる感じ。
 てゆーか、まだ暮れてられないのです。だって大事なイベントがあるんですもの。そう! The New Kimono-Knitwear amamfwawa はチェックしてもらえたでしょうか。販売フェアもいよいよ今週末になりました。天気予報によると、週末は良いみたいだし。あとは皆さんにお越し頂ければバッチリでございます! amamfwawaのウェブにも商品画像が載っていますから、気になる方は是非のぞいて見て下さいね(http://www.amamfwawa.com) 。そちらのブログにはお洋服とのコーディネート例なんかも出ています。

Fluffy_sesame

 今日はカーディガン・タイプの FLUFFY を着ました。色はセサミ。着物は母が若いころに着ていたもので、私もとても気に入っています。でも気分によっては少し派手に感じることも。今日みたいな曇天(夕方から雨)だと気持ちもマッタリしてて、あまりはしゃぎたくない…そんな時には、FLUFFYセサミを一枚羽織るだけで全体の派手さが抑えられて気持ちと着物のバランスがとれるので助かります!

Fluffysesame1s
写真だとあまりハッキリ分らないかもしれませんが、ニットならではの繊細な編み目がとてもオシャレなんですよ。それにモヘアは暖かーい。ちなみに昨日はNHKの生放送に、色違いのパウダーシュガーをデニム&ブーツに合わせて着ていきました。

2006年12月16日

あむあむふわわ・フェア in Ebisu

 The New Kimono-Knitwear amamfwawa Debut!
鈴なりでも告知していた amamfwawa (あむあむふわわ)が今日デビューしました。製品としては存在していたものの、じかにお客様の目に触れる場をようやく設けることができました。「写真で見るのと印象が違う」「実際に着てみると、もっとステキ」など、いろんなご意見を聞くことができました。ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。

Amfwafair

 今日と明日の二日間(12/16、17)、恵比寿の奥和屋という呉服屋さんで販売フェアを開催。店内にコーナーを設けて、皆様に自由に見て頂けるようになっています。中には「実は全く着物は着ないんです」という方も、洋服の上に羽織ってみたら「いいわ!」と購入してくださったり。「まだ着れないの。でもこれから頑張ります」と着付けへのモチベーションを高めて購入してくださったり。色々な角度でamamfwawaを手にとってくださって、本当に嬉しいです。(写真はニット・アーティストの笠間さん)

Amfwafair2お店の前でパチリ!


 興味深かったのは、皆さんが直感で「あ、いい」と最初に手に取られたものが一番似合ってることが多い。感度の高い方々なので、ちゃんと自分に似合うものが分ってるのでしょう。また、好きなものは、好きで着ている他のアイテムとの相性が良いということもあるのかな…? それから、女性だけでなく男性のお客さまにもいらして頂きました。男キモノも、自由にオシャレに、それぞれ楽しんでらっしゃるのがステキでした。明日はどんな方たちとの出会いがあるのでしょう。
奥和屋さんでのフェアは明日も開催します。ぜひ!
詳細は http://www.amamfwawa.com にて。

2006年12月18日

アクティブ・キモノ

 今、めちゃめちゃ濃いウーロン茶を渋い顔して飲んでます。一つにはハトがとまった瞼を開けているため。もう一つには少しでも摂取したカロリーを減らせないかという願いを込めて…。
 ふ〜、やっと終わりました。amamfwawa 店頭販売フェア。今回は市場初お目見え「ザ・デビュー」ということで、準備のバタバタと緊張の猛攻にKOされそうになりました。でもフタを開けてみれば、沢山の方たちに応援して頂き、とても良い経験ができました。多謝!

Activekimono

 ところで着物だと行動を制限される…と思ってる方は少なくないですよね。実はそんなことないんですよ。「ジーンズからイブニングドレスまで」と私は云ってますが、着物にもいろいろなTPOに合わせた種類があります。着物だからおしとやかに「オホホ」としてなくちゃならない、なんてことはないんです。多忙なスタッフの一人はバイク移動をしてます。もちろん着物で。そりゃカッコイイっす。自転車通勤の人もいます。ボーリングだってします。私なんぞは2段飛ばしで階段を駆け上がります。フェアの後片付けも着物のまま、せっせと頑張りました。ちなみに袖が邪魔にならないカーディガン・タイプの FLUFFY は重宝します。まっ、そんな感じなので、ぜひ皆さんもイメージに縛られずに、自由に着物を楽しんでください。

 さて、ウーロン茶で洗い流そうとしているカロリーの正体は揚げまんじゅう4コ。最中5コ。上生菓子3コ。カントリーマアム10枚。ポテトチップス1袋。羊羹1/3棹。ホットアップルパイ a la icecream。さらに遅めの夜ご飯はマグロとアボカド丼をガッツリ平らげてしまいました。なんかね、今日は自分を甘やかしたい気分だったの。あ〜、明日は体脂肪が激増してるんだろうな。ま、いいか。

Magurodon
着物は黒の縮緬に、小さなひょうたんのとび柄。帯は祖母が愛用していたものです。

*ニットフェアの模様は amamfwawa のブログに掲載。リンクからアクセスしてみてくださいね!

