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和のスピリット アーカイブ

2006年06月29日

ちょっとしあわせ

 今日はずっと先送りにしていたことにやっと着手しました。
戸棚の中で眠っていたお下がりのキモノ。ぶきっちょな手に針を持って、チクチク、袖丈をつめたのです。以前は、お嬢さん方は振り(お袖)を長くしたもんなんですよね。まるで夢二や中原淳一の世界!ってなもんで、可愛くてエレガント。でもよそ行きならともかく、超普段着で振り袖はちょっと今の生活には不便かも。どうも私は「しゃなり、しゃなり派」ではないし…襦袢だって合わせなくちゃならないし。透けなければウソツキの替え袖でクリアできるけど、夏物はバレバレなので X 。そんなワケで、肩バリバリに凝ったけど出来ました。これで準備OK. いつでもカモン真夏!
 一方、家の前には十何足かの靴を並べました。ワケあって私の従姉妹が履けなくなってしまった靴。私にはサイズが合わないし、かといってそのまま捨てるのも忍びない。それで『ご自由にどうぞ』って並べてみました。横目でチラッと見て通り過ぎるか、「いや〜、何これ〜。ギャハハハ」と冗談のタネにしてゆく人たち…。しばらく窓の外を気にしてたけど、誰ももらってくれそうにもありません。あぁ、今の時代はこんなものを拾ってゆく人はいないのかな…と、ちょっと寂しい気持ちになりました。
ところが!!
 私が針仕事に熱中してる間に、ふと気付くと靴がいつの間にか全部なくなってるではありませんか。「ギャハハ」とバカ騒ぎをしながらも、あの子たちが引き取ってくれたのかな。しかも、靴を並べておいたところには「アニマル柄の靴を頂きました」とか、メモまで残っていました。じ〜ん。世の中、捨てたもんじゃないわ!
 キモノも靴も生き返った日でした。そしてモノという方舟に乗って、人の暮らしや心はどこまででも旅をするんだなと思いました。なんだか、ほんのりシアワセ。

出来上がったキモノの画像はまた改めてアップしま〜す。

2006年09月23日

お彼岸のある日

 お彼岸ですね。9月22日、午前中の仕事を終えてからお墓参りに行ってきました。久しぶりの鎌倉です。お天気にも恵まれ、サイコーのお墓参り日和となりました。
 お寺に着くと、和尚さんがお茶を点ててくれました。いつもながらの心を開いたおもてなしには、つくづく癒されます。ゆっくりと全身に染み込んでゆくお茶の香りとぬくもり。そして開け放たれた窓から入ってくる秋の風。ほのかな金木犀の匂いが、ほろ苦いお茶にほんの少し甘味を加えてくれるようです。
 庭に出ると、和尚さんが大事にしている畑が点在しています。そして地面に置かれた一升瓶? なるほど! へちまの茎を切って、一升瓶に差し込んでおくと、へちま水がゆっくりと採れるんですって。自家製の化粧水まで作ってるんだ〜。それから初めて知ったこと。それはピーマンの葉っぱもサラダにして美味しく食べられるということ。食べるのは実だけだと思ってた。和尚さんはいろんな事を教えてくれます。食のこと。人間のこと。人生のこと。時たま、こうしてお話を頂きながら、ゆっくりとした時間を過ごすのが好き。

 鎌倉では着物姿の人もちらほら見かけました。景色が良いと、着物も一段と美しく見えますね。もちろんどんな場面にもハマるけど、やっぱり着物は自然の色合いの中で輝きます。着物をもっと楽しむためにも、自然を大事にしてゆかなくちゃ、と燃えるのでした。 仕事から急いできた私はTシャツにスカート…。あぁ、着物で来たかったな〜。
 北鎌倉の駅付近に、私のお気に入りの場所があります(詳細は…ヒミツ)。季節のお料理がとびきり美味しいの!
この日のヒットは、よく冷やしたイチジクをなめらかな胡麻ダレと和えたもの。季節が終わらないうちにアンコールしたいな。

やまとさんのリクエストにお応えして…
すくい八寸のお太鼓柄です。実は前の柄と変らないの。ごめんなさい。
Uma_sukui

2006年09月29日

極彩色

 青山のスパイラルガーデンの前を通りかかると、白黒で「極彩色」と書かれた看板が目に入りました。極彩色…を白黒で謳っている。なんだか引っかかって、フラリと中を覗いてみました。「妄想」と題された数人の作家による写真が何点か。そして天井からは(昔、学校のお楽しみ会なんかで飾ったような)色とりどりの紙でこしらえた花が沢山つるされ、さらに着物を土台に制作された衣装をまとったボディが何体も展示されてました。あらゆる色と素材を用いて生み出された極彩色の世界。
 正直なところ、私にはこの展覧会が何を訴えてるのか分りません。ただ、その空間にいると無数の色が意識の中で混ざりあい、やがてポツンと無彩色の中に佇んでいるような心持ちになりました。有彩と無彩。水墨画を見ていると、沢山の色が浮かんでくるけど。その逆ってこと? ふしぎなかんけい。

  Gokusaishiki

 着物のコーディネートなど、配色を考えるときに「調和」は大事な決めてになります。しかし思い返せば、自然界に不調和なんてありましたっけ? 無尽蔵に存在する色、色、色。それらがどんな順番で、どんな組み合わせであっても、そこには「美」が生まれる。
人間は秩序を作ったことで美の可能性をつみとってしまったのではないか…? 無秩序の中の秩序。人の頭で考えた調和が、不調和を作り出してしまうのか。
 洋服では考えられないような配色が有り得る着物。それは着物が自然の素材を活かし、自然にモチーフを求めてきたから? 多くが化学染料や合成顔料に取って代わってしまった今日でも、それでもなお、私たちは四季を抱く自然と寄りそおうとする。
  着物は練りに練られ、洗練された芸術である。と同時に、手つかずの野生の象徴なのかもしれない。着物が多くの人の気持ちをくすぐるのには様々な理由があります。一つには、きっとそういった原始への郷愁や、自然への解放をチラつかせるから…なのでしょうか。

モーリの色彩空間Part10「極彩色」は南青山のスパイラルガーデンにて、10月3日まで開催されています。

2006年12月08日

十二月八日

 ナレーション録りの仕事を済ませ、フラリとお気に入りのギャリーに立ち寄る。大好きなイラストレーター、山口マオ氏の個展。人のようなネコのイラストは、ご存知の方も多いことでしょう。今回の個展はグワッシュや油絵など、マオさんをダイレクトに感じられるものばかり。どれもステキ! 中でも、ものすご〜く恋した一点は……ありゃ、すでに売約済み。はぁ〜。しかし残念なことばかりではなかった。マオさんに、ギャラリーのオーナーが紹介して下さったのです。マオさんは、どことなくご自身が描かれるネコに似ていた。
 さて、恋した絵は売れてしまってたけど、もう一つ素晴らしいものを発見。マオ・ネコが No War と書かれた箒をプラカードのように掲げているイラストカード。8cm程のミニ・箒も付いてます。箒→ホーキ→放棄。カードの裏には日本国憲法・第二章・戦争の放棄(第九条)が記載されています。「戦争ホーキの会」という活動をしている方々に、マオさんが賛同してイラストを描いてるそうです。大きな声をだしたり、デモをやらなくても、僕なりにできること…とのこと。お値段は、1つ50円以上ならいくらでも。要するにカンパ。ヒステリックでなく、それでいて力強いものを感じました。
 奇しくも今日は12月8日。65年前の今日、太平洋戦争が始まりました。そんな喜べない日付が、この小さな「戦争ホーキ」と出会うことで新しい祈りの日付になれるんだと思いました。

 着物には多くの吉祥模様が描かれます。そして他愛もない語呂合わせのような縁起物も好まれます。日本の着物に限ったことではありません。どこの国、どこの民族にも、大切な人の無事や平和を願う気持ちを込めた意匠があります。「想い」は肌の色や言葉を越えるのだから。幸多かれ。

Mao_1

山口マオ・個展「オイルペインティング」2006.12.1〜13
OPA gallery 東京メトロ表参道駅A2・A3出口より徒歩5分 03-5785-2646
http://www.geocities.jp/opa_gs

2007年01月15日

どんど焼き

 Dondo3

 神主さんの祝詞に始まり、お正月の松飾りなどが焚かれました。このところ乾燥しているので、火を放った途端にボッと燃え上がり、待機していた消防団の人たちの顔が引き締まります。この後、竹竿に吊るされたお餅をみんなで焼いて、それをおしるこにして頂きます。一年の無病息災を願うどんど焼き。こういう行事はなくなってほしくないな、と思います。

Dondo1

 たき火を囲む。みんなが同じものを見つめる。おじいちゃんも、若者も、バカ者も、赤ん坊も、おかあさんも、お偉いさんも、負け犬も… 世代間交流が少なくなり、自分の言語が通じる相手としか関わらない人が増える一方の現代だからこそ、ほんのひとときでも、こうやって同じものを見つめることの意味を重んじるんですよねー。う〜ん、この気持ちを説明する言葉が見つからないんですけど…。

 それにしても、こういうシチュエーションで食べるおしるこは、どうしてこんなにも美味しいのでしょう。海の家で食べるラーメン、キャンプで食べるカレー、縁日の焼そば。仕合わせの味。

小正月

 Azuki

 小豆粥を頂くと、さぁいつまでもお正月ボケではいられないぞ、という気持ちになります。リハビリせねば〜。そして獅子舞、羽子板、羽、独楽といった「いかにも」なお正月用の箸置きもお役御免。また来年まで休んでもらいませう。
 ところでお粥。とても美味しかったのに…なんだか病院食みたいに写ってる。器とテーブルの色のバランスや照明のせいですね。一つ一つの独立した色はどれも美しい。それなのに、組み合わせを間違えると悲しいことになっちゃいます。着物でもよくあることですよね。特に和の色彩はとても表情豊かで、微妙な色合いが無数にあります。だからこそ、それらを活かしあうようなコーディネートをしたい。 着物や帯なども、これからはより春を意識したものが楽しくなります。柄で遊ぶのか、色で味わうのか、みなさんのオシャレ心が暴れだしていることでしょう。私も、実は仕立てあがってくるのを楽しみにしてる帯があるんですよね〜。出来たらここでお披露目させてもらいまーす。うふふ。

 ところでまた腰痛に苦しんでます。整体の先生曰く、いろんな原因の一つに食生活も含まれているそうです。年末年始の暴飲暴食、あるいは動物性タンパク質のとりすぎで腸が疲弊すると腰に負担がかかるんですって。食べ過ぎによる体重増加もさらなる負担になるしね。おまけにこの季節の冷えは対敵。はぁ〜、痛いです〜。

2007年02月02日

ペン字と古布カード

 やろうと思うことはアレもコレも多々あれど、ままならないのが人の常。

 字がヘタなのが特大コンプレックス。通信講座にもなんど申し込んだことか…。それがダメなら『なぞり書き』だ、と本を買う。それもダメ。ペンを持つ、たった10分が捻出できない。ウォーキング、読書、ストレッチ…一日のサイクルの中に組み込んでしまえば何てことないことだろうに、どうして出来ないのか。そういえば去年の夏に、悩んで悩みまくってついに購入したミシン。まだ一度も使ってないや。あ”〜。

 何でもいっぺんにやろうとするからいけないのかも。一つずつ、クリアしていこう。千里の道もなんとやら、じゃ。そこで優先順位を決める。やはりペン字でしょう。大人として恥ずかしいもんね。
 気持ちを盛り上げるために目的を作ってみる。キレイな便せんやカードがあれば、誰かに送りたくなるのが人情ってもんです。

Card

 南青山にある「ちぇらうなぼるた」はアンティーク着物屋さんです。アンティークでも、状態の良いものが揃ってました。どさくさに紛れてボロを掴ませられるようなことはないでしょう。品揃えが全体的に「カワイイ」。さすがに私は見るだけ、って感じかな。もうちょっと若かったらね(涙)。でもこんなカードならOK!

Card4
長襦袢の生地でしょうか。面白い柄の良いところを使っています。持ってるだけでも楽しいけど、やっぱり誰かに届けたい。誰に送ろうかな。心を込めて書きつづければ、きっと字も少しは上手くなるでしょう…かも?…なるといいな。

2007年02月06日

YEBISU

 着物雑誌のインタビュー&写真撮影のため恵比寿へ。今日の東京はビックリするほどの暖かさ。お昼には羽織もいらないぐらいでした。平日とは思えないような長閑さが漂い、私もついつい遊山気分。
 無事に(?)に仕事も終わり、記念写真だ!ということに。さて…カメラマンは先に帰ってしまったし、誰に写真をお願いしたものか。キョロキョロしてると、向こうから「おにいちゃん」が歩いてきました。ちょっとコワイかも…。ドキドキして躊躇っていると、そんな気配に気付いたのか、「おにいちゃん」がニコリ。その笑顔に勇気づけられてカメラを手渡しました。ああか、こうか。「おにいちゃん」は真剣に撮ってくれて、とても嬉しかった。ありがとう!時に殺伐とした世の中だけど、まだまだ捨てたもんじゃないですね。

Fuku


 インタビューを行ったレストランのレジ脇にいた福助さん。こんなに深々と頭を下げて、顔がまるで見えません。それでも誰か分っちゃうのって、さすがの存在感ですね。

2007年02月23日

風呂敷

 雨にも関わらず、銀座は今日も賑わっていました。やはり少しずつ景気は回復傾向にあるのかしら。それでも聞こえてくる会話の多くは外国語でしたけれどね。
 私は銀座の街を歩くのが大好き。ウィンドウを覗いてるだけで、いろんなイメージが広がって楽しくなります。実際にお買い物できたらもっと楽しいでしょうけれど…そこは、まぁ、先立つものが…ね(笑)。でもその時に買えなくても「いつか」という先々の目標みたいなものができるのも悪くないです。
 足を止めたのは老舗和装小物屋さん【くのや】の前。ウィンドウにはステキな風呂敷が並んでいました。2月23日〜26日は風呂敷祭りなんですって。2・2・3=つつみ。2・2・6=つつむ。分りますか? ふふふ。こんな語呂合わせもまた面白いですね!

Furoshiki

 ゴミ問題や資源保護が取りざたされる中で、風呂敷が見直されています。風呂敷ほど重宝なエコバッグはありませんものね。小さく畳んでバッグにいれておけば、いざというときにサッと出して使えます。包み方次第で、どんなモノにも対応できる。しかも美しい! 今日みたいに降ったりやんだりの気まぐれ天気のときは、スカーフや帽子にだって大変身。雨上がり、道ばたに捨てられているビニール傘をよく見ます。実にもったいない。きっとコンビニに飛び込んで買ったんでしょう。そんなときに風呂敷一枚持ってたら良かったのに!

2007年02月25日

和裁の初日

 ひょんな事から和裁に携わることになりました。ずいぶん前に「自分で縫えたらいいだろうな」という軽い気持ちで和裁教室の門を叩いたことがあります。その時は見学しつつ、運針の練習をしました。一時間もやったでしょうか。手がつりそうになって、這々の体で逃げ帰りました。その後「縫えたらいいな」と憧れながらも、自分には無理だと諦めていました。それが全くをもって、ひょんな事から…です。マユコの和裁格闘記!

Saidan
 写真は生まれて始めての「裁断の図」です。浴衣の反物から、まずは袖になる部分を切りました。たったこれだけなのに、ものすごく緊張しました〜。お稽古1日目はこれだけで終了。今日は一回目だったので、道具の説明、寸法を計ったり、予想以上に充実した内容でした。加えて袖を一枚切っただけでも大進展です。宿題は、なんでもいいからまずは直線を縫えるように、と運針の練習。そしてどんなふうに柄が配置されるのが良いか、柄合わせを考えることです。これがビックリするほど大変でした。
 今年の夏には自分で縫った浴衣を果たして着られるのでしょうか。

2007年02月26日

箸置き

 箸置きを集めるのが好きです。その日の気分に合わせて選んだり、季節やイベントを盛り上げたり、ちょっとしたことで食卓が華やぐ気がします。同じお料理でも、盛りつけるお皿が違うだけで味わいが変ってきます。同じように、箸置き一つで何かが違うんですよね。

Hashioki

 今日からお雛様の箸置きが登場。お雛様にお箸を担いでもらうのは恐れ多いようでもありますが、ここは二人で力をあわせて頂いて…。でもよく見ると、お雛様がすごく頑張ってる顔をしてるような…? やはり高貴なお方には重たいのでしょうか(笑)。箸より重いものを持ったことがない、って云うぐらいだから大丈夫なはずなんだけど。
 不思議なもので、お箸の使い方でその人の品性みたいなものがうかがえちゃうんですよね。どんなにキレイな女性でも、お箸の持ち方がヘンだったり、マナーが悪いと、とても下品に見える。反対に、ちゃんとお箸を使ってると、かなりの欠点をカバーしてくれる。私もあまりお箸使いは上手な方ではないので、よくヒヤヒヤしています。

和裁日記#2

 お裁縫は運針に始まり、運針に終わるそうです。普段も半衿を縫ったりはしてるんですが、とにかく今までいい加減に持っていた針をちゃんと進められるようにしなくちゃ! 
 実は去年の夏にクッションカバーを作ろうと思い、生地を買いました。そして「作るぞ!」気分が盛り上がり、悩んだ末にミシンも買いました。そしてそのままホコリを被ったままになりました(とほっ)。そこで(ミシン君にはもう少しお休み頂いて)まずはクッションカバーを作って運針の練習をしてみることにしました。今はちょっと休憩、その間にこのブログを書いてます。
 さて、運針もですが、宿題の柄合わせ。悩みます〜。

Gara1
  まずは白っぽい部分を合わせて中心に持ってくると…

Gara2
  反対に赤いところを中心にすると…

Gara3
  交互に置いても面白いかな。

 大事なのは衿の部分。顔の周りをすっきりと白でいくか。それとも赤で引き締めてみるか。あ”〜、やっぱり分らない〜。 
 それにしても着物は反物という長方形の生地を実に上手に組み合わせて、無駄なく仕立てるんですね。知識としては知ってましたが、実際に自分で寸法を計って配置して…しっかりとした実感がわきました。例えばクッキーを作る時。綿棒で延ばした生地を抜き型で抜いてゆけば、当然ながら間に無駄が生じます(だから最後はまるめて、それだけ他のとは違う形のを自分のつまみ食いように焼きますよね!)。きっと洋服だとそんな感じだと思います。ところが着物をクッキーに例えるならば、生地を棒状にしておいて、端から等幅に切ってゆく。すると全く無駄なく使い切ることができるのです。
 こんな説明でちゃんと伝わるのだろうか。。。?
 クイズ。マユコが伝えたいことは何か!
1)着物は知恵の宝庫だ
2)着物はエコだ
3)クッキ−が食べたい
                                                                                     正解:1、2、3

2007年03月01日

新顔

 バレンタインのチョコレート・フィーバーも楽しかった(美味しかった)けれど、やっぱり私はおひな祭りがいいな。菱餅、雛あられ、白酒、ちらし寿司、はまぐりのお吸い物(出汁がたまりません!)、草餅、桜餅、桃まんじゅう。目にも口にも美味しいですね。
 ドーンと豪華に飾られたのもいいけど、我が家は残念ながらスペース無し。なのでバリエーションで楽しみます。あちらこちらに小さなセットを置いて、家中のムードを盛り上げてます。今年、新たにお仲間入りしたのがコチラ。

Dobina

 着物と台座に桜が描かれているので箱には「桜雛」と書いてあります。でもホント。このまま温暖化が進めば、文字通り近い将来「桜雛」が当たり前になる可能性もあるやも…。う”っ、そしたら梅と桜にはさまれて、桃の立場は…?(涙)
 ひな祭り。その美しさや、行事に込められた幸せへの祈りの中に、女性として多く感じ取るものがありますよね。ハレルヤ、桃の節句。

2007年03月03日

前夜祭

 アレルギーを抑える薬は飲む時間をよくよく考えないとエライ目に合いますね。今日は朝からナレーション録り。ちょうどスタジオについた辺りから薬が効き始め、いざ原稿を読もうとしたら鬼のような睡魔が…!気持ちは頑張ろうとしてるのに、ぼや〜っと意識も肉体も弛緩してしまい困りました。自分の意志だけではどうにもならない。まともにロレツも回らず、実にキレが悪い。OKテイクが出るまで四苦八苦しました〜。
 その反動か、夜に行われたamamfwawaのスタッフ・ミーティングはやけに楽しんでしまいました。次シーズンに向けてのアレコレを話しあうのがメイン…でしたが、女子が集まれば自然と雰囲気はひな祭り前夜祭! それぞれが持参してきた甘酒、ピンクのおのろけ豆などですっかりガーリーな夜になりました。

 Tomaranai

 実は明日3月3日はお茶の先生の処でお雛様のお茶事があるのですが、ちょうど仕事とぶつかってしまい出席できず(シュン)。欠席を伝えると、先生は優しくも参加できない私にお手製の雛あられを送って下さったのです。買ってきたものと違って自家製のあられは味わいが違います。歯ごたえがたまりません。

Hinaarare

 ちなみに先ほど、先生宅へお電話したら、ちょうど桜餅を作ってらした。ってことは、明日のお茶事には…これまたお手製の桜餅…う”〜、ますます明日参加できないのが残念です。
 それにしてもついなんでも買って済ませがちな私にとって、先生の優しさと行動力はまぶしく、憧れます。ちゃんと家でこしらえたものと、そうでないもの。込められた「気持ち」の違いが格段の味わいの違いとなって姿を現します。やはり愛はスローを好むのでしょうか。

2007年03月20日

儚い

 Sakura_1

 その桜は、私の記憶のある限り、毎年春を告げていた。かれこれ20年。私よりも長くこの街に暮らしている人や年上の人たちにとっては、もっと長い年月を共にした思い入れ深き桜に違いありません。今日、大きくふくらんだ蕾の中に、一つだけ咲いているのを見つけました。いつにも増して、ひときわ健気で儚くて…美しく思えます。
 誰もが心を亡くしそうな都会の真ん中で、春を運び、みんなに潤いを与えてきた桜。それがバッサリと切り詰められてしまいました。いつ頃からなのか、具合が悪くなってしまったのです。どうやら回復の見込みがないのか、いよいよ処分されることが決まったという話がささやかれています。今,区が新しく植え替える樹を探しているとか。不調の原因は、近くに出来たビルらしい。レストランやショッピングモールが入ったビル。駅と連結しているので、近隣住民たちは少なからず便利に利用していました。ところがそのビルのせいで水はけが悪くなり、土壌の環境も変ってしまいました。そんな事とはつゆ知らず、私もただビルの便利さを喜んでいました。今、多くの人が桜の現状に胸を痛めています。もうじき引き抜かれてしまうのでしょうか。でも、どんなに胸を痛めたところで、その後もビルを利用し続けるのでしょうね。もちろん、私も…。澄み渡った空の青さが辛いです。

2007年03月25日

和裁日記#3〜BLOOM

 風の音に起こされる。外に出ると、夏の嵐のような天気。生温い空気が忘れていた梅雨の記憶を呼び覚ます。まだ三月だというのに。それとも私は夜の間に竜宮城へにでも行っていたのか。今が一体いつなのか…迷子になるような朝。
 迷子なら迷子のままでいい。どこにも、何にも属していない自分を楽しむひととき。今、見えるもの。聞こえるもの。香るもの。感じるもの。全身がアンテナ。『身』すらも揮発するかのように、やがて『全身』は『全体』になってゆく。

Tsubaki_1
Wow!今朝、咲きました。たった一つだけついた蕾が、途中で落ちることもなく…嬉しい。楽しみにしていた白い椿です。

Buds
待機中のベビーたち。
左は源平しだれ桃。世間ではもう時期が終わっているようですが、我が家はこれから。
中央は木瓜。去年、花屋さんの裏で見つけたもの。ひっくり返って売り物にならなかったのか、根もむき出しのまま放り出されていました(泣)。まだ完全に枯れていなかったので、100円で引き取りました。あれから一年、元気に再生しています。何色の花が咲くかしらん。
右は牡丹。桃や木瓜の開花はちょっと遅くれてますが、この牡丹は年々時期が早まっているんですよね〜。

Wasai_1
さて、今日の午後は和裁のお稽古です。草木たちに負けないように、私も夏までには『浴衣の花』を咲かせねば!
 写真は前回のお稽古の様子。ジャージであぐら…「和」のすべてが優雅でほっこりではありません(笑)。それにしても、普段は見ることのない自分の無防備な後姿。やはりもう少しシェイプアップした方が良さそう…くぅ〜。

2007年03月26日

和裁日記#4

 やり始めると、何でも夢中になってしまうのです。気がつくと浦島太郎のごとくにタイムワープし、全身バリバリに凝っています。結局、無駄な力が入るから凝るんですよね。和裁も、木彫りも、しゃべりも、恋も。すべて同じこと。力みがあるうちは、周囲も自分も疲れちゃう。もっと楽に、無理なくできるようになるのが理想なんですけどね。まだまだ…。

Waza
布地をはさんで、扱いやすいようにピンを張れる『くけ台』という道具があるのですが、先生は自分の身体を使います。先生の動きはテキパキ素早く、キレがあります。それでいてやさしくて柔軟なんですよね。プロの技です。私も挑戦しましたが、3秒で足がつりました。

Sode
袖の下の部分にゆるい丸みをつけます。その為には四角く裁断した布の始末をしなくてはなりません。ギャザー状になった部分にギュッとコテをあてて…と。

Sode2
まだ袖口の始末が残っていますが、とりあえず袖っぽいものができました!
先は長い。でも少しずつ形になってくると気持ちに弾みがつきますね。モチベーションあげて頑張るぞ〜。
…おっとっと。頑張りが『力み』にならないように、深呼吸。すーはー。

2007年03月29日

花盛り

 替わりの桜が見つかったら引き抜かれてしまうかもしれない…。20日のブログにそうお書いた桜の樹がどんどん開花して、見るたびに花が増えてゆきます。ポンポンと弾けるように生き生きとして、うふふ、ポップコーンみたい。こんなに元気なら、引き抜かれずに済むかしら。
 忙しそうに歩いている人たちも、そこを通るときはフっとスピードが緩めます。横断歩道で信号待ちをしてる人たちも、信号機よりも桜の樹を見上げています。青に変っているのをウッカリ見過ごしても、なんだか許せちゃう。その分、もう少し桜を見てられるんだものね。
 花が咲くと、人の心はいつもより少しやわらかくなるようです。おしゃべりも花盛り。知らない人とも「きれいですね〜」なんて挨拶を交わしたり。なんてステキな季節でしょう。

 お茶のお稽古でも春うららでした!
 
Hanabira
 口の中でゆっくりと溶けてゆく…。お濃い茶と頂いた『初桜』。中はこし餡のねり切りです。

Usugoori
 薄い真煎餅を和三盆で包んだ『薄氷』というお菓子があります。口に入れると、本当に薄い氷がスッと無くなるような繊細な味わい。その『薄氷』が春の桜になりました。
 写真ではよく見えませんが、上の扇(煎餅)には桜の樹が描かれています。その樹から、はらはらと花びらが舞う景色を菓子皿の中で表現(by 先生)。
ところでこの菓子皿。筒状になっている竹をググィッと広げてお皿にしてあるんです。ステキですねー。

すっきり暮らす〜 &お知らせ

 日ごろから着物で過ごすことが増えて良かったことは『後回しにしない』ようになったことです。以前は脱いだ服を丸めて『とりあえず』置いておく…。気がついた時には『とりあえず』が積りに積もって大きな山となり、やがては雪崩に遭う羽目に。それが着物の場合は脱いだらすぐに衣紋掛けに吊るして汗を飛ばし、片付けるときもきちんと畳んで仕分けします。そんなことを繰り返してるうちに、そのつど片付けることが気持ちよくなってきたんですよね。今まで面倒くさかったことが、不思議と快感になる。面倒くさいと思って『ネグって』いれば、かえって面倒くさいことになると分ってきたからでしょうか。いつでも慌てず、気持ちよく使用できるように小物類にアイロンをかけるのも苦ではなくなりました。
 そんな私なのに…。着物に関わるとこ以外は、やはりズボラっす。特に書籍類はダメです。どんどん増える本。つまみ食い状態で読み散らかしたものを『とりあえず』手元に積み上げてゆく。そしてまた増えた本がさらなる地層を形成してゆくのです。

 非現実的なほど暖かな今日の風に吹かれていたら、突然そんなゴチャゴチャした暮らしがイヤになりました。思い立ったが吉日。ついに整理整頓に着手しました!必要なくなった本は思いきって処分し、空いた棚にキレイに仕分け。………

Books

 張り切っていっぺんに本棚から本を抜き出したはいいけど。果てしない。今、くじけてます。それでコレを書いてます。PCを一心不乱に見ています。
だって振り向けば床中に散らばった本、本、本。どーすんだよ!?今夜,寝る場所ないじゃん!  (ちなみに床におふとん敷いて寝ています)くーっ。


★お知らせ☆
またまた特番です。
3月30日(金)20:00〜20:55 TFMにて
 ディズニーライブ!ミッキーのマジック☆ワールド スペシャル
【僕とおじさん】をON AIR

もうすぐ来日公演のスタートするミッキーのマジック☆ワールドの魅力を、今回はドラマ仕立てでお届けします。お楽しみに。

2007年03月30日

ヒトコト〜お知らせです

 勢いよく降った今朝の雨。植物たちはサッパリと、そして生き生きとしてシャワーを喜んだようです。顔を出したお日様の下で気持ち良さそうにしてました。

Momo
 どんなかと楽しみにしていた桃が咲きました。しだれ桃。

Giboushi
 ギボウシが芽を出しました。いつも放ったらかしなのに、毎年ちゃんと顔をだしてくれます。また会えたね!

Image_1
 桃とギボウシの共演から、ちょっぴりよそ行き気分のコーデをイメージしてみました。

 ところで、ケータイサイト【ヒトコト】はチェックして頂けましたか? まだ、という方は是非、宜しくお願いします!「和の世界」をいろんな切り口で取り上げています。3キャリア(DoCoMO、KDDI,SoftBank)対応、無料サイトです。
ヒトコト

2007年04月01日

天下文明の心遣い

Yeah

 来客あり。誰かが訪ねてくれるのは嬉しいことです。そしてその方がお土産を持ってきて下さると、さらに嬉しいものです。何かを頂くことはもちろんですが、それだけではありません。お土産には、その方の想いが込められているから嬉しいんです。何が好きだったかな。これは喜ぶだろうか。お土産を求めるときに、少なからず相手のことを考えます。好き嫌い、身体の状態、季節など、あらゆるデータから「その人へ贈るもの」を割り出すのです。(そりゃ、テキトーに無難なものを見つくろう場合もあるでしょうけど…それにしても、です)

 今回のお土産は天下文明極上カステラ。予てより食べてみたいと、密かな憧れを抱いてました。ところがこれまで縁がなく、口に出来ずに悶々。何せ高い。だから買うには思い切りがいる。よし、今日は買うぞ!と意気込んでみれば品切れ。品がある時は、他のものをいっぱい食べた後。そうでなけりゃ金がない。それがついに!とうとう!今、目の前に…!
 すごい。上質の和紙に包まれ、真田紐がかけられています。それを開けると、焼き目のはいった木箱… 
きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
 Castella

 いつだったか「カステラは美味しいね」、それなら「例の極上カステラを食べたことがあるか」という話題が出たことがありました。それを覚えていて下さったんですね。その心優しさが、お土産のカステラをさらに美味しくさせるのでしょう。私も相手を想う気持ちを大事にしよう。形式だけのカラッポのお土産でなく、ちゃんと中身の詰まったお土産を持ってゆこう。
ありがとう。ごちそうさまでした。


Momobi
 少しくすみのあるローズピンクの紬。帯は祖母の愛用していた半幅です。帯板も入れず、家の中ではゆるく着ています。

2007年04月06日

還暦

 私の母は三姉妹の末っ子。その母が還暦を迎えた。三姉妹の母親、つまり私の祖母は六十歳を目前にして亡くなったので、彼女たちにしてみれば感慨深いものがあるのだろう。三人無事に生きながらえ、ついには母親の年齢を全員が越えたことになる。そんなわけで、今夜はささやかながらお祝いの席が設けられたのです。
 それぞれの生活を送りながら、会えば瞬時にしてとけ込み「娘たち」になってしまう。そのくせ、厳然と「個」が存在する。どんなに似ていても、どんなに仲よくとも相容れない何かがある。そしてやはり切っても切れない絆で結ばれている。つくづく姉妹とは不思議なもの。
 お祝いの気持ちを込めて、私は母が大事にしていた着物で出席。久しぶりに会った母は、私をみとめるなり嬉しそうに顔をほころばせた。プレゼントを渡した時より嬉しそうだったな。受け継がれ行くもの。脈々と流れ続けるもの。着物にはそんなものが宿るのかもしれない。

 Mb

2007年04月08日

お花見2007

 友人○○の家には見事な桜の大樹があります。でも今は仕事やら何やら、諸々の都合でその家では暮らしていません。生前、お母上が住まった家。そして愛でた桜。そのままにしておくのは何ともやるせない。そこで○○は毎年、お花見をすることを思いつきました。
 根っからの楽しいこと好きの○○。庭中に縁台を置き、ぐるりと取り囲むようにドリンクバー、焼き鳥、すし、おでん、ステーキ、焼そば、フルーツやオードブルのブッフェカウンターを用意。お昼からワイワイ、上野のお山にも負けないぐらいの大盛況です。
 今年はなかなか都合がつかず、延期々々でやっと4月7日の開催となりました。東京ではとっくにピークを過ぎ、中にはすっかり花の終わったところもあったので心配していましたが、○○んちの桜は満開絶好調!みんなのテンションも上がります。
 夜、そろそろお開きモードかという時になって急に風が出てきました。風に誘われるように雨も降り出して…おぉ、桜吹雪!
 「きっとお母様が今日まで桜を咲かせてくれていたんだね…」胸に暖かいものが流れました。
 ○○、今年も呼んでくれてありがとう。とても素晴らしいお花見ができました。

Hanami

肝心の桜が全然写ってない…(涙)。泥酔者も出るでしょうし、汚れることは必至。こんな時に重宝なのがポリエステル着物。突然の雨も問題ありません。お酒をひっかけられてもニッコリの余裕。周囲に気を使わせないようにするのも「和の心」です。帯は正絹博多半幅。こういう配色の帯は超お役立ちのお助け帯になりますよ。

2007年04月11日

牡丹

Botan

 朝、表に出たら牡丹の花が咲いてました。年々開花が早まってゆくような気がして、環境問題やら、心配事は尽きません。でもこの美しさを前にしてると、ささくれた気持ちも潤ってきます。心配にくたびれているよりも、できることをやろう!そんなふうに発想が前向きになってゆくのは、植物が良いエネルギーを分けてくれているから。ありがとう。
 自然を征服するのではなく、自然と共に暮らしてきた日本人にとって季節はどれだけ大事なものか。四季があやふやになるにつれ、痛烈に感じます。衣食住のすべてにおいて、四季がなかったら、日本の暮らしはさぞ味気ないものになるのでしょうね。和菓子ひとつをとっても、花びら餅→うぐいす餅→桜餅→草餅→柏餅…
四季折々の楽しさです。いくら美味しくても一年中チョコレートケーキだけだったら、どんなに寂しいことか。世界的に見ても、突出して優れた色彩感覚や味覚。日本人のそれは、四季があるからこそ養われたんですね。

 Itagaku
 牡丹が咲くころまでには仕上げたいと思っていたんですが… 全然間に合いませんでした(トホっ)。牡丹を図案化した板額。彫りが終わったら、これに漆を塗ります。完成はいつになることやら。

2007年04月19日

お花の名前

 昨日あのNHK番組で「今はどんな花が咲いているか」という話題になりました。そのときに、名前が分らず言葉で説明しようと頑張ったのですが全然ダメでした。

 Sanyaso
 こんな植物です。そして…
【これだと、シラユキゲシ。多年草 ケシ科 エオメコン属
 English Snow poppy です(^。^)】
というメールを頂きました。ありがとうございました。

 どの花も好きだけど、白い花って特に惹かれます。
ちょっとキザに聞こえるかもしれませんが、今すごくハマってることは「生きること」です。
日に日に知らないことが増えてゆく。または、知らないことの多さを知って行く。
だから知りたい。ワクワク。ドキドキ。楽しい。

しばらく忙しさにかまけて縫いかけの浴衣をそのままにしていました。こんなことでは夏までに仕上がらないぞ!
自分にムチを入れて、今夜はチクチク運針、運針。絹用の針を無理に使ったらポキポキ、5、6本も折っちゃいました。ちなみに、指ぬきを変えたら、かなり縫いやすくなりました。道具って大事なんですね〜。

2007年04月22日

川越唐桟と和裁のハシゴ

 4/20〜23の間、代官山にあるギャラリー無垢里(03-5458-6991)にて【木綿きもの・川越唐桟展】を開催。今年のはじめにamamfwawaのフェアをやらせて頂いた川越の呉服笠間さんが東京にやってきたのです。もちろん、amamfwawaの全員もお祝いに駆けつけました。私たちがフェアをやった1月にはお目にかかれなかった夏物も展示販売され、またしても木綿の魅力にクラクラ!
 この日は笠間さんで作って頂いた川越唐桟のきものを皆で着ていきました。もちろん絹には絹の良さがあるけれど、木綿もまた格別な着心地。身体にフィットするというか、身体の一部になる…そんな感じです。何よりも木綿の気軽さが、行動をより自由にしてくれます。おっちょこちょいも笑って許されちゃうの。今、かなり木綿にハマってます。
 無垢里は一軒家をギャラリーにしています。ガラス工芸、焼きもの、木の器や家具など様々なアイテムを紹介。写真は無垢里の入り口で撮りました。良い雰囲気が伝わりませんか。そのまま住みつきたいぐらいでした。

Mukuri

 川越唐桟を堪能した後、和裁のお稽古に行きました。前にも書いたように、あぐらをかいたり、布をピンと張るために足の指ではさんでアクロバティックなポーズをとったりの作業です。なので着物をバッとめくって尻ばしょり、ステテコ丸出し。とても画像はお見せできません〜(笑)。

2007年04月23日

ビバ東北〜白瀑神社

 昔は仕事でどこかに行くと「仕事」をすることだけに集中していました。旅の記憶らしいものはほとんど無く、空港とホテルとスタジオの景色が頭の中で入り乱れるだけ。それがいつの頃からか、仕事だろうが遊びだろうが、ご縁があってそこに行かせてもらうのだからたっぷり満喫せねば失礼だと思うようになったのです。土地の人たちとふれ合い、恵みを頂き、そしてその地を踏むことを許してくれた自然に感謝するのが私の旅のスタイルになりました。

 今回は初めての秋田・青森。秋田の大館能代空港から最初に向ったのは薬師山麓にある白瀑神社です。お参りしてからお社の裏に回ると、おぉ〜!ゆたかな水がゴウゴウと流れる見事な滝。けっして大きいわけではないけれど、その姿は勇ましく、そして旅人をも癒してくれる優しさをたたえています。

Shirataki
 4月中旬。秋田はまだ春浅く、合羽の下にダウンのインナーを着ていても震えます。けれど寒さも忘れ、しばし水の音に包まれながら、厳かな時間に沈み込みました。秋田の神様たちにご挨拶をして、いよいよ旅の始まりを実感したのです。

2007年04月24日

ビバ東北〜酒蔵・その壱

 日本酒が好きな方ならご存知でしょうか。【白瀑】という秋田の銘酒。それはまさに白瀑神社の上流から湧き出る名水で作ったお酒です。白瀑神社がある薬師山から自家水道を使ってまっすぐ蔵に引き込んでいるというから、天然も天然、まじりっけ無しのモノホンです。ならば…ということで白瀑神社から名水を追いかけるように向ったのが【白瀑】を作っている酒蔵の山本合名。
 そのまま通り過ぎてしまいそうなぐらい質素な佇まいに軽く驚きつつ、敷地内に入ると…ややっ!ふわ〜っと、やわらなかなお酒の甘い香り。入り口からはわかりませんでしたが、中は想像以上に広くて奥が深い。巨大な樽やタンクが並んでいます。

 Kama
 お酒を作るために用いる道具は木製なので薬品が使えません。道具はこの大きな釜でグラグラ煮立つ熱湯で消毒します。

Ma
 テンションあがる〜!

2007年04月26日

ビバ東北〜酒蔵・その弐

 Shikomi
 大人が2,30人ぐらい入れそうなタンクの中で、お酒が元気に育ってます。タンクに顔を近づけると、まるでコーラを一気飲みしたみたいに息苦しくなってむせ返りました。
「この線より下に行ったら即死します」との言葉にヒェー!発酵時に出る炭酸ガスのせいで窒息死するそうです。それ故に毎年、全国で何人かの杜氏さんが酒樽に落ちて亡くなるという事故もあるとか… まさに命を張っての真剣勝負。


Tasting
 仕込んだ日付の順に味見をさせて頂きました。まだ日が浅いものはお砂糖をたっぷり入れた甘酒みたいに甘い。ところが同じものでも、日が経つにつれて甘味がすっきりと落ちて辛口になってゆくんですね。実は私、ほとんど下戸でございまして、ほんの少しのアルコールで胸はドキドキ真っ赤っか。そのくせ日本酒の匂いと味は大好き。ペロっと舐めちゃ出来上がっちゃうから困ったもんです。

2007年04月28日

ビバ東北〜豆腐と五能線

 酒蔵を後にして、少しするとお豆腐屋さんを発見。ん? 秋田の大豆? グリーン豆腐? 何やら美味しそうな気配がビシビシ伝わって来る。「秋田の大豆」は県産の有機・低農薬大豆を使った、農家と職人の意地の結晶。「グリーン豆腐」は秋田県産の青大豆を使った、ほんのり緑色の逸品。大豆本来の味が口いっぱいに広がるそうです。こりゃマズイわけがない!
 けれどそこでお豆腐を立ち食いすることもできず、チラシをもらって後からお取り寄せすることに。その場では豆腐ソフトクリームを頂きました。味はまさにお豆腐!豆乳とかの次元ではなく、と・う・ふ♪ 寒い。でもウマイ。そこにプ〜ンと甘い香りが… 何? 豆腐ドーナツ!!「今、奧で息子が揚げてるから」とオヤジさん。

 ヤバい。豆腐ドーナツが出来るのを待っていたらギリギリの時間になってしまった。Okara

 今回の旅の目玉のひとつ、五能線に乗るのである。しかし東京の山手線というわけにはいきません。なんたって本数がないんですから。しかもこんなシーズンオフに乗りそこなったら後がない。揚げたてアツアツのドーナツを抱えて走った、走った。セーフ! …ふ〜。

Shanai
 焦った自分がバカみたいなほど、車内はノンビリ。地元衆がポツポツ乗っているだけ。車掌さんも「そんなに慌てんでも、待ってるから」と云わんばかりにこちらを見ている。まるでバスのように乗車駅で券をとって、乗った分だけの料金を清算するのだが、システムがよく分らない私は券をとるはずもない。それでも車掌さんはちゃ〜んと心得てて、「はい、東八森からですね〜」と無事に降ろしてくれました。

Shasou

 時間の都合で全線乗車は無理でしたが、東八森〜十二湖間の五能線の旅。本当に素晴らしかった。ここがどこだとか、今がいつだとか、自分が誰だとか…いろんなことが車窓からの景色と共に置き去りにされてゆく。そしてそれらは案外どうでもいいことなのだと思う。

2007年05月03日

映画三昧〜特番によせて

 昨日のNHK FM特番「今日は一日【映画音楽】三昧〜ヨーロッパ編」を聞いてくださった皆様、ありがとうございました。どうなることか予想もつかず、ドキドキしながら夢中で過ぎた9時間45分の長時間でした。


Cd_2

 単にサントラ流して「いい映画ですね、懐かしいですね」と、そんなどこでもやってる番組ではなく、もう一歩も二歩も突っ込んだ番組を目指し、準備も周到。Library_2 
 しゃべっている、すぐ側の机には300枚以上のCDが並べられ…     
 次々と送られてくるリクエストに対応すべく、さらなる音源をスタッフは休む間もなく代車に載せて運び込み…
 解説を担当したサウンド&ヴィジュアル・ライターの前島秀国さんのPCには15,000曲以上の音源がストックされいます。

 今回、初めて明かされた秘話や沢山の貴重なお話もたくさん飛び出しました。その中で、私を一番ゆさぶったのはゲストの作曲家・上野耕道さんが「マカロニ・ウェスタンの音楽はケルトだよね」指摘したことです。たしかによく聞いてみると、そんな気がします。
 近年の景気の向上により、アイルランドの人口は増加傾向にあるといっても、アイルランド島の総人口は約560万人(うちアイルランドに約390万人、北アイルランドが約170万人)。一方、アメリカにおけるアイリッシュ系移民は4000万人以上。かつて西部開拓時代には多くのアイリッシュが西を目指したそうです。そんな流れからもマカロニ・ウェスタンがケルトを土台にしてたとしても不思議はありませんよね。
 映画と映画音楽を掘り下げることで、歴史や人間の歩みを少し覗くきっかけになりました。これはある意味「和のスピリット」であると思います。「和」→「環」→「話」→「輪」。全体性と連結。
 着物だって単に「きれい〜」だけで終わらせるよりも、もう少し深く入り込むと、どんな風に作られたか、どこで作られたか、どんな気候風土が育んだか… 人類学、歴史,環境問題、美術… 果てしない興味の解放に繋がります。

 番組は、多少マニアックな方向に走りすぎた箇所もあるでしょうし、聞きづらかった一面があったのも事実だと思います。そこを、どう「リスナーの皆さんとの共通言語」をより増やしてゆくかが宿題として残りました。けれど、私が刺激を受けたように、少しでも皆さんの中で新しい扉を開いたとしたならば、これほど嬉しいことはありません。

Oyatsu_2
集中力が途切れないように、甘いものについ手が…

2007年05月04日

みたてる

 どこに行っても柏餅と粽が目について困りますね。どの店も「当店自慢の〜」を謳っていて実に美味しそう。4つも胃袋を持っている牛が羨ましい。4つでなくても、せめて2つ… なんてバカなことばかり考えてます。平和だ。

Nagare

 食べ物はもちろんですが、他にもちょっとしたモノで生活空間に季節の風味を加えるのも楽しいです。
 我ながら気に入ってるのが、この写真のしつらい。一寸法師と鯉の土鈴。それぞれ別に入手したものですが、藍染めのランチョンマットを敷くことで、川を登る鯉と下る一寸法師とがすれ違う一瞬を捉えたような景色になりました。居間のサイドテーブルにちょこっと飾って5月の訪れを祝っています。

2007年05月08日

写真展

 5月6日。雨の中、写真家の友人と写真展をハシゴしました。
 きっと同じものを見ていても、そこの切り取られているものは同じではない。ステキ。
 誰かと想いを分かち合いたくて、同じところに立とうとしても、決して同じものは見えない。孤独。
 だから伝えようとする。
 
 その写真が面白くて、その空間が気持ちよくて、塚本修史さんの個展が良かったです。開けっ放しの窓から入り込む雨の音に包まれながら写真を眺めていると、ふと水の中にいることに気付きました。エラ呼吸。吸っては吐く水流は、頭を通過することなく、直接カラダを廻るのです。

Praha

 仕事の行き帰りなどに、日記を書く用にケータイで撮った写真。生き生きしていて、それは「写真」というよりも「撮った人」そのものに接してるような気がしました。彼の作品を見て、私はいつもより少し人間が好きになりました。

“その日Graphy” −塚本修史写真展− 

会場:
coffee praha 3F gallery地図
東京都渋谷区上原3−2−2
tel:03-5453-0112
小田急線・メトロ千代田線・代々木上原駅より徒歩5分

会期:
2007年5月5日(土)〜13日(日)
12時〜23時(最終日のみ17時まで)
入場無料

Ts
 塚本氏とネコ君。

2007年05月10日

季節めぐり

 昨日、番組宛にステキなメッセージを頂戴しました。
 「桜の季節が過ぎ、新緑に染まる少し前。ほんの一瞬、山は紫になる」
私たちが生まれる前も、死んだ後も、相変わらず山はそこに在るのでしょう。でもその表情は決して同じではなく、とらえても、とらえても、新しい驚きと感動を与えてくれるのですね。

 「日差し、空気の臭い、空気の中の水分は毎日これから変わるよね。その変化が好きなんだ」
 帰宅すると、こんな友人からのメールが私を迎えてくれました。現代は季節感がないという人がいます。でも、ちゃんとあるんです。ちょっと忘れちゃってる人が増えただけ。

 仕事の後、お茶のお稽古に行きました。炉が閉じられ、風炉に変っていました。夏のお点前です。夏と冬とではお点前の手順が多少違うので、アレレ? あれれ? アレレのレ〜。柄杓を持ったままフリーズ。「記憶にございません」と必死に目で先生に訴えるばかりでした。ある意味、新鮮な刺激。

Ayame
 アヤメのお菓子。練りきり、こし餡。美味。

2007年05月11日

ビバ東北〜青池

 首尾よく五能線への乗車を果たしてホッとしたのも束の間。すぐに十二湖駅に到着。そこで降りたからには、当然十二湖を目指すわけですが、お天気と時間の都合で全部を廻るのは無理。楽しみは先に残しておくことにして、今回は十二湖の代名詞とも云える青池を訪れました。
 青池に向う途中にもいくつか池があり、どれもステキなのですが、青池が見えた瞬間「あおーい」っと思わず声を洩らしました。そんな初心者の反応にも馴れているのでしょう。地元民はニヤリと「青池ですから…」。そりゃ、そうだ。けれど、この日は雨が降り日中でも薄暗い。お日様の光が力強く水中を貫いたならば、一体どこまで青くなるのでしょう。

Aoike

 その昔、外国人たちが日本にやってくると藍染めの美しさに魅了されたと云います。ジャパン・ブルー。当時は今よりももっと藍が普及していたでしょうから、きっとそこら中が青く、まるで青池の中の竜宮のように映ったのかもしれませんね。しかも合成染料ではなく、本藍の深く、清らかで、瑞々しく、生命力に溢れた色合いは独特です。自然は偉大な芸術家ですわね。

  ちなみに藍はきれいなだけでなく、殺菌や防虫効果などもあるそうです。藍染めのキモノを一枚タンスに入れておけば、防虫剤は不要。野外でのアクティビティが増えるこれからの季節、藍染めの洋・和服がいいですね。肌荒れ・アトピー・水虫などにも良いらしく、藍染めの下着や靴下が静かな人気を呼んでるとか。

2007年05月14日

出雲織

 「ビバ東北」にて、秋田・青森で味わった感激を書き綴っておりますが、どうもすぐに脱線してなかなか進みません。青池から藍染めを連想したので、今回もちょいと寄り道します。

 染織り作家・青戸柚美江さんの傘寿(80歳)を祝う集いが先月ありました。そこで出会ったのが【出雲織】と呼ばれるもの。藍染めを基調としたものは沢山ありますが、出雲織…正確には青戸さんの作品の優しくて強い魅力に夢中になりました。

Izumoori
 素朴で穏やかななのに、ずっと深いところにはグツグツと煮えるような激しさを内包してる作品の数々。中でも私が一番惹かれたのがコチラです。

 日本の歴史と知恵と美が濃縮された着物ですが、残念ながらその原料となる絹や綿のほとんどは輸入に頼っているのが現状です。しかし青戸さんは染めや織りだけでなく、綿花を育てるところから始められるそうです。収穫した綿から糸をつむぎ、それがやがて膨大な行程を経て反物に仕上がってゆく。実に気の遠くなるような話です。
 今回の集いで、青戸さんは結婚された当時のお話も披露してくださいました。親が勝手に決めてきた結婚。相手の顔さえ知らぬままに嫁ぎ、毎日を必死に生きてきたら、アッという間に月日が流れていたそうです。その「アッという間」の陰には並み成らぬご苦労もあったと想像します。でも日々を懸命に生きる姿は、作品を創る姿勢にも繋がっているように思います。
 生地を触ると、しっとりとやわらかく、フワッとしていながら適度な重量感もある。自然と人間の交わりの中で生まれた布は力強く呼吸をしているのですね。「出所」も「行程」も見えにくい「加工品」に埋め尽くされている現代生活を送る中で、青戸柚美江さん、及び作品に触れることができたのは大きな刺激になりました。

Hasuito
 ちなみに青戸さんは綿のみならず「藕絲=ぐうし」も手がけています。蓮の茎を折って引くと、蜘蛛のの糸みたいな細い繊維が出てくるそうです。藕絲はこれを紡いで作るのですが、40キロからわずか2gしか採れないとか。

2007年05月24日

acceptance

 受け入れる。忘れがちだけど、とても大切なこと。それを思いだした日でした。目の前に茶碗があるとする。何だろう、と思って目を凝らす。
 茶碗?  
 そう、でも違う。
 入れ物? 
 そう、でも違う。 
 焼き物? 
 そう、でも違う。
 これは、これ。

 あるインタビュアーが、ジョー・ストラマーに意見を求めた。その時、ジョーはこう答えました。
 「オレに意見なんかないよ。人は意見を持った途端に真実が見えなくなるんだ」

 今日は仕事先のスタジオで思わぬ待ち時間が出来てしまい、ヒマを持て余していました。スタジオにあった本棚を漁っていたら、奧からホコリまみれの絵本が一冊。長田弘の「森の絵本」WOW! 大切なものは何か、と問いかけてくる本。
 この数日、得体の知れない揺さぶりの中でグラグラと目を回しています。そんな私がたまたま出会った本。必然。



森の絵本

Book
森の絵本

著者:長田 弘,荒井 良二

販売元:講談社

Amazon.co.jpで詳細を確認する

2007年05月25日

ビバ東北〜サンタと仁王さま

 東京はまるで真夏のように暑い日が続いていましたが、今日は肌寒い雨。ちょっと一息といった感じです。植物たちも天からのシャワーを浴びて気持ちよいことでしょう。でもシャワーも悪くないけど、やっぱりお風呂に身を沈めたときの快感はたまりませんね。それが温泉ならば、さらに良し!久々に東北の思い出に浸りますか…。

 十二湖にて青池の素晴らしさを満喫したあと、近くのサンタランドで食事。しつこいようですが、シーズンオフ。しかも雨。サンタランドが賑わってるワケがありません!案の定、誰も…いない。広い敷地にそこはかとない物悲しさが漂います。
 園内には動物もいるとのこと。どれどれ。おっ、さすがサンタランド! トナカイだ!! と思ったら、、、

 「ヤギだけど。何か?」

 雨を恨むように身をちぢめたヤギたちが見てる、見てる。思い切りこっちを見てますよ〜。みんな寒いから引っ込んじゃってるのかな。他にも「いる」はずの動物にはお目にかかれないままレストランへ。
 空っぽの店内。誰もいないのかな? すると奧から従業員が出てきた…あ、もう一人出て来た…また出て来た…えっ、まだいるの?…えぇ〜、ちょっと何人いるのよーっ?! 広い店の中、我々3人は多勢に囲まれるようにしてアテンドして頂きました(苦笑)。

 しばし野鳥の観察をしたり、辺りをブラブラしたり。すっかり冷えきった身体で辿り着いたのが、今回の宿、黄金崎・不老不死温泉です。真っ正面の水平線に沈む夕陽を眺めながら湯につかる…はずでしたが、あいにくの天気。日本一の夕陽はおあずけとなりましたが、それはそれで良かったです。激しく流れる雲。不安をあおるような海の色。くだける波頭。好きなんです、この感じ。血が騒ぐというか、宇宙との一体感というか。得も云われぬ高揚感なのです。

Furoufushi_1
 宿の施設内にも大浴場(室内・露天)はありますが、やはりコレに入らねば。
スッポンポンで仁王立ちになってる殿方がけっこういらっしゃいました。海風を真っ正面から受ける醍醐味ですよね〜。はい、もちろん私も海に向って仁王立ちになりましてよ。オホホ。

2007年05月27日

Oh, フルーティ!

