すてきな人
4月3日
4月になりました。こんこんと沸き出る泉のように、降りしきる桜の花びらには果てがないような気がします。近くに木が見あたらなくても、風が吹いてなくとも、それでもどこからともなくヒラヒラ、ヒラヒラ、花びらが舞うのです。美しく、儚く、それでいてそこはかとない、したたかさのようなものを嗅ぎとってしまうのは何故か。正体不明。ひらひら、ひらひら。しなしなとしたピンク色の煙に巻かれる午後。夢見がちな季節。

キモノ美人に出会いました。型染めの総柄のキモノを上手に、うるさくならずに着こなされているのがステキでした。限りなく黒に近い、しっとりとした墨色の羽織とよく似合います。無地の黒でも暗くならないのは、品の良い赤い羽裏のせいでしょうか。袂(たもと)からチラリと覗くのがオシャレですね。この羽裏は祖母様が使っていたものだそうです。たいていは表地が先にあって羽裏を併せますが、裏からイメージを広げてゆくというのも楽しいですね。そして背中の洒落文がピリッと味の効いたアクセントに。