2006年12月20日

松飾り

 あぁ、お掃除の「お」の字もやってない。年賀状の準備すらしていない。何より、気持ちのベクトルが定まってない。ないない尽くしの師走で、このままダラ〜っと年が明けたらイヤだな。…と思っていたら、ステキな光景に遭遇。植木屋さんたちが商店街を回って松を飾り付けていました。「写真撮っていいですか」と声をかえると、若そうな職人さんは「ダメダメー。恥ずかしいっす」と顔を赤らめて逃げてしまいました。もう一人の、いかにも親方風な年長の職人さんに声をかけたら、今度はジロリ。撮りたきゃ、勝手に撮んな。無言のジロリの中に、そんな言葉がハッキリ聞こえた気がしました。シャイなお兄さんも、無口で不器用そうな頑固オヤジも最高にイケてます! 
やっぱり職人さんってカッコイイっす。

Matsu2

 で、何が云いたいか。つまり、せっせと松を飾り付けている職人さんたちを見ていたら気分がクワ〜っと年末モードになったわけ。お正月に向けてシフトアップ!俄然,楽しくなってきました。だからって、まだ何も手をつけてないには変わりありませんが…。

Enji2

 竹と松のお正月飾りにインスパイアされて、今夜の外出着は帯締め選びからスタート。松のイメージの常磐色の帯締めに合わせて竹の葉を織り出した帯。どうせなら松竹梅だ、ってんで着物はくすんだ紅梅色の紬です。
ところで松といえば、とても好きな語句に「松無古今色」(まつにここんのいろなし)というのがあります。松はいつも瑞々しい翠をたたえ、長い年月を経てもしっかりと立ち続ける。そこには永遠なる心、そして古今を問わず翠であることから平等が表現されています。不屈の節操。

Enji

 ふ〜。師走らしいことを何もしてませんが、飲み食いだけは「打ち上がって」ます。イヒヒ。今夜はうなぎで満腹。

2006年12月23日

ユズ

 20日に年内最後の生放送が終わって、なんだか腑抜けていました。でも生放送はなくとも収録はある。さらに原稿の〆切もある。そう、腑抜けている場合じゃなかったのです。今日は久しぶりに大好きな落語を聞きにいく予定でしたが原稿を書き終えるまでPCの前から離れられず、落語は断念。くぅ〜。
 筆が進まないときって、何をやってもダメなのよね。一行書いては消し、一行書いては現実逃避のように冷蔵庫を覗きに立つ。その度に何かを口に放り込んでは、イヤ〜な膨満感に苦しめられる。悪循環。顔はブツブツ。身体はむくみ。ファッションとは程遠く、ひたすら防寒のために重ね着した服。宅配を受けとるのも、ドアに隠れながら。とてもじゃないけど、人目に触れるわけにはいきません。
 
 昨日は今日ほど追いつめられてなかったので、朝からジャムなんか煮たりしてゴキゲンでした。知人の庭で採れたユズを沢山いただいたので、いくつかお正月用に残して、後はジャム。美味しく出来ました〜。お湯に溶かしたり、葛湯に混ぜたりしてもいいですよね。そして夜は、残しておいたユズの中からお風呂に一つ入れて…very 冬至な過ごし方でしょ? 
 はぁ〜。ユズのように匂いたつ女性になりたい。でも今の私ときたら…。頭掻きむしりながらPCと睨めっこ。女版金田一耕助? 匂いたつ…じゃなく、臭いそう。

Jam

 ふと、思いだした。昔、昔のこと。まだ学生のころに「柚子丸」なるペンネームで脚本を書いてたことがある。別にどこに発表するでもなく終わりましたが…
万由子(本名はこういう字です)の「由子」と字が似てるから。SUZUKI と MAYUKOを合体させるとYUZUが浮かび上がるから。そしてユズが好きだから。
 鎌倉の実家の庭にユズの巨木があってね。なんか心を寄せてたんでしょうね。それがどういうわけか、香りよりもユズのトゲだけをもらい受けてしまったようです。
「アタシに近づくとケガするわよ、ボクちゃん」…なんちゃって。
                あぁ、疲れてるかも。