 昨日の雨と肌寒さが錯覚だったように思えるほどに、今日は打って変わっての暑さ。果物の瑞々しさと甘さが嬉しいです。少し前まではグレープフルーツやキウイといった輸入フルーツの定番みたいなものぐらいしかなかったのに、一気にメロン類が充実し、さくらんぼ、ぶどう、桃、びわ…このところ八百屋さんも賑やかなになり、ついつい足が向いてしまいます。

Budou
 そこで、今日は【巨峰】のイメージで着物を選んでみました。木綿の単衣(川越唐桟」に合わせたのは、ブドウ柄の八寸帯。気分だけでも涼しくなるように、全体を寒色系でまとめました。

 原稿の〆切もあるし…お茶のお稽古、休んじゃおうかな。ちょっと迷いましたが、思いきって行って良かった。なめらかな空間。忙しさですり切れ気味だった気持ちに潤いが戻った気がします。AND 嬉しいことに、今日のお菓子は私の大好物。この時期の楽しみである、びわ。お干菓子も、これまた目にも鮮やかなな楓でした。まったく日本の和菓子文化ときたら、どうしてこんなにステキなの? ニクイぜぃ。

Okashi
 びわ=ういろうと黄身餡。やわらくて、口の中でトロ〜リ。夢見心地の美味しさ!

2007年05月30日

歪な完璧

昼過ぎから降り始めた雨。
乾いた地面に染み込んでゆく。
水滴と共に、あらゆるものが吸い込まれてゆく。
夜になり、ふと音が止んだことに気付く。
窓を開ける。
洗われた夜空がまぶしい。

Moonlight

2007年06月01日

ごちそうさま

 祖母の形見のブレスレットを修理するために、宝石関係の仕事をしてる伯父と銀座で待ち合わせをしました。二人とも昼食は済ませた後だったので、お茶を…ということに。どこにしようかウロウロ迷ったあげく、入ったのはおなじみの甘味処。店は絞ったものの、お品書きを見てまたしても迷う二人。優柔不断というよりは欲張りなんですね、この二人。あれも、これも美味しそうでなかなか決まらない。あまり迷っていても店員さんに悪いので、季節限定の新メニューをそれぞれ注文しました。
 うわ〜、美味しそう!出て来た品に感嘆の声をあげるや、伯父のケータイが鳴りました。ちょっと失礼と席を立った彼が、しばらくすると顔色を変えて戻るなり「ごめん、やっちゃったよ」と伝票を鷲掴みにして店を出て行ってしまったのです。なんと、伯父は取引先の方と待ち合わせをしていたことをすっかり失念していたのでした。

 いきなり一人になった私の前には「きな粉しぐれ」と「くず餅きな粉あんみつ」。
……。

 Dessert_1

 こーなったら食べるしかないでしょう(写真・左/くず餅きな粉あんみつ。右/きな粉しぐれ)!
 くず餅は、あんみつの寒天の半分がくず餅なので、かなりクセになる食感です。そして赤えんどうの代わりにかのこ豆を使用。そのやわらかさが全体を調和させています。くず餅に加え、黒蜜、バニラアイス、きな粉を混ぜると口の中に新世界が広がりました。
 きな粉しぐれは、新感覚かき氷。かいた氷を丹波産の厳選きな粉で和えて、フンワリ仕上げてあります。通常のかき氷のようなキーンと来る冷たさではない、やわらかな口当たり。これまたバニラアイスと黒蜜がすばらしいアクセントに!
 きな粉、黒蜜、アイス…同じ食材が使用されていても、まったく違う味わいになっているなんて感動です。それにしても、こんなに美味しいものを目の前にして食べられなかった伯父の心中たるや、いかほどのものか。かわいそー。方や食べそこなった人。方や二品も食べた人。優柔不断=欲張りな二人の運命の分かれ目を痛感しました。

2007年06月07日

【鈴なり】一周年

 昨日、6月6日は【鈴なり】の開設一周年でした。きれい、たのしい、やさしい、いとしい…そんな、つまり一言で云うならば「すばらしい」ものを分かち合いたくて始めたサイトです。
 【鈴なり】を始めたことで、今までよりももっと見ようとしてる、もっと聞こうとしてる、もっと味わおうとしてる自分に気付きました。とても沢山のことを教えられた一年です。メッセージを寄せて下さった方はもちろん、遊びに来てくださった皆さんのエネルギーが、どれほど大きな応援になったことか。本当に感謝しています。ありがとう。
 「和」=「環」であるならば、私に出来る事は何か。それは「新」と「旧」をつないだり、「未」と「既」を引き寄せたり、「無機」と「有機」を結んだり…。あらゆるものの境界線をボカしてゆくことかもしれません。そして「着物」というアイテムが、私にそうさせる機会と衝動を与えてくれました。たかが着る物。けれどその着物が導く多くの発見と驚きに、改めて感動するばかりです。

Echigoya

 ユニクロの人気シリーズに、老舗のロゴを使用した商品があります。そのシリーズに、私がとても好きな銀座越後屋という呉服屋さんのロゴも加わりました。老舗の風格ある意匠と、up to date な感性のフュージョンってとこでしょうか。かなり気に入ってます!

 そういえば老舗料亭の記事だったと思いますが、ただ古ければ老舗になれるのではない。老舗は常に今に存在している、というようなことを読みました。また、私の日舞の師匠は「新しいことに挑戦せずして伝統はない」と語っていました。
うまく説明するのは難しいけれど、その通りだと思います。
 私も日々前進しながら成長してゆきたいです。そしてその喜びを一人でも多くの皆さんと分かち合えたら、どれほど仕合わせでしょう。

 皆様にとって毎日が、昨日よりステキな一日でありますように!

2007年06月10日

百珍と和菓子

 Kouen_2 虎屋文庫講演会に参加しました。あの羊羹でお馴染みの虎屋が開催しているレクチャーです。今回は国士舘大学の原田信男先生による「百珍と和菓子」というテーマ。
 江戸の後期に、一つの食材を使って100通りの料理(食べ方)を記した料理本が話題を呼びました。それが「百珍」です。有名なものには「豆腐百珍」や「卵百珍」などがあります。そうした百珍を通し、食と当時の人たちの距離を覗きつつ、和菓子の役割を探るという内容でした。講演は至ってアカデミックなのですが、食いしん坊としては「どんな味だったんだろか」「食べてみたいな〜」と、気持ちが勝手に浮遊してしまって、なかなか集中できませんでした(笑)。

Hyakuchin

 講演後、虎屋ギャラリーにて6月17日まで開催している「和菓子百珍展」も観てきました。やー、すごいぞ日本人!昔の人たちがこしらえたお菓子の数々。かわいい。きれい。おいしそう。奇想天外なものもあり、これは一見の価値あり。
 天保四年、名古屋市でアザラシが捕獲されたそうです。そしてそのアザラシが大変な人気となり、様々がグッズが売られ、アザラシ落雁なんかも作られたそうです。今の落雁よりもかなり小さくてカワイイです。これって、タマちゃんブームの先取り?!
 その他、ちょっと変った「食べ方」などの紹介も面白かったです。森鴎外が好んだという「饅頭茶漬け」は、ご飯の上に4つに割ったおまんじゅうを乗せて、お煎茶をかけたもの。意外とあっさりしていて美味だとか。最近のギャルたちはご飯にチョコをかけて食べたりすると聞いてビックリしてましたが、いやはや…。森鴎外とギャルの意外な関係に、さらにビックリ!

2007年06月13日

夏だ、浴衣だ!

 Yukatamatsuri  パニーニ? ラザーニャ? いえ、ラニーニャでございます。このラニーニャ現象とやらで、今年の夏は猛烈な暑さに見舞われるとか。うぇ〜。これはしっかり根性をすえて覚悟をしておいた方が良さそうですね。
 そんな中、今年も浴衣市場は活気があるようです。毎年4月の半ばを過ぎると、ボチボチ新柄などをチェックしつつ夏の構想を練ります。とは云え、なかなか実感は伴わず、梅雨を過ぎてから慌てて仕立てたりするんですよね。ところが今年はもう着てもいいぐらい。実際ちょいとそこら辺までなら着てますし…。本来は7月8月に着る浴衣ですが、単衣の着物同様、今後は浴衣のシーズンも長くなるかも?!

Hanhaba

 おっと、見つけてしまいました。この麻の半幅帯はリバーシブルになっていてちょっと面白いかな、と衝動買い。それにしても¥3900のカットソーはすごく悩んでも、どうして¥15,000の半幅は迷わず買えるのだろう? 着物バカ。

People Have The Power to Imagine

 今年の夏はことのほか暑いうえに、梅雨もあまり降らないという。異常気象も温暖化の影響なのでしょうか。やっと訪れた夏なのに、何やら心配が尽きません。
 人間のできることなんぞは微々たるもの。人間がどんな狼藉を働こうと、偉大なる自然を前にしては、地球に小さなひっかき傷を一つ付けたことにもならない。逆に云えば、人間がどんなに努力したって、太陽や地球がヘソを曲げたらどうにもならない。温暖化防止だの、CO2削減だの、省エネだの、無駄だ… そんなことを確信しきったように云う人がいます。とても残念でなりません。その人たちの気持ちの中にある「どうせ」という開き直りや責任転嫁が悲しい。
 微々たることだとしても、やらないよりはやった方がいい。成果の確証はなくとも、そこに少しでも可能性があるなら行動してみたい。そんなふうに思います。
 私のたちの最たる力。それはイマジネーション。他人の痛みを想像することで優しくなれる。より良い明日を想像することで強くなれる。イメージは形になる。

Okashi_1
 【紫陽花】(左)は彩り豊かな寒天で白あんを包んでいます。食べると、意外にも寒天がしっかりとしていて、歯触りの面白さが美味しさになっています。
 【初夏の水面】(右)は、こし餡を包んだ練り切りで手水鉢をかたどり、見事に「水」をイメージしています。羊羹で作ったクチナシの花からは本当に甘い香りが漂ってきそう。

 この二つのお菓子から、私は雨を感じました。直接的な説明などなくても、人の意識に働きかける…。それがイマジネーションの力。あなたは何か感じましたか?

2007年06月22日

雨降り

Ameji_3

潤い。

Hop_2

深呼吸。

Gardenia_3

                                   恋の香り。

Candlelight_2

静かなる夏至の夜。

2007年06月24日

和裁日記#5

Twilight
 東京の視界がどんなに悪くても、空には全く関係ない。相変わらず大きくて、毅然として、美しい。

 忙しさを言い訳にはしません。かなり遅れています。予定ではもう完成していてもいいぐらいだったのですが…とほっ。それでもようやく衽までは辿り着きました。残りは衿と袖をつけること。そして細かい処理をすれば完成。今年のほおずき市には間に合いそうもないけれど、夏の間にはなんとか自作浴衣デビューができるでしょう。…できる、、、はず。

Wasai_2

 それまで互いにとって何の意味もなかった布切れ同士が、ほんのわずかな縫い代を共有しながらカタチになってゆく。人間も同じですね。
 和裁。思いきってやってみて良かった。無心でチクチク運針。楽しいです。

2007年07月01日

お茶事

 6月30日、夏越し大祓。満月。
 今日は朝から夕方まで、みっちりお茶事のお稽古。早朝からすでに気温も高く、着物の下は汗だく。それでも不思議なことに、それほど不快ではありませんでした。きっと気持ちがすっきりしていたからでしょうか。『場』の持つ力なのか、或いは集まる人たちの気持ちが場に染み込んでいるのか…。お茶室にいると自動的に気持ちのスイッチが切り替わるような気がします。たたみの感触、お香の匂い、お湯の沸く音、お花やお軸が伝える世界。一つ一つの個性が『和』となって『場』を創っているのです。

 Shitsurai

 お軸は「星寿享」。お花は舟に張った帆のよう。星の川をすべりゆく小舟みたいでとてもロマンティック。ご亭主のお心遣いが、今年ももうすぐ七夕ね、と告げています。

Ousu

 「懐石→濃い茶→薄茶」すごく簡単に分けると、そんな流れです。その中で私は薄茶を点てさせて頂きました。あ”ちゃ〜になりながら、何とかやり遂げました。

Oshidori

  真剣にお茶を点てている私のうしろ姿です。うしろ姿なんてなかなか自分で見る機会がないので妙な感じ。
 地紋の入った布地に、秋草を描いた夏の訪問着。帯はおしどりの夏唐織り。

2007年07月04日

新ショウガ

 親戚から季節の味が届きました。今だけのお楽しみ、新ショウガのお菓子です。ショウガがパラパラのフレークになっていて、甘いのにヒリッとする辛みもたっている、ヤミつきになる味。後を引くんですよ!そのまま食べても美味しいし、ヨーグルトや紅茶に入れても良し。

Shouga


 ●新ショウガを薄切りにする
 ●2、3回水にさらしてアクを抜く
 ●熱湯で2、3分ゆでる
 ●ギュッと水気を絞ったら、フライパンかお鍋に入れて砂糖をまぶす
 ●焦げないように注意しながら煎る
 ●だんだんお砂糖が蜜のように重たくなる(ごまめみたいにキャラメル状)
 ●それでもこらえて、さらに火にかけ続ける
 ●ネットリだったお砂糖がパラパラしてくる
 ●メゲなければ、いずれ写真のショウガ菓子ができあがる

 あまり美味しいので、自分でも作ってみようと、レシピを聞きました。でも大変そうなので、まだ挑戦していません。ネットリとキャラメル状のお砂糖が、どうしてあんなさらさらになるのか、頭でシミュレーションしても分りません。気になる方は試してみてください。味の美味しさは保証します♪

2007年07月05日

お部屋も衣替え

Hanga

 待ってました、バーゲンシーズン到来!画材屋さんだってバーゲンしてくれるんですよ。ありがたい。今日は念願の額装をしてもらいました。額縁って、実はあなどれない値段なんですよね。ヘタなところで手を打ったりすると、せっかくの絵が死んじゃうし…。
 額装したのは版画です。それまではイチゴをモチーフにした油絵がかかっていましたが、版画にかえたことで部屋の中が涼やかなになりました。絵そのものは、むしろ版画のそれの方がギトッとしてるんですけどね。ボリューム感の違いなのでしょうか。

Utamaro
 鶏と朝顔にとまったホオジロ。
 東京の夏を彩る入谷朝顔市が明日から始まります。今年は行かれないのが残念。でも我が家の朝顔もすくすく育ってます。

2007年07月06日

夜風を探して

Lights
(photo by 遠藤志岐子)

 店を出ると、銀座はすっかり夜更けの顔になっていた。大きなビルが乱立するようになってから、かつての気持ちよい夜の海風は吹かない。それでもホッとする。渋谷や新宿などの攻撃的な照明、暴力的なノイズがここにはない。銀座の「灯り」は光をつくり、闇を許している。
 目抜き通り沿いには等間隔に置かれた七夕の竹飾り。短冊には思い々々の願いごとが書かれている。その横を行き交う銀座のお姐さんがた。浴衣祭りでもやっているのだろう。あちらこちらで浴衣姿がなまめかしさを競い合っている。彼女たちの胸の中にもまた、願いごとを書いた短冊が揺れているに違いない。


Fuurin

 MIKIMOTOの前には風鈴のツリーが出来てました。思い切りつついて鳴らしたい衝動にかられましたが、信長ではないので、大人の節度をもって風を待つ。しばらくすると、カラカラカラ〜っと幽かな夏の寝息のようなガラスの音。とても儚くて頼りないけれど、たしかに満ち足りた瞬間でした。

追記:土曜日9:00〜9:30放送中のTFM [Tastes Of Love]
        今週は初めてのキャラに挑戦してます。ぜひ、聞いてみてください!

2007年07月11日

ほおずき市

Bus
 わーい、お船だ。水上バスだ!風が気持ちいー。水上バスから見える川沿いの建物の裏側は、表の顔とは違って、どことなく無防備。川沿いを犬と散歩する人たちも無防備。「隙」のある風景って、なんだかホッとするな。


 7月9日、10日は浅草のほおずき市。
 雷門をくぐって仲見世通りを歩くのは、まるで障害物競走です。きびだんご、手焼きせんべい、揚げまんじゅう…「まずはお参りをしてから!」と、怒られながらヨダレをこらえてキョロキョロ、ソワソワ。

   青臭くて甘い、ほおずきの匂い
   水にゆらめく金魚のシッポみたいな、子供たちの兵児帯
   釣りしのぶを揺らしてそよぐ夜の風
   ワサっと落としてしまった、かき氷のあわれ
   立ちのぼる煙
   下駄のパーカッション
   鈴の音
   いつまでも続けばいいと願うしあわせ

 Hozuki
また今年も無事にお参りできる喜びを胸に、夜がどこまでも満ちてゆきました。

2007年07月12日

熊野〜その一

 一泊二日で和歌山を訪れました。飛行機で関空まで行き、そこから先はレンタカー。ハンドルを握るのは2、3年ぶりかな。この前はハワイ旅行をした時でした。その時でさえ10年ぶりぐらい。早い話が超ペーパーってこと。膨らむ期待と、爆発寸前の不安を乗せて出発〜。

Latte
 2日間を共にすることになった相棒。ヨロシクね!
 (クルマにも取説があるんですね。生まれて初めて読んじゃいました)

Hamayuu
 まず道成寺に立ち寄ってから御坊、白浜…と海岸線を走って新宮を目指す。途中、一面に咲いたハマユウに誘われて休憩。

Waaa

 海にくると水を触らずにはいられないのが海育ちの性。波打ち際ギリギリまで行って…… あ”〜、やっちゃった。革靴ごとハマった。ま、いっか。きれいな貝を拾いました。帯留めにでもしてみようかしら。
 ここから少しゆくと、有名な串本町の橋杭岩です。なんど見ても、息を飲むスケールにクラクラ。またここに戻ってきたんだなー。言葉にできない偉大なる意志を感じるのでした。

 新宮市に到着するころ、また雨が降り始めました。薄暗くたれこめるのは雨雲だけじゃない。中上健次の生家も今はなくなり、街は新しい建物でフタをされたような佇まいでした。それでもいくらフタをしても、立ちのぼってくる地熱みたいなものがまとわりついて来る。観光名所ではなく、市街をブラブラする。
 街のいたるところにヒルガオ科の植物がからみついている。青を越えた青い花は恐ろしいほど美しい。

2007年07月13日

熊野〜その二

 
 宿は湯の峰温泉の「あづまや」。小栗判官が蘇生したという伝説が残るつぼ湯のすぐ側に建つ旅館です。食事はすべて温泉のお湯を使って調理してるとかで、中でも温泉で炊いたご飯(朝食はおかゆ)がたまらなく美味。これぞ本当の御馳走ですな。

Ogurihangan

 夜、ちょっとだけ外を散歩…といっても、宿屋の前を30m程行ったり来たりするぐらいで精一杯。通りには外灯もなく、ひたすら暗い。すぐ目の前には熊野古道の入り口もあるので近づいてみるが、跳ね返される。オマエたちのくる世界ではない、とでも云ってるような拒絶感。オソレ。それを失くしてしまった人間は狂う。

 部屋に戻って夜に耳を傾ける。川の流れや虫の声、風、雨の音に混ざって何かが聞こえる。まるで山そのものが夜の闇を呼吸してる音なのかもしれない。

Azumaya
 宿の部屋からの眺め。

熊野〜その三

 あづまやの女将さんから玉置神社のことを教えてもらって行ってみることにした。女将さん曰く、雨の後は幻想的なのだそう。朝一番に本宮でお参りをしてから玉置神社へ。しかしこれが、なかなかのドライブ。うねうねの山道はペーパードライバーには冷や汗ものでして。その上、道幅のないところに限って路線バスとすれ違うハメに!崖から落ちそうなほど、ギリギリの端っこまで寄って、そろりそろりと抜けて行く。ヒャー。

 ようやく辿り着いた玉置山。クルマを降りて、神社へは徒歩でゆく。標高1000m。空気がひんやりと寒いぐらいです。樹齢3000年と推定されるご神木をはじめ、杉の巨樹群の圧倒的なパワーには言葉を失います。そして森の中にはうっすらと白い霧がたちこめて、まるでこの世ではないような浮遊感。女将さんが話してくれた幻想的な…とうのはこのことだったのですね。前日の雨を「不運」と思っていたけれど、きっとこのために、雨を降らしてくれたんだ。導かれたんですねー。

Omochi
 本宮の前の茶店では、お抹茶を点てて、つきたての餅菓子を出してくれます。315円! これ東京なら1000円でおつりがあるか、無いかってとこでしょう。お餅おいしーっ。


 すっかりエネルギーを充電してから十津川を経由して奈良駅を目指す。いよいよ東京へ戻る態勢にシフトです。おっと、しかし!ガソリンメーターを見ると、ほとんどカラ。オーマイ、ガッ! Running On Empty♪(by Jackson Browne) どこにでもガソリンスタンドがあると思いこんでいた都会者の愚かさよ。幸か不幸か、ここは山の上。こうなりゃ超エコ・ドライブあるのみ。アクセルを踏まなきゃいいんだろーが。ほとんどスキーです。アクセル踏まずに山を滑り落ちて行く。先の余力のためにブレーキも踏みたくない。ひたすら重力を頼りに転がってゆく。旅はライク・ア・ローリング・ストーンってか!?

 いろいろありましたが、なんとか奈良駅に到着。旅の足となってくれたLATTEちゃんを返却。道連れのKは、このまま奈良に滞在するとのことで、私は一人東京を目指したのであった…。

2007年07月14日

中藤毅彦・斎藤亮一 写真展 a just report 

 雨の中、写真展に行ってきました。中藤毅彦さんと斎藤亮一さんの二人展。同じモノクロの世界で、ちょっと似ているようだけれど、まったく別の個性を放っていました。同じリンゴを煮て食べるのか、焼いて食べるのかほどに違う味わいなのが面白かった。

 写真に限らず、全ての対象は、対峙する人間の気持ちの角度によっていかようにでも変化するってこと。あんがい真実ってのは頼りないもんだってこと。可能性は無限だってこと。水たまりに映る自分に雨粒が落ちるたび、にじんで、ボヤけて。揺らいで、歪んでゆく。それでもやっぱり自分なんだってこと。いつ止むとも分らない雨のように、とめどない思いがポタポタと私をいっぱいにしてゆくのでした。

Rain(photo by 遠藤志岐子)

2007年07月17日

熊野〜番外編

 奈良から東京へは、京都に出て新幹線に乗ればアッという間。しかし、そうは問屋が降ろしてくれませんでした。ちょうど急行の京都行きが出てしまったけれど、近鉄奈良線で追いかければ大和西大寺駅で京都行きに乗り換えられるはず。なのに、不慣れな運転の疲れかウッカリしてしまった。というか、学生たちのおしゃべりに車内アナウンスが聞こえず、乗り過ごしちまったのだ。慌てて次の菖蒲池駅で降りたが、なかなか電車は来ない。こんなことなら、奈良駅で無理に乗り遅れた急行京都行きを追いかけずに次の電車を待てばよかった。
 
 ずいぶんとタイムロスをして西大寺に到着してみると、次の京都行きは特急。急行を待つと、さらにものすごい時間の無駄になる。仕方あるまい。特急券を買おう…。ともあれ、京都までくれば、後は何も心配することはない。さて、東京まで乗らずに、一本やりすごして品川で降りることにしませうか。

 あれ、いつの間に眠ってしまったのだろう。文庫本のページを開いたまま眠り込んでいた。窓の外を見る。ん? なぜ三島で止まってるのですか? 寝ぼけた頭にアナウンスの言葉が少しずつ意味をなしてくる。「人身事故のため、消防と警察の現場検証が済むまで、しばらく停車いたします」 …えぇー。マジっすか。

 結局、新幹線にカンヅメになること3時間以上。とほっ。品川駅に到着したのは夜中の1時を回ってまひた。それからタクシーつかまえて。。。
ヘロヘロじゃー。

 でも、そんなアクシデントがなければ菖蒲池に降り立つこともなかったはず。某かの必然がそこにはあるのでしょうね。

Ayameike
  菖蒲池駅前のマンホール。マンホール・フェチにはたまらない逸品!

2007年07月29日

月とスイカ

 ある人が云いました。
 「初めて会ったとき、相当イヤな感じだったよ」
 ガーン。うそ。ショック。信じらんない。そんなふうに受け止められてたなんて…びっくり。その時のことをハッキリ覚えてます。私はただ、ただ緊張してた。そして、どうしたらいいのか分らないままオロオロ。でもそれは全く異なる印象となって相手に伝わっていたのね。しゅん。パブリックイメージより100万倍も不器用な私は空回りばかりだ。ぐすん。
 「誰かわかってーっ!」吠えてみたところで、私の心の中の真実なんて問題ではなく、それよりも相手にどう思われたかという現実がすべて。凹むよ。

Bloom

 ところで、大好きなスイカがあれば全身で夢中になっちゃうカブトムシのくせに、もう何日もスイカがありません。ふと、声がしたんです。わきまえなさい、って。スイカだって貴方に食べられてばかりいられない、って。スイカの気持ちは分らないけれど…。だからカブトムシは我慢してるのです。でも夜空ににじむ丸い月を眺めてはスイカを想う。食べたいものを食べたいと云う。会いたい人に会いたいと思う。そんなにいけないことなのかな。また月が欠け始めたころ、大好きなスイカを探しにでかけてみようかな。

 

2007年07月31日

パパとゴッドハンド

Papa
父のアトリエ abracadabra にて。


 7月30日。久しぶりに軽井沢へ父を訪ねました。あいにくの雨で、軽井沢は上着を着ていても寒いぐらい。でも山々から立ちのぼる白い霧は幻想的で、夏の緑をいっそう深く、美しく見せるのでした。
 久しぶりに会った父は、娘が云うのもヘンですが、とてもステキだった。加齢という重力に抗うことなく、むしろ仲よくすることで強く、賢く、やさしく、しなやかに毎日味わっているよう。Acceptance。父からまた一つ教えられた美学です。彼からはまだまだ教わることがありそう。パパ、どうか元気でいてください。

Seitai

 軽井沢に行くもう一つの目的はゴッドハンドです。筋金入りの腰痛持ちの私は長年整体ジプシーと化し、鍼灸、整形外科、ほねつぎ、カイロ、マッサージ、気功など、あらゆる門を叩きました。当然、それだけのお金もつぎ込んできたわけです。けれど、このゴッドハンドと巡り合ってから、どれだけ自由になったことか!ホントに調子がいいんです。今では軽くメンテを時折するだけ。
 難を云えば、このゴッドハンド、変わり者であまり仕事をしたがらないんですよ。

2007年08月11日

墨流しと職人魂

 「墨流し:すみながし」とは水面に染料を落とし、できた水のうねりのような模様を布に写し取る染めのこと。あまり最近では見かけませんね。青木玉さんの著書【着物あとさき】にも、お祖父様の紋付を墨流しに染め変えて生き返らせたというエピソードが綴られています。私もそれを読んで以来、ちょっと気になっていました。
 先日フラリと立ち寄った呉服屋さんで墨流しの反物を発見。生地は綿紅梅なので浴衣にするのが妥当ですが、せっかくなので広衿仕立てにして、ちょっとしたお出かけにも対応できるようにお願いしました。
 はっきり云ってバカですね。仕立て屋さんがハイシーズンにつき多忙であることと、お盆休みで作業が止まるために、出来上がりは8月の終わり頃になることを覚悟しなくてはなりません。こんな時期に浴衣地を買っても、着られる回数は限られます。
 ところが、なんと!!昨日「出来ました」との連絡がありました。うそっ、中3日ぐらいの突貫作業ですよ。せっかくなら何度でもお召し頂きたい、と職人さんがフル稼働で頑張ってくれたそうです。さっそく今日、品を受けとりました。どんなに急ぎ仕事でも丁寧な仕上がり。そのアッパレな職人魂に大感激です。プロフェッショナリズムとサービスと意地と真心のスクラム。すばらしい。

Suminagashi
そんなワケで、明日の観劇にはコレを着てゆきましょう。おニューの着物には、これまたおニューの粋な黒扇子。はて、帯も渋く攻めるか…それとも甘さをプラスするか…。

錦繍

 天王洲の銀河劇場にて「錦繍」を観劇。夫の無理心中事件をきっかけに離別した夫婦が、10年後に偶然の再会を果たす。心中事件の真相や失われた年月の空白など、ずっと宙づりになったままの謎が、二人の往復書簡によってあぶり出されて行く…。
 芝居なのに、どこか朗読的な要素もあり、面白い時間軸の体験でした。全編に渡り藤原道山氏による尺八の生演奏が、行ったりきたりする二人の想い、そして過去と現在を導いているようでした。舞台美術も最小限。削ぎ落とすことで際立ってゆく「言葉」を感じる舞台からは、受けとるものも多かった。

Kinshu

 それにしても暑い。そのせいか、上手に食べられなくて困りました。一人だといい加減になるし、作ってる間にお腹いっぱいになっちゃうし。日ごとに落ちてゆく体脂肪がちょっと不安。でも今日はカレーを食べられた!友達のおかげかな。やっぱり食事は一人より誰かと一緒がいいですね。体にも心にも。

0811
 やわらかな八寸の帯。帯留めはつげ細工。帯揚げは黒のチェックで少し遊んでみました。
次回は黒の半衿とか、とっぽい柄の帯とかで個性的にしてみるのもオモシロいかも。

2007年08月14日

和裁日記#6

 8月14日。多くの人たちにとって今週は待ちこがれたバケーション。旅行にレジャーに let's enjoy summer パーリーなんでしょうねー。
 そんな中、遊ぶでもなく、仕事をするでもなく、私は静かに過ごしています。まぁ、本来の過ごし方という程でもないけど。いろんなことに想いを馳せながら、本を読んだり音楽を聴いたり…そしてついに出来た。夏も残り少なくなってしまったけど、浴衣が縫い上がりました。予定よりは二ヶ月も遅くなりましたが、やっぱり達成感あります。長い道のりだったよ〜。後は先生に最終チェックをしてもらうだけ!

waxbag.jpg

 その長い道のりを陰で支えてくれたのがコレ(写真)。硬い生地になかなか針が通らず悪戦苦闘していると、先生が差し出してくれました。中には削ったロウが入ってて、針をこれにプスプスやると、途端にすべりがよくなるんです。いや、ホントに助けられました。
 こうやって、私は大小様々なモノや人々に助けられて生きているんだな。きっと自覚しているより遥か沢山の力に生かされているのでしょう。感謝。

2007年08月18日

和裁日記#7〜完成

8月18日。連日の酷暑に慣れた身がビックリしてしまうような気温の変化。10度は涼しいでしょうか。おぼれそうになっているところへ、誰かが浮き輪を放り投げてくれたみたいな気がしました。ホッ。
 
 仕事が終わってから和裁の先生を訪ねました。しつけ糸をとったり、最後の仕上げをしてから「よく出来ました」のお言葉を頂戴しました。ようやく完成です!生まれて初めて自分で縫った浴衣。愛着もひとしおです。いつ着てみようかな〜。
帯を選ぶのも楽しみです。

yukata-a.jpg
 先生、ありがとうございました。

mitsumori.jpg
 浴衣を一枚縫ったからといって、それで全てが終わったわけじゃありません。気に入った反物を見つけると、つい買ってしまう私。いくらでも「次」が控えてるんですよねー。今度はカッコイイ系の単衣のキモノに挑戦してみます。まずは生地の裏表を決めて印をつけるところからスタート!

2007年08月20日

Ms. ドライバーへ、

 8月20日。
 移動のほとんどは徒歩、或いは電車を利用しています。きっと速度がちょうど良いのかもしれません。移り変わってゆく景色を味わってから飲み込むことを許される速度。それ故でしょうか、たまに違うスピードに乗ると、なんだか世界が少し違った角度で見えてくるような気がします。

 先日、定年退職をしてから2種免許を取得して、日々クルマを走らせているという女性のタクシー運転手と出会いました。それだけでも感心してしまうのですが、何よりも彼女のまっすぐな眼差しが麗しかった。目の前に広がる何本ものルートの中から、最善だと思う道を選んだら、それを信じて進んでゆくような目。
 穏やかな老後を夢見て頑張ってきたのに、運命は彼女から家族を奪ってしまった。ほんのわずかな時間で、何を知ることもできないけれど、真っ白な手袋の中から、きちんと被った帽子の中から、少しくたびれた肩から…彼女のあちこちから、まるで蒸気のように立ちのぼる哀しみ。しかしその蒸気は悲観の涙に結晶するでもなく、或いはすでに乾ききってしまったのかもしれないけれど、新しいカタチの強さとなって漂っていました。少なくともどこにも負を見つけることができませんでした。
 世間話とも身の上話ともつかないような、つたない言葉のやりとりをしてるうちに目的地に到着。運転手としても実にプロフェッショナルで、私はなんと清々しい気持ちにさせてもらったことか。職業へのプライド。自分自身であることへのプライド。見事なハンドルさばきで渋滞を切り抜け、路地を出たときにはワープでもしたような驚き。同時に彼女のクルマに乗る前の私は、完全に新鮮な心持ちと共に新しい私になっていたと思います。ありがとう。

2007年09月01日

初出勤

8月31日

 41歳、初出勤。誕生日も年齢もただの数字と云ってしまえばそれまで。でも何かのきっかけになれば、それはそれでいい。私にとっては reborn そして live on。昔の神田外語学院のCMに「love and rub」なんて発音を意識したのがあったけど…(これって、ちょっと受けとり方によってはエッチじゃございませんこと? オーホホホ)。って、そんなことはさておき。つまり「よっしゃ、やるぞ!」って気持ちになってるワケです。

film-f.jpg

 TV番組のナレーション録り。左がエンジニアのS氏。彼がいなければ、私の声はペニャペニャのヒャラレラリ〜ってなもんざます。そして右がディレクターのK氏。彼の導きがあって、ふらついた意識がビシッと的を目がけてフォーカスできるのです。いつもお二人にはお世話になっております。感謝。チームワーク…これも「和」ですよね。

 レギュラーもイレギュラーも、ドンといらっしゃいませ。何だか楽しくなってきました。
今ハマってること:毎日。

廻り花

9月1日

 今日は廻り花(まわりばな)なるものと格闘しました。茶道におけるアクティビティの一つで、楽しみながら、茶花の活け方を練習できる貴重な機会です。

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 こんな風にお盆にお花が集められ、床の間にある花器まで一人ずつ進み出ては、好きな花を活けてゆきます。どんな花があるのか、場はどんな雰囲気なのか、色みの具合など、全体との調和の中で、その瞬間のベストをつかまえる…そんな感じでしょうか。

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 真ん中、下、上。花器の窓に順番にお花を活けるのです。

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 廻り花は作法に則って行われますが、一通り終わってからは残ったお花を使って皆でワイワイ大騒ぎ。なかなか思うように上手くいかないものですね。お花ひとつにしても奧が深い!

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 それぞれ好きなように活けたのが、ズラリ。藤袴、われもこう、竜胆、菊、すすき、女郎花など…花をいじる指先に秋の匂いが移っていました。

2007年09月03日

晩夏の京都〜染織を訪ねて

9月3日

 8月の終わりに京都を訪れました。晩夏の京都は思ったほど暑くなく(たまたまでしょうが…)風情があってすばらしかった。夜は鴨川の川床で夕飯を頂きながら、月が登ってゆくのを眺めていました。満月に向って膨らむお月様。欠けては満ちて、満ちては欠けて…。そんなお月様を見上げていると、いろんなことが許されてゆくようで。少しだけ救われたみたいな気がしました。

 今回の旅は大好きな織元さん(洛風林)と染め元さん(多ち花)を訪ねるのが目的。どちらも丁寧でしっかりとした仕事に定評のあるところです。呉服は主に分業制なので、プロデューサー的な人が、こんなのどうか、といったアイディアを職人さんに持って行き、そこで煮詰めた案をもとに、さらに役割別の職人さんに仕事が振られます。そんな職人さんの仕事場に入れて頂きました。かなりディープな体験が出来たことに感謝します。

 全てをレポートするのは大変なので省略しますが、一番驚いたことを挙げるとすれば「石」です。写真にもあるように、織機にかけた糸にちょうど良いテンションをかけなくてはなりません。なんとその調節を、近所で拾ってきた石でやってるのです。足元には大小様々の石がゴロゴロ。季節や天気によっても糸の具合は違ってきます。その微妙な違いを職人さんは身体で感じ取って、石を使ってテンションを調節します。

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 友人のミュージシャンはステージ上でも何度もギターのチューニングをします。お客さんの入り具合でも音は変わるとか。また、料理人の故・辻嘉一さんのレシピには○○グラムといった分量はなかったといいます。それは食材の味の違いによって調味料は加減するものだし、食べる人によっても加減が必要だからです。すべて「適宜」としか書かれていません。
 織機の石にも同じスピリットを感じました。アナログなどという次元を越えた、もっと動物的な勘。生きることに貪欲で何が悪いとでも云うような真っ直ぐさ。原始的であることで、あらゆるテクノロジーを凌駕し、薄っぺらなギミックを笑い飛ばす。そんな本物の力強さにシビレました。

2007年09月07日

浄化 9月7日

福島からこの夏に漬けた梅干しが届きました。
富山から梨が届きました。
熊本からいたわりが届きました。
鎌倉から友情が届きました。
長野からブドウが届きました。
島根からメロンが届きました。
京都から気骨が届きました。
秋田から極上の日本酒が届きました。
板橋からチョコレートが届きました。
亀山からパンが届きました。
奈良からお茶が届きました。
北海道から今シーズ最後のスイカが届きました。
沖縄から夢が届きました。
あの世から声が届きました。
昨日から励ましが届きました。
明日から挑戦が届きました。
宇宙から愛が届きました。
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2007年09月13日

ドアの向こうには、道

9月13日

 昨日の番組の中で「ドア」をテーマに少しお話をしました。若いころは、自己を確立するために沢山の大事なドアを硬く閉ざしてきた、と。そしてある日、頑なに守ろうとしていた自己ってなんだろ…そんなに大事なものか?って思うようになりました。本当に大事なのはそんなことじゃないだろ、って。
 ドアを開けるのはとてもコワイです。自分のドアも。他人のドアも。ドアの向こうに何があるのか分らない。未知は恐怖を伴うもの。けれど「未知」は同じ音をもって「道」になるのかもしれません。欲しいのは勇気。そして必要なのはコンフィデンス。

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 今週末は地元のお祭りです。沿道には提灯が飾られ、御神輿の準備などが薦められています。稀薄になりながらも、家族や地域のつながりを感じられるとき。無くしたくないものってあるんですよね。

2007年09月22日

菅原伝授手習鑑

 9月21日
 
 昨日は国立劇場にて文楽「菅原伝授手習鑑」を堪能してきました。
 菅原道真にまつわる伝説を軸に、人々の心の陰影やちょっとしたタイミングによって運命があやとりと化してゆく様を描いています。それは架空の物語かもしれない。なのに妙なリアリティを伴って客席に届きます。きっと私たちの経験の中にある何かを呼び覚ますのでしょうか。
 運命のあやとりと云えば、会場で嬉しい偶然がありました。しばらくご無沙汰していた知人とバッタリ。終演後に夕食をご一緒し、とても楽しい時間を過ごしたわけですが、これも「ちょっとしたタイミング」のこと。宇宙のどこかで、大小様々な歯車がグルグルと回りながら、不思議な音色できしんでいる。畏怖い、そしてとても美しい音色を響かせて。

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「菅原伝授〜」を観劇するにあたり、道真公の紋でもある「梅の花」を染めた絞りの帯揚げを選びました。キモノはブルーを基調とした単衣に、秋柄の染め帯。月をバックに、萩やススキなどの秋草の間をゆく鹿を描いています。
 劇中で、道真公が魂を込めて彫った木像に命が宿る場面があります。それを不思議がる人たちが「巨勢金岡が描いたる馬は、夜な夜な出でて、萩の戸の萩を喰い…」と語ります。ちょうど帯にも萩がふんだんに描かれているので、やっぱりこの帯で正解!こういうストーリー性をコーディネートにプラスすると、楽しさ100倍。

2007年09月25日

名月や…

9月25日

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 今夜どれだけの人たちが月を見上げ、あるいは照らされながら心を洗われているのだろう。くだらない一時しのぎの気休めだと思わないでほしい。たとえ一時だったとしても、この美しさの中で哀しみや苦しみを忘れてほしい。誰にも等しく月明かりが降りそそぐ夜。

 東京FMをキーステーションに放送してきた番組「Taste of Love」の最後の収録でした。番組が終わるときに込み上げる達成感と寂しさと「こんなもんじゃ終わらない」という期待。これは何度、最終回を経験しても変りません。 
 半年間に渡り応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
 29日に放送される最終回は、東京FMで流れる最後の「鈴木万由香」の声です。
新番組が始まったとしても、それを担当するのは守乃ブナだから。

月が美しく満ちています。
そして私たちも。
光の中で呼吸を繰り返しているんだね。

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(左・柳沢真由実さん、中央・守乃ブナ、右・松本大さん)

2007年09月30日

星と雨

 9月30日
 
 友人のお誕生日プレゼントを買いに行きました。何にしようか、あれこれ悩みながら選んでる時間が好きです。頭の中はその人のことでいっぱいになるから。自分が知っている「その人の今まで」を全部ひっぱり出しつつ、今の気分とミキサーにかけてみる。その人の喜ぶ顔を思い浮かべながら、勝手にうれしくなったりして。プレゼントをあげるつもりで、私がそんなうれしい気持ちをプレゼントしてもらってる。…で、結局たいしたものは見つからなかったので、彼女のために詩を書きました。早く渡したい。

 石川肇さん(http://www.horizon-uw.com/)の写真展ではすばらしい星の写真と出合いました。満天の星が湖に映っていて、まるで空から星が地上にこぼれ落ちてるよう。石川さんとはメールばかりでしばらくお会いしてませんが、写真を通じて近くにいるような気がしました。対象だけに集中して、自らの存在を打ち消すような撮り方もあるのでしょうが、こんな生暖かな写真も好き。
 
 目まぐるしかった9月も今日でおしまい。朝から降り続く雨は、きっと付着した汚れを洗い流しているのでしょう。また明日を気持ちよく始められるように。
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2007年10月02日

秋桜=コスモス=宇宙

10月2日
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 お花屋さんの店先にコスモスが並びはじめました。この花が風にゆれる姿は、私の姉と重なります。一足先に旅だってしまい、もうこの世にはいません。10月生まれの、そんな彼女が大好きだった花。
 こんなに華奢で繊細なのに、コスモスは存外しぶとくて生命力に溢れています。反対に、姉は強がってるわりにもろかった。二つの存在が重なりあい、今や最強のタッグを組んでるような気がします。
 コスモス=宇宙。もうバカみたいにふざけたり、取っ組み合ったり、抱きしめたりはできないけれど。それでも彼女はここにいる。そこにいる。風のなかで生き生きと咲き誇っている。
 
 もうすぐ公開される音楽ドキュメンタリー映画「sadistic mica band」を記念して明後日イベントが催されます。私は司会を努めることになったのですが、実はミカ・バンドもまた、姉の大好物でした。メンバーの前で粗相するなよ、って彼女がにらみを利かせている気がして…ひぃー。やばい、緊張する。
 それにしても小学生のころからファンだった人たちに会うことになるなんて、人生って不思議だらけですよね。これも姉の引き合わせなのかな。
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2007年10月03日

大野隆司さんとグッド・ヴァイブス

10月3日

会場:Galerie MALLE http://galeriemalle.jp
住所:東京都渋谷区恵比寿4−8−3
電話:03−5475−5054
会期:10月2日〜10月7日 12時〜19時(最終日は16時まで)

 版画家の大野隆司さんが展覧会を開催しています。今回は北村薫さんの「1950のバックトス」に触発されて、23の短編小説を一話ずつ木版画で表現しています。
 これはぜひ行かなくちゃ!と思っていたところ、「今夜、本の朗読もあるから良かったら…」と大野氏からご連絡を頂きました。しかし普段は悲しいほどヒマなくせに、今日に限って生放送の後にCMのナレーション録りがあったり、タイトなスケジュール。それでもなんとか間に合えば…… 。朗読パーティは通常のギャラリーが終わってからの時間だし…大丈夫かな〜。
 私が到着したその時、まさに最後の一行を読み終わろうとしていました。がっくし。でもしっかり大野さんの作品も堪能できたし、作家の北村薫氏のお話も聞けたし、何よりも、そこに集まったみなさんの「輪」をつなぐ良いエネルギーに触れられて良かった。
 インスピレーションはいつだって「わらしべ長者」のよう。そして放射状に波動は広がり、いろいろなモノを巻き込んでゆく。だからこそ良いヴィアブスが欲しいし、自分も出さないとね。
♪good vibrations〜♪…えっ、ビーチボーイズ? ちがう、郷ひろみ? いや、なんでもいいっス。

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2007年10月07日

出雲絣

10月7日

 過ごしやすく、気持ちのいい一日。着付けのお稽古の後は、今期のamamfwawaに関するミーティング。仕事をしていても、窓から入ってくる秋の香しい風が場の空気を和ませてくれます。

 私が着ているのは出雲絣(いずもがすり)という木綿のキモノです。藍の濃淡で柄をリズミカルに織り出しているのが面白く、一目惚れした反物です。これを織った青戸柚美江さんは綿花から育て、糸を染め、そして織り上げるそうです。まったく気の遠くなるような作業。ただの布切れだとしても、そこには彼女の時間や想いの全てが詰まっている。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、そうやって作品には作者の人生が宿っているんですね。キモノだけではありません。音楽、でも文学でも、一皿のお料理でもなんでも。おそろそかにしていいものなど何もないんだな、と本当に思います。

 このキモノにはもう一つ大きな価値があります。かけがえのない師であり、友人のNさんが縫ってくれました。忙しいのに、一針ずつ丁寧に。縫い目の美しさを見ただけで涙が出そうになります。彼女の部屋の窓からは月がよく見えます。その月の満ち欠けを見ては「早く仕上げなくちゃ」と、私のために自分のお尻を叩いてくれたそうです。だからこのキモノを着ると、大きな愛に包まれ、安らかな心持ちになるのです。まるで祖母のひざに乗ってるような。

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頭上に咲いてるキンモクセイの花、わかります? 昨日あたりから一気に匂いたち始めました。胸いっぱいに広がるしあわせ。秋の恵み。
スーハー、スーハー。ええ香りやわー。

2007年10月11日

好きになること。好きであること

10月11日

 美しく、楽しく、おいしい季節の変わり目。キョロキョロ、くんくん、ぱくぱく、、、気付くといつも五感(六感、七感…or maybe more?)がフル稼働しています。
 10月からはキモノも裏地のついた袷を着ます。でもお天気のいい日はまだまだ単衣でちょうどいいぐらい。特にかしこまった場でなければ、私は単衣で過ごしています。それでも目と気持ちは季節の前へ、前へと向うものなんですよね。ショーウィンドウのコートを横目でチェックしつつ、キモノの新作も見逃しません。洋服ほど流行はないけれど、キモノだってちゃんとその時代のムードをキャッチしながら新しいものが生まれています。
 今年の気になるモチーフは「鳥」。アクセサリーなども鳥をあしらったものが多くないですか? さて、この新作展では黄色地に大きく鳥を織り出した帯に心奪われました。元々はシルクロードから伝わってきた文様をアレンジしたものです。故にどこかエキゾチックというか、古くて新しい、不思議な魅力があります。

 何かを好きになると本当にうれしくなります。人でも、モノでも、時間でも、天気でも、なんだか分らないものでも、なんでも。「好き!」という感覚が好きなんです。何かにときめくことが出来るのは最高の仕合わせですね。好きな対象をどうするか…それはまた別の問題。まずは「好き」というハートを大事にしたい。

 ちなみに鳥の帯は予算オーバーで買えませんでした。いいの、いいの。トキメキが大事なんだから!…って、負け惜しみじゃなくてよ。オーホッホ!!

