祖母の形見のブレスレットを修理するために、宝石関係の仕事をしてる伯父と銀座で待ち合わせをしました。二人とも昼食は済ませた後だったので、お茶を…ということに。どこにしようかウロウロ迷ったあげく、入ったのはおなじみの甘味処。店は絞ったものの、お品書きを見てまたしても迷う二人。優柔不断というよりは欲張りなんですね、この二人。あれも、これも美味しそうでなかなか決まらない。あまり迷っていても店員さんに悪いので、季節限定の新メニューをそれぞれ注文しました。
うわ〜、美味しそう!出て来た品に感嘆の声をあげるや、伯父のケータイが鳴りました。ちょっと失礼と席を立った彼が、しばらくすると顔色を変えて戻るなり「ごめん、やっちゃったよ」と伝票を鷲掴みにして店を出て行ってしまったのです。なんと、伯父は取引先の方と待ち合わせをしていたことをすっかり失念していたのでした。
いきなり一人になった私の前には「きな粉しぐれ」と「くず餅きな粉あんみつ」。
……。

こーなったら食べるしかないでしょう(写真・左/くず餅きな粉あんみつ。右/きな粉しぐれ)!
くず餅は、あんみつの寒天の半分がくず餅なので、かなりクセになる食感です。そして赤えんどうの代わりにかのこ豆を使用。そのやわらかさが全体を調和させています。くず餅に加え、黒蜜、バニラアイス、きな粉を混ぜると口の中に新世界が広がりました。
きな粉しぐれは、新感覚かき氷。かいた氷を丹波産の厳選きな粉で和えて、フンワリ仕上げてあります。通常のかき氷のようなキーンと来る冷たさではない、やわらかな口当たり。これまたバニラアイスと黒蜜がすばらしいアクセントに!
きな粉、黒蜜、アイス…同じ食材が使用されていても、まったく違う味わいになっているなんて感動です。それにしても、こんなに美味しいものを目の前にして食べられなかった伯父の心中たるや、いかほどのものか。かわいそー。方や食べそこなった人。方や二品も食べた人。優柔不断=欲張りな二人の運命の分かれ目を痛感しました。