冷たい雨の中、こんな日に来てくださる方はいるのだろうかと、少しばかりの不安を抱えて白瀧呉服店へと向いました。有楽町線・副都心線の地下鉄赤塚駅下車、4番出口を出てすぐとはいえ、極度の方向オンチの身としては、ちゃんと辿り着けるかも心配でした。ところが…
つまらぬ心配をした私がバカでした。初めて訪れた白瀧さんは圧倒されるばかりの立派な店構え。駅前にドーンとそびえ立つ老舗の貫禄。さらに中に入って、またしてもノックアウト。品揃え、しつらえ、ホスピタリティー、そして心意気が伝わる価格設定。どれをとっても「本気」です。そんな気概に惹かれるのか、悪天候にも関わらず、客足は途絶えずの一日。
今回の催事「五代目好み」は、あむあまふわわの展示販売の他、作家・みずうちさとみさんによる刺繍の受注や、落語、染色家・小倉充子さんの作品展示など、充実の内容となっています。その中で香袋の制作体験に私も参加させて頂きました。好みの香木を少しずつ調合しながら、自分だけのオリジナルを作るのです。出来上がったものを、他の方々と嗅ぎくらべてみると、それぞれの個性がはっきり出ていて面白かったです。ちなみに私のが一番甘い香りでした。桂皮(シナモンの一種)が多かったからでしょう。ちょうど昨日はリンゴジャムを作っていたから、まだ余韻が残っていたのかも。
来週は練り香の制作体験もありますし、お楽しみ満載です。ぜひ遊びにいらしてください。
白瀧「五代目好み」 2008年12月13日(土)〜23日(火・祝)

容器に入れられた香木は、それぞれ個性的なのに、混ざり合うことで深みを増し、互いを引き立て、さらに匂いたちます。かつて平安のころは、香を焚きしめ、香りがその人自身でもあったのでしょう。漆黒の闇の中でも香りによって相手を理解し、愛しあったそうです。
ロマンチックだわー。