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2007年10月15日

思いやり

10月15日

 お茶を点てるときに炉(ろ)でお湯を沸かしますが、暑い時期には風炉(ふろ)を用います。床にきってある炉と違い、風炉は移動できるのが利点。暑いときには火をできるだけお客さんから遠ざけて、心地よく過ごして頂こうというもの。
 そして11月にはいよいよ炉開きです。風炉が活躍するのは今月いっぱい。そんな中、先日のお稽古では風炉がいつもと違う場所に置かれていました。通常は上述のとおり、お客さんから一番離れた位置。ところが、それがお点前をする亭主の正面あたり…つまり、体半分ぐらいお客さん寄り。まだ本格的な寒さではないけれど、少し空気の冷たさを感じるころのちょっとした心遣いですね。「中置き」というんですって。ふーん。気持ちは目に見えないものだけど、言葉や行動に宿ることによって「形」となってゆく。逆にいえば、形をほどいてゆくことで、そこに「気持ち」が現れてくる。ステキ。

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   お茶の花がポンポンと音をたてるように開きはじめました。清らかな白さが大好きです。

2007年10月18日

着物+きもの+KIMONO=キモノ>着るもの?

10月18日

 10月11日付け「今日のしおり」に、アッちゃんから興味深いコメントが寄せられました。
少しずつ取り上げて見ましょう。まず…

《 ブナさんが着物を「キモノ」と書くのは、何か意味があるのか?》  

 簡単に云ってしまえば「着物」は着るもの全般を差していて、洋服も和服も含まれると思うからです。かつて和装が主流だったころは、着物=和服でした。でも現在における「着物」という表現はあまりに漠然としてる気がします。
 また、今やキモノは単なる「着るもの=着物」とは少し位置づけが違うようにも思います。もちろん伝統衣装であり、晴れ着であり、また普段着でもありますが、同時にキモノはさらなるファッションのジャンルであり、オシャレの幅を広げる選択肢。従来の「着物」というイメージだけでは捉えきれない広がりを感じます。
 「シイタケ」、「カラオケ」、「モッタイナイ」などのように、KIMONOは海外でも認知された言葉です。その可能性は今後も未知数であり、私はさらなる発展への願いを込めて、あえて「キモノ」と表現しています。

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 少し冷えてきましたね。でもまだコートを着るほどでもない…
 本当に何を着たらいいのやら頭を悩まします。そんな時に活躍するのがこの一枚。amamfwawaのモヘヤ羽織。洋服とのコーデもイケますよー。
くしゅくしゅと丸めてバッグに入れてもOKなので、昼夜の気温差が激しいお出かけにも便利!

2007年10月21日

moving

10月20日
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 友人がこんなことを云ってました。現代は「生きている」という実感が稀薄になりがちだと。
 もしかしたら忙し過ぎるのかもしれない。あるいは情報がありすぎて、何をすくいあげ、何をやりすごすのか判断しづらくなっているのか。あらゆるものが自分の皮膚の表面をかすめて行くだけのような、そんな感覚に襲われることもあります。
 そういう時、どうするのか。友人はこんなことも云っていました。多くの人は泣こうとする。そして悲しみという強い感情に寄り添うのだと。
 たしかに悲しみは輪郭がはっきりとして、わかりやすい…。でもその話を聞いていて、私は残念でした。どんな些細で、微妙な感情からも「生きている」実感を得られるはずなのに。ほんの少し自分の感情と向き合うことに慣れていないだけかもしれないのに。もし悲しみだけを選びとっている人がいるならば、それは本当に残念なこと。
 YES と NOの間には、無限の濃度のYESもNOもある。夕方、あまりの空の美しさに心を奪われました。「美しい」という以外のすべての言葉も奪われました。けれど、その美しさはどんどん形を変え、色を変え、ことなるビートで心をノックします。一つとして同じ瞬間がないように、同じ感情もない。私はますます貪欲になってゆきます。もっと知りたい。そしてもっと強く感じたい。もっと。感じることは世界と繋がることだから。

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2007年10月28日

10月28日 フォト・ダイアリー

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2007年11月01日

11月3日、あむあむふわわフェア開催

11月1日

 秋らしからぬ暖かさも薄らぎ、11月は冷たい雨の幕開けとなりました。これから少しずつ冷え込んでくるのでしょうね。寒いのは苦手。でも寒さがあるからこそ、ぬくぬくする楽しさもある!そして来る春を心待ちにする楽しみ…。季節は巡り、あぁ、すべては繋がっているんだなと、生命の不思議を抱きしめるのが好きです。
 風は吹けば桶屋が儲かる。昔の人は面白いことを云ったものですね。良くも悪くもその通り。大小様々な「環」の中で暮らしているのだから、同じ「わ」なら楽しい「輪」にしたい。きっと笑顔は「和」をつないでくれるから。

 さて、11月3日(土)に川越の呉服笠間さん(http://park10.wakwak.com/~kasama/)にてamamfwawaフェアを開催します!
 ご好評いただいているカーディガン・タイプのfluffyシリーズに新色が加わったほか、カーディガンの新たなラインナップも登場。ほわほわ、肌触りもいいですよー。

 真冬のお出かけも楽しくなる、オシャレな要チェックアイテムをご用意して皆様のお越しをお待ちしております。あむあむふわわ商品はキモノだけでなく、お洋服とも好相性です!
 なお3日は、川越市の大茶会も開催。小江戸・川越を堪能してください。
あむあむふわわブログもご参照くださいね http://amamfwawa.blog84.fc2.com/

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 手に持っているのはコートのBONBON。両サイドにポケットがついて、アクティブな一日にもバッチリ。こうして手に持ってたり、バッグに丸めていれてもシワを気にしなくていいのが嬉しいです。詳しくはhttp://www.amamfwawa.comで!!!

2007年11月05日

11月3日@川越

11月5日

 一昨日amamfwawaフェアのため、朝から川越へ行ってきました。いいお天気にも恵まれ、本川越の駅に降り立つと、街中にワクワクした空気が漂っていました。この日は川越市・大茶会が開催されていることもあり、キモノ姿の人もたくさん見かけました。
 キモノは着て楽しく、華やいだ気持ちになれますが、はてで見ていても和みますね。笑顔が伝染するみたいに、キモノの持つ独特の「やわらかさ」「ぬくもり」「やさしさ」「はなやかさ」、そういったものが波紋のように広がってゆく気がします。やっぱりキモノっていいですね。そしてまた自分自身からもステキな輪を広げられるように本質を磨いていきたいと、思いを新たにしました。

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 こんなキモノ姿もありました(笑)!大名行列のオジサマ方、すごくお似合いでしたよ。行列のお侍さんを見物してる中には、ステキにキモノを着こなしてる男性も多く見かけました。昔と今。同じキモノでも、在り方はずいぶん違います。それでも何か、川のように流れ続けるものがあるのでしょうね。
 キモノ=こうでなければならない、というものではなく、時流にあった着こなしを楽しみながら、いろいろな興味やときめきの拡張になればいいですね。

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 木綿の川越唐桟に草木染めの半幅帯で、お気軽スタイル。amamfwawaのカーディガン・シリーズ「fluffy」をプラスして、お店の女将さん気分。

 ご来店くださった皆様、ご協力いただいた呉服笠間さん、ありがとうございました!
 なお、11月いっぱい呉服笠間さん(http://park10.wakwak.com/~kasama/)にてamamfwawa商品を販売しています。川越にお越しの際には、ぜひお手にとってご覧ください。

☆フェアの様子はamamfwawaブログでもレポートしています♪
 http://amamfwawa.blog84.fc2.com/
 

2007年11月06日

みずうちさとみ個展〜刺繍で描く日本の情景〜

 11月6日

 みずうちさとみさん(http://www001.upp.so-net.ne.jp/yellowhouse/)に夢中です。雑誌などで彼女の作品を目にしている方も多いかもしれませんね。私もなんとなくは知ってたのですが、先日初めて実物を感じてきました。それは「見る」というより「感じる」と思いました。ステンシルアートと刺繍を組み合わせ、独特のやわらかさと奥行きを表現していて、見れば見るほど楽しくなってきます。
 お話によると、彼女も自分のスタイルを見つけるまでには紆余曲折あったそうです。そしてそれが見つかってからも、「そんな手間ひまかけて…」というような周囲からの「声」に翻弄されたこともあったとか。それでもやっぱり、自分はコレがいい。そう思ってグイグイ自らの世界を構築してゆく姿はとても輝いていました。

 手間を惜しんではならない。

 料理研究家の土井善晴さんが「時間をかけて作ったものは、それだけ長く楽しめるものでもある」と云ってました。確かに。すべてに云えることかもしれません。
時間は単なる「時」の長さではなく、密度。愛情をかけて、魂を込めて向き合う。丸一日をかけて作る「今日」も、一生をかけて作る「人生」も。

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赤の型染めの小紋。なんとなく似合ってない気がして、しばらく袖を通していませんでした。ところが久しぶりに引っ張りだしてみたら、なんだか気持ちにしっくりハマった。キモノって、そういう面白さもあるんですよね。帯は絞り。

 みずうちさとみ個展〜刺しゅうで描く日本の情景〜は、7日まで代官山のGallery無垢里で開催しています。http://www.geocities.jp/mukuri_d/

2007年11月07日

帯留めチョーカー

11月7日

 暦は明日から冬。そのわりに穏やかな日が続いていますが、ふいに季節を実感することがあります。例えば、ぬか床をかき混ぜているとき。昨日までなんでもなかったのに、突然「冷たっ!」って。もちろん、美味しいお漬け物を口にした途端に、その冷たさも気にならなくなりますが…。ぬか床が元気だと、自分の毎日も健やかだな、って思います。ある種のバロメーターというか。

 日々の生活の中で、本当に沢山のものがたまってゆきます。できるだけシンプルに生きたいと思っているのに。なので、時折ぬか床のように、底の方まで手を入れて引っくり返します。すっぱくなったキュウリみたいに、心の底でしなびた感情を掘り起こし、新鮮な空気を入れてあげたり…ね。
 同じように、持ち物も本当にいるものだけでいい。その分、選んだものはとことん使う。この頃、あまり帯留めをしなくなりました。帯締めだけでスッキリがいい。そんな気分。でも引き出しの奧にしまいっぱなしは可哀想だし…。そこで、また帯留めモードの到来までは、チョーカーとして活躍してもらうことにしました。

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洋装に帯留め。ちょっと最近ハマってる、和洋のハーモニーです。

2007年11月09日

冬に麻〜気の早い半幅帯

11月9日

 先日、「きもの日和」というイベントが開催されました。ファッションショーがあったり、新品からアンティークまでキモノに関する様々のお店が参加していたり、ゲームコーナーあり、というキモノ・テーマパークみたいな場でした。
 主催側も、お客さんたちも、思い々々のキモノ・スタイルを楽しんでいました。さすがに「うげっ!」とビックリする着こなしもありましたが、それは「主観の問題」ということで…あはは。それよりも、ルールに捕らわれすぎたり、臆病になり過ぎずに「キモノを楽しむ」のがいいですね。もちろんTPOをきちんとわきまえることはとても大事ですけれど!基本を分ったうえで崩して遊ぶ。またスタートは多少ハチャメチャでも、だんだんと「本物」の良さが分ってくることもありますよね。実際に自分が「する・しない」は別にして、へぇー、そういうキモノの楽しみ方もあるのか…と、刺激的でしたよ。

 そこで私が入手したのは麻の半幅帯。やっと暦は冬になったばかりなのに。もう来年の夏のコーディネートに思いを馳せて、一人でほくそ笑んでいるキモノ・バカ。うふふ。

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 私たちが冬を迎えている一方で、夏の陽射しをサンサンと浴びている人たちもいる。私が誰かの手を引っ張れば、その誰かは引っ張られている。何気なく発した言葉が風に乗り、誰かを動かしているかもしれない。小さな石ころが山をも動かすこともある。世界中のすべては繋がっている、って改めて感じてみると、日々の色がより深みを増すような気がします。大いなる「環」にハレルヤ。

2007年11月12日

撮影〜seek style

11月11日

 今シーズンのamamfwawaアイテム・撮影が行われました。当初予定していた土曜日は本降りの雨。予報では予備日としておさえていた翌日も雨。どうしよう…と困っていましたが、天は我らを見捨てなかった。時折パラつくものの、なんとか外の写真も撮れたし、めでたし。

 それでも急遽、室内にプロットを変更するものもあり、カメラマンのY様には本当に感服しました。あるものをどう使うか。出来ることを、どうやるか。ひらめきと工夫と技術。プロってスゴイな、と改めてホレボレ。
 苦境に立ったときこそ、その人の本質が試される。ずっと胸にある言葉があります。「サーファーのスタイルを決めるのは、その人が波にカッコ良く乗ってるときじゃない。むしろワイプアウト(落ちた)したときに、どう立ち直るかで、その人のスタイルが決まる」というもの。
 日々、いろんなことがあるけれど、嘆いていても始まらないからね。 seek style!

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 我が家も撮影に使われることに。このピアノは祖父が戦後間もないころ、どこからか仕入れてきたらしい。軽く見積もっても、70年以上前のものでしょう。元々は伯母のピアノですが、今は私が引受けています(弾けないけど…泣っ)。
キモノは赤の型染め小紋。上着はamamfwawa商品のpoodle。色はsage。

2007年11月15日

蜜月〜Honey from Moon

11月15日

 月探査機「かぐや」からの映像をテレビで見ました。神秘のベールを剥ぎとって、あまり細部まで知ってしまったらロマンがなくなってしまうのではないだろうか。そんな懸念もありました。が、どっこいです。光り輝くスベスベの肌が、実は凸凹だらけだったとしても、やはり月は限りなく美しく魅惑的でした。
 これが人間の女性だとしら、そうはいくだろうか。ベールをかなぐり捨て、素っ裸に己をさらけ出せるだろうか。それでも美しくいられるだろうか。本質とは何か。どこにあるのか。たとえ誰も見るものがいない最果ての地においても、花が変わらず美しく咲くように、己も咲くことができるかしらん。愛されないと分っていても、愛し続けることができるだろうか。叶うあてがなくとも、夢を抱いていられるだろうか。
 YES。月の地平から昇る地球の青さは「YES」と語りかけていた気がする。

 郵便受けを開けると、異国の香りが溢れだしました。ハネムーンのお土産だ 。添えられたポストカードの二人を眺めながら、お湯を沸かす。夜に溶けるバニラ紅茶の甘い匂い。愛のお裾分け。ありがとう。そして、おめでとう。
いつまでも幸せでありますように。
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2007年12月03日

楽在其中

 私は忙しいのをあまり好しとしない。実際に忙しいのはいい。ただ忙しい素振りを見せたくないのです。たとえ忙しさのあまり、天才バカボンに登場するピストルのおまわりさんみたいに足が車輪状になっていても、顔は涼しくありたい。これを白鳥の水かきとも云う。
 なぜか。それは忙しさを認めてしまうと、本当にテンパってしまうから。元来がせっかちなクセにスローモー。あがり症の小心者。一口に云うと不器用。そんな人間が忙しくしていたら、本当に木っ端みじんになってしまいます。故に「ヒマ」をプロフィールにしているのです。
 しかしそんな事をのたまわってられない時もあります。この数週間は体中に青筋が立つほどのカオスでした。そんな時に限ってステキなお茶会があったりするのが宇宙の法則ってヤツでしょう。ずいぶん前から楽しみにしていたけど仕方がない。断念するか…。でも…な。思い切って仕事仲間に相談してみると、快く「行ってきなよ」と送ってくれました。その分、自分が大変になってしまうというのに。あぁ、なんて素晴らしい仲間に恵まれていることか。感謝。

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 お茶会は上野の国立博物館の裏手にある「転合庵」で催されました。その昔、小堀遠州が転合庵というお茶入れを拝領した記念に設けた茶室。その後、幾度かの移転を重ね、昭和38年に東京国立博物館に寄贈されたそうです。そんなお茶室で過ごすひととき。漂う空気のなんとふくよかなこと。そしてその日、小間に掛けてあったお軸には「楽在其中」。ふーーーーーーーーーーーーーーっ。パンパンの風船から一気に空気が抜けるように、私の中から一切のキリキリ、ピリピリが抜けました。出合い。人は必要なものに、必要なときに出会う。これもまた宇宙の法則なり。
全ては「和」の中に。

2007年12月08日

横浜にて公開収録〜Tokyo FM…お知らせ

12月8日

 本日、横浜にてTokyo FM の特別番組公開収録がありました。Double の Takakoさん、Harco、つじあやのさんをゲストにお迎えしてトーク&ライブの楽しい時間を過ごしました。この模様は…

 12月9日(日)夜7時からTokyo Fm サンデースペシャル〜
「クイーンズスクエア横浜アット! クリスマス・パーティ」でお届けします。
ぜひ聞いてみてください。
(ちなみにTokyo FMでは鈴木万由香を名乗ってます。大人の事情ね)

 Harcoは初対面、と思いきや。お話をしていたら、なんと10年以上前にお会いしてたことが判明。彼は当時BLUE BOYというバンドでドラマーをしていました。そのころに私がやっていたテレビ番組(TVKだったかな…?ごめんなさい…どうも記憶があやふやで…)のゲストでした。つくづく横浜にご縁があるようです。

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 つじあやのさん。久しぶりに会った彼女は「カワイイ」の中に、やわらかな色気を一滴たらしたようでした。いろんな意味で成長してはるんやなぁ〜、と。お互いの近況を2行ぐらいで報告しあい、それだけで大切なことは飲み込めるような、そんな心地よさを覚えます。新アルバムもすごく良いっス。
 クリスマスムード漂う横浜。ツリーや電飾できらびやかなのに、なぜか撮れた写真はこんな。工事現場みたい…色気もうるおいもない。ま、舞台裏なんてこんなもんか。はい。

 12月8日。日付なんて単なる数字の羅列かもしれない。それでも深くもの想う日でもあります。人々の胸の中にどうか、やさしく暖かな光が灯りますように。

2007年12月10日

別れ…そして出合い

12月10日

 今日、さよならしました。
 どんなに寒くて切ない夜も、一緒に乗り越えてきたけれど。もうこれ以上は無理だと思ったから。そんな私は自分勝手すぎるかな…。でも、決して忘れないよ、あなたのこと。


 どうも冷えるなと思ってたんですよね。それもそのはず。すっかりすり切れて、生地は薄紙のようになってしまいました。やわらかなクリームイエロー地に、クマさんの柄がベタでね。気に入ってました、ネルのパジャマ。思い返せば、かれこれ15年は着たかしら。色も褪せて、今ではほとんど白。おなかのゴムだって何度取り替えたことか。ゴムどころか、ゴムが通ってる部分の生地自体がスレてスカスカの穴だらけ。ちょっと力が加わっただけでビリリと裂けてしまう。こんなに疲れ果てるまで頑張ってくれたんだ…、そう思うと愛おしくて、愛おしくて。妖怪ルールに則って、たとえ憑くも神(つくもがみ)になれなかったとしても、私にとっては充分に尊い存在です。
 「星の王子様」の中に、茶色い麦穂を見ただけで、キツネのことを想ったりする…とかなんとか。そんな箇所がたしかあったはず。私も同じ。どんなに色褪せても、あのパジャマはエバーグリーン…じゃなくて…エバー・クリームイエロー。そしてそんな色を見れば思い出すのです。

 だから仕方なかった。再び体重増加傾向にあるため、調整せんければ…との決意もそこそこに、また買ってしまった。また食べてしまった。

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クマさんパジャマと同じ色をした。。。醍醐。

「乳〜にゅう/酪〜らく/生酥〜しょうそ/熟酥〜じゅくそ/醍醐〜だいご」
 仏教経典の中に、五味として順に精製され、最上の味をもつものとして書かれているそうです。醍醐とは、十世紀の頃、平安京で製造されていた乳製品。和製チーズのようなもの。
 「その美味しさを求めて、醍醐味なチーズケーキができました」そんな謳い文句を見たら食べたくもなりますよね〜。で、お味? うーん、普通のチーズケーキ。
あ”ー、平安京の醍醐はどんな味だったんだろうか。気になるー。

 ちなみにクマさんパジャマには、もうひと働きしてもらいます。年末のお掃除に雑巾は大事だからね。
パジャマさん、本当に長い間お疲れさまでした。
そしてずっと仲よくしてくれて、ありがとう。

2007年12月12日

ONE PLANET CAFE

12月12日
 
 環境コンサルタントのペオ・エクベリ氏のお誘いで、昨日はすばらしいお食事会に参加しました。大学教授、ウェブ・デザイナー、アウトドア・ブランドのマネージャー、映像クリエーター、企画コーディネーターなど、異業種・多業種の面々が集い自由に語らいながら情報交換をしました。その中でスペシャルゲストとなったのがザンビアから来日中のお二人。サウスルアングア国立公園認定ロッジのマネージャーを努めるオスカー・ロジャース氏と国立公園公式認定のガイドを担当するビリー・エンコマ氏です。

 国内でも環境問題はいろいろな角度から取り上げられていますが、アフリカにはアフリカの…ザンビアにはザンビアの問題があって。でもそれは決して「他人事」ではなく、改めて地球の広さと同時に「環」として繋がっていることを考える機会になりました。
 オスカー氏が「ワニの卵がやわらかくなっている」と云っていました。どうやら数キロも離れたところにある農園で綿を栽培する際に使われる農薬に原因があるらしいとのこと。農薬は地中に染み込み、やがては水をも汚染します。私たちの多くは食べ物に使われる農薬などには敏感になってきました。けれど衣類はどうでしょう。大量の農薬や有害な化学染料が使われたものがほとんどです。私のタンスの中もしかりです。食べ物のように直接的ではないけれど、洗濯のたびに有害物質は水に流れ出します。それは廻り廻って体内に入ってきます。また皮膚から吸収されるものもあるでしょう。これはほんの一例ですが全てのことは、このようにして繋がっています。

 「因果応報」「風が吹けば、桶屋が儲かる」「情は他人のためならず」

 それぞれニュアンスは多少違っていても、どれもが大きな「わ」の中にあります。こんなふうに、日本人にはすでにホリスティックな素養があるんですもの。PROBLEM=問題の「P」は必ずPOSSIBILITY=可能性の「P」になるはず。
 エコロジーに感心があったとしても、なかなかアクティビストになるのは難しいと思われるでしょう。でも何かを選ぶとき、私たちはすでにアクティビストであることを忘れたくありません。食品、衣類、言葉、行動、考え…。毎日の中のすべての瞬間において、私たちは常に何かを選択しています。そしてその選択がどんな応えを返してくるのか。想像力という素晴らしい人間の力をフル活用したいです。
 そもそもこの集いはONE PLANET CAFEというプロジェクトを中心に実現したものです。説明をすると長くなるので、面倒臭がらずにぜひぜひジャンプしてください。
http://web.mac.com/satoko333/iWeb/One%20Planet%20Cafe/One%20Planet%20Cafe.html

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 追伸:書き込みに関して、みなさんのフィードバックに感謝します。
    ありがとう。

2007年12月15日

冬景色(とゴミ問題)

12月15日

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 今週の番組でもゴミ問題について少し触れましたが、年末年始の収集日のお知らせが貼り出されました。今年も暮れてきたということですなぁ〜。

 ゴミといえば、今まで近所に住んでいた友人が引越をしました。彼女が移り住んだ地域はとりわけゴミの分別が、また出す時間も厳しいそうです。いままで彼女はあまりゴミに対してそれほど意識を向けたことがなかったけれど、今回はとてもいい機会になったと云っていました。ただ困るのは、ゴミを出す時間が厳しく制限されているので、出しそびれるたびに溜まっていくことです。ちなみに彼女は不規則きわまりない仕事に忙殺される日々を送っています。
 そんな彼女がフラリを私のところにやってきては大きな袋をドサドサと置いてゆきます。まるでサンタみたいな格好。でもプレゼントではありません。ゴミです。「ごめん!また出せなかった。よろしく」
 やれやれ。そして私は、彼女がおごってくれる生姜焼き定食につられて、再度ゴミを分別して処理をするのです。

 さて、こんなやりとりの中で思うこと。コレって何かに似てないか?
 CO2排出の限度量を越えた先進国が、他国の枠を買うというやり方。やりくりすれば確かに目の前のゴミは見えなくなるかもしれない。けれどゴミ自体が消えるわけじゃない。なんでも押し入れに押し込んで体裁だけ整えても、家そのものがキレイにならないのと同じ。もっと根本的なこと。そしてもっと全体的なこと。この点は、どこかの点とどう繋がっているのか。お魚が切身で泳いでいると思ってる子供がいる…というほど、点と点をつなぐ線が見えにくい世の中なのかもしれない。でもその線をたぐり寄せるだけの情報とイマジネーションは充分あるはず。

 東京の真ん中でもこんな冬景色を発見。穏やかな陽射しがうれしい、ある日の午後。写メなので小さいですが、わかりますか?干し柿を吊るしてます。こんな景色も(味も!)、季節があればこそ。
新橋「鮎正」の前にて撮影。
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2007年12月19日

贈り物

12月19日
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 親類からお菓子が届きました。かわいいカードと一緒に甘いクリスマス気分の贈り物です。この頃は10月からお節料理の予約を受け付けたり、何かと「先取り」傾向にあります。加えて、私の仕事は事前に収録するものも多く(モノによっては、すでにバレンタイン用の収録も終わってます)、何がなんだか…といった状態になることもしばしば。そんな日々の中、こうしたプレゼントは時差ボケを治してくれる朝陽みたい。季節を味わえるというのは、本当にしあわせですね。

 ともすると「心を亡くしてしまいそうな」年末のスケジュール。けれども気持ちがカサカサにならずに済んでいるのは、人のちょっとした優しさや気づかいのお陰なのでしょう。いっちょまえ面してても、結局はみんなに支えられてどうにかやってられているんだ、とつくづく痛感します。感謝。

 心遣いといえば、先日の会食でのこと。そのお店では靴を脱ぐのですが、キモノで出かけた私は足袋を履いています。するとお店の方がサッと室内用の草履を出してくれました。実は靴下と違い、何故か足袋だとツルツル、カパカパしてスリッパがとても履きづらいんです。だから嬉しかった。銀座の「吉水」というお店。お料理も素晴らしかった。お店の「心」がお料理、しつらい、そして接客からも伝わってきました。

zouri.jpg他人から学んだ優しさを、私もまた誰かに伝えられたらいいな。

2007年12月23日

冬至にクリスマス・ハーモニー

12月22日

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 今夜はジャズ・コーラスグループ TIME FIVE のクリスマス・ライブを堪能しました。1968年に結成したというから、40年近くもハーモニーを奏でていることになります。人間の声の持つ力強さ、優しさ、美しさ、スリル。まさに WONDER でいっぱい。加えてずっと現役でやりつづけている人々の逞しさは圧巻です。何かをやり続ける…それはどんなことにも云えますよね。すばらしいです。
 ところでこれだけ「クリスマス」が世界に定着したのは冬至とうまい具合にリンクしたからとも云われています。キリストの誕生によって始まった何か。また一年で一番日が短い冬至は、終わりと始まりでもあります。これから寒さは増してゆきますが、季節は光の方を目指しています。どうか皆が元気でありますように。

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 今年もユズは豊作のようです。いつもお裾分けをしてくださるSさん、ありがとう。頂いたユズはまたジャムにします。(お風呂には別のを入れました!)

2007年12月29日

どうしよう、おせち。

12月29日

 いよいよ今年も押し詰まってきました。夏を少し過ぎるころまでヒマを満喫し、よろこびながらも「こんな生活で大丈夫か?!」と不安を覚えていたのは何だったのでしょう。秋風に乗って訪れた忙しさに追い立てられて、目まぐるしく日々が過ぎてゆきました。はたして、越えてみれば山は高かったのか、険しかったのか、甘かったのか、塩っぱかったのか。よく分りません。ただ間違いないのは「豊か」であったということ。数々の経験は滋養となり、私をたくましく育ててくれているということ。山は連綿と続いています。わたしは歩き続けるだけです。

 今年は大掃除もままならず、お節料理もどうしようか。来客のあてもないし。いっそパスっちゃおうかな。テキトーに出来合いの揃えりゃ体裁は整うだろうし。デパートのお節ってのも一度食べてみたいし…。
 でもねー。それも何か大事なことを見失いそうで気が引けるのよね。ってことで、結局おなます、田作り、黒豆、栗きんとんだけは用意することにしました。基本の最小限。…まぁ、自分が食べたいものだけですが。

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 「お客さまのためだけじゃないんだよ。季節を歓び、感謝すること。そして自分のためでもあるの」祖母の言葉はいつも私とともにあるんですね。たぶん、これからもずっと。

*家の中では木綿やウールのキモノが重宝します。家事をするにも気を使わずに済みますよ。でも前掛けや割烹着はぜひ!

2007年12月30日

里帰り &お知らせ

12月30日 

 徹底的に大掃除!…とまでは行かないまでも、汚いままでは運気も逃げそう。よし、やるか! 頑張って自分にムチを入れ、早起きして窓拭き、大物の洗濯など、午前中は水仕事で費やしました。ふー、気分爽快。お昼は、自分への褒美ってことでカレーを食べに行こう♪
 むむむ? ナンをちぎっていると…オーマイゴッド。雨だ。洗濯物はびっしょり。せっかく窓もキレイにしたのにぃ〜。ぐすっ。ツイてないぜ。

 と、そこに♪ピンポーン♪。友人のKちゃんが帰省する前に立ち寄ってくれたのでした。しかもお土産は銀座中条の「あんみつ大福」。以前から存在は聞いていて、ずっと食べてみたいと思っていたものです。ふわふわの豆乳クリームと寒天を黒蜜餡で包み、大福なのに、あんみつを食べている快感も同時に味わえちゃう!
うわっ、想像していたよりも美味ですぅ〜。
 ほほほ。美味しいものを頂きながら、友人と過ごす楽しい時間。これは最強ですね。どんなクサクサした気分も太刀打ちできません。えっ、窓?そんなの、また拭きゃいいじゃないの。洗濯物?ほっときゃまた乾くさ。あはは。Kちゃん、ありがとう。

 きっとたくさんの人たちが、離れた家族や友人たちの元を目指しているのでしょうね。みなさん、お気をつけて!そして良い時間を過ごして下さい。帰るところがあるって、ちょっと羨ましいです。

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あんみつ大福と雪だるま。白い丸さがなんだかマッチしてる気がしませんか。帯は縮緬の染め。キモノは結城紬。無地っぽく見えますが、多色使いの細い縞模様です。暖かく、とても着やすいキモノです。

**お知らせ:「エコロジーオンライン」というサイトの中にある、「eco people」という
        コーナーに登場します。掲載期間は1/1〜1/31
        よかったらアクセスしてください。

2007年12月31日

平成19年 12月31日

  

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2008年01月01日

謹賀新年2008

1月1日 

 明けましておめでとうございます。
 お陰さまで、またこうして新年を無事に迎えられることに心から感謝します。
 本年も元気で良い年でありますように。

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 暮れまではバタバタでしたが、なんとか穏やかに新年を迎えることができました。年越し特番にも、また「鈴なり」にも沢山のみなさまからメッセージを頂き、本当にありがとうございます。ささやかですが、ブナのお節をどうぞ!
 ちなみに今年の栗きんとんは裏ごしせず、皮も繊維もそのまま。おいもは丸ごと食べた方が体にいいらしいんですって〜。歯ごたえ充分。万両も元気に色づいて、艶を添えてくれました。我が家の万両はどんどん増えつづけています。
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*お知らせ*
1/1〜1/31まで総合エコロジー・サイト「エコロジーオンライン」に出ています。
ぜひ、アクセスしてみてください。
 

 

2008年01月06日

無事

1月6日

 思い切り怠惰を許した生活もそろそろ終わりにしますかね。よいしょっ!

 面白いもので、人の顔というのは様々なものを映し出してしまうんですね。弛緩、焦り、野望、挫折、寂しさ、解放…etc。この数日間に去来した全てのものが顔から浮き出ているような気がします。そういえばゴロゴロするばかりで、ろくに鏡も見てなかったなぁ。久しぶりに覗き込んだ自分の顔がずいぶん変わっていて驚きました。あの人イイ顔してるね、と云われるような。そして自分でも自分の顔に自信が持てるような、そんなふうに今年も己を磨いてゆきたいです。

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 そしてもう一つは「無事」。「無事」に暮らす。馳求心をはらい、心は常に清浄であるように。
 いつも何かが足りなくて、いつも何かを求め過ぎる。いつも何かがありすぎて、いつも何かに押しつぶされている。なんと矛盾だらけなことでしょう。そんな我を顧みる年頭だったのでした。

 皆様からたくさんの新年のご挨拶を頂戴し、とても嬉しいです。ありがとうございました。

☆こげ茶がベースになったキモノに黒い帯(羽子板を描いています)。全体にダークなトーンなので、帯揚げと帯締めはビビッドな赤にしてみました。


*お知らせ*
1/1〜1/31まで総合エコロジー・サイト「エコロジーオンライン」に出ています。eco peopleという項目です。
ぜひ、アクセスしてみてください。

2008年01月08日

七草

1月7日

 突然、U氏が請求書を持ってやってきました。郵送でもよかったんですが、たまたま近くを通ったもので…なんて云いながら、手にはしっかり「お年賀」と書かれたお土産を持っていた。やさしい人である。何となく話したそうな素振りが見てとれたので、とりあえず上がってもらうことに。これまでU氏とは仕事上のやりとりをするだけで、まともに話したことはなかった。お茶を出すと、問わず語りに仕事や人間関係などについて話しはじめた。私はひたすら聞き役である。
 「なんでこんな事しゃべっちゃったんだろう」と照れ笑いを浮かべるU氏。私に話を聞いてもらったことを、しきりに恐縮して帰っていきました。通り雨のようにやってきては去っていったU氏。なんとも不思議な時間でした。でもその後に、彼の言葉を反芻してみると、ピタリピタリと自分にも置き換えられることばかり。

 思うに、U氏は今の私に必要なヒントを運んでくれたメッセンジャーだったのではなかろうか。今夜のことばかりでなく、きっと身の周りにはあらゆるメッセージやシグナルが、私たちを導く準備をしている気がします。ユーミンの歌にも♪目にうつる全てのことは〜 メッセージ〜♪ってのがありましたよね。
 まぁ、そんなメッセージをちゃんとキャッチできるかどうか。アンテナ張って、健やかなる心身でいたいものです。

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 みなさん、ちゃんと七草粥を食べましたかぁー?年末年始で疲れた胃腸や、狂った体のリズムを整えてあげないとね!

*お知らせ*
1/1〜1/31まで総合エコロジー・サイト「エコロジーオンライン」に出ています。eco peopleという項目です。
ぜひ、アクセスしてみてください。

2008年01月10日

岩井先生に所作を習う

 1月10日

 晴れてよかった。今日は朝から靖国神社内にて雑誌用の撮影でした。寒かったけど、とても楽しくてはり切ってお仕事ができました。ご一緒したのは日本舞踊・岩井流家元であり、女優の岩井友見先生です。
 今回は美しい和の所作を岩井先生に習うという企画。こんなラッキーなチャンスはありません。思い切り「素」になって教えて頂きました。キモノの美しさを引き立てるのは、着ている人の立ち居振る舞いです。歩き方、座り方、おじぎ、車の乗り降り、バッグの持ち方、ふすまの開け閉めなど、あらゆるところに「美」は潜んでいます。それを引き出さない手はないですものね!
 ちょっと先生にアドバイスをして頂くだけで格段によくなってしまうんです。自分ではけっこうイケてるつもりでいましたが、「つもり」とは恐ろしいものです。詳しいことは紙面で!

 岩井先生にあれこれ教えて頂いたことも大きな収穫ですが、それ以上に目標にしたい憧れの存在に出会えたことが嬉しいです。妥協を許さず、お仕事に対する徹底した姿勢。ピシリピシリと的確な指示を出し、現場を導いてゆきながら、それは決してイヤな緊張を強いるものではないのです。場を引き締めながら和ませることを忘れない…なかなか出来ることではありません。そして現場にいる一人一人に気を配り、全員が「参加」しているという気持ちになれる。もちろんそんな先生の元には素晴らしいスタッフが集まるものです。皆さんがプロの仕事を見せて下さいました。本当に今日は高純度のエネルギーを注入して頂きました。先生、そしてスタッフの皆さん、有り難うございました。

 もう一つ嬉しかったこと。お昼に大好物、「八竹」の茶巾と穴子寿司が出たこと。実はこれも岩井先生が手配してくださったもの。先生のポリシーは「撮影のときは、ちゃんと食べて、しっかりいい仕事すること」。素晴らし過ぎますぜ!

主婦と生活社『40代から、もっときれい』Vol.13
2008年3月6日(木)発売予定

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2008年01月15日

小正月の決意

1月15日

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 今年こそは…。新年にあれこれ決意を新たにした方も多いことでしょう。私はとにかく「手をつけたことは最後までやる」と決めました。なんせ三日坊主なのです。ワッと盛り上がって、スッと冷める。何でも興味がある。でもすぐ飽きる。おまけに努力をしない。故に何事も大成しない。
 昨年、習いはじめた和裁は遅々として進んでいません。予定では、いまごろスイスイとキモノの5枚や10枚は自分で縫えるようになってたはず。それがやっとこさ、浴衣を一枚仕上げただけ。それにしたってどれだけ先生の手をわずらわせたことか。帯ぐらいなら…と、芯やら何やら材料を揃えるだけ揃えて、そのまま放置。いけない。こんな自分はイヤだ。私は変わるんだーーーーっ!! と、メラメラ心を熱くしながら小豆粥をすすり、体もホカホカと熱くなりました。(たっぷりの小豆と玄米で作りました。美味しかった)

onenga.jpg和裁の師匠に頂きました。ネズミのチョコと金太郎アメ。かわいいね。

2008年01月20日

初釜2008

1月20日
 
 2008年の初釜。新年の気配も日常のあれこれに早、かき消されてしまいましたが、お茶の世界ではむしろ始まったばかりと云えるでしょう。今日は社中の皆様とご挨拶を交わし、新しい年をお祝いしました。美味しいお茶とともに、新たな季節がゆっくりと体に染み込んでくるのを感じます。そして新春の淡い光のようなものが胸に灯ります。それを言葉にすれば「希望」なのかもしれません。
 日々、いろんなことがあるけれど、誰の胸にもそんな光が灯っていることを願っています。

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2008年01月21日

大寒のぬくもり

1月21日

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 仕事を済ませ、午後は父と合流してお墓参りに行きました。予報では雪。一面の銀世界も楽しみだったけど、お墓のお掃除には降らなくて助かりました。それにしても寒っ!手桶を持つ指先がシビレました。ところが、フワッと漂うよい香りに誘われてみれば、辺りにはロウバイが咲き乱れ、続けとばかりに紅梅もつぼみを膨らませています。他の樹々たちの枝先にも、真冬のかじかみから少し解放されたようなやわらかさが感じられました。まだまだ寒さは続きますが、春はそう遠くはないようですね。
 うちのお寺がある山中には、いくつもの「院」や「庵」が点在しています。お墓参りのときには、それぞれの和尚さんを訊ねるのが楽しみです。和尚さんとの語らい。そして美味しいお茶とお菓子。ふふふ。

 帰りの電車の中、一つの空席を父と譲り合っていると、いかにも今どきのギャルが「どうぞ二人で座ってください」と席をたってくれたのです。尋ねてみれば、彼女は終点まで行くとのこと。私たちに席を譲れば3,40分は立つハメになります。もちろん彼女の気持ちだけ有り難く受けとって座ってもらいました。それだけでも暖かい気持ちになったのに、ナント!!全く関係ない他の乗客たちが数名、お年寄りに席を譲りはじめたのです。すばらしい!心の波動は広がり、伝染するものです。善いものはどんどん広がりますように。また、そうでないものがやってきたとき、自分のところで途絶えさせる強さを持てますように。

 ところで昨日の初釜にはどんな装いで出席したのか、というメールをいくつか頂きました。こんなです。茶や辻を描いた加賀友禅に、帯は藍。実はこの帯、人に乗せられるままに、ずいぶん前に求めました。ところが地味で出番がなかったんです。それが今になって試したら寂しくない。つまり私が帯の雰囲気=年齢に追いついたということなんですね。和服は寝かせておいて、出番の機を待つことができるのも良い点ですてぃに〜♪

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2008年01月23日

東京、初積雪

1月23日

snow.jpg 朝、窓の外には清らかな白い世界が広がっていました。東京の初積雪です。不思議なことに、雪を見ると子供に戻ってしまいます。とてもきれい。思わず寒いのも忘れて寝間着のまま外に飛び出し、雪を顔に浴びたり、雪団子作ったり。
 最初に降雪に擬音をつけた人はどんな人だったのか。しんしんと降る雪もあれば、こんこんと降る雪もあります。また歌舞伎では、ドンドンドンドンドン…と、細かくやらわらく太鼓を鳴らし、雪が降っていることを表現します。音の無いものに「音を聴く」。耳ではなく、心で聴く音とでも云うのでしょうか。それは so real…いえ、超リアル。本物以上に本物。直接訴えかけてくる力強さ。すばらしいですね。

 派手好みの人が内面も派手かというと、そうでもないらしいです。むしろその逆で、自分に足りないものを補おうとする深層心理であると、物の本で読んでことがあります。ちょっといつもの「自分のパターン」ではない、赤を基調にした多色使いのキモノを何気なく選んでいました。あまりに寒いので、暖色でテンションを上げたいという心理が働いたのか…。人間の感覚って、はてしなく面白い。全て自分の意志で動いてるようでいて、実は環境と共にある。お釈迦様の手のひらで暴れている孫悟空なのですてぃに〜♪

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2008年01月28日

目を覚まさないと…

 1月28日
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 この目覚まし時計を愛用して、かれこれ20年以上になります。先日うっかり落とした時に秒針がはずれて、中でカラカラ遊んでる状態になってしまいました。すると角度によっては他の針にひっかかって時計が機能しなくなるのです。そういう時はシャカシャカ動かしたり、パシパシ叩いたりしてどうにか復活させていました。ところがついに今朝、しっかり針同士が噛んでしまい、どうにもならなくなりました。もう…潮時? うぇ〜ん。

 今日は来客がありましたが、止まってる時計を見て「私ね、以前は機械屋だったんですよ」と云って車に戻ったかと思ったら、工具を出して、さっさと時計を分解。そして見事、直りました! …不思議なタイミングですね。壊れた日にたまたま来宅した人が機械屋さんだったなんて。その方、現在は建築のお仕事をなさっています。もし今日でなかったら、諦めてお別れしてたかも…。時計くん、よかったね!また一緒に気持ちの良い朝を迎えましょう。

 少し前までは街に時計屋さんがあって、ちょっとしたことなら直してくれたんですよね。今はブランド物の高級時計ならともかく、だいたいは量販店などで、売る側も買う側もほとんど使い捨て感覚になっている気がします。時計に限ったことではありません。街から商店街が消えること、人々から技術が消えること、人同士や人と物の間の絆が消えること、物を大事にする心が消えること… これらは全て同じことのように思えます。そしてそれはとてもコワイことだと思います。

 Sさん、ありがとうございました。

2008年02月02日

節分イブ

2月2日
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 今週は厄介な仕事に忙殺され、さすがに疲労困憊ですが、どうにか峠は越えたかな、というところまで辿りつき腑抜けております。しかし腑抜けたままでいるわけにもいかないので、午後は頑張ってお茶のお稽古に出て自分をリセットしてきました。一服のお茶を頂くひととき…。干涸びた細胞に恵みの雨が降り注ぐような時間です。
 お茶を頂いたあと、「お道具を拝見…」といって茶碗、茶入れ、茶杓など、用いられた道具を見たり、その詳細について尋ねます。亭主はそれに答えなければなりません。今日、私は濃茶を点てたのですが、その「お拝見」の時のこと。「お茶杓は?」と尋ねられ、臨済宗の僧、故・立花大亀老師のお茶杓であると答えたつもりが…
「はい、亀田大毅でございます」
「?????」
「!!!!!」
 一瞬の間のあと、一同大笑い。「だ・い・き」という音。そして「大亀」に使われている「亀」という文字。これが脳内で勝手にシャッフル。やっぱり疲れてるんでしょうかね。あはは。

 明日は節分。豆まきをモチーフにした帯をしめて、また春を迎えられる喜びを味わっています。obi.jpg

2008年02月04日

節分 in the snow

2月3日
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 目が覚めると、障子の向こうが明るかった。やった、雪だ!予報が当たったのだ!午後には仕事もあるので足の心配もあるけれど、それはそれ。後のことは後で考えるとして、まずは雪を楽しむぜよ。それにしても、どうして雪が降ると、雪だるまを作ってしまうのか。作らないではいられないのは何故か?口には炭を。目には木の実を。かわいいじゃないか、キミ。

 お昼頃、街の様子を見に外に出る。都会の雪は美しい…とは限らない。人や車に踏まれ、薄汚れたシャーベットがベチャベチャといじけた音をたてている。けれど今日の雪は、そんな汚れさえも慰めてしまう。後から後から降り積もる純白。足元を見ていたら、何だかだんだん美味しそうに思えてきた。胡麻ムースの上に飾られた粉砂糖みたい。
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 境界線について考える。何かと何かが別れるところ。何かと何かが交わる場所。

 すっかり冷えきったカラダにはコレ!松江にある「桂月堂」の即席しるこ。トロリとしていて、ほどよい塩気が餡あの甘さを引き立てる。餅米でこしらえた千鳥がお汁粉の上を泳ぐのがかわいい。そしてたまらなく香ばしい。

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 夕方からナレーション録りの仕事。えらく手間取り、日付が変わってしまった。節分の豆まきもしてないのに…。こんな夜更けに、こっそり小声でやるか。どうしよう。豆の替わりに雪が街中の邪を清めてくれたから、いいかな。

2008年02月05日

立春

2月4日

 揺れる枝に風が姿を現すように、形なき心もまた体をなす。そんなとき、私はうっとりとしてしまうのです。
     
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 立春。寒さの真っ只中にありながら、陽光は暖かな季節の予感をはらみ、キラキラと舞い踊る。昨日の雪は小さな飛沫となって、どこかに帰ってゆく晴天の一日。大小の雪だるまが、あちこちで、はしゃぐ童心の余韻を伝えていました。バッタリ出会ったこの方、眉と口は海苔。炭も枝も手近にない都会の哀しさでもあり、創意工夫の逞しさでもあり、或いは子供たちのために台所の戸棚から海苔を出してやる母の愛でもあるかもしれない。目玉はどこへやら。くぼんだアイホールが「幸福な王子」を思い出させます。

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 久しぶりにやってきたKさん。お土産に手作りのリンゴケーキと大根カレーと手編みのマフラーを持ってきてくれました。色も味も、ストライクゾーン真ん真ん中。ちゃんと私の好みを分ってくれている、嬉しすぎるプレゼントです。ありがとう。
 人の手はいろんなものを作りだします。人の手はいろんなものを直します。人の手はいろんなものを繋ぎます。ビバ、手!どうか、この手がよいことのためだけにありますように。

 

2008年02月09日

新春リトル・トリップ

 2月7日は旧元旦。晴天に恵まれたこの日、伊勢神宮参りが叶いました。久しぶりのお伊勢さんです。ここに来ると、何とも言葉にならない、安堵にも似たような気持ちよさに包まれます。春の陽射しを浴びる草花はきっと同じような気持ちよさを味わっているんじゃなかろうか。滋味にあふれる空気が肺を満たし、体中の細胞が生まれ変わるような心持ち。今ここに「在る」という仕合わせ。神恩感謝。

 いつもは外宮から回るのですが、今回は内宮からスタート。…というのも、ちょっと不謹慎というか意地汚いというか煩悩まみれというか…(神様、ごめんなさい)お参りの前に寄るところがあったからです。そう、赤福が営業再開しました。すぐに売り切れてしまうという噂を聞いて、ならば先に行くべし、ということに。旅友のKちゃんと二人、おかげ横町へまっしぐら!しかし、世間は赤福ほど甘くなかった。到着したときにはすでに長蛇の列。並ぶ根性はなし。並んだところで途中で売り切れてしまうだろう、と店員さん。ガックシ…テンション急降下。ところが、おみやげは売り切れでも、店内では食べられることが判明。思いのほか待つこともなく念願の赤福にありつけました。むぅぅ〜、やっぱりおいひ〜。

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 ややっ?!斜め前に座った家族連れが、ナント!カバンからパックを取り出したかと思ったら、お皿の赤福を詰めはじめたのですてぃに〜。店内で食べるフリをして沢山注文しておいて、それを持ち帰る魂胆。そこまでするかーっ?!恐るべし…なのは、赤福の魔力なのか。それとも人間のさもしさなのか。

 今回の旅は盛りだくさん。電車やバスを乗り継いで、鈴鹿の椿大神社へ。猿田彦さん、天之鈿女さん、 木花咲耶姫さんの、私にとっては神様ワールドの3大アイドルがおられます。道を拓くパワー、どんなピンチにメゲないもユーモア、そして美。これが私の願いです。

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 椿大神社から四日市まではバス。停留所もゴキゲンにイケてます。車窓の向こうには人々の暮らしが揺れています。

 さて、四日市市内に入って目に飛び込んできたのが、この看板。
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 へぇー、大入道は文化財だったんだー。妖怪好きにはたまりません。サイコーだぜ、四日市市!

