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今日も桜

3月23日

 「季節を着る」というのはキモノの大きな楽しみの一つです。限られた期間だけのものだからこそ、その瞬間を大事にし、慈しむ。コストパフォーマンスが悪いと嫌がられることもありますが、私はつい「時季もの」を好んでしまうのです。この桜の帯もその一つ。いま締めなくて、いつ締める?!ってことで、2日連続で登場です。けれども、毎度同じような印象では飽きてしまうので、同じ帯でも全体の雰囲気は変わるように務めています。

 昨日は白地でしたが、今日のキモノは焦げ茶の地に細い赤い縞が入ったものです。焦げ茶 X 濃紫=重くなりがちなので、緑の帯揚げとサーモンピンクの帯締めで軽さを求めてはいますが、やはり全体には抑えめ。
 桜とのいろんな距離感を味わってみるのも面白いかと思います。今日のキモノと帯の取り合わせでいうならば…例えば、同じに電車に乗り合わせた相手だとして。先を争って席を奪い合うのではなく、あるいは隣に座っておしゃべりに花を咲かせるのでもない。いうなれば目があった瞬間、互いに軽く会釈をするような、そんな関係。…って、ちょっとわかりにくいでしょうか。

 この茶色のキモノは祖母が着ていたものです。裏をめくると、八掛けの裾ギリギリのところにリボンテープのようなものが縫い付けてあります。裾は一番擦れる場所。これもキモノを日常着として毎日着ていた時代の人たちの知恵なのでしょう。祖母が大事にこのキモノを着ていたのが窺えて、キモノと一緒に祖母の気持ちも受け継いだ気がしました。

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2008年03月24日 00:29に投稿されたエントリーのページです。

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