2006年12月28日

お正月に向けて

 今日はお正月の松飾りの準備。デーンと構えた「ザ・門松」みたいなのは周りの立派なお宅にお任せして、わが家は例年通りに控えめな松の枝と輪飾りにしました。小さくまとまることはないけれど、己の「分」というのもわきまえていたいから。
 ところでお正月の飾りつけはいつ済ませるのか? お商売をしてるところなどは11月末から門松を立てているところもありますが、クリスマスに割り込まれるせいか、私はもうちょっと遅い方が落ち着くかな。うちは毎年28日です。29日は「二重苦」なのでダメ。31日も「一夜飾り」になるから嫌われます。のっぴきならぬ事情で飾りそびれても、予備日として30日がある。だから28日は粗忽者の私にとってベストな日なのです。
 クリスマスのキラキラも悪くないけど、やはりお正月の飾りはいいですね。瑞々しさを感じます。連綿とつづく生命の瑞々しさ。過去、現在、未来のすべてが凝縮されてる進行形。気持ちが澄み渡ってゆくのを感じます。

Bonbonberry

 上着はamamfwawaのBONBONコート【野の実】。暖かいのはもちろん、両脇にポケットがあるので、ちょっとしたお買い物なら手ぶらOK。今日は鬼縮緬の小紋の上に着用。気さくな普段着というよりも、しっかりとしたお出かけ着です。実はこれ、染めも凝っていて、かなり自己主張の強い着物なのでコーディネートが意外と難しい。そんな着物も【野の実】は上手に包み込みます。着物とコートの両方の良さをちゃんと活かしてくれるのですね。 超カジュアルから少し重みのあるものまで、幅広く使える一枚ですよ。
 年末年始はお着物を楽しむ場面も増えると思います。実際に「つかえるアイテム」として強い味方になることでしょう。除夜の鐘をつきに寒い夜中に外出したり、大混雑の初詣でもまれたり…そんな場面だってOK, C'mon!

Bonbonberry2

2006年12月31日

感謝を込めて

 今年の暮れは上手にペースが掴めず、お正月の準備もあまり出来ませんでした。半ば諦め状態で、お節もデパートで調達すればいいかな〜…なんて。でも、いよいよお正月が目前に迫ってくると、やはり出来ることは最低限でもしたいと思えてくるもの。「いまさら間に合わないよ」と友達に云われながら、せめて大好きな黒豆、お煮染め、なます、田作りぐらいは自分でこしらえたい…!そんなわけで昨日は台所で大奮闘。
 一年の仕合わせを願った(語呂合わせ的?)ものや、栄養面から食べるもの。お節料理に使われる食材には、どれもちゃんと意味があります。だからこそ、心を込めて一つ一つを丁寧に作りたいですよね。 なのに! あぁ、それなのに! 
 くわいの皮を剥いてるときです。つい力が入って、うっかり尖った部分まで取ってしまった。これじゃ里芋と見分けがつかん。そもそも、くわいは「芽がでますように」と願いを込める縁起物の中の縁起物。私としたことが、自ら芽を摘んでし・ま・っ・た。幸い買ってきたくわいは一つじゃないので、残りは慎重に調理しましたが。
 【急いてはことを為損じる】 早くも来年のテーマを授かったような…来年はイノシシなのに? いや、普段でも猪突猛進しがちな私への立派なメッセージとして受け止めませう。

Rakko

 着付けのお稽古にも熱心なKちゃん。お正月には妹にも着付けてあげる、と意気込んで年内最後のお稽古に滑り込んできました。手にはプレゼント。開けてみると、可愛いラッコの室内履き。なんか着物の色ともマッチしてませんか?

Okeikoosame

「着る」技術はもちろん、「着物の楽しみ」を少しでも伝えられたなら嬉しいです。着物がファッション性に優れているのは云うまでもありません。けれど単なる「着る物」だけではなく、広く深い世界への入り口でもあります。着物をきっかけに、歴史を学んだり、自然、植物、鉱物、気象、芸術、芸能、宗教、民族…。着物には様々な背景が綾を成しています。私もまだまだ勉強中! 来年はもっと多くの方と着物の世界を味わいたいと思っています。

 お陰さまで忙しく、内容のギュ〜っと詰まった一年を過ごさせて頂きました。みなさま、本当にありがとうございました。良いお年を!

About 2006年12月

2006年12月にブログ「蜻蛉日記」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2006年11月です。

次のアーカイブは2007年01月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35