 慌ただしくも、充実の小旅行。最後は名古屋経由で東京へ。一つだけ心残りなのは「みそかつアイス」が食べられなかったこと。どんな味なんでしょうか。

 

 

2008年02月14日

雪と落語

2月13日

 明日はバレンタイン。熱を帯びたハートがそこここに飛び交っているのかしらん。日本列島を襲う大寒波。熱いのと冷たいのがぶつかり合い、交じり合い、なんだか明日は荒れそう。
 テレビの画面に大阪城が映し出され、吹き付ける雪にかすんでいました。普段は目に見えない空気中の水分が「雪」という体を持つと、こんなにも景色は変わってしまう。もしも目には見えない人の想いがカタチになったら、一体どうなることやら。数えきれない感情の交差点。気持ちのビーム。目が回っちゃうかな。誰かに「好き」や「ありがとう」を伝えたい。なのに上手にできなくて…。そんなとき、この胸の中にあるものを掴み出して「ほらっ!」って手渡せたらいいのにと考えることもあるけれど。でもやっぱり見えなくていいのかな。触れなくて、よくわからなくて、じれったくて。それでいいのかもしれないとも思ってみたり。

 9日の土曜日、落語を聞きに行きました。七転八倒の会というのがありまして、高座にあがったのは柳家喜多八さん、五街道弥助さん、三遊亭たん生さん。
 落語に出て来る人はみんな大マジメだから面白い。大マジメに喜んで、怒って、泣いて、遊んで、惚れて、悔やんで、笑って、大マジメに生きている。だから本当に面白い。云ってることが矛盾するようですが、落語は目に見えないものを見せてくれる芸術なのだと思います。イマジネーションという目に映るのは、人々の暮らしの結晶。
 雪が美しいように、人の営みもまた美しい。厳しく、醜く、清らかで、美しい。

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終演後、外に出ると街は白く薄化粧をしていました。神楽坂、毘沙門天にて。

  

遠藤志岐子・写真展

2月14日 

 中央区銀座1-9-8 奥野ビル5F「ギャラリー松林」にて遠藤志岐子・第二回針穴写真展が開かれています。

 彼女の作品はいままで、わりに小振りのものが多かった気がする。今回は大きな画面で景色を見せてくれる。額縁も何もない。むき出しのまま、ピンで壁や天井に貼られているだけ。一見無造作のようだけれど、その配置が独特の世界を構成していて、まるでギャラリーの小部屋が一つの作品のようにも感じられました。好きだな。
 遠藤志岐子の写真の中には流れがあります。季節が流れ、光が流れ、時間が流れ、水が流れ、想いが流れ、ひょっとすると写真そのもののすら流れているのかも。ふと、幸田文・著「隅田川」を思い出しました。それもそのはず。二人は共に人生の大半を川のそばで暮らすという共通点を持っているのです。ひたすら流れ続ける川。海とは違う刹那や潔さがあります。寄せては返したりしない。ただ、ただ流れるだけ。
 個展は17日までです。ぜひ、行ってください。そしてもし行かれたなら、ギャラリーが入ってるビルを楽しんでください。目まぐるしく移り変わる東京を生き抜いてきたアンティークなビルはまるでタイムマシン。廊下に佇むだけでトリップしますよ。そしてビューティフルなエレベーターは未だに手動!一度にひとつの階にしか連れてってくれません。もし他の階数の人と乗り合わせたら、先にボタンを押した人の道連れにされるのです。

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平日 16:00〜20:00
土日 12:00〜20:00
最終日のみ17:00まで
有楽町線 銀座1丁目駅・11番出口
銀座線  銀座駅・A13番出口 京橋駅・2番出口
JR有楽町駅・京橋出口
中央通りのメルサを右に見て、柳通りを右折。少し歩くと左角にドトール。左折してちょっと。

          

2008年02月16日

ご縁=relationship

2月16日
 
 和裁のお稽古に行くと、先生がステキなチョコレートをプレゼントしてくれました。扇、貝合わせ、毬といった形のチョコに雅な柄。食べるのがもったな〜い…と騒ぎつつ、パクパク、ペロリ。バレンタインの余韻と雛祭りへの期待が口の中でとけあってゆきます。ちょうど狭間のこの時期に、何となくぽっかりしていた気分に、楽しい色を塗ってくれました。先生、ありがとうございます!毎日はいつも、何かの日であって、そしていつも何かと何かの間にある。リレー。渡されるバトンは、つまり「ご縁」なんですね。

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 先生のお宅までの途中にあるお寺の門のところに「言葉」が書き出されています。今日はこんな言葉でした。
「ご縁あって生まれ、ご縁が切れて死ぬのです」 うわ〜。

 ご縁といえば、今日の嬉しいエピソード。チョコの誘惑に負けて忘我の境地に陥った私は完全にカロリーオーバー。したがって、今日は一駅手前で電車を降りて家まで少し歩くことにしました。家までの道のりはいつくか選択肢がありますが、何故かいつもはあまり通らないCパターンで帰ることにしました。
 すると、前からシンガーの楠瀬誠志郎さんが歩いてくるではありませんか!誠ちゃんとは昔5年ぐらい一緒に番組をやってたことがあります。でもその後、連絡先も分らず、すっかり疎遠になってしまいました。それがこのところ何故か、どうしてるだろ、ってしきりに思い出してたんです。いや〜、うれしかったな〜。
 もしあの駅で降りなかったら。駅で買い物をしてなかったら。あの道を選ばなかったら……。ご縁って不思議。
 お陰さまで、今日も良い一日を過ごすことが出来ました。感謝。

2008年02月18日

桃の花

2月18日

 子供のころ、大人になったら「大人」という生き物になるんだと思っていました。でも実際は違うみたいです。それは何というか、タンスの中に色とりどりのキモノが増えてゆくように、自分が増えるような気がします。着た切り雀だったのが、少しずつTPOや気分に合わせて自分の幅を楽しむことができるという具合。あぁ、大人って楽しい。あれほど「大人になんかなりたくない」と思っていたのがバカみたい。だって大人になったからって、子供でなくなるわけじゃないんだもの。
 夕べはイカしたライブに行って夢心地。年齢とか立場とか、いろんな面倒なものは全部脱ぎ捨てて、気持ちの真ん中の一番やわらかいところでドキドキ、ワクワクしました。その後は大好きな連中と美味しいご飯を食べて、春まだ浅い夜の寒さにハシャギました。ボンヤリ灯った裏路地の外灯の下、私たちは間違いなくガキんちょの笑顔だったはず。
 なんていうのか…。何かを感じる心があるかぎり、何かを受け止める気力があるるかぎり、時間さえも私たちをとらえることはできない。そして思いました。果てしなく自由だ、って。この時代には希望が無いと云う人もいます。けれど、希望も自由もただ転がっているのではなく、私たちが生みだし、育てるもの。
 春、種まきをしませう。それぞれの希望の花を咲かせるために。

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 おひな祭りはいくつになっても楽しい。わが家の桃はいつ咲くのかしら。毎日つぼみを眺めては、指折り開花を待ってます。
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2008年02月20日

夕暮れ

2月20日
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 生放送を終え、NHKを出て原宿方面へ歩きました。一日が沈んでゆく。リスナーの皆さんから頂いたメッセージを思い出し、それぞれの今日を想像してみる。それぞれの一日が夕陽に染められてゆく。ふと、私は私でなくなり、誰でもなくなり、「ここ」にいなくなる。壮大な叙事詩の一部となる。振り向くと、道の反対側には月が出ていた。夜に急かされるように、私は我に返り、次なる目的地に向って歩き出した。

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 満月よりも少し手前がいい。期待という価値がある。

2008年02月21日

The Rising by Heat Wave

2月21日

 昨日の放送でご紹介したヒートウェイヴのボックスセット「The Rising」についてお問い合わせを頂きました。私の言葉が誰かの新たなる興味のきっかけになるというのは本当に嬉しいことです。ありがとうございます。

 「The Rising」はDVD2枚、CD2枚と山口洋氏のダイアリー本がセットになっています。
 ライブ&ドキュメントの映像は単なる記録にとどまらず「たしかに在る時間」と「つかみどころのないパッション」をキャプチャーしていると思います。音楽好きだけでなく、映像や造形や、あらゆる表現に興味のある人に観ていただきたい。
 CDは「音」のみに、その身を削ぎ落とすことで、よりダイレクトに聞き手のイメージ・スイッチを点火します。そしてブックレットに綴られている言葉は、人間たるものがどれほど力強くなれるかを導きだしてくれる。
 
 今回のボックスとは直接関係ありませんが、私の好きなフレーズです。

   ロックンロールは土曜の夜だけのものじゃない
   間違っても日曜の朝のためのものでもない
   勝者をおだてるものでも 敗者の傷を癒すものでもなく
   ただこの毎日のためのサウンドトラック

         (ヒートウェイヴ《ミスターソングライター》からの抜粋)

ヒートウェイヴ・Official Website http://www.five-d.co.jp/heatwave/

*現在HPでは、《PRAYER ON THE HILL》をYouTubeで無料配信してます。

 

 

2008年02月22日

マドレーヌ

2月22日

 先日、散歩をしていたらマクロビオティックのお料理教室を見つけました。わざわざ習わずとも、本もいっぱい出てるし、今はネットでも調べられるし…と思わなくもありませんが…。でもなんとなく気になっています。
 友達にそのことを話したら「誰のために通うの?」ですって。ただ単に「おいしそうだな」とか「食生活ぐらい少しはちゃんとしたいな」とか、そんな発想だったので、少々意表をつかれた気がしました。でもたしかにお料理は食べてくれる人がいると俄然楽しくなりますね。相手がいれば上達もするでしょう。
 小3の時に初めてクッキーを焼いてからずっとお菓子作りが大好きです。そのわりには失敗ばかりだし、腕もたいして上がらずじまい。何故か?私は自分が食べたいと思ったときに、食べたいものしか作らなかった。理由はそこら辺にあるのかも…?

 届ける相手がいることの意味。受取人のいない郵便はなんて哀しい。地面の無い雨は底のぬけた柄杓。分かち合えない笑いは途方に暮れる。恋だって、もしたとえ一方通行だったとしても、想う相手がいるのは幸福ね。第一、リスナーのいないラジオは、そりゃ恐ろしすぎます!

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夕べの「きょうの料理」はマドレーヌでした。全然マクロビじゃないけど、むしょうに作りたくなっちゃった。
*キモノは綿の川越唐桟。帯は綿+ポリノジックのリバーシブル半幅です。

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使うハチミツの種類によって風味が変わります。いろんな材料が仲良しになると、美味しいものが出来ます。今回は「きはだ」の蜜を使って、さわやかな甘さの「和」に挑戦です。

2008年02月25日

春の嵐

2月23日

 ゴーゴーと空が吠えています。まるでドラゴンが上空で暴れているかのよう。春の嵐。この風は何をもたらし、何をさらってゆくのでしょう。

 今週末は家にこもって仕事に専念。書類や書き散らかしたメモを整理したり、資料を読んだり、あれこれ先送りにしてたことを一つずつ片付けてゆく。一つ終わるごとに、お腹の中から石コロが一つ消えてゆくような。リンパの流れがよくなるような。顔からニキビが減って行くというような。なんとも云えない気持ちよさを味わっています。こんなことなら、普段からやるべきことをサボらずにやればいいのに。わかっちゃいるのに。弱いなー、わたし。

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 近所でも梅が咲き始めました。ところが日当たりがよくないせいか、うちの梅はまだ固いつぼみのまま。剪定が悪かったのか、ただでさえつぼみの数が少なくて寂しいのに。なんだか、そこだけ寒〜い感じが漂っています。
 ならば、市松のウールのキモノには、染めしぼりの梅の帯でどうだ!季節を着る。まさにキモノの大きな楽しみですね。

 

2008年02月28日

ガールズ・パーティ

2月28日

 昨日(27日)NHKの生放送後、空腹を抱えたまま次の打ち合わせに。途中で何か食べようかとも思いましたが、お茶のお稽古に出席したかったのでグッと我慢の子であったのであります。と、と、と!神は我を見放しはしせなんだーっ!

 おひな祭りを前にお茶室はガールズ・パーティルームと化していました。床の間には可愛らしいお人形さんたち。そこには手作りの茶巾寿司や桜餅など、ごちそうも供えられています。お軸も、もちろんお内裏様&お雛様の仲良しカップル。そんなラブリーなしつらえの中でのお稽古。ルンルン♪疲れも癒されますね〜。
 そして。
「さ、さ。今日はこの辺にして、ご飯にしましょう」と、先生。
「ん? ご飯?」キョトンとしている私を尻目に、みんなはサッサと準備を始めました。うわー。ごちそうだ。

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 仕事とはいえ、私が遅刻している間にこんなステキな宴の準備が整えられていたのです。あぁ〜、空腹に負けずに駆けつけてよかった〜。神様、先生、そして準備のお手伝いをしてくださった同朋よ。
さんくす、心から。

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 先生と一緒にごちそうの準備をしてくださったSさん。お稽古を始められたのは、実は私よりずっと後…なのに。とても熱心にお勉強をなさっていて、もうすっかり先行く先輩です。
 羽子板、毬、ひょうたん、おもちゃなどの胸キュンなアイテムを散らした小紋のキモノがとてもお似合いです!無理矢理「鈴なり」に登場するのを承諾して頂きました。

2008年03月02日

結婚披露パーティ 〜つながってゆく

3月1日

 今日は幼なじみの結婚披露パーティがあり、光栄にも私は司会をやらせてもらいました。とても嬉しく、そして何だかくすぐったいような気持ちです。

 私にとってはステキな「お兄ちゃん」。子供のころよく一緒に遊びました。やがて就職した彼は毎晩深夜の帰宅。仕事で疲れているうえに生活のリズムも違い、ご近所なのにほとんど会う事もなくなりました。そのうちに家の引越など、いろいろな事情で連絡先も分らず、まったく疎遠になってしまいました。ところが3年ほど前、ひょんなことから再会したのです。うれしかったな。
 その彼のウェディング。一度は切れたと思っていたご縁が繋がり、さらには司会として多少なりとも役に立てたこと(つくづく、この仕事をしていて良かった)。すばらしい奥様をはじめ、会社のよき同僚の方々とも出会えて、「えにし」の不思議を思うばかりです。

 その昔、ヨーロッパでは野に咲く花をブーケにして女性にプロポースしたそうです。女性は花束から一輪とって相手の胸にさし、yesの返事としました。そこで今回は入場した新郎が会場の人たちからバラを一本ずつ受けとり、そのブーケでプロポーズするという趣向もあり、とても☆ロマンチック☆!会場は広いガーデンテラスのあるレストラン。屋内外をフルに利用してのステキなパーティで、新郎新婦のみならず、幹事や列席者の方々の愛をも感じられるものでした。
 

 新郎新婦はあちこち引っぱりダコで大忙し。なかなか一緒に記念撮影もできなかったので、ソロで一枚パチリ。
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  阿波藍ファンの皆様にはお馴染み、佐藤昭人氏のすくもを使った藍染めの訪問着。実はこのキモノを購入するときに佐藤氏ご本人に帯も一緒に見立てて頂いたのに、何故かこのセットでは着たことがありませんでした。それがようやく違和感なく着られるようになりました。もう背伸びをしなくてもいいぐらい、私も大人になったということですね。
 

2008年03月06日

ソレイロリア・ソレイユ

3月5日

 先日、友人から小さな鉢植えをもらった。ソレイロリア・ソレイユと書いてある。観葉植物というよりは、雑草の枠に入りそうな草。観葉植物も雑草も、どう位置づけようが、まったくもって人間の都合に過ぎないのだから、どちらにしてもバカバカしいのだけれど。小さな葉っぱが可愛らしい。
 部屋のどこに置くのがいいのか。しばらく迷い、あちこち移動してみた。やっと落ち着き場所が決まった2日目の今朝、ヤツは小さな体をめいっぱい伸ばして太陽を浴びているのに気付いた。たくましい。じつに力強い。いいね。キミのそういうガッツ、好きだよ。思わず声をかけた。ヤツにしてみればガッツも何もない。ただ当たり前に生きているのだろうから、そんなことに感じ入ってる私を「ぬるい」と思ったことだろう。
 ソレイユ=太陽。ヤツらは陽光を求め、そして自身も光となる。私の時間に灯る光。私の暗がりにさす光。その存在はとてもありがたい。私はしあわせでないことを不幸だとは思わない。しあわせに気付けないことが不幸だと思う。だからいつも願うのは光。どうか目の前のしあわせを見失いませんように、と。

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2008年03月10日

主婦と生活社『40代からもっと きれい』Vol.13

3月9日

 掲載誌『40代からもっと きれい』が発売になりました。

 一月のまだお正月の空気が漂うなか、岩井友見さんと撮影をご一緒させて頂きました。その様子は「鈴なり」1月10日にも書いています。日本舞踊・岩井流の家元でもいらっしゃる先生に、美しい所作や立ち居振る舞いを教えて頂きました。キモノに限らず、お洋服のときでも必ず役立つと思います。ぜひ、みなさんの毎日に「美」と「マナー」をプラスしてください。美しさは思いやりのカタチでもある、と思うようになりました。

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2008年03月13日

富田林〜 雛めぐり

3月13日

 9日、日曜日。ちょうど12時ごろに新大阪に着く。御堂筋線で天王寺まで行き、さらに近鉄線に乗り換え富田林に向う。新幹線の速度に慣れた目に、ローカル線からの景色は心地よく流れてゆく。春の麗らかな陽射しがじんわりと体を温めてくれる。ふっと眠りの国に吸い込まれそうなるが、頭の半分は見知らぬ土地を行くときめきと緊張で、ピリピリと覚醒している。実にハイボールなサンデーアフタヌーンである。

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 富田林に降り立つと、細い道を挟んだすぐ向こうに雛めぐりを開催している寺内町がある。コースマップを配るお嬢さんたちのキモノ姿にテンションも上昇。

dolls.jpg あちこちに惜しげも無く、雛人形が展示されている。

 本屋さんの店先でも… bookstore.jpg

origami.jpg これだって立派なおひなさま。
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 甘味処も店を開放。他にも普通の民家が車庫にイスをならべて喫茶店をやっていたり、町内全体が学園祭っぽいノリに包まれていて楽しい。しかも安い!キャベツ焼き=100円、オムライス=400円、とかね。

mice.jpg 年男、年女?

 なんかモダン…。 ceramic.jpg

 番組でも報告しましたが、なんといっても町のおおらかさが嬉しかった。ほとんどの家の玄関は開け放たれたまま、訪れる人たちをほがらかに迎え入れてくれる。こちらが恐縮するほど自由。まったくノーガード。明日のジョー。散歩してるだけでもノンビリと気持ち良かったのは、春の暖かな陽射しやキレイなお雛様だけでなく、きっと人を信頼しているという空気と、そして地域の結束やプライドなのかもしれない。
 東京に住む私には、その無防備さがくすぐったくもあり、また懐かしい。子供のころ、わが家も開けっ放しだったのが思い出された。ご近所さんが「いる〜?」なんて云っては、勝手に入ってきたものだった。

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2008年03月16日

てくのまつり@溝口

3月16日

 晴天に恵まれ、気温も上昇。すばらしく気分はいいけど、花粉も張り切ってるのが困ります。今シーズン一番のぐしゃぐしゃ日和です。そんな中、川崎市生活文化会館「てくのかわさき」にて「てくのまつり」が開催されました。  「てくのかわさき」は「て=手(芸)」「く=工(芸)」「の=(技)能」を表現しているそうです。そこに鎌倉彫も参加することになり、私の作品も展示して頂きました。

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私の作品も写ってます。さて、どれでしょう。ひひひ。

 文化祭よろしく、着付けの体験、チャリティバザー、料理教室による売店(豚足、美味しかった。コラーゲンたっぷりぜよ)、絵画転、陶芸の展示&即売など予想以上に盛況でした。いろんな方々が、いろんなアクティビティを楽しんでるのは好もしいですね。つい私はなんでも突き詰めてしまいがちです。やるからには遊びじゃねぇー、というか。遊ぶのも激マジ、というか。そんなワケで、「対象との関わり方」にはそれぞれの距離感があっていいんだということを改めて教えてもらったような心持ちです。別の言い方をすれば、純粋に何かを楽しむ喜びを見せてもらいました。

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 陶芸コーナーで買った器です。値段を見て、ゼロを一つ見落としてるかな…と思いました。なんと400円。ものの値段って妙なものですね。思い切りいい買い物ができて、イエーイ。さ、何を盛りつけませうかね。

2008年03月17日

白椿と白大島

3月17日

 去年はほとんど花をつけずに寂しい思いをしたけれど、今年の白椿は賑やかである。性格がいい加減なので、剪定や肥料の加減などは勘、或いは気分に頼りがちだ。植物にしてみれば、実に迷惑な話だろう。それでもしっかりとその美しさ、その生命力を惜しげもなく見せてくれると、ただただ心を深くするばかりである。

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 花の白さを眺めながら、何を着ようかと思いめぐらせてみる。凛とした紺色のキモノに、白地の塩瀬の染め帯でパチッとさすのもいい。あくまでも柄はすっきりとしたものに限る。反対にキモノを白くするのも潔い。そうだ、白大島にしよう。母が着ていたという大島。白地にうっすらと浮かぶ水色の絣は、まるで花びらにさす陰の深み。こんな具合に目は花を愛で、気持ちは箪笥の引き出しを開け閉めしてしまう。私にとっての贅沢かつ楽しい時間だ。
 ところで大島紬は花粉症の人にぜひオススメしたい。独特のすべりのよい風合いは花粉や黄砂を抱え込みにくいように思う。そしてせっかくキモノでおしゃれをするならマスク無しで歩きたいものだけれど、こればかりはどうにもこうにも…とほほ、なのである。
    

2008年03月23日

桜、開花とお召し

3月22日
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 ちょうど今年初めて桜の帯を締めた今日、東京では桜の開花が発表されました。濃紫の縮緬にたっぷりの桜が咲いた染め帯に、キモノは白地に黒の絣を配した白鷹お召しです。

 お召しといえば…。今日はなんだか心の中にも花が咲いたような、瑞々しい気持ちです。というのも、とてもステキなお話を聞くことができたからです。
 とあるお家で息子さんが急遽、結婚することになったそうです。「急遽」というのは、つまり結婚を早くしなければならない事態が発生したからです。そこで両家の初顔合わせとなる食事会が開かれることになりました。さぁ、困ったのは母親です。何を着ていけばいいものやら。あまりカジュアル過ぎてもいけないし、ドレスもどうか。ならばキモノか?それにしても相手方がどんな具合が分らないので、あまり華美なものも避けたがよかろう。そこで母親が選んだのは質の良い、上品な本塩沢でした。
 さて、着るものは決まったものの、やはり気持ちは重い。「おめでとうございます」と手放しに喜んでいいのか、それとも「この度は息子がとんだ失礼を」と謝るものなのか…どう切り出せばいいのかが分らない。しかし分らないまま、その時はやってきてしまった。
 すると思いがけず、先方の母親が気持ちよく場をリードしてくれて、両家仲よく式の段取りなどを決めることができました。ホッと安堵しながらも、どうしても気になり、別れ際に尋ねたそうです。
 「今日はどうご挨拶して良いのやら分らず、実はとても気重でした。それを快く計らっていただき感謝しています。それにしても、何故…?」
 「あなた様がお着物でいらしてくださったからです。お召しになっているものを拝見し、どれほど気を使ってくださったかが分りましたもの。これほどにお心遣いのある方なら、娘をお任せして大丈夫だと安心しました」
 この話を聞いたとき、私は深く胸を打たれました。母親同士の気配りのなんと行き届いたこと!息子さんのお母様も素晴らしいですが、その気持ちを瞬時に汲み取った相手方のお母様もまた立派ですね。
 キモノは単なる衣服だけでなく、また単なるファッションだけでもない。その人の内側を映し出す鏡。何を着るか、どう着るか…。奧の深さは果てがありません。

 

 

2008年03月24日

今日も桜

3月23日

 「季節を着る」というのはキモノの大きな楽しみの一つです。限られた期間だけのものだからこそ、その瞬間を大事にし、慈しむ。コストパフォーマンスが悪いと嫌がられることもありますが、私はつい「時季もの」を好んでしまうのです。この桜の帯もその一つ。いま締めなくて、いつ締める?!ってことで、2日連続で登場です。けれども、毎度同じような印象では飽きてしまうので、同じ帯でも全体の雰囲気は変わるように務めています。

 昨日は白地でしたが、今日のキモノは焦げ茶の地に細い赤い縞が入ったものです。焦げ茶 X 濃紫=重くなりがちなので、緑の帯揚げとサーモンピンクの帯締めで軽さを求めてはいますが、やはり全体には抑えめ。
 桜とのいろんな距離感を味わってみるのも面白いかと思います。今日のキモノと帯の取り合わせでいうならば…例えば、同じに電車に乗り合わせた相手だとして。先を争って席を奪い合うのではなく、あるいは隣に座っておしゃべりに花を咲かせるのでもない。いうなれば目があった瞬間、互いに軽く会釈をするような、そんな関係。…って、ちょっとわかりにくいでしょうか。

 この茶色のキモノは祖母が着ていたものです。裏をめくると、八掛けの裾ギリギリのところにリボンテープのようなものが縫い付けてあります。裾は一番擦れる場所。これもキモノを日常着として毎日着ていた時代の人たちの知恵なのでしょう。祖母が大事にこのキモノを着ていたのが窺えて、キモノと一緒に祖母の気持ちも受け継いだ気がしました。

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アナザー 桜

3月24日

 冷たい春雨がしっとりと咲いたばかりの桜を濡らします。雨よどうか花を散らさないで。いっそ、その冷たさでひとときの美しさを捕まえておくれよ。過る想いをつぶやいてみる。そうして始まった、今日…

 昨日、知人から桜のお香を頂いた。出たり入ったりの忙しない一日の終わりに香を焚いてみると、こんがらがって軋む神経がするするとほぐれてゆくのが分ります。香を焚くというのは匂いを楽しむだけでないんですね。火が点っている時間は特別なものになる…。なんでもなく流れてしまうかもしれない時間が、はっきりとした輪郭を持つ。いわばお香を焚くことで、時間をプレゼントされるのではないかと思うのです。

incense.jpg頂いたお香は、ラッピングのリボンの替わりにガラスの桜が添えてありました。よく見ると、それはお香立てにゴムを通したもの。気が利いてますよね!でもそのまま使ってしまうのがもったいない気がして、ゴムを帯締めにグルグル巻き付けてみました。ほら、かわいい帯留めみたい。箸置きにしてもよさそう。

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ちなみに写真の端に見えるのは昨日着ていた祖母の着物。近くで見るとこんなふうに赤とグレーの筋が入ってます。   

2008年03月28日

花盛り

3月28日
 
 昨日は北鎌倉の円覚寺へお墓参りに行きました。上には桜、下にはレンゲ、たんぽぽ、花だいこん…etc。桜も満開の一歩手前のちょうど見頃。それはそれは、顔が自然とほころんでしまうような素晴らしい春の一日でした。平日にも関わらず、かなりの人出。写真を撮る人、写生する人、お弁当を食べる人、おしゃべりに興じる人、我関せずの人。それぞれの春は、それぞれに仕合わせなんでしょう。人も植物も空も言葉も沈黙も石ころも風も、すべての有機物も無機物も、等しく存在していることを実感します。そんな瞬間が、私はとても好きです。あの世もこの世もない、そんな瞬間です。大きな全体があるだけです。

 花盛りといえば、うちの源平しだれ桃も絶賛開花中です!
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 ところで今週26日の放送で都々逸を紹介したんですが…。これがさっぱりウケませんでした。スタジオにいたスタッフにはチンプンカンプンだったみたい。がっくし。
 まず一つ。
     「君は吉野の千本桜。色香よけれど《き》が多い」
 言うまでもなく、「木」と「気」が掛詞になってますね。
 続いて。
     「梅も嫌いよ、桜もイヤよ。《もも》と《もも》の間がいい」
 これは「桃」と「腿」…むふっ、さりげなくエロですねー。

 

2008年03月29日

地球の時間〜EarthHour

今夜、午後20時から、世界中..."Earth Hour" (地球の時間)


"Earth Hour" (地球の時間)...聞いたことがありますか?
3月29日午後20時に、コペンハーゲン、トロント、シカゴ、シドニー、
シンガポール、テルアビブ、マニラなど世界の大都市のいくつ かで、何百万人
(一般の市民)と20万以上の企業、学校などが参加して、1時間すべての
電気を消す...日本のキャンドルナイトみたいな 「国際版」です。世界中の
政治家やエネルギー会社への強い「ストップ温暖化」メッセージ。

URL: Earth Hour → http://www.earthhour.org 
URL: (映像 YouTube)→ http://www.youtube.com/watch?v=9_c5K7Jdw9E

↑英語なので戸惑うかもしれませんが、内容は難しいものではありません。よかったらご覧になってください。
ほんの少しの間でも、みんなが電気を消すことで、削減されるCO2はかなりの量になります。

自分ひとりが頑張ったって、世の中は変わらない…
未だにそう思ってる人は少なくありません。
でもそれは全くの誤解です。
多勢は、いつだって一人から始まるのです。
自分をみくびらないで下さい。
あなたの力を信じてください。

また必ずしもこのイベントに参加できなかったとしても、チャンスは毎日あります。
毎日が「地球の時間」です。

2008年03月31日

Blue Blossom

3月31日
 
 寂しがりやのくせに、ひとりの時間が好き。我ながら厄介な性分に手を焼いてしまう。ほっといてもらいたいのに、いつだって世界中に愛されたいと願っているのだから。
 週末は花見の宴ラッシュだったようです。私もいくつかお誘いを受けましたが、よほどの親しさに手を引っ張ってもらわないと、なかなか飛び込めずのモジモジです。どのみち仕事で手一杯だったので諦めもつきましたけれど…。ただそれでも夜気に冷える花を見上げていると、底なしのやるせなさに飲み込まれてしまいます。夕べはそんな夜でした。きっと冷たい雨のせいもあったのでしょう。

 いつだって世界中に愛されたいと願うのは、実は上っ面のこと。もしも世界にたった一人でも丸ごと分り合える人がいたら、この底なしの、やるせもない思いは鎮まるのでしょうか。こんなとき、わずか一行のメールに救われたりするものなんですよね……。

   たよりなく 雨に打たるる 桜かな

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これが私のプチ花見。左端のモチッとしたのは小さい桜餅。時計回りに桜ソフトクリーム、桜わらびもち、桜餡。うぐいす豆やインゲン豆など、まめまめトッピング。横から見れば、このとおり。抹茶ソフト、プレーンわらびもち、黒蜜…もう全ての欲を満たしてくれています!
結局のところ、欲張りなんですわ。ふー。

2008年04月05日

春の夜のつどい

4月5日

 いい仲間が集まるのに理由はいらない。夕べは宮崎料理を囲んでの夕食会。異なる業種の連中が集まり、それぞれの近況を話せば、それこそが乾杯の理由になるのだから。転職した人、独立した人、病気から立ち直った人、変わらず頑張ってる人、何かにチャレンジする人。皆が等しく主人公なのであります。

 長くブラジルに勤務していた人が云いました。
「日本は四季があるからいいと云うけれど、四季がないのも良いものだよ」
 曰く、四季に追われなければ着るものも少なくてすむし、体調も安定するし、何かにつけて生活がシンプルになって楽であると。なるほど。そうかもしれない。ふむふむ。話に引き込まれながら、それでも私の心は四季を見迎え、見送る喜びをなぞっていました。
 そんな四季への喜びは、ひょっとするとモノが豊な国に暮らす人間の贅沢かもしれない。それとも心が貧しい時代に生まれた人間のささやかなる拠り所とも受けとれる。日本でしか暮らしたことがない私にはわからない。ただ単純に好きなんです。夕べはそんな会話を交わしながら、日々に埋没してしまいそうな季節への想いを、いまいちど両手ですくいあげられたような気がします。

 いろんな人がいて、いろんな想いがあって、それらを投げかけ合いながら新しい景色を描いてゆく。自然界がそうであるように、心模様もまた多種多様なハートビートによって豊かさを増してゆくのでしょう。交歓。

 たらふく食べて、パンパンになったお腹をもてあまし、遠回りの散歩をしながら家路につきました。心地よい夜の湿り気は、肌が見つけた春でした。

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 バー『ブナの木》のママです…なーんちゃって。宮崎料理店にて。冷や汁がおいしかったです。

2008年04月07日

遊び心

4月7日
 

 夕べは新月。月明りに邪魔されることもなく、春の湿りにモヤモヤした星がまたたいていました。のんびりと夜の散歩がとても気持ちよかったです。闇の中に顔を出したばかりの新芽たちが浮かび上がり、しなしなと柔らかな体で懸命に呼吸しているのが聞き取れるようでした。東京は桜もだいぶ葉っぱが目立ってきました。これからどんどん街は緑に染まってゆくのですね。

 さて、こんな手拭いを頂きました!
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 パッと見は、大胆な縞模様が粋だわね…と思うだけでしょう。でも、白い部分との境目のところで斜めに折ってみると……

 あら、不思議! まるで袴(はかま)をつけたみたい!
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 ピクニックはもちろん、いつものお弁当も公園のベンチで頂いたりするのが楽しい季節到来。ひざかけに、こんな手拭いを使うのも面白いと思いません?きっと会話もはずんで、お弁当タイムがさらに美味しくなるでしょう。

 *手拭いは、渋谷の道玄坂上にある、玉川屋さんのご提供です。

2008年04月09日

雨上がりの桜湯

4月9日

 冷たい風雨もおさまり、今日の東京は雲はあるものの、うっすらと陽がさしています。

 昨日、京都帰りの友人から桜湯を頂きました。

     わが宿にちもとの桜花さかば
       うえおく人の身もさかへなむ

 これは祇園の神の神詠で、神苑に多くの桜が咲けば、それを植えた人の身も栄えるという託宣歌である、との説明が添えてありました。

 お湯を沸かし、気に入りの茶碗で頂きました、やわらかな香りが立ちのぼり、無彩色だった気持ちに、ほんのり赤みがさしてくるようでした。

 仕事のトラブル、人間関係、将来への不安、過去への後悔、すれちがい…
いろいろな嵐が吹き荒れることもあるけれど、やがて穏やかな陽射しがきっと抱きしめてくれる。そんな瞬間を願いつつ、花のいのちをゆっくり飲みほしました。

 街には緑が芽吹きはじめています。じきに風薫る季節がやってきます。

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2008年04月17日

アースデイ東京2008 〜お知らせ

4月19日・20日、アースデイ東京2008が開催されます。

 19日(土)14:30〜15:15、私もグリーントークステージに参加します!
そらべあがつなげる笑顔の輪「そらべあスマイルプロジェクト」について、お話をしていきます。キュートなそらべあちゃんに会えるチャンス。そして音楽や朗読なども予定しています。
 楽しい時間を過ごしながら、環境のこと、暮らしのことなどを改めて見直すきっかけになればと思っています。2日間にわたり、ステキなプログラム満載です。お一人様でフラッと立寄るもよし。お友達とワイワイもよし。ご家族で楽しむもよし。 ぜひ、みなさんお誘いあわせのうえ遊びに来てください♪


 今朝、牡丹が咲きました。毎年「え、もう?」と驚いているような気がします。美しい花に早く会えるのは嬉しいけれど、時季が少しずれているのも気のせいばかりじゃないのかも。これも温暖化と関係あるのかしらん。そして牡丹よりも気の早いのがガーディニア…クチナシも咲いちゃってます。。。    botan.jpg

 

 
 

2008年04月19日

そらべあと対面♪ アースデイ東京

4月19日
 
 天気予報では間違いなく雨でした。どうみても《傘》マーク。なので朝、障子の向こうがうっすら明るいのを見てどんなに喜んだことか!風の肌寒い一日で、時おり雨もパラつきましたが、なんとかズブ濡れの哀しい事態だけは避けられました。願いは通じるものなんだな〜って、うれしかったです。

 そう。今日はアースデイのイベントでした。会場は沢山の人たちで賑わい、どのブースからも熱気が溢れていました。植物、食物、衣類、石鹸、音楽、装飾品…本当にいろんな出し物があって、キョロキョロしっぱなしの一日。とても楽しかったです。

 わたしが参加したのは「そらべあ スマイルプロジェクト」のことを知ってもらうためのトークショー。ふむふむ、と熱心に耳を傾けてくださる大人たちの横で、キッズたちは「そらべあ」に夢中!そりゃ、無理もありませんよね。私だってメロメロになりましたもの♪しかも、この「そらべあ」。ちゃんとオーガニックコットンなんです。だからスリスリしても気持ちいいの〜。うふん。

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そらべあ+ブナ。ブナが着用してるワンピは友人Mさんから頂きました。これを着るのはアナタしかいない、と…。
ちなみにこんな柄です。唐子はキモノにもよく登場しますね。karako.jpg


 夕方、すっかり空腹と冷えでブルブル。ふと、豆を扱っている売店を見ると、何やら美味しそうなものが…!バタバタ焼き?煮豆を澱粉でのばしたものを鉄板で焼いてるそうです。頂いてみると、もちもち。くにゅくにゅ。あつあつ。カリカリ。こんな食感が一度に私を襲う〜。そしてほんのり塩味が豆の甘さを引き立てている。うわー。たまらなん〜。
あれ?冷えた体が暖まったぞ。すごい、豆パワーだ!

アースデイ東京2008は明日も開催します。ぜひ、遊びに行ってください。

2008年04月20日

当たり前

4月20日

 私道をはさんだ向いには、気のいいオバさまが一人で暮らしています。家の出入りに顔を見れば二言三言交わしたり、たまにはお裾分けをしあったり、程よい距離感のお付き合いをしています。
 昨日は不安定なお天気。夕方、雨の音に気づいて外を見やると、向いのベランダの物干竿にシーツがはためいていました。これは大変。急いで下駄をつっかけて、雨を知らせに走りました。
 今朝のこと。呼び鈴に気づいて出てみると、お向かいさんでした。

「昨日はありがとう。本当に助かったわ。これ良かったら…」
 
 差し出された箱を開けると中には大判ハンカチとポーチのセット。たかが雨を知らせたぐらいで申し訳ない。私が困っていると

「ずっと使わずに持ってたんだけど、私にはもう赤すぎるからね」と微笑んでいる。

 遠慮で引っ込んだ手が、自然にのびる。「私にはもう赤すぎる」という一言は彼女の思いやりに他ならない。有り難く受けとりました。

 時間にすれば、ほんの数分の出来事ですが、とても気持ちのよい時間でした。振り返れば当たり前のことばかり。挨拶をするとか、雨を知らせるとか、お礼をするとか、互いを気にかけるとか。しかし考えてみれば、人の道とは、当たり前の往来なのかも……そんな小さなことが人間を結んでゆくのでしょう。次にクッキーを焼くときは、彼女のために多めにこしらえなくちゃ!

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可愛らしさの中にピリっと光る粋。さすが「いせ辰」のもんだね。

2008年05月02日

NHK特番のお知らせ + 端午の節句

5月1日

 いい陽気になりましたね。GW、いかがお過ごしでしょうか。あれこれ予定はあると思いますが、5月3日はぜひラジオのスイッチをONにしてください。

 5月3日(土・祝)朝7:15〜深夜1:00 
     NHK FM特番「DJサミット三昧」を放送!!!

 守乃ブナは13時ごろから1時間ほど、杏子さん、関谷元子さんと一緒に出演する予定です。
 お楽しみに♪


 さて、キモノのオシャレは季節感ととても仲良し。それだけに「期間限定」のアイテムを最大限に活用したいですね。いまごろなら「端午の節句」の帯も出番多し。しかし「またそれ?」みたいな印象にはなりたくありません。同じ帯でも、長着や小物で雰囲気を変えながら、常に新鮮なよろこびを味わいたいものです。

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 先日(4/25)、暖色をベースにしたロウケツ染めのよろけ縞のキモノに締めた帯。それを今日は黒地に飛び柄の小紋とコーディネートしました。キモノの柄は瓢箪(ひょうたん)。かの秀吉が好み、馬印にもなっていました。
「濃+濃」の組み合わせなので、明るい黄色の帯揚げでアクセントをつけています。

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武将の馬印というには、この瓢箪はちょっと可愛すぎるかしら? 
まぁ、縁起物ってことで…。


           

2008年05月05日

遠足日記@川越

5月4日
 
 世間のカレンダーとはあまり連動していない我々ですが、せっかくのGW、仕事の目処も少したったのでニットアーティストの笠間綾さんと川越散策に行ってきました。amamfwawaでお世話になっている呉服笠間さんへ表敬訪問を兼ねての遠足です。

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 本川越駅を後に、お神楽の音色に誘われるままに歩くと銭洗い弁天が。さっそく今日のおこづかい分をザブザブ。

tako.jpg境内をブラブラしてると……何?

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 職人さんが見事な筆さばきで、どんどん制作していきます。和凧の展示即売です。


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 きゃっ、かわいい♪ 1コ150円のところ、着物を着てる人には15円おまけしてくれました。早くも銭洗い弁天のご利益か!熱々で頂きます。少しかために焚いたお赤飯の絶妙な塩加減がたまりません。

 もう町中が縁日みたい。焼き団子に食いついたり、ちょっと歩くとすぐ美味しそうなものに引っかかってばかり。歩きながら食べてんだか、食べながら歩いてんだか…そしていつしか「菓子屋横町」へ。

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 思わず口をついて出た言葉は「やばー」。お菓子好きのパラダイス!大人も子供も顔を輝かせています。私たち、どれだけお菓子が好きなんだ?!
    
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 あれ?すれ違う人たちが皆、手にお煎餅とキュウリを持ってます。
うわー、浅漬けキュウリの串刺しまで売ってる!お煎餅と一緒に食べるのが流行ってるらしいぞ。

 こんなに買い食いしまくりでも、お昼ご飯は別。川越に来たからには「九里四里うまい、十三里」。お芋さんを頂かなくては…。呉服笠間さんのご主人オススメのエプロン亭にて「芋づくし」と行きましょう!

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 いも甘露 梅肉のせ、いも茎のしぐれ煮、ごぼう梅たたき、いもカツ、いも焼そばのキノコあんかけ(お芋の極細千切りを素揚げして、そば状にした)、ゆり根まんじゅう 芋あん ゆず風味、なすのサラダ、ご飯、汁、香の物。

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 食後にはコーヒーと紫いもアイスもついて、ぱーぺき。

                    そして遠足はまだ始まったばかり… つづく。

2008年05月06日

遠足日記@川越〜つづき

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大工さんの看板です。思わず何か頼みたくなっちゃう。

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 歴史の漂う店構え。こちらの刃物屋さんでは料理包丁から日本刀まで扱っていました。「道具」って、なぜか見てるだけでワクワクします。

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 遠足の目的の一つでもあったのが、5/11まで川越市立博物館で開催中の「明治・大正の暮らし〜ハイカラ家庭すごろく」。当時流行っていた双六をベースにハイカラな「家庭の一日」を探訪する展覧会です。
 そもそもハイカラとは、洋行帰りの人が着ていた襟の高いシャツ「high collar」に由来してるとか。展示の始めはもちろん「すごろく」。

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 この双六は、乳児にはじまり、嫁入りで上がりとなるものです。当時の価値観が覗きます。それにしても「時間を決めて乳を飲ませる」という振り出し…イケてる。

 朝は歯磨きから。現在の「ライオン」が明治29年に歯磨き粉を発売。「ライオンなら牙も丈夫だし、うってつけの商標登録」ということだそうです。

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 ハイカラ家庭では音楽観賞も。日本蓄音機商会のトレードマークは大仏様。大仏も思わず身を乗り出して耳を傾けてしまうのです!

 他にも興味深いものがいっぱい。充実の展覧会です。ところで、なぜ展示品の写真を載せられるのか…? 実はあまりに熱心に見学していたら、係の方が「撮影許可証」を出してくださったのです。説明も親切丁寧だし、みなさん感じの良い方ばかり。展示品の充実だけでなく、その場が丸ごとステキでした。

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 中庭に水琴窟を発見!水を流すと、地中に埋め込まれた瓶に水音が反響して、なんとも云えない涼しげな音色が聞こえてきます。エアコンに頼らずとも、耳からの涼。エコですね。
どういう仕組みかというと…

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こうなってます。わかりますか?

 最後の買い物は「醤油羊羹」。普通の羊羹よりもコクがあって、最後にお醤油の香りがフワリと鼻に抜けていくのがイイ。かなり後引き系。

 充実の一日を過ごし、本川越の駅に向う途中「あっ!」。大きな赤飯まんじゅうのぬいぐるみ。行きには目に入らなかったのにな…。そしてまた美味しさを反芻するのでした。あれこれ食しましたが、これが一番のヒットかも。赤飯まんじゅうに始まり、赤飯まんじゅうに終わった遠足@川越でした。
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2008年05月16日

成るには…? 

5月15日
  
 何年か前に、デパートの「島根物産展」にて牡丹の苗木を買ったことがあります。その牡丹は毎年、見事な大輪の花を咲かせています。今年もきれいだった!

 その牡丹は、芍薬に接ぎ木したものらしく、脇っちょから芽が出てきました。すぐにかき取りましたが、そのまま処分するのが忍びなく、植木鉢に植えてみました。植木屋さんに相談したら「それは無理」とのことでしたが、それでも毎年とりあえず、芍薬の葉っぱだけは見ることができるので、そのまま面倒みていたところ…ついに!やりました!何年越しかの夢が実現。芍薬が咲いたのです。しかも2輪!うれしーなー。諦めなくてよかった。

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 ところで12日の月曜日、一足早く「ナルニア国物語」を観てきました。いやー、スゴイ!CGも見事だけど、やはりストーリーや描き方や…いいえ、もうそんな理屈っぽいことはいいんです。ただ物語に身を委ねてワクワク、ドキドキ、ジーン。そしてもちろん笑いも!皆さん、どうぞ公開を楽しみにしていてください。

 愛と勇気と絆と希望。物語はファンタジーの世界かもしれません。けれど、それは決して想像だけのものではなく、現実に胸の中にあるものなんですよね。
私たちがそれらを諦めないかぎり、それは夢物語じゃないって思って、とても力強い気分になりました。

 
 

2008年05月20日

出雲大社・大遷宮…そして

5月18日

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 出雲大社、平成の大遷宮にあたり、なんと私もありがたいことに特別拝観のご縁に恵まれました。
 外から見上げるだけでもクラクラするような感激なのに、中は一体どうなっているのか。期待のしようもないほどの想いで出かけました。「2時間待ちなんて当たり前」「4時間以上は覚悟」「折りたたみのイスを持っていけ」「本や飲み物は必需品」…などと、いろいろ聞かされていたので相当の覚悟をしていたのですが、早く行った甲斐あり、並んだのは2〜30分というウルトラCでした。

 神様に失礼のないようにと、係の方々が拝観者たちの服装を見回るなか、同時に私たちも心を整えて順番を待ち、そしていよいよご本殿へ。大きな階段をよじ登るようにして上がると、周りの樹々の青さがグッと近づいて、そこに宿るものの息吹が全身を駆け抜けていきました。電流が走るとは、こういうことなのでしょうか。そとの廊下をぐるりと回ってから内部を拝見します。天井には「八雲」。1744年に御造営というから、今から264年前です。描かれた雲の絵は鮮やかな五色の顔料がまぶしく今に生きています。す、すごい。すごすぎるー。

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 無事に拝観を済ませて表に出ると、本殿の周りをぐるりと囲むように長い行列ができていました。時間を追うごとに列は長くなってゆきます。ほんの数分の違いが天国と地獄の分かれ道だったんですね。ふー。我が身の幸運に感謝。

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 島根とくれば美保関はマストな大好きな場所。美保神社(写真・左)にお参りしてから、石畳の風情ある小径(写真・右)をぬけたところにある「太鼓醤油店」に寄ります。お目当ては「五本松しょうゆ」と「みほ太鼓」。五本松はおさしみ用。みほ太鼓はコクのある甘露醤油。何を作ろうかなー。お料理の楽しみが広がります。

 心の故郷みたいに親しみと懐かしさを覚えるのが十六島(うっぷるい)。海苔で有名なこの漁港は穏やかな空気に包まれていて、海がトロリとしているんです。青さに照りがあるというんでしょうか。質のいい墨をすったときのような質感…かな。あぁ、つくづく海はいいなー。スーハー、どんなに吸い込んでも足りない。いついつまでも嗅いでいたい潮の香り。もうひとつ、スーハー。

uppurui.jpg  …そして、まだつづく。


                        

出雲の続き… &岡山

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 特に神社巡りを目的としてるのではないけれど、興味を辿ると、つい行き着いてしまうのです。ここは佐太神社。すこーん、とした佇まい。あっけらかんとも云うべきか。写真の右の(見えますか?)狛犬さんも、よく見るずんぐりタイプではなく、ヒョロっとひと味違います。どこにもウェットなところがなく、実にサッパリしてるのがいい。

 神社の前の小さなお土産屋さんで「すましぜんざい」なるものを頂きました。おすましの中に餡入りのお餅と海苔。箸休めにお漬け物もついてます。
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 なんでもここ佐太神社は「ぜんざい」発祥の場所だとか。10月を、神様が不在になることから神無月と呼びますが、反対に出雲では全国の神様サミットが行われるため「神在月」といいます。そのお祭りにて赤豆を煮て、汁を作り、お餅を入れ、それを「神在餅」と云うそうです。佐太神社で作られる「神在餅」がぜんざいの起源なんですって。

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 だいぶ陽が傾いてきた日御碕。斜陽のなかに、わずかな夏の息づかいな感じられるようになりました。巡る季節に出会える仕合わせは何にも代え難いです。

 そもそも出雲大社特別拝観が叶ったのも、岡山に用事があったからなのです。駆け足でしたが、今回はチラッとだけ岡山・勝山を歩くことが出来ました。ここは町並み保存地区で、中でも美しかったのは暖簾(のれん)の数々。お店はもちろん、民家らしき軒先にも暖簾が下がっています。それぞれに趣きのある意匠を染めています。時間が止まったような静かな通りに、やわらかな風が吹き抜けると、つい今しがたまでセピアだった町並みに、フワリと色が浮かび上がります。
 岡山の地は何度か踏んでいるものの、なかなか味わうまでに至らないので、次回はゆっくり堪能したいです。

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2008年05月24日

大人の和生活〜 お知らせ

5月23日

 主婦と生活社から「大人の和生活」Vol. 6が発売中。
今号では手持ちの着物類をどう分類・整理するか、などの記事を掲載。その中で私、守乃ブナの着物&帯アルバムも(ほんのちょこっとだけ!)紹介されてます。
よかったら見てください。もちろん、それ以外にもステキな記事満載です!

 恵比寿をブラッと歩いていたら、スペイン料理屋さんの前に食器が並べてありました。開店10周年記念のセールだそうです。色使いや柄の配置が気に入って、ボウルを2つ購入しました。
 コーンフレークやヨーグルトなんかに良いかも…と思ったのですが、いざ使ってみると、これがなかなか「和」のお料理も引き立ててくれるスグレモノ! タケノコのわかめ煮、ふろふき大根(暑ついときは、冷やしてもグゥ〜)、里芋とタコの煮ころがし…etc.。

 お料理が着物だとすると、器は帯と云ったところでしょうか。着物を活かすも殺すも帯次第。そしてお料理もまたしかり。
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2008年05月25日

キモノ・スクランブル

5月25日
 
 まるで梅雨の只中のような蒸し暑い一日。風薫るさわやかな5月の心地よさをもう少し味わいたのですが… ふー。

 着付けのお稽古の後、生徒のKちゃんと坂の途中で信号待ちをしているときのこと。坂の下から結婚式帰りとおぼしきご夫妻があがってきました。ご主人は上着を手に持ち、奥様は黒留袖で汗を拭き々々、ごくろうさまです。すると坂の上から和装の男性が颯爽と歩いてきました。ドッシリと重たい袷(あわせ=裏地のついた冬もの)の黒留とは対照的に、男性は麻の着物で軽やかなことといったら…!

 本来、10月〜5月は袷の時季。麻は7.8月の盛夏の着物。その2種類が目の前ですれ違うさまを見て、Kちゃんはキョトンとしていました。着物ルールブックに忠実な方は混乱するかもしれませんね。でも、この場合はどちらも正解だと思います。
 
 正装の場合は基本ルールを守る。カジュアルな普段着やオシャレ着はTPOを優先。
 今日のような暑さなら、無理にルールを守るよりも、軽やかに麻を着ている方が周囲にも気持ちいいものですね! 結婚式に出られたご夫妻のようにフォーマルな場では仕方ありませんが、その日の様子と相談しながら自由にキモノを楽しみたいものです。
 ちなみにその直後、木綿の単衣のキモノに半幅帯を締めた女性とすれ違いました。季節のスクランブル交差点。キモノもとりどり、個性が表れます♪

 私はというと、単衣のキモノを製作中なんですが、これがまた大幅に遅れてます(焦っ!)。もう6月はすぐそこ。なのに、ようやく前身頃を縫っているありさま。袖もついてないので、超ロングベスト(?!)状態ぜよ。

これじゃ間に合わないこと確定じゃないのぉぉぉおお〜〜〜。
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2008年05月30日

雨とカエルと甘い花

5月29日

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 予報どおり雨の肌寒い一日。今日の番組収録は夕方から。それまで外出はやめにして、家でたまっている仕事を片付けることにする。部屋を閉め切っていると空気が動かず、だんだん気分がどんよりしてきた。それで私は玄関先に咲いているくちなしの花を摘んで、気に入りの一輪挿しに活けてみた。雨に洗われた花が、部屋をやさしい香りで満たしゆく。甘い。今日はいつもより少しだけ時間の流れがゆるやかなようで、悪くないな。

 新茶を味わいながら窓を伝う雨を眺めていたら、ちょっと刺繍がしたくなったので、先日友人からプレゼントされた朝顔柄のハンカチを思い出した。雨のせいかな。選んだモチーフはカエル。あまり上手じゃないけど、ワンポイント入れて、世界でたった一枚のハンカチになりました。ゲコ。
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2008年06月01日

お茶会@護国寺

6月1日
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 音羽護国寺にて、東京都華道茶道連盟・主催でひらかれた「都民の茶会」に参加してきました。爽やかな晴天に恵まれ、とても贅沢な時間を過ごせたのは本当にありがたいことです。
 「表千家」「裏千家」「江戸千家」「有楽流」「煎茶道松嶺庵花月流」がそれぞれに席を設け、客たちは好きなところに呼ばれます。時間の限りもあるので、計8席のうち3席入れれば御の字。それがなんというミラクル!うまい具合にポンポン進んで、4席も堪能できました。

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 美味しいお茶とお菓子を味わい、みなさんの美しい着物姿を愛で、時の流れを少しゆるめて一期一会を喜ぶ。なんと贅沢なことか。そして何よりの喜びは「このひとときを最高のものにしよう」という皆さんの気持ちに触れることです。お茶碗、お茶入れ、お茶杓、掛け物、花… 道具の一つひとつにも、その気持ちが込められています。しかし、ただボンヤリしていては、そんな心遣いを全て理解できるものではありません。もてなされる側にも、それなりの素養は必要です。それは単なる知識だけでなく「分かち合い」「寄り添う」努力ではないかと思います。私ももっと精進せねば。日々、勉強。

 今の生活は何かにつけ「してもらう」ことに慣れきっている気がします。特にお金が介在した場合「払ってるんだから当たり前」といった姿勢が哀しい。モンスターペアレンツと呼ばれる人たちはいい例かもしれませんし、タクシーや、ちょっとした買い物でもそういう場面を見かけます。どちらが優位なのかを誇示するよりも、異なる立場から「同じ案件」に関わる者同士と捉えたら、日々はもっと潤滑でハッピーになりそうなのに。

 ところで、茶道というと、なんだか堅苦しいと思う方も多いかもしれません。実はそうでもないんですよ。席主が道具の説明をしているときのこと。

「この茶入れは竹の節を使って出来ているんです。なのでお茶杓(ちゃしゃく=お茶をすくうスプーン状のもの。通常は竹製のものがほとんど)はあえて竹ではなく、松を使っています。竹…松…。 では、梅はどこかというと… さきほど皆様に召し上がっていただいたお菓子が《うめぇ〜》ということで、いかがでございましょう。わっはっは」

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私は思わず「お菓子より《うめぇ〜》話だ」と膝を叩いてしまいました。↑これが竹の節のお茶入れです。

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 護国寺内・月光殿にて。じきに建替えが始まるそうです。どの程度復元されるのなどは不明とのこと。壊される前に来られて良かった。壁一面に水墨画が描かれています。
 今日は加賀友禅の単衣。鳥の子色が気に入っています。帯は二重紗。完全な夏帯に移行するまでの時季に重宝します。

2008年06月08日

おかきに寄せて

6月8日
 
 ナレーション録りのスタジオではお菓子などが準備されていることがよくあります。長い時間、せまいスタジオに缶詰になっていると、ついモグモグしたくなっちゃうんですよね。まぁ、食いしん坊の私の場合は缶詰になってなくても、モグモグしてますけど…。いずれにせよ、期待しないフリしながら、心のどこかでは「今日も何かあるかな〜」なんてちょっぴり楽しみだったりして。うふふ。

 先日のヒットはコレ。おかき。美味は云うに及ばず、よく見るとパッケージに余分なカケラが入ってるのがありました。想像するに、長く伸したお餅をオートメーションで裁断してゆく過程で、何かのズレが生じて均衡が破れたのではないか…。「おまけ付き」を取った人はラッキー。でもきっとどこかに、規格よりも小さいおかきの人もいるのでしょうね。

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 運、不運。損得。勝ち負け。善悪。被害者、加害者。有罪、無罪。貧富。優劣、表裏。。。
 
 これらを分けるのは、一体何なのでしょうか。
 不確かな境界線の上を、フラフラとおぼつかない足取りで、私たちは歩いているような気がします。そしてささやかな安心のために、境界線をハッキリさせたいと躍起になったりして。
 境界線をハッキリさせればさせるほど、それらは「一体」となるパラドックス。そんなパラドックスから、そろそろ己を解放してもいいんじゃないかと思い、また一つおかきに手を出すのでした。
 まずは I SHALL BE RELEASED from 間食だわね。

 

2008年06月10日

足元を見る

6月9日 

 午前中から薄暗く、時間の感覚が曖昧な、実に梅雨らしい一日。蒸し暑いような、肌寒いような、皮膚感覚すらも曖昧で、まるで『今日』という水槽の中にゆらいでいる水草にでもなったみたい。ゆらゆら。ふわふわ。このカンジ、けっこう嫌いじゃない。

 お昼を少し回ったころ、空がたまりかねたように雨を放った。皆が傘をさしたり、慌てて駆け出したりするなか、濡れることなど気にもとめないふうで立っている人がいた。歳のころは30代後半だろうか。入り組んだ柄のシャツに履き古したブーツカットのジーンズ。足には、これまたイイ具合に熟れた下駄。太く黒い鼻緒が、女物にはない力強い安定感を示していた。サングラスの下の瞳は何を見ていたのだろう。おそらく遠く…この街ではない、どこか。それにしてもカッコイイ男だったな。

 雨はいよいよ本降りになった。大通りを逸れて路地に入ると、初老の女性が歩いてきた。何とも品の良い着物姿。薄紫の紗合わせが彼女のセンスを物語っている。紗合わせ(しゃあわせ)とは生地の上に紗(うすい透け感のある布)を重ね合わせて仕立てたもので、下になっている生地の模様が透けて見えるため、独特の繊細なエレガンスがある。特殊なだけに、とても贅沢な着物である。なのに雨コートもなしにスッと傘をさしたもう一方の手で着物の裾を持ち上げているだけ。下着の襦袢と足首が覗いている。本来ならば下品に成りかねないのに、その仕草は艶かしくもあり、また初々しくもあった。

『足下を見る』と云うけれど、今日は魅力的な足元に釘付けの日だった。下駄の男性も、着物をたくしあげた女性も、それぞれのスタイルが足に出ていた。自分の世界にしっかりと立ち、そして歩いてきた足。残念ながら二人の顔は思い出せないが、あの足元だけは鮮明に焼き付いている。

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もっと絵が上手だったよかったのにな〜…

2008年06月12日

雨降りにくず餅

6月12日  

 お腹が好いてるときの食品売り場は危険エリア。近道をするつもりで駅ビルの中を抜けたら、うっかり引っかかってしまいました。期間限定で各地のお店が出店するコーナーがあるんですが「今週は何かな〜」なんて横目でチラリと見たのが間違いでした。
 ショーケースの中にはキラキラしたものが…んん? 黒豆くず餅? くず餅といえば、私にとっては灰色がかった透明感の無い、マットなこんにゃくというか、質感のある胡麻豆腐というか、ゲゲゲの鬼太郎に出て来る「ぬりかべ」というか…とにかく四角いのが箱にギシッと入ってて、それを三角に切り分けて、黒蜜ときな粉で食すっつー、アレですよ。目の前にあるのは「くず桜」にも似たような、アンコが入ってない分どこまでも透明で、プルンと抱きしめたいほどカワイイもの。一目惚れです。
 さっそく帰宅するなりお茶をいれました。そして黒豆くず餅ちゃんをお皿に出して…うっとり。それにしてもくず餅というネーミングはどうなの? お餅よりもずっとしなやかで、繊細で、エレガントなのに…。では、いただきます。

 おわっ?? くにゅくにゅ。もちもち。ぷりぷり。むほっ。

 おのれ〜!これがキサマの正体か!私はすっかり見た目に騙されてました。こやつ、なかなかの強者。伊達に「餅」を名乗ってません。ものすごい食べごたえです。弾力、ねばり、コシ、それでいてツルンとした無邪気さ。情に厚いのか、素っ気ないのか。純真なのか狡猾なのか。まるで手に負えない小悪魔め!

 ベランダの草花を濡らす雨とくず餅の透明感が溶け合ってゆく… 
 はぁ〜。緑がきれいだな。

 なんだろう、この安堵感は。空も、植物も、お菓子を作った職人の気持ちも、食べてる私も、外を走る車も、下校中の子どもたちの声も…それぞれがてんでバラバラに、己が道をゆくだけなのに、そこには調和が生まれる瞬間がある。誰も無理していない。頑張って空気を読もうとすることもない。本物の調和。互いが違うからこそ生まれる調和。私はこんな調和が好きなのです。

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黄色いのは粟餅。兵庫の白鷺堂本舗というお店のお菓子です。ごちそうさまでした。

2008年06月14日

和菓子作りに挑戦♪

6月14日
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 いきなり和菓子の登場ですが、これ私が作りました。白とピンクの微妙なグラデーションもきれいに仕上がってると思いません? えへへ。

 ご縁あって、今日は手作り和菓子教室に参加させて頂きました。作るのは「あじさい」「びわ」「朝顔」の3種類。まずは先生が作るのを見て、要領を把握します。煉切餡を使って形を作ってゆくのですが、見るのとやるのとでは大違い。全然思い通りにゆかずの悪戦苦闘です!

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 先生の手はふっくら。私が練切だったら、あんな手に包まれてみたいと思うだろうなぁ。
だから和菓子職人になったのか、それとも作りながら手も職人として成長していたったのか…?
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 「あじさい」の葉っぱに葉脈をつけて…ありゃ、曲がっちゃった。

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「朝顔」製作中。丸めた生地の上に濡れ布巾をかぶせ、真ん中を棒でギュッと押すと、花の立体感が生まれるのです。色のグラデーションを出すために、色分けされた生地を重ねて伸ばします
「あじさい」はアンコをクルッと巻けばOK。「びわ」と「朝顔」はアンコを練切で包み込みます。左手で丸くフワッと握るようにしながら回転させ、練切を伸ばしながら、アンコに服を着せてやるように。ちょっとシューマイっぽいかな? ひー、むずかしい!

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 何とか3種類、計6個のお菓子ができました。我ながら良くできた「朝顔」、見回りにきた先生が「おっ、上手くできましたね。これなら売りもんになります」ですって!うふふ。私は別名、煙。どこまでも昇りまっせ〜。
…でもね、白状します。これは別の角度から見た「朝顔」。破裂したお腹を羊羹の葉っぱで隠してました(涙)。
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 お世話になったのはこちらの製菓学校。もうすぐ始まるドラマ「あんどーなつ」にも指導・協力、及び「手元の出演」をしているそうです。

 さて、お味はというと…う”ぁぁ。
 見た目がいかに味わいの重要な要素であるか、痛感いたしました。もちろん見た目だけでなく、私が不器用に手の中で転がした時間とか、握った圧力とか、そういう微妙な何かも影響しているのでしょう。上等な材料のすすり泣きが聞こえてきそう。
 やっぱりプロはすごい!何の世界にしろ、その道をひた走ることのすごさ、尊さを噛みしめた一日でした。 

2008年06月21日

あじさい見物

6月21日
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 先日、久しぶりに鎌倉を訪れました。友人とあじさい見物です。まず目指したのは王道中の王道、北鎌倉の明月院、別名「あじさい寺」です。梅雨の只中にも関わらず、頭がひび割れるほどの晴天のためでしょうか、平日だというのに大賑わいでした。あまりの人混みに、一瞬「やめようかな」とさえ思いましたが、境内に入った途端にそんな憂いは吹き飛びました。あぁ、やっぱり美しい!来てよかった、と全身に喜びが行き渡ってゆくのでした。雨なら雨で、それも風情があってよかったのですが…。

 実は明月院の奧に菖蒲園もあると、いままで気付きませんでした。友人に教えられて初めて入園しました。地元の人間ほど、その地域のことを知らないものかもしれません。実際私も鎌倉を離れてから、ここの本当の良さを理解した気がします。親のありがたみにも云えるかもしれませんね。これから人類が宇宙にどんどん出張る時代がきたら、あぁ地球はなんて豊かで美しかったんだろうと痛感するのかも…。

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 つい楽しくて、はしゃいでいたようです。知らないうちに走り回ってる姿を写真に撮られていました。ひひひ。


 北鎌倉から電車を乗り継ぎ、さらに足を延ばして極楽寺の成就院へ。私の生まれ育った家から程近い名所ですが、子供のころはこんなに賑わってなかったような…。いつからこんなに有名になったのだろう。両側にびっしりと咲いたあじさいの路の向こうには、遥か海が見渡せます。ステキでしょ!
 でもね、子供のころは怖くて仕方ありませんでした。ここは海から山に抜ける切り通しで、夕方には鬱蒼と茂る木々で暗く、路の両側にはお墓とお地蔵様と防空壕。深夜ともなれば魑魅魍魎のダンステリアだもの。

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 何年か前にもあじさい見物をしたのですが、なんと気付いたら、その時と同じ着物を選んでいました。きっと私なりの「和」への願いなのでしょう。あじさいの色や美しさを邪魔しないように。同伴者や景色と競うことなく、互いの味を活かす装い。そんな想いで選んだら、こうなりました。帯は海辺を飛ぶ千鳥です。

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 円覚寺の境内で出会った言葉。気持ちがブレたときに、きっと力強い味方になってくれる言葉だと思います。

2008年06月29日

夏越しの大祓いに向けて

6月29日
 
 あれよ、あれよという間に今年も半年が過ぎてしまいました。いいこと、そうでもないこと。その全てが私という綾をなしてゆく。
 紬(つむぎ)は屑繭や真綿などの糸で織られ、生糸から作られたものよりも太く、節がたち、ムラがあります。だからこそ独特の趣きがあり、着込むほどに味わいが増し、着る人とそのものになってゆく。そんな紬が大好きです。どこかとても「人間らしい」気がするからでしょうか。

 もっと若いころ、何かが欠けているのがイヤだった。できないのがイヤだった。いつも完璧、あるいはそれ以上を、自分にも周囲にも求めていた気がします。今も向上心を放棄したわけではありません。けれど、完璧でないからこそ持ち得る強さ、優しさ、暖かさ、そして無限の可能性に惹かれます。

 今朝の朝日新聞に細馬宏通氏による《「やり直し」こそが会話》という記事が載っていました。人の会話の中には「云い間違い」があるのと同じように、動作の「やり間違い」もあるというのです。そしてこの「やり間違い」は単に動作の修正ではなく、言葉と動作の組み合わせを調整しているそうです。

 『もし、完璧な言葉や動作しか許されなかったとしたら、わたしたちの会話はあっという間に途絶えてしまうだろう。やり直しを受け入れ、お互いを絶えず修正する能力もまた、人の会話の優れた特徴なのだ』 (記事から抜粋)

 言葉は人の行動を。行動はその人の生きる姿勢を支える。そしてそれは、その人そのものになってゆく。ならば人間は失敗や間違いの中にこそ存在し、輝けるのかもしれない。バカで臆病で足りなくて、毎度々々やらかして、傲慢で、性懲りも無く反省して、必死でお互いに関わろうとして、がむしゃらでカッコ悪くて、それこそが人間なのかもしれない。どうしようもないけど憎めない。不完全で愛おしい。
 つくづく世の中に嫌気がさすときがあるけれど、それでもどうか、いつまでも人間を好きでいられるよう願うのです。紬糸のように、ゴツゴツ、節がたち、生糸のようになめらかで雅やかではないかもしれないけれど、暖かくて丈夫で、一生大事にできる「人と人の綾」を作ってゆけたらいいな。

 明日、6月30日は夏越しの大祓。生活の中で知らず知らずのうちに犯した罪や穢れを祓い清める日です。誠の心に帰って正しく生きることを願って茅の輪をくぐったり、形代(かたしろ)を用いて罪穢れの消滅を祈願します。

 今年も上半期を無事に過ごせたことを感謝し、下半期に向けての誓いを新たにします。
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2008年07月05日

涼を求めて

7月5日
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 一気に暑さがやってきました。今までわりに過ごしやすかっただけに、こたえます。これからは見えない触覚をフルに働かせて涼しいもの、涼しいものへと寄り添ってゆくのでしょう。
 涼しさは目で見て、音に聞き、匂いたち、味わえるもの。エアコンだけに頼っていると、せっかくの夏の楽しみも半減してしまうかも。どうかいろいろな涼しさを発見できますように。

 今日のお菓子は「夕涼み」。羊羹で作った葉っぱが瑞々しい。中は白餡です。この形と菓銘から久隅守景(くすみもりかげ)の国宝・納涼図屏風が浮かびます。ほのぼのとした、やさしい涼しさですね。

 そしてダイナミックな天然エアコンと呼ぶにふさわしいお軸。力強く「瀧」と書かれた横には「直下三千丈」の文字。1丈は1尺の10倍なので、約3メートルとして9000m。どんだけぇ〜!!まるで天から降ってくるがごとく。そりゃ涼しかろうに。
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 今季はじめての夏キモノに袖を通しました。夏の幕開けは小千谷ちぢみ。水色地に花や蔦を織り出した、麻の気軽な一枚です。真昼の暑さの中では、直下三千丈とまではいきませんが、滝の汗。それでも風があると、スーッと抜けてゆく気持ちよさは麻特有の快感です。

2008年07月06日

浴衣はじめ

7月6日
 
 今年も浴衣の季節になりました。この夏はじめて袖を通したのは、去年自分で縫ったもの。生まれて初めての自作です。そうとう柄合わせには神経を使い、自分のなりのベストを尽くしたつもりだったのですが、それでも一年経ってみると、気になる箇所もチラホラ。

 人付き合いも、ひょっとすると柄合わせに似ているかもしれないと思いました。いく通りにも付き合い方や距離感があって、最善と思うように一針ずつ縫い合わせていく。そのときは精一杯でも、後になって「まだ他にもやり方があったんじゃないか」「本当にベストだったのか」と己の来た道を顧みてしまいます。後悔することもあります。それでも出来上がった「いびつ」なものに愛着がないわけでもない。その時、その人と関わって得た何かはたしかにあるのですから。

 それにしても暑いですねー。うちわが家中のあちこちで待機してます。いつでも手を伸ばせば、そこにある…うちわさん、この夏もよろしくね。  
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2008年07月08日

七夕の夜

7月7日

 七夕は今年から「恋の日」でもあるそうです。今夜もたくさんの恋が語られ、灯されたことでしょう。恋は男女のものだけではなく、「好き」という気持ちのすべてのキラメキの中にあるのだと思います。

 きらきら、きらきら。
 世界中がキラメキでいっぱい輝いたら眩しすぎるかしら?

 少なくとも、暗くて寂しい夜道を照らしてくれるぐらいの灯りであってくれたらいいな。どうか、あなたが怖がらないですむぐらいに。

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 今日はタレントであり、キャンドル・アーティストの西尾祐里さんとご一緒しました。彼女は墨色に紫の花を散らした浴衣を着て、モダンでとてもキュートでしたよ!
 生放送中、スタジオの電気を消して、彼女の作ったキャンドルを灯しました。炎が照らし出したのは、ぬくもりのある、ゆっくりとした時間。
 「100万人のキャンドルナイト」の最終日でもある今夜、環境問題や世界のことを考えるのと同じように、みんなが自分の中を照らせたらいいなと思いました。普段は奥深くに押し込めている自分を解放してあげて、心の声を聞く。カラダの声を聞く。そして無理してる自分を少しでも元気にしてあげられたら、って。            
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2008年07月18日

毎日新聞社にて、エコ講座

7月18日

 『和の精神で涼しく』エコ講座にお越し下さったみなさん、どうもありがとうございました。

 普段、慣れている「イェーイ♪」な、ノリで行けちゃうイベントとは違うので、実のところ私もどうなることか…ちょっとドキドキでした。どういう方々が来てくれるのだろう。どんな内容を期待されているのだろう。全てが手探りでした。実際に参加してくださった方の多くは、明らかに私よりも人生経験も知識も豊富だろうと見受けられる方々。けれども皆さん辛抱強く(?)話に耳を傾けてくださり、本当に感謝しています。

 内容は「ホリスティックな視点・捉え方」を中心に、着物がどうエコに繋がるのか…などでした。その時の様子が本日の毎日新聞(7/18朝刊)に載っています。 画像の確認


 一時間のお話と、その後30分の質疑応答の中で、どれほどの成果があったのかはわかりませんが、私にとっては素晴らしい経験でした。参加者からの質問を受けることで、逆に私が学んだり気付いたりすること多く、有意義な夜になりました。

 コメントを書き込んでくださったPAPAさん、恐れ入りました!
「寝るときは何を?」という質問に「ガーゼの浴衣かトレーナー」なんてつまらない答をしてしまいました。模範解答は…シャネルの5番。むぅ〜、やられた。
 私もまだまだ頭が固い未熟者です。今後とも、皆様どうかご指導のほどよろしくお願い致します!!!!

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 終わってホッとしたところで、運営のキーマンたちと記念撮影。
 麻の小千谷ちぢみに、すくいの八寸帯。海の日も間近ということで、帯はパラソルや浮き輪を織り出した海辺の景色です。

 それにしても「先生」と呼ばれるのだけは、どうにもご勘弁願いたいと深く感じました。

2008年07月26日

Tell It To Your Heart

7月26日

 道草を食う。ある人にとっては「ダメ」なことかもしれまない。でも私は道草が大好き。目的に向って最短の正規ルートをひた進むのも一つのやり方だけれど、それとは違う方法があっていいと思う。道草を食ってるうちに、当初の目的とは別の…ひょっとするともっと大きなものを見つけるかもしれない。ふらふら。ブラブラ。
 ブラブラ。ふらふら。それを「ぬるい」という人もいるでしょう。でも目的や目標、あるいは「自分」というような「決められた枠」の中だけですったもんだしてるのも、やはり「ぬるい」。

 道草を食いながら、ときに石にケッ躓き、どんな大きな岩かと思って見れば、これが案外ちっぽけな石だったりする。痛ぇーじゃねーか、ちきしょー。小石のあまりの小ささに腹を立て、また腹を立ててる己の小ささに苦笑いする。それも道草の楽しさ。
 道草には理由も、弁解も、正当化もいらない。したいから、した。それだけでいいじゃないか。
ルー・リードは歌ってる。さぁ、明日私はどこを歩いてるだろう。

      Tell It To Your Heart, Don't Be Afraid

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和裁のお稽古中、衿の部分につける「力布」で遊んでます。人生、笑ってるのがいいね。

 

2008年08月02日

生まれる

8月1日
sha.jpg夏の薄ものは、下の白い襦袢が透けるのが涼しげで楽しいです。気楽な八寸の帯に青いトンボ玉の帯留めを。


 8月は親友との久しぶりのデートで幕明けた。不思議なもので、いい友達というのは絶妙なタイミングで必要な言葉を放ってくれる。別に示し合わせたわけじゃない。なのに、ここぞという時に現れるのだ。またしても彼女にパワーをもらった。ありがとう。…でもちょっと飲み過ぎ。プハー。ほとんど下戸の私はフラフラでした。

 帰り道、空き地に群生した猫じゃらしが闇にぼうっと浮かびあがり、とてもきれいでした。月明りはないのに、どこの光を反射させているのだろう。きらきら。お酒の力もあったのかしら。体中にみるみる野生が沸き上がった。猫になる。虫になる。風になる。自分になる。自分を押殺して模範囚を装ったところで、人生という檻に恩赦はない。この胸のささやきに素直になろう(って、犯罪はダメよ!)。

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 7月はいきなりの酷暑に見舞われ、体も気持ちも何だかペースが掴めないでいた。もっとも振り返ってみれば、去年の夏からずっと熱に浮かされていたようにも思う。秋も冬も春もなく、ずっと夏を引きずったまま、気づいてみれば…今。この暑さや、日々の忙しさや、現実感の曖昧さやアレやコレやで、油断するとすぐに心がはぐれてしまいそうになる。しっかりしよう。しっかり自分でいよう。今日から8月。私の誕生月だ。

 

2008年08月03日

あさがお一号 & お知らせ

8月3日                      asagao.08.jpg
         
 この夏の朝顔さん、第一号。これは何年か前の朝顔市で購入した朝顔の子孫で、種を採っては、毎年咲かせています。咲くまで何色の花か分らないのが楽しみを倍増させています。ひょっとしたら購入した鉢植えは、何色かの朝顔を寄せ植えていたのかもしれませんね。それがまた段々と交じり合っていってるのかも。

     ♪わけりゃ二つの朝顔なれど、一つにからんで花が咲く♪

 こんな都々逸がふいに口をついて出たりして。ふふふ。色っぽいですね。

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 このところ気に入ってる取り合わせです。墨流しは古典的な染法なのに、どことなくポップ。サイケ・カラーな麻の半幅帯と好相性。

*お知らせ*
『ブナの葉』に新しいカテゴリーが出来ました。
毎日、憂鬱になるニュースがしきりと報じられています。情報は情報として大事だけれど、バイブスは伝染するからね。ドンヨリしちゃいます。ならばグッドニュースをもっともっと広めたらどうかなと思いました。
 楽しいニュース、ホッとするニュース、うれしいニュース。そんなちょっとした『元気便り』です。

2008年08月07日

雲を見上げる

8月6日

ときを越え、なにを想う、頭巾雲
 敵も味方も ひとえに祈らん

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*特別番組のお知らせ*
8月10日(日)25:00〜25:30 東京FMにて、映画「アクロス・ザ・ユニバース」をご紹介する特別番組をお届けします。ビートルズの名曲とともに語られる愛の物語。

『アクロス・ザ・ユニバース〜33曲に秘められたストーリー』 どうぞお楽しみに。

2008年08月18日

納涼歌舞伎〜つばくろは帰る

8月18日

 おととい、久しぶりに歌舞伎を堪能しました。演目は「つばくろは帰る」。母を訪ねて、たった一人で京へ上る子供と大工の棟梁が出合うところから始まる人情劇です。親子の絆、男女の情、男の器量、女の義理。様々な心模様が交錯しながら展開する物語に思わず泪がポロリ。
 話が進むにつれ、季節も移り変わります。冬には雪が舞う場面もありました。ものすごい猛暑を記録したこの日、歌舞伎座は冷房も弱く、劇場内は暑かったんですが、不思議と冬の気分にちゃんとなれました。雪を表す太鼓がドンドンドンドン…と低く響くと、しんしんと冷えてくるような。人間の感覚ってデリケートですね。そんな感覚を上手に遊んで、残暑を乗り切りたいものです。

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 それにしても「物語だから…」と云ってしまえばそれまでですが、大工の文五郎の男気の気持ちいいこと。そして文五郎の器量を見込んで借金の肩代わりをする旦那の心意気。愛と義理の狭間で苦しみながらも、きっぱりと筋を通す芸妓の凛々しさ。時にはこういう物語に触れ、グダグダの自分を叩き起こさないとね。

2008年08月23日

おばあちゃま

8月22日
 愛用している針刺しは祖母のお手製です。水色が薄汚れてほとんど鼠色になってしまったボロボロの針刺しを使っていたら、見かねたのか、新しく作ってくれました。祖母が「これをお使いなさい」と差し出してくれたときには、新しい針刺しの赤色が、どれほど艶やかに見えたことか。今からもう25年ぐらい前のことです。その祖母はもういません。
 今日、和裁のお稽古中に何気なく針刺しを眺めていると、縫い目が気になり出したのです。そういえば、今までじっくり観察したことなかった。一つ一つの針目を見ていたら、祖母の運針…なんというか、祖母の呼吸みたいなものが感じられました。彼女はもういないのに、まるで生きているように暖かい。彼女の手の形、指の曲がり具合、皮膚の感触、爪の色。自分でも驚くほど細部まで思い出しました。まるで隣に祖母がいるみたいに。不思議です。
 どんなに大きく深い川でも、分つことのできないものがあるんですね。

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2008年08月28日

会いたい人、出会っちゃう人〜ご縁

8月27日
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 巡り合わせというか、縁というのは摩訶不思議なものです。いくら接点がありそうな人でもニアミスばかりのこともあれば、まったく接点ないと思っていたのに、なぜかご一緒する機会に恵まれたり。そんなことの歪な連続模様によって「人の一生」なんて形成されているんでしょう。
 あれは10年ぐらい前でしょうか。目黒の寄生虫館に行って、ひどく感銘を受けました。そこのお土産コーナーで買ったのが「蟲実話」という本です。本のなかで、あらゆる寄生虫に関する疑問・質問に答えていたのが藤田紘一郎先生です。すっかり藤田先生の研究への情熱に魅せられてしまいました。でもまさか、実際に藤田先生にお会いする日がやってくるとは…。ゆめゆめ思いませんでした。
 これもまた、ひょんなことから東京FMのDaily Planet~Humming Birdに出させてもらうようになったお陰です。その様子はDaily Planetのサイト内・アーカイブス(8月14日)に載ってるのでご参照ください。

 そして「ブナのあの人に会いたい・夢は叶うぞ」パート2が今夜実現しました。ゲストはドクター中松。どんなヘンな人かと思ったら…やっぱりヘンでした。「ヘン」とは、私にとってサイコーの褒め言葉ですが。。。☆!視野が広い。私なんぞが見ている世界がなんとちっぽけに思えたことか。先生の発明品は、単に目先の便利さを追求するものではなく、その先にもたらされるもっと大きなもの。平和とか、環境とか、国家とか。なんというか、マスコミなどでプロファイルされがちなマッド・サイエンティストではなく、心が伴っているのが感じられました。

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 ドクターが「僕には影武者が二人いるんだ」とおっしゃってましたが、ほんまじゃ。シラク元大統領とジミー・ペイジ。似てるぅ〜。写真を撮るときは「チーズ」ではダメ。な・か・ま・ツ〜〜〜〜〜〜〜〜〜! で、パチリ。

 大事なのは何をしているかではなく、それとどう関わっているかではないだろうか。ロックスターでも、漁師でも、本屋でも、サラリーマンでも、ホームレスでも、ヒモでも、なんでも。日々、いろんな人と遭遇しながらそんなことを思っています。

 

2008年08月30日

8月30日 当日の静けさ

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 誕生日の前後は賑やかになります。年を追うごとに、その傾向が強まってゆくように思う。どういうことかと云えば、つまりは友人たちの気遣いなのです。かつては当日めがけてパーティだの食事だのと張り切ってくれた人たちが、少しずつ遠慮がちになってゆく。自分よりも「大事な誰かとの時間」をプレゼントしてくれようとするからです。故に、お誕生日の前後が賑やかなのです。
 して当日は、心遣いという台風の目となり、空洞がポッカリと出現します。空洞の中で穏やかに味わう誕生日。いままでのこと。これからのこと。与えられたこと。与えられるかもしれないこと。あれこれ想う誕生日。

 誕生日を覚えていてもらえる。そして祝ってもらえるというのは、格別に嬉しいものですね。
みなさま、どうもありがとうございます。

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雲の切れ間にさした陽光を浴びるトンボ。夏と秋の交差点。

 

2008年09月03日

9月2日 季節を惜しむ

 つい一週間ほど前、このまま夏は急速にしぼんで行くのだろうと、物悲しく肌寒さに震えていた。それが8月の最後になってまた暑さがぶり返した。まるで夏が意地を張っているような暑さだ。けれど意地を張ってみたところで、所詮は終いぎわの踏ん張りで、盛りのころの芯の太さはない。往生際の悪さだけがいやらしく絡みついてくる。

 幸田文が父、幸田露伴の言葉を反芻している随筆がある。

『ものの初めには活気があるが別れには情があるべきものだ。(中略)
終わろうとする季節を惜しんで送ろうとするなごりがないのは疎ましい。(中略)
別れ際に風情のない女になんでおしゃれも着物もあるものか』

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 残暑の気怠さに身を任せ、楽ばかりを貪っていたけれど、ここは一つギュッと帯で気分も引き締めよう。うだるような…いや、むしろ唸るような暑い日には夏塩沢が似合う。

2008年09月12日

9月11日 プレゼント

 JFN 毎週土曜日24:55 - 25:00 『Vintage Music』を担当するようになって、もうすぐ一年。今日は構成作家さんとお昼をご一緒しました。彼女は売れっ子なので、なかなか収録にも立ち会えず、原稿だけのやりとりが続いていました。2年目突入に向けて、いろいろ話し合うこともあろうかと出かけて行ったんですが……

 席について飲み物が出てくると、彼女はグラスを持って「おめでとう!!」

 ????? ポカンとしている私に「あれ、気付いてない? 少し遅くなっちゃったけど、今日はブナちゃんのお誕生日祝いなのよ」

 ふいを付かれた驚きと嬉しさで、不覚にも涙腺がゆるんでしまいました。私はしあわせ者です。
 元々は「お仕事」のつきあいですが、それだけで終わらない「人と人」とのつきあいがあります。なんでも利益・効率が優先されがちですが、割り切ったドライな弱肉強食のビジネスマインドを振りかざすよりも、結局のところ、こういう繋がりから本当のよい何かが生まれるのかも。Positively creative な高揚感が込み上げてくるんですよね。
 「食事」という箱をあけると、その中には友情、創造、モチベーション、ぬくもり、前進力…いっぱいプレゼントが詰まっていました。

 それにしても水炊き、おいしかった。食欲不審で弱った体に沁みました!

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 本来ならば夏物はおしまいにして、秋の単衣に変える時期ですが、残暑の中でドロドロと見苦しいよりは臨機応変にやりくりしたいものです。以前は9月の1週目ぐらいまで夏物…としていましたが、この頃は15日まではお天気によって幅をもたせています。
 今日は全体に蝶を織り出した夏塩沢。帯は見えませんが麻の紅型調。完全に夏の出で立ちですが、色目だけは寒々しくならないように、すこし気を配りました。

*お知らせ*
これまで『今日のしおり』というタイトルでしたが、新しく『蜻蛉日記』にモデルチェンジしました。また、『ブナの葉』は『ブナのしおり』に。各コンテンツ、これからもよろしくお楽しみくださいませ。

2008年09月14日

9月13日 月の下

 今年の6月には仕上げているはずだった単衣の着物。間に合わなかったので、9月に着られるようにすればいいと思っていましたが…未だ仕上がらず。ふー。かなりゴールは見えてるんですが、どうにもゴール前のスパートで足が絡まってる状態です。

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 和裁のお稽古の後、向島の百花園にてお月見を堪能。虫の声を聞きながら園内をそぞろ歩いていると、日ごろのしがらみがスルスルと解けてゆくようです。

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 芋、栗、梨などの秋の恵みと一緒に肉まんほどもありそうな大きなお月見団子が積み上げられてました。右上方に見えるのがお月様。

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 園内のいたるところに灯籠が灯してあり、それぞれに俳句や絵が書き込まれています。このタヌキにとてもシンパシーを感じたんですよねー。

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 萩の長いトンネルがあります。萩の花が咲きみだれる様を「こぼれるように」とは何と勝れた表現だろうか。満開のころにまた来てみたい。

9月14日 抱かれて…水に流し…そして満たされて

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 早朝に雨がパラついていた。どうせ海に入れば濡れるのだから、紫外線も弱いし、むしろ雨は大歓迎だ。お墓参り以外で鎌倉を訪れるのは久々。海に到着すると、すでに混んでいた。そうか、世間は連休なんですね。たまたまスケジュールが空いただけの私は、日付も曜日も頭から抜けていた。うー。まぁ、でもヨシとしましょう。腰痛のために長いこと波と戯れてなかったし、みなさんの邪魔にならないように端っこでリハビリです。
 へっぽこサーファーではありますが、波を待ちながらタポンタポンと海に浮かんでいると、どんどん境界線が曖昧になってゆく。空と海。海と陸。人と鳥。雨と太陽。過去と未来。どーでもいいんです。海に抱かれている。今、リアルに感じている気持ち良さがすべてになる。何にも囚われたくない。

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笑っていますが、リーフで足の裏はギザギザ。おまけにウニが刺さってメチャ痛いです。パドリングで腕もブラブラ。明日は筋肉痛まちがいなし。ふにー。

 今日は一日お休みにするつもりが、つい午後に仕事をしてしまった。あれほど自由讃歌しておきながら…ひひひ。心地よく気怠いカラダを引きずって帰宅途中、夜空には中秋の名月。 名月や〜… ダメだ。もう頭に電源が入りません。
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2008年09月18日

9月18日 詳細

 9月2日と11日に着ていた着物について、いくつかお問い合わせがありました。

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 2日は白地の夏塩沢に黒の名古屋帯。写真では分りづらいですが、着尺には細い縞が入っています。帯のお太鼓は、うちわ型に絞りで染め抜いたところに、萩やうちわの紐を刺繍してあります。前のお腹にはちょんちょんと楓が、やはり絞りで染め抜かれています。

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 11日も夏塩沢です。同色の濃淡だけで蝶々を織り出してる着物。麻の染め帯でカジュアル目にしました。

 場所やお天気などのTPOはもちろんですが、誰のために装うのかというのも大事にしています。特に着物の場合は「見せたい自分」よりも、相手のイメージや、その人がどう心地よく感じてくれるだろうか、ということを優先してしまいます。洋服でも同じことなんですが、何故か和服の方がより強く意識します。つまりが、和…なんでしょうかね。

 2日は「語感」の研究をなさっている感性アナリストの黒川伊保子さんとお会いしました。黒川さんはしっとりとした中にも、凛と筋の通った潔さを感じる方です。そんな強さとやわらかさを併せ持った黒川さんを想いながら、シンプルにこざっぱりとした白い着物を選びました。これに帯をあまり粋にしすぎると「芯の強さ」だけが強調されてしまうので、うちわの丸みや刺繍のふくよかさで優しさを演出。
 11日にご一緒した作家さんは実に行動力が豊かで、自分が求めているものがハッキリしているようです。楽しそうに飛び回りながら、ちゃんと自分が欲しい蜜の在処を知ってる蝶々みたいに。

2008年09月23日

9月23日 お彼岸 DEATH!!

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 秋分の日。世間は休日。お彼岸のお中日。お墓参りにでかた人も多かろう。私はといえば、午前中は自宅でたまった仕事を片付けた。かなり頑張った。疲労と達成感にくるまれる。夕方の打ち合わせまでの空白。

 ん”〜〜〜〜〜〜〜、もう我慢ならん。よし、行くぜ!!!!

 ずっとずっと気になっていた「デトロイト・メタル・シティ」を観るのだ。マンガが大好きなだけに、映画化には期待以上に不安もあった。けれど映画館に一歩入ったとたんにテンション急上昇。今日は愉しむのだ。ポップコーン&コーラという、禁断の黄金セットを購入。うひょひょ。たまには自分を甘やかすのも悪くないものざます。

 クラウザー様〜〜〜〜〜〜〜っ。お願いです。もうやめてください。笑いすぎてお腹がちぎれますぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜。おまけに、ちょっぴりイイ話になってるじゃないですか。途中でホロリと心を洗われたりして。うぉぉぉお、さすがジーン・シモンズ。ほんまもんの貫禄。重みが違うっ!そういえば昔、ジーンとは電話でお話ししたことがあったな……どうでもいいけど。ゲゲグェ、ロバートの秋山さん、どうしてそんなに似てるんですか!?松雪泰子、ステキすぎ。あんなにタバコとフ○○クという暴言が似合う人はいません。ひーーーーーーーーーーっ!(何のことかチンプンカンプンの皆様、失敬)

 彼岸のご先祖や知人たちを想いながら、俗世の私は地獄のクラウザー様に心を奪われていました。すみません。お墓には必ずや、この「お参りラッシュ」が過ぎたらころに伺いますです。

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2008年09月27日

9月26日 amamfwawa進行中

 「久しぶりにSMAPのライブに行った!」という元気いっぱいのメールが友人から届きました。さぞ楽しかったのでしょう。たっぷりとパワーを充電できたのがビシビシ伝わってきて、私まで元気のお裾分けを頂いたようでした。そしてSMAPの歌で ♪あの頃なりたかった自分に今の自分はなれているのだろうか♪ というのがあるけど、自分も同じことを考えてしまったと、綴られていました。
 
 かつてなりたかった自分になれていたら、それは一つの幸せかもしれない。だからといって、違っていたとしても=不幸せだとも思わない。なんでしょうね。幸せの意味はずっと分らないままだけれど、今の自分が好きか嫌いかは判断できるかな…? なーんてね。生まれてこのかた、一度も自分を不幸せだなんて思ったことないけど!

 何をしてるかよりも、どう向き合ってるか。何になったかよりも、何を望み、臨むのか。
皆がそれぞれのやり方でもがいていて、そんな姿にまた、私は元気をもらうのです。

 amamfwawaも3回目のシーズンを迎えました。新商品のリリースに向けてスタッフ一同全力で張り切っています。詳しくはamamfwawaブログをご参照くださいませ〜。

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 色目や柄のバランスなどを検討する際に、よく片方ずつ肩にかけて違いを比べたりします。下は浴衣とはいえ、何枚も袷のキモノを羽織らされると、さすがに汗だくです〜。

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 撮影用のキモノを選ぶのはサイコーに楽しいです。

2008年09月28日

9月27日 海さくら@江ノ島

 心配だった雨も降らず、暖かな陽射しと乾いた風に恵まれた一日。
公私に渡り、私の良き相棒であるニット・アーティストの笠間綾と江ノ島にくり出しました。amamfwawaシーズン・インに加え、各々が地獄の忙しさに突入する前の束の間のホリデーです。

 江ノ島の展望台で催された「海さくら」はゴミ拾いをして、音楽を楽しむ "Act Locally, Think Globally" というステキなコンセプトのイベントです。物事をグローバルにとらえつつ、身近なところから動く…… NICE!
 どこからやってくるのか、砂浜には無数の使用済み注射器が流れ着いていたりして怖くなります(…と書きながら、実は今回、ゴミ拾いに参加していません。ごめんなさい)。

 ライブのラインアップは Half Moon、イノトモ、リクオ、山口洋、LEYONA、古謝美佐子というシビレもの。ぜひとも広い空の下で、海を抱き、風に吹かれながら聞きたい音楽です。そしてそれはやっぱり期待以上に響きました。暮れ行く一日は刻一刻と美しさを増し、トンビも猫も海藻も、漂着したゴミでさえも、私の世界でした。吸い込んだいっぱいのエネルギーは LOVE。自分だけのなかに留めておけない LOVE。もっともっと愛したい。

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 ずっと行きたかった経堂のカフェ、9 Chair で腹ごしらえ。サイコーに居心地のいい空間です。

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 カボチャのキッシュ、レンコンとソーセージのパウンドケーキ。え、そんなに食べる…んですか? と、お店の方に心配されてしまいました。もちろん、完食!おいしかったーっ♪

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 ライブ会場となった江ノ島展望台からの眺めです。写真じゃなくて、生を見せたかったよ。

 
*笠間綾さんのHPが近々リニューアルするそうなので楽しみです。詳しくは彼女のサイトをご覧ください。

2008年10月08日

10月7日 たそがれ@四谷のROONEE

 針穴写真家・遠藤志岐子の写真展が今日から始まりました。今回は中村一夫さんとの二人展です。テーマは「たそがれ」

 たそがれ、それは昼間の終わりなのか。それとも夜の始まりなのか。薄暗さのなかで、顔を見分けるのも容易ならず「誰そ彼」とつぶやく。何かがすれ違う瞬間。現実と幻影が絡み合う。現実。それは何。幻影を生きて、幻影と愛し合っているような心細さに襲われるとき、その不安こそが現実なのか。再び「現実」という幻影に飲み込まれてゆく。迷路。
 そんなクラインの壺の中で溺れている私をよそに、すばらしい作品にはさまざまな光と色がキャプチャーされています。ぜひ。

中村一夫・遠藤志岐子 針穴魂・第2回針穴写真展「たそがれ」
http://haritama.jugem.jp/

2008年10月7日〜12日 12:00〜19:00(最終日は16:00閉館)
場所: Roonee 247 photography http://roonee.com/

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           roony.jpg

「デジカメはどうもね〜…」とか云いながら、遠藤さんが撮ってくれました。
黒地に白い蚊絣の塩沢に、くじらを織り出した半幅帯で気楽な装いです。

☆ニットでキモノ あむあむふわわ展@LAPNET SHIP☆
詳細があむあむふわわのウェブにアップされています。
どうぞご覧ください。
トップから EVENT へGO!

2008年10月11日

10月11日 ミノムシと十三夜

 この季節は何をいただいても美味しい。そのせいか、会食のお誘いも多く、味わうであろう滋養に心躍らせています。そして「何を着ようか」と悩むのも楽しみの一つであります。

 お寿司だったら、ちょいと粋なのがよかろう。すこし太めの縞はどうだろうか。
 イタリアンはトマトソースを気にせず、ラフに楽しみたいので濃い色目の紬。
 フレンチなら、少し光沢感がある綸子のやわらかいものが、ワインの艶に合うかもしれない。
 もつ鍋は…とびちる油と汁。そして臭い。ザブザブ洗える木綿がいい。

 選ぶ楽しみはもちろんキモノだけではありません。全体の雰囲気や季節にあわせて足元にもイメージを広げます。昨日は祖母から譲り受けたミノムシの草履を出しました。なかなか履く機会がなかったけれど、ようやく活躍です。祖母は細い茶色のエネメルの鼻緒を付けていましたが、私には地味なので好みのものにすげ替えています。秋口の気持ちいい時期、出番が多くなりそうな一足。

 ちなみに昨日、キモノは出雲絣でした。出雲は今、NHK朝の連ドラの舞台にもなってるので、タイムリーかな…と。前にも何度か登場しているキモノなので、気になる方は過去の記事を DIG してください。

 そうそう、今日は十三夜。十五夜のお月見をした方は忘れずに。片月見はよくないですからね!
雨でも、心に月の輝きを。

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ニットでキモノ あむあむふわわ展@LAPNET SHIP

2008年10月30日(木)〜11月3日(月・祝)
11:00〜20:00
最終日のみ 11:00〜18:00

 LAPNET SHIP
   渋谷区神宮前1-9-11-1F
   TEL 03-5411-3330
    http://www.lapnet.jp/


 

2008年10月13日

10月12日 旧交のタイムワープ

 かつてテレビ東京で放送していた「シネマ通信」に出ていました。映画を紹介する番組で、ありがたいことに映画ファンの間では未だに「よかった」と語り継がれているとか。私にとっても大事な番組でした。その時のディレクターだったK氏は、その後転職してアイルランドに移住。今日、一時帰国したとの連絡をうけ、急遽会うことに。
 面白いもので、価値観を共有できる人間同士というのは違う畑に身を置こうが、何千キロ離れていようが、やっぱりいい関係でいられるのだと確信しました。同時に、どんなに忙しくても大切なことのために時間は作れるものだということも痛感。ウルトラCでこじあけた時間は思った以上にギフトに満ちていました。
 結局のところ、大事なのは人と人との関わりなんだな〜。

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 海外生活が長いせいか、K氏はキモノに大喜び。アイルランドの皆にも見せるんだとか云って撮影会になってしまいました。

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 写真を撮られていると、一緒に仕事をしていたころを思い出します。

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☆ニットでキモノ あむあむふわわ展@LAPNET SHIP☆

2008年10月30日(木)〜11月3日(月・祝)
11:00〜20:00
最終日のみ 11:00〜18:00

 LAPNET SHIP
   渋谷区神宮前1-9-11-1F
   TEL 03-5411-3330
    http://www.lapnet.jp/

2008年10月14日

10月14日 どぜう

 「植物から染まる色は、単なる色ではなく、色の背後にある植物の生命が色をとおして映し出されている」 染織家・志村ふくみさんの言葉です。

 同じ色や形を見ても、好きだったりそうでなかったり。訴えかけてくる「何か」とは何なのか。きっと私たちは感覚のすべてを駆使しながら見えるものの、もっと奧にある「本当のもの」を求めているのでしょう。
 ソレがソレに至るまでに通ってきた全ての道のりを、私たちは「ソレ」として受けとるわけです。人間も、その人が経験してきた全てがその人である。一つ一つを大切に味わい、そして大事にしたい。とりわけ新しい体験には心躍ります。

 どじょうを食べました。東京に居ながらにして、なぜ今まで食べなかったのか。

 「ささがしの 牛蒡のそばで 皆殺し」 古川柳のごとく、たっぷりの笹掻きゴボウに、刻んだネギをどっさり入れて、浅鍋の中で煮えてゆくどじょう。くー。姿まんまの「まる」と、開いた「ぬき」…どじょうをどう頂くか。「ぬき」は食べやすい分、いささかパサパサ感がありました。私は「まる」が好み。

 「どじゃう汁 女房となりへ行っている」 江戸の人たちは煮立った鍋に、生きたままのどじょうを放り込んだそうです。それこそ阿鼻叫喚。地獄絵図。そんなビジュアルに耐えられず、女性たちは見ないようにしてたのでしょう。でも結局のところ、できあがっちまえば旨いから食べる。ほほほ。業の深いことよ。

 人間は喰ったもので出来ている。おいしいものを、心通う人と分かち合い、よい時間を重ねてゆく。これこそが明日の活力であり、しあわせです。感謝。
  dozeu-nabe.jpg

2008年10月15日

10月15日 BLOG ACTION DAY〜貧困

 このまえ「人間は喰ったもので出来ている。おいしいものを、心通う人と分かち合い、よい時間を重ねてゆく。これこそが明日の活力であり、しあわせです。感謝」ということを書きました。
 追記するならば…

  そんなしあわせな時間を過ごすとき、いつも思うのが豊かさとは何だろう。不景気、世界恐慌という言葉が連日横行していますが、家族や友人たちと有意義な時間を過ごす…楽しい会話をする。まるで世の中のGNPと何も関係ないけれど、ものすごく豊かなことです。逆に云うと、貧困ってなんだろう。貧困を生みだしているのはなんだろうか。
 今日10月15日は「Blog Action Day」。 世界中のブロガーが一つのテーマについて何かを行おうという企画。去年のテーマは環境でした。そして今年は「貧困」。貧困は世界の問題であり、また私たち個人レベルでも決して他人事ではない問題。それをどう考えるか…

 貧困は、あるいは第三者との接触/フリクション=摩擦によって生まれるのかもしれない。例えば孤島で孤独の中にいても、たわわの果物と海の幸に恵まれていれば、それは豊かさであり「富」であり得る。もし食べ物が何もなければ、それは「餓え」であって貧困とは違う。貧困は「流通」「比較」「競争」といった、第三者が居ることで成り立つことのなかに存在するトラップのような気がしてなりません。

 同時にやっぱり孤独では生きていけません。人の手は誰かを殴ることができる一方で、手当することもできるスグレモノ。手助けすることを GIVE A HAND と云います。私の両手は何のためにあるのだろう。この手で何ができるのだろう。

 100%正解の答はないけれど、日々のなかで出来ることは必ず…ある。

 同じティッシュを買うならばネピア・千のトイレプロジェクトの一箱を選ぶとか、ベルマークを集めてみるとか、水を買うならVolvicにしてみるとか。やれることが思いつかなくても、やれるチャンスは案外いっぱい提供されています。

 まだ私自身が体験していませんし、システムの全てを把握していないので無責任なことは云えませんが、とても興味深く受け止めている存在の一つが KIVA というSNSです。
 
 「ほんのわずかな資金がないために、日々の仕事が立ち行かなくなり、貧困にあえぐ人々がいます。必要としている人にお金を貸すことで、その人が自ら貧困から抜けだせるよう手助けをする。当然、借りる人は事前にきちんと審査されています。貸す人は$25から援助でき、借りた人の仕事がうまく行けば返済してもらえます。」  (直訳すると、こんなカンジかな?)

 通常、一般人が「援助したい」と思ったら国や組織を通じて「寄付」をする場合がほとんではないでしょうか。KIVAは「あげる」のではなく「貸す」のです。良い例えかどうか分りませんが、簡単に云うと「個人レベルのAP BANK」みたいなものかな…?

 現在、日本語にサイトも翻訳されつつあるようです。かつて「あ、お醤油きらした」とか云ってご近所から借りることがありましたよね。いつの間にかコミュニティというものが曖昧になって、交流が難しくなりました。けれどKIVAはネットを通じて世界が「ご近所コミュニティ」になる感覚のようで、かなり注目しています。

                         「和」を探して…
 


2008年10月18日

10月18日 リンゼイ・ケンプ

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 先週リンゼイ・ケンプ・カンパニーの「エリザベス1世」を観てきました。舞台の魔術師と呼ばれ、大好きなデヴィッド・ボウイも師と仰ぐ人、リンゼイ・ケンプ。
 漠然とした興味はあったものの、特に知識も先入観もないまま行ってしまいました。暗転。ドキドキ。暗闇にボワ〜っと舞台が浮かび上がった瞬間からノックアウトされました。眼前には生身の人間が立っているのに、映像のようでもあり、夢の中の錯覚のようでもあり、音と光が様々な色彩の中で実体から解放されてゆくのです。
なんじゃコリャ〜?!ってカンジ。
 愛を求める女。君主としての己。その狭間で苦悩するエリザベス1世。不気味なほど醜くいのに、純粋。老いぼれているのに、子供。鈍重なのに軽やか。動くことで「静」を生みだす。全てが矛盾してる世界。舞台を観に行ったというよりも、メディテーションでした。トランス。

 能、マイム、舞踏…あるレベルを過ぎると、高い次元で全ては一体となるんですね。なんだか物凄いイレギュラー・バウンドで飛んできた「和」をキャッチさせられました。

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 カッチリしたものよりも、自由な動きのあるものがリンゼイ・ケンプには合うかと思い、蔦や花を抽象的に表現した小紋を選びました。
 座って観てただけなのに、何故かまるで体操でもした後のような消耗。髪も乱れてるし…おそるべし、リンゼイ・ケンプ。

2008年10月19日

10月19日 土と平和の祭典

 日比谷公園で行われた「土と平和の祭典」に行ってきました。ステージではコンサート。そしてそれを取り囲むように有機農業者、フェアトレード、農業相談、紙すき、手作りオモチャなど、ブースもいっぱい。想像以上の熱気と賑わいでした。仕事のため、ゆっくりできなかったのが残念でした。
 ただ短時間の滞在にも関わらず、ラッキーだったのは加藤登紀子さん、そしてYAEさんのライブの両方をちょっとずつ聞けたこと。
  
 加藤登紀子さんのMC。途中からだったので全貌はわかりませんが、たぶん曲を書いた日の話をしていたのでしょうか…?

 「とてもお天気のいい日で、見上げると空は真っ青でした。ニュースではいろんなことを云うけれど、空はこんなに青いんだものって思いました。小さな窓から皆が見上げてる空。大きな空の上から、小さな窓を標的にして狙う人たちもいます。それが今の日本、今の世界かもしれない。けれど小さな窓に住み、頑張ってる人たちの方がよほど多いんです」  (ブナ翻訳のため、不正確な表現もあるやも)

 力強く、希望に満ちた言葉でした。
  
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こんなお店がいっぱい。元気な野菜たちは本当においしそう!

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         小さなオモチャから大きなオモチャまで。思い思いに楽しんでました。

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農業の様子を伝えるデモンストレーションや展示も。

 

2008年10月21日

10月21日 満ちる

 着物道楽である。別名・着物バカ。どれほど着物に散財してきたかしれない。それはそれで楽しんだし、学ぶことも多々あります。人間ときには「バカ」といわれるほど何かに熱中するのも悪くない。ただふと、ある思いの前で立ち止まりました。私はたくさんの着物に恵まれてきたけれど、一体そのうちの何枚を本当に手に入れられただろうか。本当に自分のものにできただろうか…。

 ステキな女性と遭遇しました。紺色の地に黒い絣がキリリとして、白い衿は眩しいほどに潔い。腰は曲がっているのに、姿勢の良さを感じるのは何故か。気骨という骨が、彼女を支えているのでしょうか。

 電車の中でたまたま居合わせただけなのに、気付いたら声をかけていました。
「塩沢ですか。いきなりごめんなさい。あまりにお似合いでらしたので…」色合いや、シボの感じから、そう尋ねました。

「いえ、そんな上等なもんじゃございませんよ。買ったのは銀座ですがね、もう何十年も前のはなしです。たしか結城…。あぁ、結城ったって、結城地方で作ってるだけで、あの結城じゃない。すごく安すく求めたんですよ」その方はとても気さくにお話して下さいました。東京の人間だとすぐにわかる口調で。

 「もう80年以上も着物で暮らしてるとね、今さら洋服もどうしたものか分らないもんで」と、軽く会釈をして電車を降りられました。

 着物がその人を雄弁に語る。着物がその人になっている。あんなふうに着たい。あの方は本当に、あの着物を手に入れられたのだなと思いました。

 ものが溢れている世の中。いそがしく情報が飛び交い、人々は正体の知れない孤独を埋めるように道連れを求める。けれど、どれほどの何かを手に入れているのでしょう。

 欲しいのは豪勢なフルコースではない。「おいしいね」と笑いあえる一杯のうどんだったりするのです。         
               madam.jpg

2008年10月27日

10月26日 タネ

 打ち合わせの一日。どんな人と、どんな話をしていても得るもの多し。人との出合い、アイディアのキャッチボールは、まるで恵みの雨のよう。干涸びかけた衝動が息を吹き返す。やりたいと思ったのなら、やってみよう。行き止まりにぶつかったら、また別の道を探せばいいだけだ。どんなヘナチョコな足取りでも、歩いていれば、そこに道はできるのだから。

     seeds.jpg


 朝顔のタネを採りました。この小さなタネの中には、もう来年の夏がいるのですね。

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ニットでキモノ あむあむふわわ展@LAPNET SHIP

2008年10月30日(木)〜11月3日(月・祝)
11:00〜20:00
最終日のみ 11:00〜18:00

 LAPNET SHIP
   渋谷区神宮前1-9-11-1F
   TEL 03-5411-3330
    http://www.lapnet.jp/

2008年10月29日

明日からです☆

 「ニットでキモノ あむあむふわわ展」がいよいよ明日から始まります。今日は荷物を搬入したり、ディスプレイの準備をしたりと、朝から大忙し。
 私の担当は主に着付け。MOMOKO DOLLにキモノを着せてあげました。これがなかなか難しくて大変!人間は「そこを押さえててね」とか「こっち向いてくれる」とか、注文すれば動いてくれますが、MOMOKOは静かに微笑むばかり…。むむむ。腕を試される場面でした〜。

         un.jpg
 当たり前ですが…何もないところからスタート。どんなふうに着せたいか、キモノとMOMOKOの個性が調和するポイントを探ります。衿合わせは印象を左右する要でもあります。

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 川越唐桟でカジュアル・スタイルのMOMOKO。超真剣…というか、わたくし必死です。

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 全員集合。入り口で、おめかししたMOMOKOたちが皆様をお待ちしております。

ニットでキモノ あむあむふわわ展@LAPNET SHIP

2008年10月30日(木)〜11月3日(月・祝)
11:00〜20:00
最終日のみ 11:00〜18:00

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2008年11月01日

11月1日 あむあむふわわ展のようす

 このごろ男性からもキモノに関する相談や質問を受けることが多くなりました。街中でもキモノ男子を見かける頻度が上がっています。殿方にもキモノを楽しんで頂きたい!…と、常々思っていたので、とてもうれしいです。興味はあるけど、なかなか始めの一歩を踏み出せずにいる皆様、躊躇うほどハードルは高くありませんよ。
 ただいま原宿LAPNET SHIPで開催中のニットでキモノ・あむあむふわわ展にも男性のお客様が!こちらのお客さまは粋で気軽な木綿のキモノ、川越唐桟をご注文いただきました。
(イベントの様子はamamfwawaブログでもレポートしています。左のリンクからどうぞ)

   men.jpg
 今回は川越の呉服笠間さんも参加。若旦那が親切・丁寧にアドバイスしてくれます。もちろん女性の皆様もぜひ!

   touzan.jpg
        various.jpg
 川越唐桟(写真・上)の他にも「綿ちりめん」や「ウール」も(写真・下)。お手入れもラクだし、初心者さんから着物の達人さんまで、幅広く重宝していただけるお品です。

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ニットでキモノ あむあむふわわ展@LAPNET SHIP

2008年10月30日(木)〜11月3日(月・祝)
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2008年11月09日

11月8日 イベント終了、そしてネットショップのOPEN


 5日間に渡り開催した「あむあむふわわ展」も無事に終了いたしました。お客様をはじめ、支えてくださった関係者各位に深く感謝いたします。みなさま、本当にありがとうございました。

 今回のイベントを実行するにあたり、「ものごとの流れとタイミング」を深く感じさせられました。すべての出来事は、それ単独で起こるのではなく、拡散したさまざまなエネルギーがギュッと一塊になって現実となる必然。その散らばったエネルギーを束ねるものの大部分は、無意識を含めた意識…すなわち意志であり、意思である、と。だからこそ、いつだって良い心持ちでいたい。雨が降る日も、雲の向こうの太陽を忘れない。答が見つからずに行き止まったら、心の一番高いところによじ登り、向こうの景色を眺めたい。そんなふうに思うのです。

 …なんてね。思いながらも、くじけたり、いじけたり。まだまだ弱虫です。でも頑張りますよーっ。

        amdora.jpg
 イベント開催記念に作った、amamfwawaロゴ入りどら焼き。「あむどらちゃん」は大人気でした。


 この度、amamfwawaネットショップがオープンいたしました。今年の新作も含め、あむあむふわわのニットを便利にお求めていただけます。どうぞ、ご覧ください。

お買い物はこちらから→ http://amamfwawa.cart.fc2.com/

2008年11月13日

11月13日 全一世界〜ホールワールド

 情は人の為ならず。好きな諺の一つです。情を人にかけるのは、その人を助けるためだけではなく、廻り廻って自分にもかえってくる。加えて云うならば、人のために何かできたときは、本当にしあわせな気持ちになるもの。己の欲を満たすだけでは、完全な満足には至らず、しつこい飢餓感から逃れられない。それはやはり、人は独りでは生きてゆけないという証しなのかもしれません。

 ところが「情は人の為ならず」を、情は人の為にならない。だから知らん顔してればいい、と受け止めている人も少なくないようです。言葉は生き物。時間の経過の中で、言葉の意味や使い方が変わってくるのは仕方ないことです。けれど、こんな変化はしてほしくない。言葉は言葉に過ぎず、言葉に意味を持たせるのがメンタリティーだとすれば、昨今の金融危機などよりも、よほど恐ろしい問題に思えてなりません。

 競い、蹴落とし、勝ち残った末にハーモニーは響かない。多様であるからこそ響く、美しい音色を聴きたいのです。私のテーマは相も変わらず「和→環→輪→話=ハーモニー」。
さぁ、私にできることはなんだろう。このフレーズがずっとリフレインしています。

       coordinate.jpg
 先日の「あむあむふわわ展」で「キモノ体験」というコーナーがありました。普段、キモノを着ない方に「キモノの着たときの感じ」を味わって頂いたり、コーディネートの相談を受けたり。質問攻めにあいながら、私にも改めて気付かされることも!

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 タンスの肥やしになってるキモノを活かしたい…と、訪れたSさん。


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 洋服の上からですが、簡単に着上げていただきました。喜んでもらえて、私も嬉しいかったです。

2008年11月14日

11月14日 Don't Rain On My Paradae

 このところ調子が悪かった。必死にやる気と希望をかき集めて、なんとか取り繕う時間。そういえば、ずっとお天気も悪かった。冷たい雨まじりの毎日。昨日は久々に晴れて、気温も上がりました。私もあがりました。どうもお天気に左右される質は、いくつになっても変わらないようです。人間も自然の一部なんだから当たり前のことだけど。晴耕雨読。心と体の声はちゃんと聴いてあげないとね。

 耳をすます。とても大事なこと。でも耳にはいらないものも飛び込んできます。
どれを聴き、何にノーと云うのか。

 本質。どうか聴き間違えないように。本質。どうか目をそらさないように。本質。どうか逃げないように。
ならば、どんな雨の日もきっと晴れるでしょう。

    colours.jpg
 気に入りの傘が壊れてしまいました。何気なく、テキトーにあったのをさしてみたら、キモノと上手くコーディネートしてました。


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 池の水車を手のひらに乗せて…… あ〜ら、風車になっちゃいました。

2008年11月15日

11月15日 お茶会を味わう

 この時季はあちこちでお茶会が開かれ、街中でも着物姿の方々を見かけます。その方の装いを見ながら、どんな立場なのかを想像したりしながら疑似体験するのも楽しいものです。どこぞの先生がお正客として招かれているのかな…。お茶会に初参加で緊張気味の人かな…。これからお点前をするのかな…と。いろいろな人たちが集まってお茶会は成り立ちます。
 招く側も、招かれる側も、等しく最高の一期一会を願って心を配るのです。
 
 池上梅園で開かれたお茶会に、私も行ってきました。梅こそ咲いていませんでしたが、ところどころ紅葉した樹々が庭園に艶やかなアクセントをもたらし、とてもきれいでした。時折、薄陽もさし、本格的な冬を迎える前の、ほんの一時の穏やかな時間を味わいました。
今日という日を生きられるしあわせを感じます。

          ochakai.jpg
 池上梅園の中にある茶室、清月庵の前にて。お茶会には少しハデかなとも思いましたが、この時季しか着られないキモノなので、ちょっと失礼して…


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 青海波の地紋に、たっぷりの菊を描いています。花だけなら「文様」として通年OKですが、茎や枝などがしっかり描かれているものは、その時季だけに着るというのがお約束。不便と感じる人もいるでしょうが、「だからこそ」の楽しみもなかなか良いものです。


☆「あむあむふわわ」は左のリンクからどうぞ☆

2008年11月21日

11月20日 光と影 〜nirvana〜

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 レストランの窓の向こうには光の海が広がっていた。空気のゆらぎと共に、光はペロリとお尻を向けて、闇を覗かせる。戸板返しのような光と闇のロンド。ジッと眺めたならば、遠近感を奪われ、やがて平衡感覚まで怪しくなってしまう。現実という錯覚の中で泳ぎ、錯覚という現実に溺れる。そんな日々を生きている。

 冬の郵便配達員の小包には
 8月の暑さが入っていた
 月もとけるような湿度のなかで
 カラカラに乾いていた夜
 君を見かけたんだ 
 通り雨は、なぜか降り止まず
 押し流される道徳、約束、貞操、理性
 押し戻される損得、安息、理想、エゴ
 燃えるような寒さのなかで
 君を待っている
 右ポケットに光を、左のポケットに闇を
 少し猫背に君が歩いてくる

        inthellight.jpg
 重ね着が自由自在の着物は温度調節ができて良いですよー。帯のおかげで腰も冷えないし…ふふ! 紬地の羽織の裏は、花札の柄。見えないオシャレもまたヨロシイもんです。まるで「秘めた恋」…な〜んちゃって。

2008年11月23日

11月22日 マサルちゃんと会う

 大切な友人が患っています。とても厄介な病気です。新幹線に飛び乗り、会いにゆきました。東京を離れるにつれ、空はだんだんと広くなり、その広さがあまりに漠然としていて、どこでもない何処かへほっぽり出されたように心細かった。空が広くなるほどに、せつなさに抱え込まれてしまうのです。
 久々に会ったマサルちゃんは、私の腕よりも細くなった足で、そんなくだらないおセンチを一蹴してくれました。マサルちゃん…岡田昌。あえて名前を呼びます。彼は匿名の誰かではなく、紛れもなく岡田昌だからです。マサルちゃんは病気です。でも彼は全くもって病人ではなかった。誰よりも自分の命を生きています。お見舞いに行った私の方こそ元気をもらったぐらい。
 マサルちゃんの足を両手でさすっていると、彼が感じている気持ち良さが、私の手に伝わってくるのです。とても気持ちよかった。行ったり来たり。病気であろうと健康であろうと、今をどう生きるのか。今をどう感じるのか。それが大事なのかも。

 「私たちは不幸じゃないの。もしマサルが不幸だと思ってたら、きっと私も不幸だった。でも本人がそう思ってないんだもん。大丈夫」と、マサルちゃんの愛妻は云います。ホント、その通りだ。

 どんな毎日だって、やがては闇に帰するときがくる。けれど暮れ行くことは哀しいだけじゃない。こんなにも力強く、かぎりなく美しい。そしてそれは朝のはじまり。
マサルちゃん、早く元気になって、また下北デートしようぜ!

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2008年11月27日

11月27日 自己嫌悪 〜反省


過ぎたるは猶お及ばざるがごとし

   食料、物質、エネルギー、情報、愛。

   欲しがるだけでなく、与えたがるのも同義にほかならない。

   自分が鬱陶しくなる日々。うるさい。息苦しい。

 「伝える」ことを生業にしていると、時おりそんな落とし穴にハマることがあります。伝えたい。届けたい。あげたい。わかってほしい。もっともっともっともっと……… 
語らずして、語る。そんな「言葉」こそが本物なのかもしれない。

 新月の前夜、見えない月を雨雲が隠しています。それでも月はちゃんと在るのだから、何も怯えることはないのに。ひととき、深呼吸をして自分を空っぽにしてみよう。そしてもう一度、また新しく生まれよう。
 

 

2008年11月29日

11月29日 Buy Nothing Day(無買日)

 お財布の中にお金があればあるで、使っちゃう。でも無ければ無いで、わりに平気なのです。お金に頓着していない、とも云えるし…。あるいは、普段いかにどうでもいいお金の使い方をしているか、とも云える。問題はお金を使うかどうかではなく、むしろお金を巡って不必要な消費がなされているか、なのでしょう。

 今日、11月29日は BUY NOTHING DAY(無買日)。27日のTFM Daily Planetでもこの話題をピックアップしました。詳しくはウェブをチェックしてください。見るから欲しくなる。あるから使う。あるいは捨てる。
本当に欲しいものは何? 本当に必要なものは? 

 ちなみに今日は三の酉。今年最後の酉の市の日です。仕事で行かれないので、友人に熊手を託しました。酉の市は商売繁盛を願うお祭りでもあり、熊手は福をかき込むという縁起物です。でもこれも考えようによっちゃ、欲っぽい? まぁ、商売はともかく、家族や友人たちの幸せは、私にとって何よりの願いなのであります。

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 紺の紬に、ウロコ柄の半幅帯。細かくオモチャの柄が散らばった、ちりめんの羽織。この羽織、朱色がなんだかハデな気がして袖を通してなかったんですが、久しぶりに出したらフィーリング良し。それが着物の不思議ですねー。
手に持っているのが、私が毎年購入している酉の市の熊手。

 

2008年12月01日

12月1日 リセット

 冷蔵庫の中はカラッポ。ひもじい。けれど、妙に清々しい気もします。洗剤だの食料だの、どうしても買い置きをしたくなるけれど、それは同時に重たくもあるのです。いつだって手ブラが好きだったのに、ナゼにこんなにも不自由になってしまったのかな? 
 で、話は最初に戻って、冷蔵庫はカラッポ。明日から家を空けるので可能な限り整理をしました。要するに、あるものを食べ尽くしたのです。新たに何も買い足さず、端から片付けていきました。それがなんと気持ちのいいことか!ダラダラ食いは体に良くないと云います。食べたものをしっかり消化して、きちんと空腹を作ってから、次を食べる。それは生活そのものにも当てはまるのかもしれない。常にモノで交通渋滞をおこしている日々。ときには空白も必要です。私というモノも、しばらくこの家の中から消える。己が、ワタシという日常の中から消える。
いいことだ!

 明日から東ティモールに行ってきます。長らく続いた独立紛争によって、あらゆるものを失った人たち。それでも失われない何かとは何なのか。あらゆるものを持っていながらいつも乾きに喘いでいるワタシ。この飢餓感は何なのか。その二つの出会うところに何があるのか。いっぱい感じてきます。
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2008年12月15日

白瀧呉服店にて〜香袋とetc

 冷たい雨の中、こんな日に来てくださる方はいるのだろうかと、少しばかりの不安を抱えて白瀧呉服店へと向いました。有楽町線・副都心線の地下鉄赤塚駅下車、4番出口を出てすぐとはいえ、極度の方向オンチの身としては、ちゃんと辿り着けるかも心配でした。ところが…

 つまらぬ心配をした私がバカでした。初めて訪れた白瀧さんは圧倒されるばかりの立派な店構え。駅前にドーンとそびえ立つ老舗の貫禄。さらに中に入って、またしてもノックアウト。品揃え、しつらえ、ホスピタリティー、そして心意気が伝わる価格設定。どれをとっても「本気」です。そんな気概に惹かれるのか、悪天候にも関わらず、客足は途絶えずの一日。

 今回の催事「五代目好み」は、あむあまふわわの展示販売の他、作家・みずうちさとみさんによる刺繍の受注や、落語、染色家・小倉充子さんの作品展示など、充実の内容となっています。その中で香袋の制作体験に私も参加させて頂きました。好みの香木を少しずつ調合しながら、自分だけのオリジナルを作るのです。出来上がったものを、他の方々と嗅ぎくらべてみると、それぞれの個性がはっきり出ていて面白かったです。ちなみに私のが一番甘い香りでした。桂皮(シナモンの一種)が多かったからでしょう。ちょうど昨日はリンゴジャムを作っていたから、まだ余韻が残っていたのかも。

 来週は練り香の制作体験もありますし、お楽しみ満載です。ぜひ遊びにいらしてください。
 白瀧「五代目好み」 2008年12月13日(土)〜23日(火・祝)

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容器に入れられた香木は、それぞれ個性的なのに、混ざり合うことで深みを増し、互いを引き立て、さらに匂いたちます。かつて平安のころは、香を焚きしめ、香りがその人自身でもあったのでしょう。漆黒の闇の中でも香りによって相手を理解し、愛しあったそうです。
ロマンチックだわー。

2008年12月23日

12月21日 暖かな一日 

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 12月も後半になり、そろそろ雪だるまが登場するのもよかろう。そう思ってお出ましいただいた雪だるまさんだけれど、この2、3日は気持ち悪いほど暖かかった。雪だるまも溶けてしまいそうでした。これも気候変動なのでしょうか。寒がりな私としては、寒過ぎるのはイヤだけれど…どうもね。

 「間違いだらけのエコ生活」など、武田邦彦さんの著書が売れまくっていると知りました。読んでいないので何もコメントできませんが、武田氏とお話をした知人によると、かなり過激ではあれども、興味深い見解の持ち主であるとか。ただ危険なのは、武田氏の本意を離れて、著書の表層だけをすくいあげ「環境問題なんてでっち上げ」「環境に対する意識など持たなくていい」「ガンガンやりたい放題やって何が悪い」、そんな投げやりとも開き直りとも取れるような態度に出る人がいないとも限らないこと。

 何がいいのか、悪いのか。本当のところはわからない。けれどこの緑を美しいと思う。風を胸いっぱいに受けるのが気持ちいい。空の青さを見ていたい。そんな自分の思いだけは確かです。「自分」という言葉を分解してみると「自」は「自然」の「自」。「分」は「分身」の「分」。つまり「自分」とは「自然の分身である」と、宇宙物理学社の佐治晴夫先生に教わったことが忘れられない。

 そんな自然に育まれ、自然の美しさをとことん取り入れる和服。やっぱり大好きなんだな。

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紬地のキモノに、ロウケツで縞を描きこんでる小紋。
羽織っているのはamamfwawaのカーディガン、DROP(色=アゲハ)。
カジュアルダウンすることで、キモノはもっと気楽で、もっと身近になります。

2008年12月25日

12月24日 メリークリスマス to YOU

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 仕事づくしのクリスマスイブ。色気ないなー。あはは。

 スタジオの小さな窓から遠景の街を眺めていると、世界はまるでバカバカしく、そしてそのバカバカしさが無性に麗しいものに思えてくる。泣いたり、挫けたり、頑張ったり、笑ったり、傷ついたり、愛したり、怒ったり、信じたり…。なんておっちょこちょいでピュアなんだろう。人間っておもしろい。
ちっぽけだけど大きい。
矛盾にまみれて、みんな必死に生きているんだな。

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東京FMのスタジオから見える景色。偶然? 狙ってる? ビルのてっぺんがクリスマスカラーに点灯しています。


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本日最後の仕事を終え、マネージャーのN氏とミーティングまじりの夕飯。ジョッキを持ったとき、N氏は一番輝くのです。

2008年12月27日

12月26日 最高の夜、そして Life Goes On

 今日で仕事納めのところも多いのだろうか。夜の街には打ち上がってる人、人、人…。
 皆様、一年お疲れさまでした。日々という山あり谷ありの道をゆくには、一息つくのも大事。そして明日のために靴を磨いたのなら、先に広がる道には、きっと光が射すことでしょう。年末年始がよきチャージ・ポイントとならんことを!

 私の仕事納めは31日。そして仕事初めは1日。あはは。それでも、この一年を締めくくるにふさわしい時間を今夜は過ごせました。久しぶりに行ったHEAT WAVEのライブ。グルーヴに体をゆらし、言葉に心をふるわせ、なんだか泣けてきちゃったりして。あぁ、やっぱり私は HEAT WAVE が世界一大好きなんだと、我が想いを抱きしめて、また感涙。
 ジョー・ストラマーが山口洋に云った「おまえの火を絶やすな」という言葉が、STILL BURNINGという曲になって我々に届けられる。そしてそれはオーディエンスの数だけ、新たな灯火となって燃えるのであります。今夜、その灯火を受け取り、まるでオリンピックの聖火リレーのように、来年へと繋がってゆきます。私の道を照らしながら…

 うぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。寒さに背中丸めてなんかいられないぞっ!

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      渋谷のDUOにて。

 

2008年12月29日

12月27日 充実度、満点

 午前中に仕事を済ませ、午後は年内最後の和裁のお稽古へ。一緒に習っている笠間綾さんが順調に進んでる横で、私は怠けていたツケにほっぺたを叩かれ、静かな悲鳴をあげながらチクチク運針。何とか今年中には製作中の単衣を仕上げたい。
う”〜。

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 集中してガチガチに凝った肩をほぐしてくれるのは、甘いものです。先生が買ってきてくれた鯛焼きは、ヘリを落としていなくて、なんだか得した気分♪ 


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 夜はお笑いライブで大笑い。はとライブというチャリティーイベントなのですが、40組以上は出演してたかな…?6時間ぐらいの長丁場。レッドカーペット状態で、次々に芸人さんたちが登場しては笑わしてくれました。我々は遅れてって、最後の一時間ぐらいしか観られませんでしたが、席を探して通路を歩いてるうちから、すでにウケまくり。笑いのトップギアにすぐ入っちゃうんですよねー。それって、かなり シ・ア・ワ・セ !
しかも笑わせてもらった代価は、いいことに寄付されるんですから、とことんハッピー。

 

 洗顔料や歯磨き粉。残り少ないな、と思ってからが長かったりする。きっと大事にする気持ちが、自然とチビリチビリと使わせるのかもしれません。逆に云えば、豊富にあるときはなんと無駄の多いこと。
 時間もしかり。今年も残りわずかになるほど、毎日をより大事にしている気がする。この感覚を忘れずに、いつも日々を…瞬間、瞬間を大事にせんければ、と思うばかりです。

2008年12月30日

12月29日 年末の風景 

 仕事収めがないせいか、暖冬のせいか、何なのか…。年末の実感がわかないまま、気付けば大掃除も、年賀状書きも、何もしていなかった。ひー。
いっそ気付かなかったことにしようとも思ったけれど、それも気付いてしまったからには気持ちが悪いし、自分を騙せないからタチが悪い。なれば、ガッツしかないのであります。
                 

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 そしてやってみれば、やっぱり「頑張ってよかったね」ということになるのです。一番気になっていたのが窓。
きれいにしたら、陽光も輝いて、幸運まで一緒に差し込んでくるようです。嗚呼、応援に駆けつけてくれ、私を励まし、やる気にさせてくれたDさんに感謝。
よし、来年はいい年になるぞ!

 ごまめ、叩きゴボウ、豆、なます、栗きんとん。 おせちも基本となる好物を少々準備できたし、あとは…年賀状かぁ。う”ー。あ”ー。い”ー。お”ー。
 

2009年01月01日

元旦 2009

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2009年01月03日

東ティモール・レポート 〜序章

 2008年の12月、一週間という短い期間ではありましたが、東ティモールを訪れる機会に恵まれました。私が担当している、東京FM Daily Planet〜Humming Bird という番組で Nepia 千のトイレプロジェクトのチームリーダーをゲストにお迎えしたご縁で、今回の運びとなりました。
  
 そもそも興味のはじまりは、東ティモールが2002年にインドネシアからの独立を得た際に、環音という音楽ネットワークを主催する友人の広田奈津子が「日本から音楽を贈ろう」と思い立ったことに遡ります。奈津子の強い意志で東ティモール独立祝賀コンサートにソウル・フラワー・モノノケ・サミットの出演が叶いました。それまで、不勉強な私は「東ティモール」という地名すら耳にしたことがありませんでしたが、友人たちが関わったことで、その存在はグッと近いものになりました。

 400年にも及ぶポルトガルによる植民地支配。世界大戦時には日本軍による占領。再びポルトガルに支配された後、インドネシアの武力侵攻を受け、長年に渡る紛争を強いられたのです。侵攻を受けた最初の10年間で東ティモールは人口の3分の1を失ったと聞きます。その後も繰り返される激しい徹底攻撃の末、インフラのほとんどが破壊され、犠牲者の数もわからないほどの苦難を強いられました。そのインドネシアに日本も軍事協力をしていたと知り、身の置き所のない気持ちになりました。しかも主な理由は油田を巡る利権です。つまり日本国において便利で豊かな生活を享受する私たちは例外なく、全員が多かれ少なかれ、戦争の加担者なのです。

 そんな暗澹たる想いを胸にくすぶらせていただけに、千のトイレプロジェクトを知ったときは嬉しくなりました。ネピアの商品を購入すると、代金の一部が→1,000の家庭のトイレの建設 、15の学校のトイレの建設または修復 、衛生習慣の普及と定着のための活動にあてられるとのこと。国や一部の機関に使用目的も曖昧なまま漠然と寄付をするだけでなく、また単なる「寄付」という、ある種の上から目線でもない。自分たちが普段の生活のなかでしている「購買」という選択を通して何かができる…民間人が民間人の力になれる。これは人と人との「和」なのだ、と。

 かくして私はどうしても東ティモールをこの目で見たくなりました。現地インタビューア兼通訳としてチームに加えてくださった関係者各位、並びにスケジュール調整に奔走してくださったスタッフの方々に感謝します。


2009年01月04日

東ティモール・レポート 〜その1

 日本の南、5000キロに位置する東ティモールは、現地の言葉で Timor Lorosae といいます。Lorosae とは太陽が出るという意味。この国の名からして、私たちの暮らす日本と同じ息吹を感じます。日本とは時差もありません。短い滞在中にも、人々とふれ合うほどに、何やらご縁を感じずにはいられなくなりました。

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あいにく直行便が無いため、バリのデンパサール空港から merpati に乗り換えます。こんなに小さくても、立派な国際線。だって正真正銘の独立国なんですから! Viva, Timor Lorosae!

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東ティモールに降り立って、最初に目に入ったのがこの光景。軍備? まだ情勢不安は続いているの? このヘリがどこに所属しているのか、何故そこに待機しているのか、確かめるすべもありませんでした。けれど、ユニセフ・スタッフによると、ほんの半年前と比べても、明らかに落ち着いた雰囲気になり、以前のような緊張感はないとのことでした。

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現地入りしてすぐにスタッフミーティングをしていると、突然の豪雨。日本のゲリラ豪雨もすごかったけれど、やはりこちらの雨はハンパじゃない。見る見るうちに辺りは洪水。この時は雨季に入る少し前でしたが、雨季本番は一体どんななのだろうか。 

 後日談。日本に帰国してから東ティモールの大使とお会いしたときのこと。大使は雨季に頻発する土砂災害を案じていました。
 私は大使に「森がもっと豊かになれば災害も減ると思うのですが…」と軽口を叩いてしまった。それというのも、あれだけ緑豊かな国なのに、なぜか禿げ山が目立つのが気になっていたからです。高木が育たない環境なの? それとも薪で暮らしているせい? 急速な開発? 何? …と。
 大使の返答はこうでした。「インドネシア軍がゲリラをあぶり出すために、山という山、森という森を焼き払ったのです」
 私は言葉を失い、そして我が愚かさを恥じました。

                                   つづく…

 

東ティモール・レポート 〜その2

 首都ディリを離れ、村の視察へ向う途中、山の中腹で女性たちの姿を見かけました。視察チームが休憩のためにちょうど車を止めたので、私は彼女たちのところへ行ってみました。日本を発つ前にティテゥン語を調べ、いくつかの言葉をノートに書き込んでいたので、ドキドキしながら話しかけてみました。

 「Bondia(おはよう)」声をかけると、彼女たちの強ばった表情がすぐに緩みました。

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 「Bee(水)、、、hemu(飲む)?」見ぶり手振りを交えながらの奮闘に、向こうも一生懸命コミュニケーションをとろうとしてくれました。なまじ英語ができる私には「通じない」ということが新鮮でした。逆に「通じない」ことが「分り合いたい」を増幅させ、少しでも通じたときの喜びの大きいこと。それは言語の力だけではなく、ハート同士の働きなのだからなのですね。
 言葉を生業としている身としては、深く染み入る体験でした。ラジオを通して、これからどれだけ「伝え」「分り合える」のか。言葉の機能性にあぐらをかく事なく、語れるようになれるのか…。

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松任谷由実さんの「スラバヤ通りの妹へ」という歌が大好きです。
     ♪rasa sayang その次を教えてよ。少しの英語だけがあなたとの架け橋ならさみしいから♪
きっとユーミンもジャカルタを訪れたときに、こんな気持ちを覚えたのかな…

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給水設備がないために水汲みは彼女たちの大事な日課です。一日に何往復もしなくてはなりません。水汲みは女性の役割であるため、女の子たちの就学率の低下の一因となっているそうです。

                                    つづく…
 

2009年01月05日

東ティモール・レポート 〜その3

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どの村を訪れてもビックリさせられるのは、その歓迎ぶりです。子供たちが勢揃いしてダンスを披露してくれたり、民族衣装に身を包んだ人たちが楽器を打ち鳴らしながら出迎えてくれました。木と革で作ったものや、すきやき鍋のような鉄製のものなど、楽器はほぼ打楽器です。なかには使いすぎて穴が空いてるものもありました。それでも彼らは大事に扱っています。

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                             photo by 白石芳雄・copyrighted

さらに私たち一人ひとりの首にタイスをかけてくれるのです。タイス(tais)は東ティモールの伝統的な手織物。身にまとったり、敷物にしたり、用途は様々。「帯に仕立てたら、さぞ美しいだろうな〜」なんて、頭の中で用尺を計ってしまいました。ぜひ、いずれ!

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ある村にて、歓迎の音楽とダンスの後テントに招かれました。地べたに敷いたゴザに座ると、小さながカゴが二つ差し出され……なんと、タバコです。一つは巻きタバコ。千切りコンブみたいなタバコを、干した葉っぱで包みます。もう一つは噛みタバコ。こちらは練り物っぽい(?)タバコを生の葉っぱに包んで口に入れます。プロジェクトリーダーとユニセフ代表の二人が皆をレペゼンして歓迎を受けていましたが、後になって私も試してみればよかったと、ちょっと後悔。経験できるものは何でもするべし…ですね!

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視察の後には必ずごちそうが用意されています。ドライフルーツ、バナナ、ヤムイモ、カサバ…とにかく芋類が中心。カサバは甘くないサツマイモみたい。しっかりした歯ごたえもあって美味しかった。カサバはそこら中に生えていて、村人たちの大切な食料源のようです。コーヒーはコクと香りが豊かですが、ブラック好きの私には目を見張るような甘さ。しかし物資の事情などに思いを巡らせてみれば、彼らがどれほど歓迎してくれているのか、このお砂糖の甘さが物語っている気がします。ホスピタリティーに胸が熱くなりっぱなし…う”っぅ”、。

                                  つづく…
 

 

2009年01月06日

東ティモール・レポート 〜その4

街の中心地はコンクリートの建物がほとんどだが、郊外へ外れるほど、家はコンクリや石で建てられたものから、木造、葉っぱで出来てるようなものまで様々。

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屋外に台所を設けてるところも多いが、このように中で煮炊きする家もあります。


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燃料は薪。買う場合は一束10セント。
ちなみに東ティモールの通過はUSドルなのです。なんかちょっと不思議…。

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東ティモールの人たちは植木好きが多いらしい。これだけ緑に囲まれて…というか、緑の只中に暮らしているのに、それでも家の前にはこんなガーデニング風景!

以前、地方から遊びにきた知人が「なんでわざわざ植木なんか育てるの?面倒なだけじゃない。あぁ、東京には緑がないから、こんなもんでも貴重なんだね」と云われたことがありました。なんとも言葉にし難い、あの時の哀しい気持ちを今でも忘れられません。希少だから大切で、豊富だったら価値が下がる…そんなことではなくて、心の向いている方向だと思うんですがね。東ティモールの人たちがこんなふうに植物と仲よく暮らしているのを見て、ガチガチに硬くなった肩を揉んでもらったような心持ちになりました。ふー。

                                 つづく…

2009年01月07日

東ティモール・レポート 〜その5

 とにかく犬が多い。市街地でも、郊外でも、どこにでも犬がいる。ウロウロ。フラフラ。飼い犬も、野犬も、なんとなく上手くやってる犬も、どれも生活に大差はなさそう。タイトロープの上を歩いてるヤツ特有のいい面構えをしている。
 狂犬病などは大丈夫なのだろうか。それとなく現地の人に尋ねると「たぶん…でも、たまには…」と、口ごもりながらニヤけた。おい、おい。マジですかいっ!!
あれ、ひょっとして担がれたかな…? ホントのところ、どうなのよーっ!
犬の同じぐらい幅を利かせているのがブタ。街中でも平気の平左で闊歩している。

           
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犬とブタの2ショット。

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こちらはブタさんのアベック。

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飼われている主なものは、他にヤギが目立つ。その家庭で食べられることもあるが、結納の品であったり、お金のかわりに利用されることもあるようです。
もちろん平等とは云わないけれど、人間も動物も等しく「この大地を踏み、生きている」というバイブスがビシビシ伝わってくる。

                                 つづく…

2009年01月09日

1月9日 ONENESS=大いなる「和」 を求めて

 本日、1月9日の朝日新聞朝刊に、パレスチナ武装組織の各派がエジプトが提出したイスラエルとの停戦案を拒否したという記事が掲載されていました。理由は「イスラエルの完全撤退が保証されていない」。

 イスラエル・パレスチナに関する私の個人的な見解はさておき、ここで一番に注目すべきは「今、こうしてる間にも人々が殺されている」ということではあるまいか。そしてそれは海の向こうの「なんだかいつもドンパチやってる、しょうがない連中」の話ではない。政治経済を含め、環境の中でわたしたちは繋がっているのだから。ホッと一息ついて飲んだコーヒーの代金が、誰かの体を吹き飛ばす爆薬になっているかもしれないのだから。
 昨年の夏に、「武装解除 -紛争屋が見た世界」の著者でもある、紛争ネゴシエーター(自称、紛争屋)の伊勢崎賢治さんとお会いしたときに「日本は今も、戦時下にありますよ」と明言されたのが忘れられません。

 今、世界はブレイクスルーするのか、それともブレイクダウンするのかという岐路に立っています。このタイミングで東ティモールを訪れたことも、きっと何か意味があるはず。大いなるONENESS=和を求めて。誰もが幸せである世界は必ず可能だと信じています。

 HEATWAVEの山口洋、そして細海魚さんが2002年に、ネイティヴアメリカンのアクティビストであるトム・ラブランク氏と一緒に「eagle talk」というアルバムを作りました(詳しくはHWのウェブ、またはブログで)。その中の「cide」という曲のPVに、新たに字幕が加えられ、you tubeで見られるようになりました。ぜひ!

* suicide(自殺)、genocide(大量虐殺)、pesticide(殺虫剤)……
 cide とは「殺す」ことを意味します。

 

2009年01月13日

1月12日 ぬくもり

 寒がりが治ったのかな? と思ってたら、大間違い。ただ本格的な寒さに見舞われてなかっただけなんですね。やっぱり今年も相変わらずの寒がりです。ってゆーか、リアルに寒いです。

 戸棚の奧から湯たんぽを引っ張り出しました。やっぱ、いいねー。ぬくもりが違う。この気持ちよさを味わうためなら、寒いのも悪くないかも…なんてね。

冷えた体をあたためる豚汁。
思わず声が出ちゃう(あ”〜)お風呂。
誰かとつないだ手の、妙にうれしい感じ。
これ全部、寒さからのプレゼント。

 冷たい夜気の中で、お月様も銀色に輝いています。まるでピカピカに磨いた鏡のように。世界を見下ろしながら、その鏡は何を映しているのだろう。
どうかそこに映る景色が美しいものでありますように。

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                         photo by 土田千冬・copyrighted

2009年02月02日

2月2日 お知らせです

みなさま、こんにちは。寒い日が続いておりますがいかがお過ごしですか?
蜻蛉日記の更新もせず、ご心配おかけしました。「インフルエンザ?」「失恋?」「食べ過ぎ?」原因は不明だが、どうやらアイツ、ダウンしたらしいぞ。そんなウワサが流れてるとか、流れてないとか。お陰さまで、私はいたって元気です。
あれこれバタバタしておりまして…
…と弁明するのが大嫌いなので、やめておきまーす。

一つお知らせです。
エコロジー関連の情報を取り上げている「おひさまスタイル」というサイトのなかのコンテンツに「ひだまりブログ」があります。様々なジャンルで活躍する方々が仕事のこと、日々のことを通して暮らしを見つめています。
去年の暮れから仲間入りさせて頂いております。

タイトルは: うず 〜和を響かせて〜
和→環→輪→話=ハーモニー。和的な暮らしを楽しみながら、より本質的な「和」とは何かを探ります。衣食住+αが奏でる美しい和音を求めて。

よかったら、併せてそちらもチェックしてください!

予告:先日、ちょっくらプラハとブダペストに行って参りました。その旅レポも近々アップしますのでお楽しみに。
写真はブダペエスとのメトロ入り口にて。

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2009年02月04日

2月4日 大福 LOVE

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 今日のNHK FM『MusicPlaza』でも話しましたが、今年の節分は元気な「鬼は外〜、福は内〜」の声がまったく聞こえてこず、なんだか寂しかったです。時代なんですかね。豆まきが大人しくなってゆく一方で、恵方巻きは勢力を伸ばしつつあるのも東女としてはあまり面白くないのねん。やっぱり土地土地の特色がそれぞれにあってこその楽しみですからねー。

 さて、そんな今年の節分に出会ったハッピーといえばコレ!

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鬼の金棒大福♪

 大福を棒状に長く伸ばしたもので、鬼の金棒を象ってるんです。赤エンドウ豆がゴツゴツ入ってて、それが金棒のイガイガみたいなんですよ(写真には肝心の豆が写ってない〜…泣っ)。赤い金棒がこしあん。白い金棒がつぶあん。不思議なもので、普通の丸い大福と使ってる材料は変わらないはずなのに、なんかちがった味わいなんですよねー。

 で、ふと思ったこと。恋愛もね、大福と同じだってこと。基本的な材料は同じなのに、時季が違う、状況が違う、相手が違う。ちょっとしたことで、同じ恋なのに、それはいつでもが「初恋」なんですよね。ウフフ。

 暦の上では今日から春。どうかハートの中も春でいっぱいになりますように(*^_^*)

☆〜☆〜☆〜☆〜☆ 
エコロジー関連サイト「おひさまスタイル」の中にあるブログ、うず 〜和を響かせて〜もどうぞお楽しみください。

2009年02月08日

2月8日 針供養

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 2月8日は古くなったり、折れてしまった縫い針を供養する日。遅々として進んでいませんが、一応は和裁に携わる身なので行って参りました。浅草寺・淡島堂はキモノ姿の女性たちで大賑わい!

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 大きなお豆腐に針を刺すのですが、これはやわらかいモノに刺すことで、針に楽をさせてあげるんですって。そりゃそうですよね。今までどれほど酷使されたことか!特に私のようなヘタっぴな運針では、さぞ疲れ果てたことでしょう。ごめんね。そしてありがとう。針さん、ゆっくり休んでください。
 有機質・無機質を問わず、そこに命を見出してしまう感覚がなんとも好きなんですね。
究極のアニミズム。大いなる和合ではありませんか!

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 せっかくの浅草なのだから、梅園で粟ぜんざい…いや、揚げまんじゅう…うーん、亀十でどらやき? さんざん迷いながらも、結局は喫茶ブラジルのカツサンドに落着しました。

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竹に大小あられを散らした染めの小紋。帯は白の塩瀬に虎、猿、招き猫などを描いた名古屋帯です。

2009年02月14日

東ティモール・レポート 〜その6

 村の家々を回っている最中に、不思議な建物に気付きました。住居とは少し距離をおいて、ポツンと建っている東屋。

 それはルリックというもので、先祖の霊などが宿る、いわば聖域だとか。写真を撮っていいか尋ねると、少しの間をおいて、村人は静かに頷きました。私がカメラを向けているのを遠巻きに、心配そうな面持ちで見つめる子供たち。そんな視線からも、ルリックが特別なものであるのが窺えます。

 ご先祖を大切にする。その存在を己のなかに感じる。連綿とつづく命に感謝。目に見えぬモノへの畏れ。そして敬い。日々の忙しさのなかに埋没してしまいがちではあるけれど、結局のところ人間が人間であるということは、こうしたスピリットを失わないということなのか。
 
 宗教、信仰、哲学…いろいろな語り部たちが、いろいろに命の物語を伝えてくれます。難しいことはわりません。ただ本能的に、私たちが有機体であり、自然の分身であり、宇宙のカケラであり、あなたも彼も彼女も他人だけれど、同時に私でもあって、本当はどこにも何かを隔てる壁なんぞないんだと…そんなふうに感じられてならないのです。

 多くの人が口を揃えて「全てを失った」とか「ゼロからのスタート」だとか云います。たしかに物資は無いかもしれません。紛争で失ったものも計り知れません。
けれども私の目に映る東ティモールはとても豊かです。

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                                  つづく…

2009年02月17日

2月17日 天の上を目指して

 2月16日(月)登山家、小西浩文さんの講演「天の上を目指して」に行ってきました。会場は山好き、アウトドア好きでいっぱいなのだろうと思いきや… 席を埋め尽くしていたのはスーツ姿のビジネスマンたち。それもそのはず。小西さんが挑む「山」は、私たちの仕事や、ひいては人生そのものに置き換えることができるからです。
私も温む怠惰にバシャッと冷水を浴びせられた思いがしました。
 
 小西さんは8000m級の山々の無酸素(酸素ボンベを使用しない)登頂に挑戦しつづけています。それを可能にするのは肉体のみならず、精神も鍛え抜きます。水が下へこぼれるように、ともすれば楽な方、楽な方へと落ちてゆきがちな自分をどう高めてゆけるのか…

「人が見ていないところでカッコ悪いトレーニングができる人間は、人が見ているところでファインプレーができる」と、小西さんは云います。 そして

「できない理由を探す人が多い。簡単だから。けれど0.1%の可能性でもあるなら、それを信じてやればいい。人は、その人が思った通りになる。山で大事なのは、生き延びるという意思があることです」と。

 はしたて、いまのワタシはどうだろう。。。。

 今がなんとなく流れているから
 特に不自由してないから
 面倒くさいから
 傷つきたくないから
 それが砂の城であると知りつつ、壊すのがこわいから
 
 立ち止まる理由はいくらでも挙げられる。けれどそんな理由に何の意味がある。
衝動に突き動かされながら、前に進むだけだと意を決した夜でした。

 小西さんの言葉をもう一つ。
「人生の中で、何人の人と超真剣に語り合えるか」  konishi-san.jpg

2009年02月21日

東ティモール・レポート 〜その7

 さて今回の東ティモール訪問一番の目的は、トイレと水の衛生環境に関する視察です。レポの序章でも触れましたが、単なる寄付をするのでは意味がない。ましてや、誰かがワッと行ってトイレを作ってあげて引き上げるのでは、親切の押し売り、いっそ迷惑になりかねない。このプロジェクトでは「自立」をとても大切にしています。きっかけは作っても、実際にトイレの建設と修復をするのは現地の人々の手によるもの。故に、出来上がったトイレは実に様々。木材でかなり頑丈にできているものから、葉っぱで組んだ簡素なものまで、オリジナリティいっぱいで興味深いものがありました。

 中でも気になったのはコレ。
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 竹を半分に切ったものを組み合わせて屋根にしています。そして軒下には雨樋。雨水を集めるための装置です。

 横から見ると…
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 雨樋を伝って受け止められた雨水は、竹のパイプからトイレの中に設けられたタンクに流れ込みます。トイレ使用後には、その水を汲んで流せる仕組みです。水の供給システムが整うまでの、雨季限定水洗トイレといったところでしょうか。
 知恵を出し合いながら、村の人々が総出で助け合いながら作ったトイレは大切にされ、なんだかとても誇らしげ!

 学校などにはトイレの使い方と、衛生啓発のポスターも…。

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                                  つづく…


 

東ティモール・レポート 〜その8

 ディリの街中にはぼてふりの姿が目立ちます。パイナップルの他にも、布や魚介類など様々の商いをしています。江戸の街もこんなだったのかしら。

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 何かを待っているのか、それともおしゃべりを楽しんでいるだけなのか…?通り沿いには、よく人がたむろってます。そうえば赤瀬川原平さんが「かつての日本は、何もしてない人がいたものだ」とコラムに書いてましたっけ。なんとなく口笛を吹いてる人…。ベンチで足を組んではブラブラさせてる人…。
現代人はヒマを遊ぶことを忘れている、と。

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 仲良し。
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 街と郊外を結ぶ道の両側に(エルメラへ向う途中)、延々と茂るコーヒーの木。特に誰の所有でもなく、勝手に生えているので、つまり当たり前にオーガニックです。このときは緑の葉っぱだけでしたが、季節になると一面に白い花が咲き乱れ、何とも香しい空気があたりを埋め尽くすそうです。そして花が終われば、今度は赤い実が山を彩るのですね。想像しただけでも、うっとり〜。

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                                    つづく…

 

 

東ティモール・レポート 〜その9

 最後に訪れたヌヌプ村にて突然の雨に見舞われました。雨宿りをしながら心地よい疲労に寄りかかっていると、背後が何やら騒がしい。振り返ると、切り開かれた小窓から子供たちが入れ替わり立ち代わり顔を出しては、私の様子をうかがっているのです。子供たちは好奇心でいっぱい。そのクセ、本当にシャイです。目が合うと、照れながらキャーキャーはしゃいで隠れてしまいます。

 「Botarde. Diak ka lae?」

 こんにちは、元気? と、イスによじ登って窓の中に挨拶をすると、次々に子供たちがまた出てきました。なんて可愛いんだろう。
交わす言葉は少ないけれど、満面に浮かべたスマイルで、私たちは語りあえた………と思う。

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 今度はもっと語り合おうね。また会える日を楽しみにしています。
                              Obrigada, Timor Lorosae!

2009年02月27日

2月26日 BIG ISSUE, small issue

 今週の東京FM「DailyPlanet~Humming Bird」は雑誌・Big Issueの協力により、毎日ホームレスの方をゲストに迎えました。偏見からの解放と、ホームレス問題をもっと身近に考えるきっかけになれば…ということで実現しました。

 ある人は病気や怪我が原因で定職をおわれ、日雇いで働くも、体力の限界とともに家も失った。ある人はいくつかの不運が重なるうちに自暴自棄になり、又ある人は「なんとなく」気付いたらホームレスになっていたという。
  
 それぞれの路上生活。ちょっと取材したぐらいで私に何が理解できるものではありません。ただ一つわかったのは、どれだけ博愛主義のリベラリストを気取ったところで、私自身が実はたくさんの扉を閉ざしていたということです。何だかわからないものを閉め出す扉。わからないものを怖がる扉。無関心という扉。ことなかれの扉。面倒くさいの扉。この他にもいったい何枚の扉があったものか… 自分に潜む醜悪に対面することは、苦くもいい経験になりました。

 企画の最終日の今夜、私も販売者の「プロペラさん」と一緒にBIG ISSUEを販売すべく渋谷の路上に立ちました。凍えた。冷たいのは夜風と雨だけじゃなかった。少なからずビートニクスの影響を受けている私にとって、「路上」はある意味のホームだったはず。けれどそれはあくまでも「帰る場所がある」上でのプレイグラウンドに過ぎないんだな…。

 売ろうと頑張る私にプロペラさんが云いました。「リキんじゃだめだ。販売でも何でもそうなんだ。リキんでもはじまらない。さりげなく、普通でいいんだ」と。人生の先輩の一言には重みがありますね。

 ビッグイシューとはホームレスが売る雑誌です。1冊300円で、うち160円が販売者の収入になります。いわゆるチャリティではなく、仕事を提供し、自立を応援するものです。お客さんのなかには千円札をだして「おつりはいらない」と言ってくれる人もいます。暖かい善意です。けれど販売者さんは雑誌の代価以上のものは決して受けとりません。ほどこしを受けてるのではなく、仕事をしてる誇り…
もちろん、差し入れは大歓迎だけどね〜♪

だからなんだ、ということでもあるけれど
だから生きてる、っつーか。
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2009年03月01日

3月1日 お雛ティーパーティー

 久しぶりにゆっくりとお茶を楽しみました。雛祭りも近いので、いつにも増して華やぎを感じながら、いくつになってもガーリー気分を味わえるしあわせに感謝です。

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 フランスからの留学生、エイドリアンも参加。ただでさえ、見るものすべてが初めてのオドロキなのに、女子に囲まれて小さくなってたかな…?それにしても、思い切りジャパニーズな空間に、英語やらフランス語やらが行き交う面白さ。これぞ本当の「和」だと嬉しくなりました。

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 毎年、先生が用意してくださる雛祭りのお膳は5感の全てに美味しいのです。
むほほ。食べ過ぎとわかっちゃいるけど、茶巾寿司をおかわりしてしもたー。そして白酒でホロハレヒラレ〜。お猪口たった一杯で…おそるべし、白酒。要注意。

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 おみやげは、これまた先生のお手製ひなあられ。たっぷり時間と手間をかけられた絶品です(過去のブログにくわしく書いてるはず)。

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帯のお太鼓です。まんま雛人形ではないので、春の間はずっと締められますが…まぁ、3月3日を過ぎないのが粋ってもんでしょ。

2009年03月03日

3月3日 桃色に染まる

 雛祭りパフェ!

 なぜに女は誘惑に弱いのだろうか……… あぁ〜。


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2009年03月08日

3月8日 鎌倉彫展@溝口

 今年も川崎市生活文化会舘で鎌倉彫の展示をしました。ここは技能振興を目的とし、手工芸などの教室も多く開かれています。私が属している会の他にも、創作帯、人形作り、お料理、陶芸など…いろいろな団体が参加。あちこち覗きながら、人間の「手」と「想像力」のすごさに感心しきり。

 人間関係にしばられ、時間にしばられ、重力にしばられ、欲望にしばられ、感情にしばられ、がんじがらめの日々。その中に完璧な自由があるとすれば、それはきっと「想像力」。そして「手」は想像力のよき相棒。

 この手が。その手が。どうか誰かを殴るためのものではなく、抱き合うための手でありますように。

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キモノは紬地にロウケツの縞。帯はすくいの八寸。柄は回転木馬です。ちょっと春先には重たい配色かと思いましたが、うすら寒い曇天なので少し暖かみを持たせてみました。

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外の広場ではお餅をついて、あんこ&きなこ各3コ=6コ¥200で販売してました。当然、買うでしょ〜。あまりのおいしさに一気食いしてしまいましたが、後からお腹の中でお餅がふくれて…
う”〜ん、ぐるじぃぃ〜〜〜〜〜〜〜。また太るな。

 

2009年03月20日

3月20日 観劇@国立劇場

 今週は久々に歌舞伎を楽しむ機会に恵まれました。演目は「新皿屋舗月雨暈〜お蔦殺しと魚屋宗五郎」。ご存知、河竹黙阿弥の怪談「皿屋敷」をベースに、新たに書き下ろした世話物です。
 旗本へ妾奉公に出たお蔦に、主の家来がちょっかいを出しますが相手にされなかったことから可愛さあまって憎さ百倍。さらには、お蔦に横領の悪巧みを知られてしまったために、彼女に不義密通の罪をきせて陥れます。そして主は無実のお蔦を手打ちにして……

 誤解や悲劇はドラマを盛り上げる重要なファクターです。それが無きゃ、そもそもドラマにならない。わかっちゃいますけど…けど、けど。殿様も、どうしてもっとお蔦を信じてあげないのか。手打ちにするぐらい立腹するのは、好きだからじゃないか。ならば、殺す前に真相を調べりゃいいのに。

 お蔦は主の刃よりも、むしろ信じてもらえなかった哀しみに殺されたような気がしました。あぁ、やるせない。口惜しや。

 終演後、舞台裏を見学させてもらいました。国立劇場の舞台上で客席をバックにパチリ。想像以上に客席がはっきり見渡せます。うっかり居眠りなんかしてたら、役者さんから丸見えだわね。

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 キモノは濃紺の結城紬。帯は淡いピンクに雲の柄の織り名古屋。紺とピンクは調和しやすい配色なので、あえて黄色の帯揚げと紫の帯締めという反対色でアクセントを強めにしてみました。

2009年03月22日

3月22日 お知らせ〜TAP TOKYO

 カフェやレストランで座ると当たり前のように出されるお水。どれだけ美味しく飲まれているのかしら。あって当たり前。お刺身のツマみたいに(私はツマも大好きですが…)なんとなく風景の一部になってませんか。手もつけられないまま捨てられる事もあるでしょう。お水って、そんなに簡単なモノじゃないはずなのに。

 こんな終了間際のお知らせになってしまいましたが、3月22日の「世界水の日」にあわせて、TAP TOKYOなるイベントを開催されています。2007年にニューヨークで始まったTAP PROJECT の東京展開だそうです。普段は無料で提供されるお水に、プロジェクト期間中は、寄付をしませんかという取り組みです。


http://www.tapproject.jp

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2009年03月25日

3月25日 春便り

いつもの眩しい笑顔と一緒に大きな風呂敷包みをもって、富山で自然農をしている友人がやってきました。

わくわく!積もる話とともに、包みから何が出てくるのだろう。

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 「あんまり可愛かったからさ」と、取り出したのはキャベツ。直径20cmぐらいのその姿に、そこに集まった全員から「きゃ〜っ」という感激の声があがりました。

そして次に出てきたのは…???

 「昆布じめを作ってきた」

摘みたてのお野菜を昆布でしめただけのゴ・チ・ソ・ウ!! 
昆布の塩気だけで、他には何も味付けしてないのに、どうしてこんなに深みのある味わいなのでしょう。やはり「自然農」という生命エネルギーをリスペクトした究極農法によるものか(笑)?!

 「はい、ブロッコリー。それから、これが菜の花…カブと白菜」

えっ?菜の花じゃないの?どうして菜の花なのにカブなの? え? え? え?

混乱していると、同席していた先輩が教えてくれました。
 「一般に菜の花というのは、菜種の花。それ以外にも、薹(=トウ)が立って花をつければ【菜の花】でしょ」

なるほど…だから白菜でもカブでも菜の花か。。
普通にお店に出荷される野菜は菜の花(薹が立つ)の前に収穫されてしまうから、お目にかかれないんですね。知らなかった。
それにしても美味しい! 口の中いっぱいに春が広がる〜ぅ♪

 「よく年齢を重ねた女性を「トウが立つ」なんて言って蔑むけど、トウが立つって悪いことじゃないわね。この良さが分らないなんてもったいない。本当の美味しさを知らない可哀想な男たち」うふふ、と茶目っ気たっぷりに笑った先輩に、私も同感!

 「あ、もう一つあった」さらに出てきたのは紅心大根(=コウシンダイコン)。おぉ、噛み締めれば甘みと一緒に、乾いた体を潤してくれる瑞々しさ。そして味もさることながら、見事な色彩。美しい。大地の神様はなんという芸術家なんでしょう。

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かつて平安の人々は装束の色をかさね、無限の表現を楽しみました。この配色は3月に着用した、表に淡紅、裏に萌黄をかさねた【桃】という色目といえそう。

2009年04月02日

4月2日 しあわせ…☆

 昨日はNHKのレギュラー番組、生放送の日。ちょうど4月1日ということで、順調に「鈴木万由香」としてスタートできました。
 ビックリするぐらい沢山の「おかえり!」というメッセージを頂き、改めて皆様の暖かさに感激・感謝しております。

 ちっ、オイラなんてさ……と、凹虫、イジケ虫になりがちな私ですが

          「ひとりじゃないなー」って

ホントに、ホントにそう思いました。心からありがとうございます。

4月からは新しい番組も始まります。久々の邦楽ゲストもの。そして洋楽です!
しかも2番組とも懐かしい渋谷スペイン坂からの生放送です。お時間のあるときは遊びにきてください。

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〜新番組〜
TFM(全国ネット)
TOYOTA SOUND IN MY LIFE 毎週土曜日 15:00〜15:25

TFM(全国ネット)
MUSIC APARTMENT 毎週土曜日 15:25〜16:0

2009年04月05日

4月5日 JACKPOT!!!

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 4月4日、昨日TFMの新番組がスタートしました。第一回目というのは、何年やってても不安と緊張が募るものです(もちろんそれ以上にワクワクする楽しみの方が大きいのだけれど)。そんなとき「人からもらうエネルギー」は何にも代え難い宝物です。ありがとうございます。

 友人の笠間綾さんも応援とお祝いのために来てくれました。彼女、真底いいヤツなんですねー。

 仕事が終わった解放感のなか、渋谷でブラッとウィンドウショッピングして…
中華で早めの夕食を味わい…
やっぱり最後は甘いもので〆!!
デザートは場所を変えることにして中華料理屋を後に。

「今日はお祝いだからブナ万の好きなもの、何でもいいよ」
笠間さんの言葉に「じゃ、スイカ」と答えたら、さすがに固まられてしまった。

 冗談はさておき、フルーツパーラーでパフェに決まったまではOK。メニューを見るなり、二人の地獄の苦しみが始まったのです。う”〜ん、選べない。どうしてこんなに優柔不断なのか…? はい、それは欲張りだからです。

 すったもんだの末、彼女はいちごパフェ。私はプリンあんみつ。すると…

おぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!

プ、プリンの上にスイカが乗ってるずらぁぁぁぁ〜〜〜〜〜っ!    

ぱーペキ。すべての欲求は叶えられたのであります。こんなこともあるんだね〜。
人生いろいろ。ままならぬこと多々。しかし生きていればこそ。
生きていればこそ、いいこともあるってもんでさ。 
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おまけ:
ココを見ると、同じ時空間の反対側が見えます。

2009年04月08日

4月7日 北鎌倉、円覚寺

 今日は法事。午前中からの仕事を済ませ、新橋から横須賀線に飛び乗り、いざ北鎌倉へ。戸塚を過ぎたあたりから、だんだん景色も風の匂いも変わってきます。メタモルフォーゼ。自分の細胞も少しずつ変わってゆくのがわかる。何かが漲ってくるような、裸になってゆくような…不思議な感覚です。

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北鎌倉は名残りの桜の間から新緑が芽吹きはじめ、追いかけるようにレンギョウや山吹の黄色が走っていました。

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そしてお寺の庭には見事な「のりこぼし」。この椿はまるで糊をこぼしたように、赤いところに白が交じってるから「のりこぼし」というんだよ、と管長さんに教えていただきました。奈良の東大寺の辺りでは、季節限定で「のりこぼし」というお菓子も売られるとか。ぜひ味わってみたいなー。

 まばゆい季節の到来にワクワクします。キモノのオシャレもますます楽しくなりますね。あむあむふわわでは、ニットだけでなく、新たに小物も展開しています。ブレスとしても使える可愛い羽織紐やヘア・アクセ。お役立ち間違いなしの半衿、帯締めなどもあります。また期間限定、一部プライス・ダウン商品もあるのでぜひチェックしてみてください。ネットショップはコチラから。

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昼間の気温は高くても、陽が落ちると途端に冷えることも。塵除けを兼ねて、ちょっとした羽織ものがあると便利ですね。「透け感」が軽いモヘアのニットを持参。

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お寺の庭から眼下を見下ろすと、ピンクの海。雲海ならぬ桜海です。

 


 

2009年04月28日

海へ還る

 4月26日、強風。あらゆるものが吹き飛ばされた。岬の突端に立ち、潮風を全身に浴びていると、皮膚まで剥がされてゆくようだった。かわりに何かが満ちてくる。手放して得るもの。きっとそれこそが、本当に大事なもの。

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2009年05月05日

5月4日 届けたい気持ち

 少し早いお誕生日祝いに、友人へのプレゼントを準備する。訪れたカード売り場にはビックリするぐらい、たくさんのカードが並んでいた。かわいいカード、きれいなカード、笑えるカード。それぞれにメッセージが込められている。もし世界中のメッセージを集めたとしたら、一体どれだけの数になるのだろう。

おめでとう、元気になってください、ごめんね、ありがとう、好きです、どうしてますか……etc.。

 カタチは様々だけれど、一つ共通しているのは、そのどれもが誰かを想っているということ。
相手を思いやり、しあわせを願っていること。

 一番伝えたいことが、時々どこかに紛れてしまう。或いは、ヘンテコリンな方向に暴走してしまう。そんなときは、もう一度シンプルに、まっすぐに、心のカードにメッセージを書き直してみよう。

 行き場を失くした想いたちよ、どうか大切な人のもとへ届きますように。

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 そして…

 私を支え、応援してくださる皆さまへ、
 ありったけの感謝をおくります。本当にありがとうございます。

 

2009年05月08日

5月7日 ありがとうの配達人

 今日は番組の特別企画で幼稚園を訪問しました。

 「母の日は、真っ赤なガーナでありがとう」というロッテが実施しているキャンペーンとの連動企画で、ガーナチョコのCMに出演中の長澤まさみさん、榮倉奈々さん、夏未エレナさんも参加。訪れた幼稚園では園児たちにお母さんの似顔絵を描いてもらいましたが、もう子供たちの可愛らしさに完全KOされました。

 園内に入るとすぐに手洗い場がありました。蛇口も低く、かけてあるタオルも小さい。トイレも、机も椅子も、何もかもがミニサイズ。まるでお伽の国に紛れ込んでしまったかのよう。きっとガリバーもこんな気分だったのかしらん。 
 普段、小さい子たちと接する機会がほとんど無いので、正直ちょっと不安もありましたが、すごく楽しかった。あんなに小さいのに、ちゃんとそれぞれの個性がはっきりしているんですね。ちょっと憎たらしいとこも含めて、思い切りギューしたくなりました。

 こんなに癒されちゃって、こんなに元気もらっちゃって、こんなに感動しちゃって…
こんなふうに「未来」を感じることができるんだ。子供ってスゴイ。 
ホントに、ありがと〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ☆

今日の模様は5月9日(土)15:25〜15:55、 TFM
《MUSIC APARTMENT〜ロッテ母の日ガーナスペシャル》で放送します。

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5月8日 できた!

 始めは余裕をかましてるくせに、いつもギリギリになってバタバタするのがお決まりのパターンです。こればかりは大人になっても…きっとこれからも治らない性分なのでしょう。

 今回も滑りこみ!やっと縫い上がりました。次の単衣の時期には着たい、と去年から仕立てはじめた反物。大胆な縞が、太陽が近い季節には映えるだろうと、夢ばかりが広がっていました。ところが思うようには進まず、途中で何度投げだそうと思ったことか。でもようやく思い描いた景色に身を置くことができて嬉しいです。

 私の場合、ほとんどの物事は、単に己の努力と忍耐…つまり自分の怠惰との戦いなのですが。だが、しかし。自分の努力だけではどうにもならないこともあったりして。そんなときは深い部分でイメージしてみる。考えるのではなく、広がる景色を眺めてみる。もしそれが心地よければ GO! 渋滞にハマっていても、道は夢へと続いているのだから。必ず。

 そんなわけで、私の「単衣の道」もようやく大渋滞を抜けて、目的地に到着です。夏に向う単衣のキモノ。さぁ、どんな帯を合わせようかな。また楽しみが広がります。

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2009年05月22日

5月22日 古代織

 5月26日まで《古代織展》が池袋にある伝統工芸品センターで開かれています。古代織の6産地があつまり、しな織 葛布 藤布 芭蕉布 手紡木綿布といった織物たちを紹介しています。普通、呉服屋さんの奧の棚に鎮座してることがほとんどの古代織物たちは、ちょっぴり遠い存在かもしれません。今回はそんな織物を近くで眺め、手にとって、その感触や味わい深さを実感するよい機会だと思います。
 天然素材が糸に紡がれ、織られ、そして布が様々な製品になってゆく…。キモノだけでなく、身近なあらゆるところで、私たちは布と共にあります。その布を通して、人間の手のちから、想像と創造力、自然との歩みなど、多くの感動がありました。
 
 なかでも葛布の軽やかさに心奪われました。手に持つと、フワッと肌に寄り添ってくれるようなしなやかさ。それでいて、まとわりつくのではない独立感。キモノはもちろんですが、ストールや日傘もステキ!

 これから暑さも増してきます。先人達から受け継がれてきた知恵と技術を取り入れ、高温多湿の日本の夏を楽しんでみるのもいいな〜…と、また夢をふくらませ、わくわくしました。

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http://texinfo.web.fc2.com/

2009年05月24日

5月24日 Blowin' in the Wind

気に入らぬ 風もあろうに 柳かな

日々はさまざまな風に吹きさらされている。薫り豊かな恵みの風もあれば、地獄の裁きのような凍てつく風もある。それでも風は風。涼しいと喜ぶか、寒いと嘆くか…… 

先日、あることから居たたまれずにブラブラと街へ出ました。普段なら歩かない場所、歩かない時間。そこでバッタリ旧友と再会。冷えた体が内側から暖まるような時間を過ごすことができました。その人を通じて、いま必要としている情報を得ることもできたし。思えば「あること」がなければ、自分は未だに同じ場所で方向を見失ってもがいていたかもしれない。

何がどうなるか、本当にわからないものですね。何が良かったのか。何が悪かったのか。最期の最期には、果たしてわかるのかしら。あるいは知る必要もないことなのかもしれないけれど。

旅の途中。毎日という車窓に絶え間なく流れる景色。きれいな景色。不思議な景色。怖い景色。醜い景色、愉快な景色… 。その一つを一つをどれだけ楽しめたかで、今生の味わいも変わるのならば、どんなものでも大事にしたいな。
朝からの雨があがり、薄日がさしてきた。

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2009年05月25日

5月24日 甘いプレゼント

わー!
久々に和裁の先生を訪ねると、お膳の上にはスイカがドンとあぐらをかいてるではありませんか。ポカンとしていると、先生や兄弟弟子が満面ニコニコで「びっくりした?」と、私の前に山盛り切ったスイカを並べました。

あぁ、おいしー。瑞々しい香りが口の中に広がり、鼻からぬけてゆく。こんな本格的な真夏のスイカをいまごろ食べられるなんて…カンゲキ。このところ忙しくて、ちょっと息切れしている私のために好物を用意して待っていてくれたのです。くぴー。あまりの嬉しさに、こんな音しか出ませんでした。

プレゼントは大好き!もらうのも、あげるのも楽しいです。相手の喜ぶ顔を思い浮かべるだけで、千里の道もなんのその。どんなにだって頑張れちゃう。でも時々、失敗します。喜んでもらいたい気持ちが空回りして、独りよがりになってしまう。頑張ったぶんだけ、相手の重荷になることも。

友達に云われたことがあります。
「親切ってのは、相手が求めたときにすればいい。そうでなければ、ただのお節介だよ」と。
どうも私はお節介やきらしい。いけない、いけない。本当に喜んでもらってこそのプレゼントだもの。イマジン。

早く先生のように、さりげないけど沁みる…そんなプレゼントができるヤツになりたいなー。

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2009年05月31日

5月31日 あじさい日和


 6月を目前にして紫陽花が花盛り。サンダルつっかけて、ちょっとポストまで手紙を出しに行っただけなのに、気付けばいつの間にか紫陽花を愛でながらの散歩になっていた。
 花が好き。葉っぱが好き。咲く季節が好き。都会の真ん中にいても、紫陽花の周りにはむせ返るような土の匂いが立ちこめています。そこだけ空気がずしんと重たく感じるのは気のせいかしら。ほのかに怖いような、とても淋しいような、それでいて真夏の訪れを夢見てときめくような、混ぜこぜの想いの重みかもしれません。

         あじさいは心
         小さな花がいっぱい集まって一つなる
         あじさいは心

 そういえば小学生のころ、祖母のためにこんな詞を書いたっけ。
小さな花(正確には萼?)が寄せ集まっているけれど、はたして紫陽花は調和の美しさなのか。
それとも…?

 こんなにも愛しているのに、いっそ嫌いになれたらいいと思ったり。どんなに独りぼっちでも、満たされてしまったり。笑い。泣き。幸せなのに怖かったり。義務と愛と正義と怠慢。律儀と奔放。支離滅裂。一つの心の中にある感情はてんでバラバラ。そんなとき、どんな顔をしているのだろう。いつの日か、紫陽花のように咲ける日はくるのかしら。

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2009年06月07日

6月5日 雨キモノ

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 あむあむふわわの新作サンプルがあがったのでミーティングへ。フィッティングをするため、雨降りの中、キモノで参上。雨コートを着ればいいだけのことだけれど、なんとなくそんな気分ではなかったので、濡れても大丈夫なように木綿の出雲絣を選びました。帯は大胆に傘を刺繍した名古屋帯です。ディテールはどこまでも繊細なのに、全体の印象はザックリとしているんです。そんなところが気に入っているキモノと帯。

「極上のやさしさとは、相手にそれを気付かせないものだ」という知人の言葉が思い出されます。

 ミーティング場所となったK宅では、蒔いた様々なタネが元気に芽吹いています。その中からトマトの苗を分けてもらい、かわりに私は持参した朝顔のタネをあげました。互いに交換したプランツはどんな実りをもたらしてくれるのか。
 そして私たちは仕事と友情を通して、あらゆる可能性のタネも交換しています。大事に育てなくちゃ!

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6月7日 東ティモール/千のトイレプロジェクト

 TFMをキーステーションに、毎週土曜日15;25から放送している「Music Apartment」(6/6・OA)は「環境問題」を軸に、環境意識の高いアーティストやイベントの話題を取り上げました。そして番組のエンディングで去年の12月に訪れた東ティモールのことを少しお話ししたところ、「なぜ東ティモール?」「千のトイレプロジェクトって何?」という問い合わせがありました。まず、番組を聞いてくださってありがとうございます。そして内容に興味を持っていただいて、とても嬉しく思っています。

 東ティモールではトイレの不備などにより、多くの方々が病気になったり命を落としたりしています。健康面だけではなく、児童の就学率の問題にも関わってきます。その現状を少しでも改善できないかと、昨年、トイレの建設と修復のためにネピアが動きました。そしてそのプロジェクトに私もご縁あって関わらせて頂いたのです。東ティモール・レポート、及び「千のトイレプロジェクト」に関してはこの蜻蛉日記の2009年1月〜2月のアーカイブをご参照くださいませ。

 さて、その「千のトイレプロジェクト」が今年も始動しました。再び、プロジェクト・メンバーたちが東ティモールに向けて旅立ったとのことです。その様子はチームブログなどでも報告があると思うので楽しみです。
メンバーのみなさま、頑張ってください!My best regards to Timor Lorosae!

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2009年06月17日

6月17日 ホタルに憧れて

「ホタルを見てきたの」と、友人が瞳をキラキラ輝かせながら語ってくれました。
なんでも、知人の招きで下田を訪れた彼女は、案内されるままに「スポット」に行ったそうです。待つこと十数分。山の上から光の帯がたなびくように降りてきて、不思議なことにホタルの群れは同じタイミングで発光して、大きな光の揺らぎがフワ〜ン、フワ〜ンと闇に浮かび上がりました。それはそれはこの世のものとは思えないような美しさだとか。

話に耳を傾けながらドキドキしました。私も見たい!

私のホタル体験は、いつだったか、世田谷のお祭りのときに小さな倉庫内に放たれたホタルをを観賞するというもの。そんな擬似的な環境でも多いに感動したことを覚えています。
もしそれが自然の中だったら…  
夜の空気を肌に浴び、草の匂い、空の広さ、大地の確かさ、闇の無限につつまれての喜びはどれほどか! 

幻想的な光の魔法の中で、何もかもがほどけてゆきそう。

大好きな人とそんな瞬間を一緒に過ごせたら、きっとその「一瞬」は「永遠」を分かち合える時間なのかも。

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2009年06月18日

6月18日 クローバー

NHK FM ミュージックプラザ、昨日のテーマは「クローバー」でした。
スタジオに入ると、机の上にはクッキーが。あまりの可愛らしさに一気にテンション上昇!
ニッコリ笑顔のクローバーちゃん、そしてマーブルチョコで出来たてんとう虫がちょこんと止まったクローバーの葉っぱ。


「今日のテーマにピッタリだね!」
「はい、もう見つけたときは【コレだ!!】って、思わず買っちゃいました〜」

クッキーを買ってきてくれたワカちゃんと盛り上がっていると、男性ディレクターが「あぁ、なるほど。クローバーなんだ。だからね……そうか〜」と、やっと合点がいったような顔。
どうやら彼は単に「今日はお菓子があるな」と思っていただけらしい。驚いたことに、スタジオにいた男子全員も同様。

はぁー、これがオトコというものか。。。  ワカちゃんとハモってしまいました(笑)

十人十色、千人千色。
オトコは… オンナは… そんな定義をするのは乱暴ですけど。それにしても女子があれこれ気遣って、計画して、演出して、おしゃれして、心配して、ドキドキして、不安になって、焦がれて、連絡待っちゃって、大好きで、愛してる♥なんて、きっと半分も伝わってないんだろうな。

ワカちゃん曰く「いや、全くわかってないと思って間違いなです(怒)」(←おいおい、何か辛いことでもあったのか?)

なんにせよ、現場の空気というのは番組を構成する大事な要素でもあります。同じ選曲、同じ話の内容でも、場の空気によって全く違う放送になってしまうのです。いつも番組を陰で支えてくれているスタッフのワカちゃんは、こうして細やかな心遣いをしてくれる優しくて頼りになる存在です。ワカちゃん、いつもありがとう。

そしてクローバーには気付かなかったけれど、なんでも話せて、現場をグイグイ引っ張ってくれる男性陣。そんな仲間が、私が「現場」という草原で見つけた四葉のクローバーです。

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2009年06月20日

6月20日 花時間

花の香りはいつだって私を優しい場所に連れて行ってくれるのです。

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 今年、わが家のアジサイはどれも花のつきが良くないので、何だか自分だけ季節外れのような気になっていました。けれど少し遅れてガーディニアが元気に盛りを迎えています。ギボウシも瑞々しい葉の間から茎をのばし、花を咲かせました。スッと立つ、凛々しい姿が美しいです。

 せっかちの悪いクセですね。何ごとにも、それに見合った時間が必要なのに、すぐ忘れてしまう。気ばかりが急いて、もつれた足は自分をどこへも連れてってはくれやしない。
そんな私に植物たちは「まぁまぁ、慌てなさんな。Let it be」とささやきかけてくれるようです。

2009年06月22日

6月21日 夏至と八百万の神

 朝起きて、ふと「夏越の大祓え」が近いことに気付き、神社を目指して土砂降りの中を往く。歩きながら今年の上半期をなぞってみれば、いろいろあったし、何も無かったようにも思える。ともあれ、こうして元気に歩いていられる仕合わせが全てなのです。嬉しいこと、辛いこと、わからないこと…どんな出来事も、それは未来のために蒔かれたタネ。いつか芽吹く日まで、そのタネの意味が謎であったとしても、心急ぐことなく花の咲く季節の訪れを楽しみにしよう。

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 今日は友人と鎌倉散策をする予定だったのが、急な仕事のために遠足には半端な時間になってしまいました。ならば近場!ってことで、明治神宮の菖蒲田に変更。雨の花見もなかなか趣きがあって良いものでした。
 夏至の日に、思いがけず神社をハシゴすることになったのも、なんとも不思議な導きを感じます。

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2009年07月01日

7月1日 カッコイイぜ、浴衣!!

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 お蕎麦を食べに行ったのかって? いいえ、違いますよ〜(笑)。これは浴衣です。それにしても大胆な柄ですね!

 浴衣の新作展示会が開催されました。主催したのは練馬に古くからある白瀧呉服店。店主である五代目が、呉服の良さと、現代という時代の接点をするどい感性で伝える老舗です。今回は練馬のお店ではなく、築地の趣きある喫茶店を利用。これもまた面白い試みですね。椅子やテーブルも、よく見ればいかにも「純喫茶」という雰囲気が漂っています。

 小倉染色図案工房さんや、Rumi Rockさんが手がけた作品などが紹介されていました。このダイナミックな「蕎麦」浴衣の他にも、白地に黒いカラスが飛び回ってるもの、全身にバッファローが配置されたもの…とにかく遊び心とデザイン性の合致がすごかったです。
  なんだか「和」の世界に程遠いように思われるかもしれませんが、実はそれこそが江戸好みであり、また浴衣ならでは楽しみでもあります。夏という限られた期間だからこそ出来る遊び。
「和」って、実はすごーくラジカルでパンクな要素があるんですね☆

 7月。いよいよ浴衣シーズン到来。この夏もいっぱい楽しみましょう♥

2009年07月03日

7月2日 星に願いを

 下校途中の小学生たちとすれ違った。子供たちは各々、大事そうに笹の枝を抱えていました。お家に帰ってから七夕の飾り付けをするのだろう。一体どんな願いごとをするのかな。

 ちっちゃな手で書かれた願いごとは、どれも無邪気で可愛い……と思うのは大人のおごりかもしれない。ふと、そんなことが頭を過った。どうも大人(っつーか、わたし?)は子供を相手にすると、上から目線になりがちな気がする。いかん、いかん。「3歳の翁、100歳の童子」とも云うではないか。そもそも彼らと自分の間にいかほどの差があると言えるのか。

      ☆〜☆〜☆〜 ☆〜☆〜☆〜 ☆〜☆〜☆〜 ☆〜☆〜☆〜

 サッカーが上手になりますように ⇆ ゴルフで100を切れるようになりますように
 
 食べても無くならない魔法のプリンをください ⇆ 食べても太らない身体をください

 ○○ちゃんとずっと仲良しでいられますように ⇆ ○○くんとずっとラブラブでいられますように

 成績が上がりますように ⇆ ギャラが上がりますように

 ステキなお嫁さんになれますように ⇆ ステキなお嫁さんになれますように

      ☆〜☆〜☆〜 ☆〜☆〜☆〜 ☆〜☆〜☆〜 ☆〜☆〜☆〜

オイ、なんだよっ!! 小学生と全然かわらないじゃん!!!
さて、わが家には飾る短冊のほかに、実は「ひみつ」の短冊があります。私の胸の中でしずかに揺れている願いごと。いひひ。叶いますように。
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2009年07月05日

あむあむふわわ 2009AW 新作 展示受注会 の お知らせ

お待たせいたしました。今年もあむあむふわわの新作が登場します。今年もキモノのオシャレをもっと楽しくするアイテムをご用意しました。今回は冬のニットだけでなく、春秋や夏の冷房の中でも活躍してくれるものも登場!
ぜひご覧いただければと思います。


あむあむふわわ 2009AW 新作 展示受注会
2009年7月25日(土)・26日(日)・27日(月) 12時〜19時
入場無料
会場:ROUROU play room Harajuku
東京都渋谷区神宮前3-27-15 HIサンロード原宿
tel:03-3408-6600(会期中のみ)

おとな可愛いキモノを楽しくする!ニットウエアブランド「あむあむふわわ」が、2009年新作受注展示会を開催します。

●特典その1
 新作をご注文いただいた個人のお客様には送料無料でお送りします。
 ※ご注文時のお支払いとなります。お届けは10〜11月の予定です。

●特典その2
 在庫商品やサンプルを赤札大放出!

●特典その3
 浴衣・着物姿でいらした個人のお客様は、全商品5%OFF!

●あむふわメンバーの着物フリマも!掘り出し物もあるかも??

皆様のお越しをお待ちしております。

アクセス地図や詳細はこちらをご参照ください→  画像の確認

2009年07月11日

7月11日 出逢う

 7月7日の晩、ラジオの特番のため久しぶりの貫徹。深夜3時〜5時まで、アメリカ、ステープルズ・センターで行われたマイケルジャクソンさんの追悼セレモニーをリアルタイムで取り上げました。身体は疲れたけれど、深夜放送にしかない独特の空気やテンポの中でいい時間を過ごすことができました。果たしてそんな時間にどれぐらいの人たちが聞いていたのか知るすべもありませんが、音楽プロデューサーの松尾潔さんはずっと楽しんでくださったようです。いち音楽ファンとして、番組宛にメールまで下さって… 有りがたいことです。
 松尾さん始め、おつき合いくださった皆さま、本当に感謝します。

 番組も後半にさしかかるころ、真っ暗だった空は少しずつ色みを帯びてきました。そして地平線から太陽が少し顔を出したとき、空の上からまるで太陽を出迎えるように月が降りてきました。なんと美しい、輝きの接吻。

 「終わり」は必ずしも「終わり」ではないのだと、宇宙の光が告げているようです。昼と夜。出会いと別れ。生と死。眠りと目覚め。永遠の意味など私にはわからない。けれど、そんな永遠の中に自分がいるんだというのは分かる気がします。

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2009年07月14日

7月13日 迎え火

 今年もまたお盆が巡ってきた。お迎え火を焚くのは決まって祖母の役割だったのが、いつのまに私に代替わりして久しい。記憶の中の祖母はいつも一人で小さな焚火をしては、先祖を送迎していた。私はしょっちゅう祖母にまとわりついていたくせに、どうしてそれだけは手伝わずに遠くから見ていただけなのだろう。

 一人で黙々とお迎え火を焚きながら、彼女は何を思っていたのか。いま私は一人黙々と火を見つめながら、そんな祖母のことを考える。そして私が逝ったあかつきには、もう先祖たちも、私自身も、この世に里帰りすることはないのだろうか。もっとも、現世でも盆暮れに帰省する人は減りつつある昨今。三途の川を越えるなんて尚更に流行らないかもしれないが。

 子供のころ、お迎え火を焚いた晩には必ずトウスミトンボが家の中に入ってきた。ひょろひょろと透けるような頼りないトンボを「ほら、おじいさんだよ」などと云いながら歓迎したものだ。そのトウスミトンボを見なくなってどのくらいだろう。都会には生息していないのか。それとも私の焚火では道しるべにならないのか。いずれにしても、なんだか寂しい。
 ちなみにトウスミトンボを辞典で調べたら、灯心蜻蛉と書いて、トウシミトンボと読むのが正しいらしい。イトトンボの異称だとか。ふーん。

 夕方になって、しきりにカナブンが網戸に体当たりしている。何度網戸にはじき返されても一向に諦める気配の無いカナブン。ふと「あれ、もしかして…おじいちゃん? おばあちゃん? それとも…」と、考えてるうちに可笑しくなった。ホントにうちは皆とっとと死んじゃうんだな。これじゃか細いトウスミトンボでは、先立った家族たちの魂を背負ってたつのは無理からぬこと。それで丸々と大きなカナブンに成り代わったわけか。合点。だがカナブンには申し訳ないけれど、やっぱりトウスミトンボじゃないとね。風情のカケラもありませんなー。ふふふ。

2009年07月16日

7月16日 送り火

 昨日、今日と猛暑に見舞われる。夕方になると、全身がしぼんだように感じられるほど汗をかく。吹きはじめた夜風が心地よい疲労感を連れてきた。眠気と覚醒の間をゆれながら送り火を焚く。
みなさん、またねー。

 さぁ、いよいよ夏本番。明日も暑くなりそうだ。

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2009年07月19日

7月19日 手作り石けん

 暑い!とにかく暑い!何をしていても暑い!

 ならば、いっそ暑さを利用するのがいいですね。このところ、せっせと石鹸作りに励んでおります。ひょんなことから足を踏み入れてしまった手作り石鹸の世界を密かに楽しんでいました。それがオリジナル・レシピなどに挑戦するようになってから、あまり「密か」では無くなりつつあるような……

 材料提供をお願いしているオレンジフラワーさんに「こんなの作ってる」とお見せしたら、なんとウェブで紹介してくださいました。
http://www.orange-flower.jp/r_soap/soap_mayuko.html

えへへ。なんか照れくさいけど嬉しい。

 話は戻りまして、何故に暑いときに石鹸作りかというと、温度キープが大事だからです。寒いとすぐに原料となる油などの温度が下がってしまうため、湯煎をしたり、何だかんだと大変なのです。その点、夏場はその心配がほとんどありません。思いつくままに、いろんなアイディアを試すのにもってこいなのです。今日もまた、美味しそうな石鹸を仕込みました。上手くできたら、いずれご紹介させてくださいねー。

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2009年07月26日

7月25日 あむあむふわわ展示会 スタート♥

あむあむふわわの新作展示・受注会が本日から始まりました。原宿BEAMSの前の路地をちょっと覗けば、すぐに会場の「PLAYROOM ROU ROU」があります。ぜひ、遊びにいらしてくださいませ。
 あむあむふわわニットだけでなく、草履やバッグなどの小物類も楽しいモノがいっぱい☆

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楽ちん&かわいい兵児帯。でも大人に合うものがなかなか無い…。そう感じてる方にオススメしたいのがコチラです。ラメも入って、さりげなくゴージャス。このホワイトXベージュの他に、セピアXピスタチオグリーンもあります。

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momokoもお揃いの兵児帯。そして羽織っているのは、ちょっと肌寒いときなどにも大活躍してくれるカーディガン・COTTON CANDY。

2009年08月05日

8月4日 

 死は命の中にあり、また命は死をもっと完成される。故に、死は遠ざけるものでも恐れるものでもなく、ただ受け入れるだけ。

 姉弟をはじめ、幾人もの大切な人を見送りながら、私はそうやって死と向いあってきました。けれど、キツイものはキツイ。死は誰にでも等しく訪れるのに、時にあまりに不公平に残酷を強いる。先週、友人である川村カオリさんが亡くなってから、どうにもやり場のない気持ちを持て余していました。ところが今日、私がカオリちゃんの友達であることなど知らない人が「私も乳がん検診にゆくことにした」と云ったのを耳にして、あっ、カオリちゃんはちゃんといる…、と思ったのです。うまい表現はできないけれど、たしかにカオリちゃんを感じました。それで全てが救われるわけでもないけど、やっぱりスゴイことだよ。

 カオリちゃんは最高にキュートでカッコ良くて、いいヤツです。笑うときは体中が笑顔になっちゃうお茶目な人です。まだまだ哀しみや喪失感は癒えないけれど、やがて死は、肉体や距離や時間やあらゆる壁を崩し、私たちを一つにしてくれるね。いつだって、そうだったように。ALL IS ONE。

 この夏はじめてのサルスベリの花を見ました。 

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2009年08月11日

8月11日 無口な一日

 毎年のことだけど、8月のお盆はなんとなく寂しくなります。普段一緒にいる人たちのほとんどがいなくなっちゃう。私は里帰りするところもないし、お盆自体は7月に済ませてるし。ポカーンとしちゃうんですよね。

 あ、でも今年はちょっといいこともありました。9日の日曜日に葉山の親戚を訪ね、昼間は一色海岸でのんびり。夜は逗子にくり出し、海の家でパーティ。夜の海はサイコーです♥とても素直な自分に戻れる気がします。

 地元の懐かしい面々に会えたのも嬉しかった。なんていうか、都会の一人暮らしは誰にも憚らない気楽さの一方で、誰にも繋がってないような孤独感がいっぱい。さみしいっス。だから自分の親やおばあちゃんのことまで知っててくれる人がいると、「あぁ、私ちゃんと存在してるんだ」って、ホッとします。

 いつからこんなに寂しがり屋になっちゃたんだろ。誰のことも求めず、誰にも頼らず、誰のことも当てにしなければ楽になれるのかな。でもそんなのイヤだ。
傷つくかもしれない。裏切られるかもしれない。報われなくても、さみしくても、やっぱり誰かを好きでいる方がいいなー、、、な〜んて、欠けはじめた月を見上げて想うのであります。

 季節はもう秋。

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うへ、超かっこいい! …と、貸してもらったはいいけど、重くて私にはどうにも扱えませんでした。
とほほ

2009年08月13日

8月13日 朝顔さん、こんにちは

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 この夏の朝顔・第一号が開花しました。今年こそは朝顔市とシンクロだぜ…と、いつもより早く種まきをしたんですがね。結局のところ開花は例年通り。ようするに種をまく時期よりも、花自体が「いつ咲きたいのか」に尽きるのでしょうか。どんなに急いだところで、物事にはそれ自体のタイミングがあって、無理に押したり引いたりしてもダメなときはダメ。イケるときは行っちゃうんですね。

 だからこそ。ここぞという波が来たときは、四の五の云ってねーで、とっとと乗れ!って感じ。見る前に飛べ…っス。せっかちなクセに、どうも腰が重い。
自然の力は、いつだって心地よい警策となって、私を打つのです。

2009年08月19日

8月19日 夏の帰り支度 〜&あむふわからのお知らせ

 お盆を過ぎて、そこはかとなく秋めいてきたような…。陽射しは暑くても、風が心地よく身体を抜けてゆきます。先日ゴルフに行ったら、コースは赤とんぼだらけでした。でもね、過ごしやすいのはいいけど、ちょっぴり名残り惜しいような、さみしいような。
お約束、8月のメランコリーですわね。

 あぁ、あと何回スイカを「おいしい!!」って頬張れるんだろうか。。。

 なーんてね。おセンチに浸ってる場合じゃございません。季節の移ろいはオシャレが一段と楽しくなるときでもあるのです♥♥♥
気持ちを豊かにして、ガールズはいつだってキラキラ輝いていたいもの☆☆☆

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男物の反物で仕立てたコウモリ柄の浴衣(真鍋さん私物)。本来トッポイものなので、帯はゆるやかなラインが女性らしい兵児帯(GOLDFISH・ピスタチオ)を使用。

あむあむふわわ・ネットショップで、代金引換選択できるようになりました。
どうぞご利用くださいませ。
http://amamfwawa.cart.fc2.com/

2009年08月24日

8月23日 ささやかな記念日…  に思うこと

 美容院の鏡に向ってボンヤリしていると、「ささやかですけど…」と、お菓子とコーヒーを乗せたトレイが出てきた。そして添えられた小さなポップカードには HAPPY BIRTHDAY。美容師のSさん、ありがとう。思いがけないサプライズに感動。

 そうか、誕生日まであと一週間。一年、早いな。それでいて、たっぷりとしている。頂いたお菓子をポリポリ味わいながら、再び鏡を覗き込んだ。この一年の間に、私の顔はどれほど変わったかな。生き様が「顔」を作るなら、私はちゃんと良い顔をしているだろうか…  していたい、な。

 小田和正さんの歌じゃないけど、あの日、あの時、あの場所で〜♪
人生はそんなことの連続で、タイミングの神様の手のひらで繰り広げられるパーティなのかもしれない。

 この一年を一言で云えば「出会い」です。人、モノ、場所、経験…実に沢山の出会いに恵まれました。初めてのいちご狩り、釣り、ゴルフに夢中になり、初めて味わうドジョウに舌鼓。石けん作りという新しいライフワークもみっけ。日常ではなかなか接点のない業種の方々とも、ずいぶんとご一緒する機会がありました。東ティモール、チェコ、ハンガリーに行かれたのは本当にDEEP IMPACTだったし、この年齢になっても友達はちゃんと出来るものだと知りました。そして、自分の中に《こんな感情》があるんだという新しい発見。今まで知らなかった自分に出会えたことは、とても新鮮なオドロキです。それは未来がどれだけ未知であるかを思い知らされることでもあって、そんな「明日」の前に立ち、どこまでも素直になれるような気がします。

 なんだろうね。つまり、しあわせってことか。

 そしてジョー・ストラマーの名言をもう一度。FUTURE IS UNWRITTEN

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2009年08月31日

8月30日 ありがとう

b-day09.jpg あっという間のようで、いろいろあって、やっぱり早くて、たっぷりの一年

 去年のバースデー・イブ、東京タワーの見えるビルの上階にいました。夜が更けるにつれ雨は激しくなり、日付が変わるころにはまるで水槽の中の金魚みたいな気分。大きな窓ガラスの向こうに見える東京タワーは、ときおり空を走り抜ける稲光に照らされてユラユラと立っていました。
 振り返れば、あのときの私はカミナリのようにドキドキしながらも、揺れていた。自分に何が起こっているのか分からないまま。

 そして今年。しあわせな昼下がりの居眠りから呼び戻す雨音。洗われる。なんだか気持ちいい。胸の中にこびりついた要らないものが流れてゆく。

バイバイ、さみしい気持ち
バイバイ、ジェラシー
バイバイ、欲張りなアタシ
バイバイ、いらだち
バイバイ、見えないモンスターたち

ざーざー
じゃぶじゃぶ

ハロー、生まれたてのアタシ
ハロー、Acceptance
ハロー、愛しい想い
ハロー、世界
ハロー、新しいソウル

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2009年09月05日

9月4日 普段着きもの百反百柄展


普段着きもの百反百柄展
9月17日(木)〜22日(火)に川越の呉服笠間さまにて開催される「普段着きもの百反百柄展」にて、あむあむふわわの商品もごらんになれます。
普段着のきものにぴったりのあむあむふわわニットウェア。この機会にぜひお手にとってごらんください。
詳しくは、呉服笠間さまのサイトをごらんください。
http://park10.wakwak.com/~kasama/

2009年09月07日

9月6日 アイタタタタ…

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 いやはや、マイリマシタ。太ももの脇からヒザにかけて、突然の激痛。打撲のような痛みだけれど、ぶつけた覚えは全く無し。階段の上り下りができないよ。う”ぅ〜〜〜〜。

 この一ヶ月ぐらい、座りっぱなしの日々。外出していなければPCに向っている。しかも姿勢が悪い。机周りが狭い。イスと机の高さが合ってない。とにかく劣悪な条件が整っているのである。それが原因だと思われるが、右の腰からお尻を通って、太ももの裏に突っ張るような痛みがありました。ストレッチしたり、なんとか誤摩化していたのだが…。

 お茶のお稽古が新たな痛みの引き金になったのだろうか?ナサケナイ。

 茶道では正座はもちろん、両膝を揃えたまま立ったり座ったりも、実はかなり激しいのである。私の先生も、いつまでもお茶ができるようにと、ちゃんと身体を鍛えてらっしゃる。茶人に長寿が多いのは、それでかな?健脚は長生きの秘訣。人間、足腰がダメになると全部が弱るらしいからね。私も脱・グータラせねば。
とりあえず、この痛みが引いたらボディボでもしたいぜ。

 陽射しが弱まるほどに、私の海はシーズン・インなのであります。うっしっし。
ちなみにお茶室の花入れの中は、ワレモコウ、ホトトギス、綿…秋を深めていました。

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2009年09月08日

9月8日  999に向けて〜WORLDSHIFT

 デスクワークはあまり得意ではないけれど、何故にPCにへばりついているかというと、ワールドシフトのためであります。ワールドシフトに関する本の翻訳作業に追われています。で、作業はまだ途中段階だけど、それが何なのか。ぜひ、みなさんとシェアし、またフィードバックし合いながら、実現していきたいです。

           ☆〜〜〜☆〜〜〜☆〜〜〜☆〜〜〜☆

 いま、私たちは地球的危機に立っています。このままブレイクダウンへの道を突き進むのか。あるいは、ブレイクスルーへの道にシフトするのか。私たちは意識を変えることで、大きな何かを変えることができます。環境問題、教育問題、政治や経済、個人的な悩み。すべてにおいて。今まで「無理」の一言で選挙にすら行かなかった人もいるでしょう。でも現に、一人一人が腰をあげれば政権もひっくり返るのですから。そんな想いをアクションに結びつけてゆくキーワードが

                WORLDSHIFT

 「カオスポイント」「コスモス」と云った本の著者として知ってる方も多いでしょう。世界的なピアニストであり、物理学者、また哲学者でもあるアーヴィン・ラズロ博士が提言しているコンシャスネス。
 今年の1月にブダペストを訪れた際に、ラズロ博士とお会いする機会に恵まれました。短い時間でしたが、いくつか博士に質問したことを以下に掲載します。

【ワールドシフトとは何か?】
 ワールドシフトとは発展の方向性を変える...つまり新たな方向へシフトすることを意味します。現在の方向は危機を生むばかりで、持続可能なものではありません。富は限られた人だけに集中し、貧困は広がってゆきます。雇用、教育、エネルギー問題が生じ、その状態では人類の文明は持続不可能であり、70億の人口を養うことはできません。
 ワールドシフトは今までと異なる目的、優先権、そして価値観を持つことです。

【シフトするためにはどうしたらいいのか?】
  それは意識のシフト。シフトは誰かが指示したり命令して成立するものではありません。チェンジは人々のマインドによって起こります。このままでは人類という家族は生き残れないということに、我々一人一人が気付くことです。そして新しい価値観を手にしたときにチェンジできるのです。新しい意識が芽生えたとき、新たなカルチャーが始まります。団結と協調の文化です。我々は人類という一つの大きな家族であり、一人の行動が全体に影響します。かつての自然に根ざした生活を取り戻し、我々は地球の一部である...有機体であることを自覚しなければなりません。

【日本にはどんな役割があるのか?】
 本来の日本は自然と共にあり、協調や協力を重んじてきました。しかし戦後、日本は急進的に産業を発展させ、物質主義にシフトしました。今、もう一度本来の「和」の精神を見直し、それをテクノロジーと融合させ、最新の知識と伝統的な価値観を併せ持つ新しい文明を開いてゆくことが求められています。

             ☆〜〜〜☆〜〜〜☆〜〜〜☆〜〜〜☆

 そして明日、2009年9月9日。この999の日に、ロンドンにて博士が世界に向けて「ワールドシフト宣言」をします。 また世界のあちこちでもシフトに向けての動きがあるようです。

http://www.youtube.com/watch?v=18ZB1qz8JVw&feature=player_embedded

平和で持続可能な世界にむけて、あなたはどうしますか?
あなたはどんな世界を望みますか?

未来は予測するものではなく、創って行くものです。

*「ワールドシフト」を新しくカテゴライズしました。これから、いろいろなお知らせができると思いますのでチェックしてください。

2009年09月11日

9月11日 祈り

 9月9日はワールドシフト宣言の日でした。これから世界はどんな道を辿るのか。私は… あなたは… どんな世界を望むのか。いいことを考えよう。平和で美しいイメージを広げよう。それが力強い行動力の源となるように。

 それでも現実は重くのしかかり、上昇しようとする気持ちを地獄の底に引きずり降ろそうとすることもあります。今日は911。テレビを通してだったけれど、あの時のショックが蘇ります。その年の暮れに、その後のNYを取材しに行きました。たれ込める哀しみと「MOVE ON=次に踏み出そう」という陰陽のパワーがせめぎあっていた。人間は簡単に反転できる。善くも悪くも自由なのです。

    憎む? 許す? 閉ざす? 愛す? 終わる? 始める?……

 
どうか、みんなが平和でしあわせでありますように。心から願っています。

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愛すべき谷崎テトラさんが素晴らしい音楽とメッセージをブログで紹介しています。ぜひ、みてください。 DEEP PEACE。
http://blog.livedoor.jp/tetra_/archives/52441209.html

2009年09月14日

9月14日 世界手洗いの日 〜お知らせ

10月15日、  世界手洗いの日」を知っていますか?

 石鹸を使って手を洗うのは、いろいろな病気の感染などを防ぐのに効果的な方法です。不衛生な環境で失われていく命も少なくありません。それでもなかなか実践や定着が進まない「手洗い」を、みんなで楽しく習慣にしていきませんか。

 私もちょっとだけお手伝いできればと…PR映像のナレーションをやらせて頂きました。街のヴィジョン、ウェブなどチェックしてくださいね。

そして…

「世界手洗いの日」公式ホームページが9月16日にオープンします。お楽しみに☆

英語ですが、こちらも参考にしてください♪www.globalhandwashingday.org 


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2009年09月19日

9月19日  ON THE WAY

 家電が壊れるとき、一斉に壊れる。モテるとき、「困っちゃう〜♥」というモテ波に乗る。もう少し分散してくれたらいいのに、と思ってみても、集中するときはするのである。
 で、いま何が集中してるかっつーと「懐かしい人との再会」。そろそろ私もオムカエが近いのかな…なんて思ってしまう。昨日は地元の後輩と20年ぶりぐらいに会いました。後輩と云っても、この年になると上も下もないけどね。昔はずいぶんと先輩ヅラしてたことが恥ずかしいッス。
 ヤツは昔から「そこそこ」「適当に」「良い加減で」というものを持ち合わせていなかった。白か黒か。ゼロか100か。勝つか負けるか。故に、いつもツッパっていた。私が云うのも何だけど、危なっかしかい小娘だった。
 
 久しぶりに会った彼女はキラキラして、とてもキレイでした。すっかり大人になっちゃって(笑)。オバサンではなく、オトナ。一般的に見れば、エリートでもなく、けっして「まっとう」でもない。どちらかと云えば、裏街道を歩いてきた部類だ。でも彼女の顔を見ていると、「この人は間違った生き方をしてないな」って、そう思うのです。

 苦しみの中にいる。迷いの中にいる。後悔と自己嫌悪。痛み。不安。

 しあわせは一体どこにあるのだろうか、と途方にくれるけれど。いつだって答を出すには早過ぎる。まだまだ旅の途中なのだから。いつか旅を終えるとき、「珍道中だったけど、いい旅だった」と笑えたらいいな。

 提灯の灯りが商店街を彩ります。今年も秋祭りの季節がやってきた。

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2009年09月20日

9月20日 Power Of Art〜 Student Fes

「No Drug、自分のために」を合い言葉に、国際薬物対策センターが実施している薬物乱用防止活動、Power Of Art Project の一環として、本日イベントがありました。プログラムはざっくりと、以下の内容でした。

*全国の高校生バンドを対象に音楽とメッセージの総合評価で競うバンドメッセージコンテストの最優秀バンドの発表
*街中の少年少女たちの生の声を取材している、フリーペーパー「voices magazine」の編集長・橘ジュンさんによる活動報告とバネルディスカッション
*時東ぁみさん、椿姫彩菜さん、武田双雲さん、ヤナギマンさんとのトーク

 薬物乱用について考える、というのが主題ではありました。でも終わってみれば、もっと大きなものを投げかけられた気がしました。
             それは、一言でいえば   いのち   なのかな。

 薬物っていうと、自分には関係ないと思う人も多いかもしれない。でも「いのち」は誰にでも関わること。薬物の問題も、私たちが抱えてる様々な問題も、根っこのところでは変わりなくて、皆がどこかで被害者であったり、加害者であったり、つまり「関係者」ってことなんじゃないかな。。。う”〜ん。

 武田双雲さんから良いことを教わりました。人は「もってないもの」を数えがちだけど、自分の持ってるものを数えてごらん。どんなものでもいい。それは「いい」とか「悪い」とか評価するものではなくて、ただあるものとして。

丸い顔、ドジな性格、ソバカス、たくましい想像力、一途、ペチャパイ…

持っているものを挙げてみるだけで、ワン・アンド・オンリーな自分が見えてくる。そしてこんなにも豊かなんだとわかるから、って。 たしかに!!

Power Of Art Project。次は10月25日にライブイベントを開催します。詳しくはウェブをご覧ください♥

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2009年09月27日

9月27日 秋の海辺と心模様

 人気もまばらになった秋の海は、どこまでも解放感に満ちている。真夏の海のような「楽しまなくちゃ」という強制力がどこにもない。ほったらかし。とても自由で…だからこそ、どこか寂しくて、とても不安定で、それでいて美しい。まるで、あてどの無い恋心だね。
 
 義務でも約束でもない。いたいから、そこにいる。秋の海はそんな場所。ぶらぶらと散歩をしていると、永遠の自由という牢獄に迷い込んでしまったかのように思えてくる。空をすべるトンビは、一体どんな気持ちなのかしら。決まった時間に、決まったネグラに帰る伝書鳩は、トンビに憧れるのだろうか。あるいは、トンビは伝書鳩を羨ましく思うのだろうか。

 ある晴れた休日。久しぶりに潮風に吹かれながら、ゆっくりと流れる時間はとても穏やかでした。
LOVE AND PEACE

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2009年09月28日

9月28日 妖怪好き…なんです

 今日の東京は暑かったけれど、やはり夏物では落ち着かないもんですね。それが季節感というものなのでしょうか。選んだ着物は単衣の塩沢。せめて襦袢は麻にでもすれば良かった。衿を付け替える手間を惜しんだばかりに(決して律儀だからでは無く)、襦袢も単衣にしたら、暑いのなんの!
…まぁ、そこを涼しい顔でいるのオンナのやせ我慢の美学ってやつかな(笑)。

 あむあむふわわのメンバーと一緒にキモノ雑誌の編集部を訪ねてきました。すぐに何が決まるというわけではないけれど、いろいろ楽しいことを企画して、もっともっとキモノの面白さをお届けできたら嬉しいです。何か決まったらお知らせします。お楽しみに。

 さて、面白さと云えば、キモノはかなり自由にカスタムが楽しめるところ。今日の帯は誂えたもの。ごとく、釜、鍋、団扇、納豆、ろうそく…すべて身近な生活用品の付喪神(=つくもがみ)です。

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 お陰さまで呉服笠間さんの催事は無事に終了いたしました。足を運んでくださった皆さま、どうもありがとうございました。
 次に決定している催事は以下の通りです。こちらもヨロシクです♪

2009年10月24日(土)〜11月8日(日)
白瀧呉服店 (東京メトロ地下鉄赤塚駅)

2009年11月11日(水)〜17日(火)
新宿伊勢丹7F呉服売り場

2009年10月01日

10月1日 月を待ちわびて

            

             名月や
              心ひとつの
                 置きどころ


よき相談相手でもある(私が勝手になついている)足立大進老師の著書「即今 只今」にも出てくる句です。

老師は云います。怒りや哀しみ、笑いや喜びに、これという基準があるわけじゃない。怒りも笑いも、悲観も楽観も、すべては皆さんの心が決めているのだと。

本当だ。昨日は嬉しかったものが、今日は物足りなかったり。なんでも無いものが、妙に美しく思えたり。人の心は気ままですね。

今週の土曜日は十五夜のお月様。お天気はあまり良くないようですが、どうか皆さんの胸の内に、とびきりの名月が輝きますように。

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今年もわが家には、小さなお月見のしつらえが登場しました。
大好きな人と、静かに杯を交わしながら月を愛でる……  私の夢です。はぁ〜(笑)。

 
    
     

2009年10月04日

10月3日 ON THE WAY TO 満月

 20年前の10月、初めてラジオという仕事に出会いました。それまで「聴く」ものだったのが、「話す」もの、「届ける」ものに変わりました。右も左もわからず、ひたすら頑張るしかなかった日々。焦りと緊張と不安とストレスでグチャグチャになったり、達成感に酔いしれたり、天狗の鼻をへし折られたり、山アリ谷アリ、谷谷谷…山、谷。そんなケモノ道を歩き続けています。

 中秋の名月。ぐずついてた空も、夜には雲が切れました。

「聴く」ものから「話す」もの、「届ける」ものに変わったと思ったラジオだけれど、月を見上げながら振り返れば、何も変わってなかったことに気付く。
 音楽を聴き、皆さんの声を聴き、たくさんの想いを受けとっている。届けてるつもりで、相変わらず私はいっぱいを「受けとって」いる。ありがたいことです。

 仕事を初めて20回目の名月。まだたった20回しか見てないのか〜。これから何度の名月とまみえることか。雨で見えない月も、欠けた月も、すべてはまん丸に満ちたお月様の一部。すべては、いつだって ON THE WAY。

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2009年10月05日

10月5日 雨に歌えば♪ マトリョーシカ

 かつてのゴム長は、今や「レインブーツ」と名前を変えて、すっかりオシャレさんたちのマスト・アイテムとして定着しましたね。ちょっとブルーな雨だからこそ、明るく楽しくしたい! もちろんキモノでお出かけの時も!

 今日は朝から怪しい空模様。案の定、夕方から本降りになりました。でもバッグの中に忍ばせておいた爪革で、セーフ!下駄にひょいとゴムをひっかけて……あっという間に雨対策ができてしまいました。

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 以前は無地の藤紫っぽい爪革を使っていたのですが(デパートで「どんな着物にも合いますから」と勧められて)、どうも足元が老けてしまうというか、ワクワクしなかったんですよね〜。そして一目惚れしたのが、このマトリョーシカの爪革!それから雨がちょっぴり楽しみになりました。皆さんもいかがですか?
あむふわネットショップには他のカワイイ柄もあります。

 今週の天気予報は傘マークが並んでます。キモノででかけるのを諦めるよりも、キモノならではの雨ファッションも楽しみたいですね。
ちなみに今日の着物は木綿の川越唐桟なので、濡れてもヘッチャラ。

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 履いてるときはもちろん、脱いだ後もカワイイでしょ?

2009年10月08日

10月7日 よろしく、手作り石けんです。

 あれはいつだったか…ある日、友達から「石けんを作ってるの」と聞いたのは。そういえば、ずっと前にどこかの町では廃油を利用して石けんを作ってる市民グループがあると、エコロジー関連の記事で読んだことがあった。でも個人で石けんなんて作れるの?そもそも、石けんは買うものだと思いこんでいた私はキョトンとしていました。

 始まりは、彼女に子供が生まれたこと。その子がアトピーで苦しんでいたために、彼女は石けんに関心を向けるようになったそうです。そして、その関心は私にも飛び火してしまったのです。最初は手作り石けんを分けてもらって満足していたのですが、いつの間にか自分でも作る楽しさを知ってしまい…
えへへ。
材料を吟味して、配合を工夫して、目的や季節など、いろんなことを考慮しては、真心込めて作るのです。ハマると、とことんイッちゃう質なんですよね〜。

 和風が好き。お菓子が好き。石けんが好き。好きなものを集めたら、3倍…いや、それ以上に楽しいかも!そんな想いで作った石けんたち。この度、ちょっとずつですが、あむふわネットショップで扱うことになりました。
よかったら見てくださいね。
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2009年10月12日

10月12日 お知らせ〜 飽きの夜長に昔話はいかが?

 昔話は好きですか? 私は大好き!「マンガ・日本昔話」なんて欠かさず見てたし、大人になってからも本で読んだりしています。そんなワケで、これを依頼されたとき嬉しかった。

ヤフーなどで「民話」で検索すると、こんなのが出てきます↓↓↓↓↓。すぐにクリックしてください。めっちゃ楽しい(そしてタメニナル)世界にひとっ飛びさ!

民話 〜日本に伝わるエコロジーのはなし〜
日本全国の民話を「エコロジー」の視点から収集し紹介。 ... 「民話」は、ずうっとむかしから人々が言い伝えてきたお話のこと。 ... 民話が生まれた場所にまつわるいろいろな写真が見られるよ。 ことば(317) 民話にでてくる言葉 ...
www.minwa.jp

...で、私が何をしてるかというと、いくつかの民話を読んでおります。

2009年10月16日

10月16日 見えないオシャレ♥

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 あむあむふわわのデザイナーであり、アートディレクターの真鍋さんからプレゼントを頂きました。包みを開けると、中から出てきたのはカワイイ腰ひも!

 腰ひもはキモノを着つけるときに、バラバラにならないように結ぶ、いわゆるガウンの紐のようなものです。ただガウンと違うのは、腰ひもの上から伊達締めやら帯やら、いろいろ重なって、腰ひもが人目に触れることはありません。

 そんな「見えない」ものなのに、ちゃんと柄まで入ってるなんて… そうかぁ〜。そうよねぇ〜……
うん、うん。

 極端な話、荷物を縛る麻ひもでもビニール紐でも、何でもいいんですよ。でも見えないところにも、ちゃんと気を行き渡らせる。これ、大事。かくいう私の祖母も下着はもちろん、人のいない場所での立ち居振る舞いにうるさかったっけ。わかっちゃーいるけど、つい手を抜いてしまう。そこを、あえて頑張る。そしてその頑張りが「楽しみ」「よろこび」になったとき、女性の魅力は本物になるの…かも?
はぁ〜、まだまだ未熟者です。 

 ってなことを、真鍋さんから頂いた腰ひもを握りしめながら思いめぐらせていますが。

 そんな真鍋さんがやってくれました! さすがです! ながれいし!

 真鍋さんが作っているビューティフルなお人形さんの momoko がランジェリーをまとって勢揃いします。詳しくは真鍋日記(10/13付)をご覧下さい。

Miniature Lingerie Apartments by momoko DOLL
〜モモコ・ドールによる「手のひらランジェリー」の世界〜

会期:2009年10/29(木)〜11/10(火)
時間:10:00AM-9:00PM(最終日は5:00PM終了)
場所:渋谷パルコ PART1 B1F ロゴスギャラリー
〒150-8377 東京都渋谷区宇田川町15-1 パルコパートB1 
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2009年10月18日

10月18日 初めての袷で着物トークショーへ

 日本橋三越で開催された「大久保信子・栗原貴子きものdeトーク」に行ってきました。まず圧巻は、会場が男女ともに、100%キモノ!ステージ上のきものスタイリスト・大久保先生も「こんなに沢山の着物姿を見られるなんて、着付け学校の卒業式ぐらい」と喜ぶほどでした。開演前、キョロキョロしっぱなし。どんなコーディネートしているのか… 着物とヘアスタイルのバランス… バッグや履物など小物まわり… 皆さんの着こなしはとても勉強になります。

 そしてトークの中で、大久保先生が「着物は動きの美学」とおっしゃっていたのが印象的でした。たしかに雑誌の写真を観察したり、手持ちの着物を床に並べてコーデを考えたり。たいていは「静止」した状態です。でも着物は着て、着てる人が動いて初めて、その本領を発揮します。ということは、いかに美しく動くのかが要になります。立ち居振る舞い。気を抜けませんな。

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今シーズン初の袷を着ました。単衣の軽さに慣れた体にズシッと季節の重みがかかりました。上に羽織ったのはあむあむふわわ’09の新作GRACY(色=黒百合)。
写真では見づらいかもしれませんが、デリケートなレース編みになっています。
帯付きでは心もとないけど、まだまだ軽さがほしい時期に最適です。

2009年10月19日

10月19日 キラキラ☆

 透明石けんとしは失敗作だけど、単なる石けんとしては使えるはず。とりあえず型抜きして乾燥&熟成を待つことにしました。

 型抜き後の端っこを丸めたら、何やら天然石のよう。妙にキレイなんですけど。

 朝日に透かしてみたら、キラキラしていた。
きっと私たちはこの石鹸みたいなものかも。哀しかったり、苦しかったり、悔しかったり、怖かったり…まだまだ濁ってるけど、それでも太陽にかざしてやれば、こんなに美しい。

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2009年10月26日

10月25日 店頭に立つ@白瀧呉服店

 白瀧呉服店さんの大創業祭。パッとしないお天気ではありましたが、スタート早々にいらしくださった皆さま、本当にありがとうございました。

 そしてまだの皆さま、お忙しいとは思いますが、いちキモノ好きとして云わせて頂きます!絶対に行ってみてください。大きな広間にドドドォ〜っと積まれた反物の数々。見ているだけで血行が良くなりますよ!ステキな品にドキドキして、「特」という文字が丸で囲まれている値札に仰天して… もう新陳代謝ガンガン促進です!かくいう私めも、目をつけているものがアレと、コレと、ソレと…あぁ〜、キリがないのが悩ましい。キモノ・バカは究極のドMではないかと、つくづく思う今日この頃です。

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 私が着ていたGRACY羽織は、前日に笠間も着用していました(色違い。詳しくはあむふわブログをご参照ください)。私は身長166cm。笠間は156cm。体格にかなりの違いがありますが、それでも心地よく着られるのがGRACYのスゴイところ。上質の糸を使用したデリケートな編み地だからこそ実現するフィット感ですね。

 袖口はバッサリ鋭角ではなく、緩やかに波打っているので、裄の長短にも対応します。

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 さて、今回は私の手作り石けんも置かせてもらってます。白瀧呉服店の若女将ブログでもご紹介いただきました!
女将さんのやさしい眼差しが感じられる日記、こちらも是非チェックしてください☆

 

2009年10月31日

10月31日 故郷の味と ACCEPTANCE

 う〜ん、実によく出来ている「鳩三郎」。うわさには聞いていたが、ここまでとは!ずっと気になっていたのを、今日ついに手に入れました〜。ちょっとカントリーマーム風なソフトな触感がたまらん。焼き色ぐあいも絶妙っす。

 「鳩三郎」は鎌倉銘菓である「鳩サブレー」を販売している豊島屋が売り出しているキーホルダー。昔はこんなもん無かったんですけどね。商魂たくましいといえば、たくましい。ふん、バカバカしい。資源の無駄…と思いつつ、やっぱり欲しかったのです。

 故郷というのは不思議なものですね。そこにいる時には気にもとめないものが、離れると無性に愛おしくなる。鳩サブレーなんざ、どこの家にも大小の缶々が(たいてい文房具入れとかになって)ありました。お使いものに利用されることが多いので、自分で買って食べることはなかった。なんとなく「家にあるもの」「あれば食べる」ものでした。
 ところが鎌倉を離れてからは、手土産には鳩サブレーがお約束。やけに美味しくて、自分用にも買い求めるようになりました。なんでしょうね…なくして分かる、親の有り難さ…みたいなものか?

 今日は久しぶりに鎌倉の海に入ってきました。新しく入手したサーフボードは、まだカラダに馴染まず、ただでさえヘタッピなのに、波もベタベタで、どうにもこうにも…散々。それでも右手に江ノ島を感じながら海に浮かんでると、あたたかな大きな腕に抱きしめられるような安らぎを覚えます。全身に平和エキスを注入されるのです。

 そう、この感覚!

 何かに受け入れられている。受け入れている。プラグ・インしている。繋がっている。

この感覚を実感できたら、平和はもっと身近なものになるのではないかな。家族でも友人でも、趣味でも、仕事でも、月でも、海でも、なんでもいい。なんなら「孤独」でもいい。目的のための関係ではなく、対象である「そのもの」と自分の理屈ぬきの関係。ACCEPTANCE。時おり忘れてしまうけど、いま再びこの言葉が響いています。


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2009年11月06日

11月5日 Wokini にて

何が必要で、何が必要でないか。

そんなことはあまり重要ではないのかもしれない。

何が好きか。

本当に大事なのは、そんなことなんだと思う。

いい音楽に包まれながら、過ぎ行く時を眺めてみる。

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2009年11月08日

11月7日 残すところ一日、白瀧呉服大創業祭

白瀧呉服店の大創業祭にお越し下さいましたお客様の一人ひとり、それぞれの個性とキモノへの想いがあって、改めてキモノの奧の深さに感嘆しています。形は決まっているのに、どれだけの種類があって、どれだけのコーディネートができるんだ?!…と、無限の広がりですよねー。

そして皆さまと接するたびに見えてくるのが「絆」です。
先日、GRACY羽織を買ってくださったのは義理の母子。お姑さんがお嫁さんに和装一式を揃えてあげながら、家のことやキモノのことを楽しそうに話されていました。
「おねえちゃん、私にも使わせてね」とLACY HUGポンチョを姉妹で買ってゆかれた方もいらっしゃいました。
友達同士でワイワイ見立てる方や、恋人同士でイメージを共有しあう方…

キモノは自分のための物であって、自分だけのモノじゃない。どう言葉にしたら良いのでしょうか。何か、人と人の間にしっかりと存在するもの。やはり「絆」なのでしょう。

大創業祭もいよいよ明日が最終日です。特選品から小物まで、一日中たのしめる品揃えです。ぜひ、おでかけください。あむあむふわわの新作も勢揃いしています。今回は特別にサンプル大特価セールも開催中です!

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このところGRACY羽織(色=牡丹)ばかり着ています。キモノを選ばす、主張していそうで、実はコーディネートしやすい「おたすけアイテム」です。キモノは鈍色に近い灰色をベースにした型染めの小紋。鬼縮緬なのでドッシリとした発色です。帯は鬼面を刺繍した洒落袋。手に持った反物は大津絵の写しで… あら、なんだか鬼づくしだ〜。

2009年11月11日

11月10日 伊勢丹フェアの準備完了! 

あむあむふわわも参加させて頂いた、白瀧呉服店さんの大創業祭が終了いたしました。白瀧さん、そしてお越し下さった皆さま、本当にありがとうございました。
実物を見て、触って、どんな商品なのかを知って頂けるというのは、とても嬉しいことです。残念ながら、今回は行かれなかった…という皆さまにも、次回は必ずお会いしたいなと、とても楽しみにしています!

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そして明日からは、いよいよ新宿伊勢丹7Fにてのフェアが始まります♥
今日はその準備で大わらわ。momokoマネキンにも登場してもらって、売り場を仕上げてゆく様子は…なんというか…戦場? 
不慣れな私はテンパったり、ときめいたり、走り回って息が切れたり、いろんな意味で心臓がバクバクしました〜。

催事期間中は、あむあむふわわだけでなく、他にもステキなお店が参加します。キモノのベテランさんも、ビギナーさんも、みなさん楽しめると思うので是非いらしてくださいね!
真鍋奈見江さんのmomoko doll、笠間綾さんのニット小物、私の手作り石けんもあります。

粉に挽いたユズとひのきの精油を加えた石けんは「冬の森」という銘をつけました。つばき油や米ぬか油を使用した和風石けんです。他にも「ミニ大福」「栗蒸し」「草餅」「草だんご」などの和菓子風石けんもご用意しました☆
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新宿伊勢丹、本館7F呉服売り場にてのフェアは11月11日〜17日まで開催。

11月11日 amamfwawa@新宿伊勢丹

はじまりました!
初日の今日はあいにく朝から大雨。どうなることかと心配しましたが、女性のオシャレ魂の炎は豪雨にも消せないみたいです。お陰さまで、沢山の方々がお立寄りくださいました。みなさま、本当にありがとございます。

私はNHK FMの生放送もあったりで、現場に駆けつけたのは夜になってからでした。それでも短い時間のなかで、「キモノが好き!」な皆さんとお会いできて楽しかったです。ときめくモノに出会った時の女性の顔って、ホントにキラキラってするんですよね。これから一週間、そんなキラキラにいっぱい出会える事でしょう。
皆さまにお会いできるのをとても楽しみにしています☆☆☆

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2009年11月23日

11月23日 晴天の新宿御苑

 伊勢丹での「あむあむふわわフェア」も無事に終わり、ようやく日常に戻りつつあります。ご来場くださった皆さま、本当にありがとうございました。会期中、たくさんの方々との出会いがあり、とても楽しく、また勉強になりました。みなさんとキモノの世界をシェアすることで、私ももっとキモノが好きになっちゃいました!
 フェアは終了いたしましたが、GRACY羽織NOBUNAGAコートFAIRYマント等の一部商品は引き続き新宿伊勢丹7Fにてお取り扱いいただいています。
いよいよ寒さも本格的になって参りましたので、あむふわでオシャレに暖かくお過ごしください。

 今日は新宿御苑にて、お正月用の撮影をしました。お天気にも恵まれ、御苑は気持ちのいいTHE・休日の空気に包まれていました。途中、園内の東屋でお弁当をいただき、私もひとときの休日気分! はぁ〜、手作り弁当持参でまたゆっくり遊びに行きたいなぁ。

 はてさて、できあがった写真はどんなふうにお目見えするのか楽しみにしていてください(実は私も見ていません)。全てはカメラマンのヨネヨネと、アートディレクターの真鍋氏の手の中に…… どきどき。

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雪輪の中に花を描いた黒ちりめんのキモノは大の気に入りで、今年はヨーロッパ旅行にも着てゆきました。プラハで雪道を歩き、すっかりドロドロになったので、思いきって洗い張りをしたついでに八掛けも新しいものへ交換。ピンクだったのを鮮やかな黄緑にしたら、とても新鮮になりました。袖口からチラリ覗いているの、わかりますか?
お正月用の写真なので、帯は羽子板やら犬張り子など、おもちゃをあしらった袋帯にしました。

2009年11月30日

11月30日 ワルリ絵画とヤギとワールドシフト

『ワルリ絵画展 〜インド・少数先住民族の村から〜』に行ってきました。友人から案内され、何気なく訪れたのですが、そこには素晴らしい世界との出会いがありました!

ワルリ絵画は元々土壁に描かれてたそうですが、それを布に描いたものが展示されてました。赤土、牛糞、灰、炭を原料にしたものを布に塗って乾かす。その上に米粉の絵具や顔料で絵を描きます(ポータブル壁? ってことですね)。なので絵画のほとんどは茶色と白、という簡素なものですが、それがまた何とも云えぬ味わいなのです。
 
単純な線、円、三角をベースにした絵はどこかマンガチックでもありながら、簡素だからこその雄弁さがあって、見れば見るどイメージが広がってゆきます。一枚一枚には物語があって、人間が自然とともに在ることの大切さ、コミュニティとしての機能、暮らしの知恵が語られています。

「あぁ、人って本当はこうだよな〜」
「しあわせって、こういうことなのかな〜」

そんなつぶやきが思わず漏れてしまう。
寒い冬の夜に独りぼっちで歩いてて、遠くに人家の灯りが見えたときのような…

これは月明りの下で村人が集まっている様子なのですが、月にご注目。ワルリ族の間では、月にヤギが住んでると云われてるそうです。ヤギが樹の葉っぱを食べるから、月はだんだんと欠けてゆく。そして樹はまた再生し、葉っぱを生やし、月もまた満ちてゆく。見事な自然の循環!

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いま私は「ワールドシフト」に関わり、平和で持続可能な世界の実現を志しています。いま世界は未曾有の危機にあると云われています。経済、環境、食料、雇用etc.。そんな世界はこのままブレイクダウンするのか?それとも危機をチャンスにして、ブレイクスルーするのか?
またドルが下がった、円高になった…ニュースが報じています。私だって気になります。けれども、その「点」を見るだけでなく、もっと大きく「全体」を見れば、きっと世界も個人も変わると信じています。
ともあれ、ワルリ絵画の中に「シフト」をビシビシ感じたわけです。

残念ながら展覧会は終了していますが、また開催されるときはぜひ行ってみてください。

ワルリ族はインド・マハラシュトラ州・ターネー県を中心に住む、人口約36万人の少数先住民族だそうです。彼らについては、ぜひKANSARIのウェブをご覧ください。

2009年12月12日

12月11日 GAKU-MC @渋谷クラブクアトロ

仕事が終わって駆けつけた時、会場はすでに熱気の固まりでした。そういう場合、すっかり気持ちが乗り遅れて、疎外感を強いられることが多いのです。ところが今夜は違ってた。途中からの人間もウェルカムしてくれる場の空気。まさにGAKUさんのお人柄そのものじゃないかと思いました。

このところの憂鬱も全部まとめてキャッチして、包み込んでくれるようなライブ。そして観客もまた、GAKUさんを丸ごと受け止めている。「信頼」というエンジンを搭載して、いろんな景色を見ながら走ったライブでした。

そして、ニューアルバムに収録されている「月が綺麗です」を生で聴けてホントによかった。


          かの夏目漱石
          彼の本当の功績
          キミはそれをを知ってる?

          I LOVE YOU
          それを彼はこう和訳したという

         「月が綺麗です」

今夜の東京は冷たいが雨が降り続いています。それでも私には月が見える気がした。
とても綺麗な月が。

*GAKUさんが「みんな、ケータイ出せ。カメラモードにしたか。よし撮れ!」と云って、会場は大撮影会になりました。               
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2009年12月23日

12月22日 

今日は冬至。
一年の中で夜が一番長く、そして昼の最も短い日。

とても暗い。闇は冷たくて、こわくて、たまらなく寂しい。
けれど、この日を境に光は日毎にのびてゆく。

ゆず湯をわかし、冷えた体をゆっくりとあたためよう。

先日、友人に尋ねられた。
「あなたにとって死とは?」

死ぬことは生まれること。
生きることは、学びながら、ゆっくりと死んでゆくこと。ふたたび生まれるために。
そして生死を貫くものは愛である、と。

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2009年12月25日

12月24日 イヴの贈り物

今朝、メールボックスを開くと、一編の詩が投函されていました。いろんなバージョンの翻訳がある有名なものらしいので、知っている方も多いかもしれませんが…。

私には BINGO の鐘が鳴り響くような、直球ストライクな贈り物でした。

人間、生きてると色々ありますが… いや〜、はっきり言ってキツイっすよ。
でもね。だからこそ!

『本当に素晴らしい仲間に恵まれているなー』

と、そんな想いを抱きしめている今年のクリスマス。
案外、それこそ VERY HAPPY & しあわせなクリスマスなのかも。

みんなに。 そして世界のすべてに、心から感謝します。
AND I WISH EVERYONE OF YOU A VERY HAPPY CHRISTMAS WITH LOVE & PEACE

因みにどんな詩が届いたかというと…  コレです。


『浜辺の足跡 』

ある晩、ひとりの男が夢をみた。
夢の中で彼は、 神と並んで浜辺を歩いていた。
そして空の向こうには、
彼のこれまでの人生がパノラマのように映し出されては 消えていった。

どの場面でも、砂の上には
ふたりの足跡が残されていた。
ひとつは彼自身のもの、
もうひとつは神のものだった。

人生の最後の場面が映し出され 目の前から消えていくと、
彼はふりかえり、 砂の上の足跡を眺めた。

すると彼の人生の道程には、
ひとりの足跡しか 残っていない場所が、
いくつもあることに気がついた。

しかもそれは、彼の人生の中でも、
最もつらく、悲しいときばかりであった。

すっかり悩んでしまった彼は、
神にそのことをたずねてみた。

「神よ、私があなたに従って生きると決めたとき、
 あなたはずっと私とともに歩いてくださるとおっしゃられた。
 しかし、私の人生のもっとも困難なときには、
 いつもひとりの足跡しか残っていないではありませんか。
 私が一番にあなたを必要としたときに、
 なぜあなたは私を 見捨てられたのですか ?」

神は答えられた。

「わが子よ。 私の大切な子よ。
  私はあなたを愛している。
 私はあなたを見捨てはしなかった。

  わたしは、いつもあなたと共にいた。
  あなたの試練と苦しみのときに、
 ひと組の足跡しか残されていないのは、
  絶望のあまり ひとりで立つことすらできなかったあなたを
 ・・・その時、わたしが背負って歩いていたのだ。 」

2009年12月29日

12月29日 ブルーゴールド

いよいよ今年も暮れて参りました。皆さま、どんな年末をお過ごしでしょうか。

毎年、今ごろはお節料理の支度をしています。ストーブの上にかけたお鍋でクツクツと黒豆を炊きます。なますを漬け込む手は芯まで冷えてしまうので、それを時おり黒豆のお鍋で暖めながらの作業です。ところが、今年はそれほど辛くありません。暖かくて、大掃除も楽ですが、ちょっとね…やはり何かおかしいような。気候変動。当たり前だと思っていることは、決して当たり前ではないと考える時期なのでしょうか。

友人であり、ワールドシフトネットワークジャパンの仲間である構成作家の谷崎テトラ氏から、こんなお知らせを頂きました。以下、そのまま引用致します。

これは必ず観に行かなくては! 皆さまもぜひ。

〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜〜〜↓↓↓↓↓↓↓↓↓〜〜〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜〜〜〜〜


来春、こんな映画が公開されます。

『ブルー・ゴールド 狙われた水の真実』
http://www.uplink.co.jp/bluegold/

今、世界で起きている様々な“水戦争”の現状のドキュメントです。
「水問題」ではなく、「水戦争」

20世紀は石油をめぐって戦争が起きていたけれど、
21世紀は水をめぐって戦争や紛争が起きるという話。
、というか、すでに起きているという話。
「Black Gold」が石油で、「Blue Gold」が水。
タイトルのBlue Goldは、水の利権のこと。

先日、ユニセフの方にお話をうかがったのだけど、いま世界の淡水資源が枯渇しつつあって、世界の15億人が安全な飲み水を得られない 。
世界の25億人に適正な衛生設備がない。途上国の下水の9割が未処理で垂れ流されている、という。
これらは気候変動や砂漠化などの要因もあるのだけど、じつは人為的な要因も大きい。
水企業は開発途上国の水資源の民営化をはかり、腐敗した政治家が利益のために利用し、水を巡る軍事的な衝突も起きている。


この映画はもともと『地球に落ちてきた男』というデヴィッド・ボウイが出演していた70年代のSF映画の続編として、企画がすすんでいたそうだ。『地球に落ちてきた男』は水がなくなった地球を舞台として描かれるSF映画で、いろいろ水に関する資料を調べているうちに、監督はSF映画を作るよりも今地球で起きている事をすぐにでもドキュメンタリーとして撮らなければと考えはじめこの映画をつくったのだという。

監督のコメントを引用してみよう。

 「この映画を作らねばならないたったひとつの理由がある。
 社会的には、環境問題は二酸化炭素の排出と
 地球温暖化に絞られているように見える。
 でも、地球が温暖になっても人類は生き延びるだろう。

 地球温暖化は“どうやって”生きるかの問題だが、
 水危機は“生きられるかどうか”の問題なのだ。
 だから、私はこの映画を作った」

この言葉に象徴される。
この映画は多くの人に見てもらいたい映画だ。

東京では1/16より、渋谷アップリンク、ポレポレ東中野、ヒューマントラストシネマ有楽町などで公開。
全国でも順次公開予定とのこと。

Blogにも書きました。
http://blog.livedoor.jp/tetra_/archives/52514594.html

僕が構成する番組ap bank radioでも来年1月4日の放送でこの話題をとりあげます。
http://www.tfm.co.jp/apradio/

2009年12月31日

12月31日 2009

いよいよ2009年も終わりです。
振り返れば、今年もいろいろありました。すべてが学びであり、この人生の宝物です。

心を込めて、ありがとう。

皆さま、どうぞ良いお年をお迎えください。
来年が、よりいっそうキラキラと輝きに満ちていますように。

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2010年01月02日

1月2日 セールのおしらせ☆です

祝・新年! あむあむふわわ・セールを開催します♥


★★あむあむふわわお正月セール★★

期間:2010年1月2日(土)〜
場所:伊勢丹新宿本店7階/呉服
   新宿マルイワン4階 豆千代モダン新宿店
   あむあむふわわネットショップ http://amamfwawa.cart.fc2.com

ネットショップでは最大30%OFF!皆様のお越しをお待ちしています!


今日は国立博物館にて「土偶展」を満喫してきました。縄文のスーパースター、土偶!各地の土偶オールスターが一同に会する夢の舞台でした。

そして、その土偶たちを眺める人たちの着物姿を見るのも楽しかったです。豪華な晴れ着の人、アンティークを上手に組み合わせた人、着心地の良さそうな紬をラフに着こなしてる人…  私も、今年はもっともっとキモノを着たいなと刺激されました〜!

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2010年01月03日

1月3日 お正月の食卓

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好きなものだけを取り分けたら…  (甘いもんばっかやんけーっ)

あぁ、トラだぁー と、なんだか嬉しくなりました。 (配色ね)
食べるものまで縁起物でありんす…と、妙にトラに反応してしまいます。

三が日、なんとなくマンネリ化傾向の食卓を楽しくするのが箸置きであります。
どれにしようかな〜。
この時期しか使わないものを、あれこれ選ぶのも味わいの一つです。

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2010年01月06日

1月6日 おととい、ガレット

 年賀状なり、年賀メールというのは面倒だけれど嬉しいものであります。日々の忙しさを言い訳に疎遠になりがちな人たちと再会のきっかけを与えてくれる。友人の某とも前の大晦日以来なので、ゆっくり会ったのは一年以上ぶり。一年の間にはいろいろあって、いつ尽きるともなく、ひさしぶりにおしゃべり三昧の夜を楽しみました。
 舞台となったのは笹塚にあるガレット屋さん、Maison Bretonne。美味しいらしいよー、という情報を頼りに行ってみたら大正解!メニューの上から下まで味見したいくらい。あんなに薄っぺらいのに、すごい満足感。そしてお腹いっぱいなはずなのに、なぜかどんどん追加できるデザート。うーん、クセになります。

 私が着ていたキモノに反応してくれて、いつの間にか店員さんたちともおしゃべりの輪が広がりました。要するに、食事というのは食料を胃に詰め込む作業ではない。地球の恵みと、人の手から伝わる愛と、分かち合う時間。それらが一体となり「おいしさ」や「滋養」を頂くことができるのですね。
ごちそうさまでした。

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 いい夜は、何故かいつも歩きたくなるのです。この晩も、約40分の道のりを星見ウォーキング。ニットのNOBUNAGAコート(只今セール開催中!)侮るべからず。かなり冷え込んだ夜でしたが寒くなかった。

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NOBUNAGAの下は、濃紺の紬です。お正月気分を出そうと、白いおもちゃ柄の塩瀬の名古屋帯を締めました。前腹には干支のトラくんもいます。

2010年01月22日

1月21日 さよなら公演

歌舞伎座の建替えに向けて「さよなら公演」が行われています。皆さん、今の歌舞伎座を心に焼き付けておきたいのでしょうね。かく言う私もその一人ではありますが、チケットは争奪戦状態で、はなから諦めていました。

ところが!

友人が急に行かれなくなったから…と、ご近所の方が私に声をかけてくださったのです。おぉ〜、なんと恵まれていることか。しかも当日はカウントダウン100日というキリの良い数字で、なおのことラッキー感が増しました☆

「春の寿」という美しい舞踊に始まり、「菅原伝授手習鑑」、「京鹿子娘道成寺」「与話情浮名横櫛」という演目でした。

「道成寺」は清姫が安珍を追いかけて日高川を越えてゆく場面が印象深いですが、今回はその後のストーリー。かつて焼かれてしまった撞鐘が再興されるところに、白拍子がやってくるが、実は彼女は清姫の怨霊だったのです。白拍子を演じる中村勘三郎さんの見事な舞いと、ヘビの脱皮のごとくに次々と衣装が変わる引き抜きにドキドキしました。どうしても踊りは船漕ぎタイムになりがちなんですが(ごめんなさい!)、今回は目が釘付けです。

そして「与話情浮名横櫛」の恋話にすっかり引き込まれました。お富と与三郎は激しく恋に落ちるものの、お富にはコワイ旦那がついています。引き裂かれた2人は互いが死んだものと思っていたところ… 

う〜ん、人は何故に恋をしてしまうのだろう。いっそ誰も好きにならなければ、こんなに苦しまなくていいのに。それでも、胸に灯る火を消すことができない。それどころか、その苦しみさえもが喜びのように思えてきてしまう。
はぁ〜。悶々。

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2010年01月23日

1月23日 再会を待つ

久しぶりに友人を訪ねた。新幹線からローカル線に乗り継ぎ、少しずつ自分の日常から離れるにつれ、旧交が近づいてゆく。

日常というのは、つまりシガラミだったり、「やり過ごす」ことだったり、そこはかとない諦めが漂う。またそれは果てし無い、待ち時間でもあるように思う。夜に夜明けを待ち、誰かからの連絡を待ち、食事ができるのを待ち、寒さの中で温かな陽射しを待ち、給料を待ち、健康診断の結果を待ち、明日の訪れを待ち、やがて己の没するのを待つ。その待ち時間に何をするのか。仕事に没頭する人、趣味を満喫する人、色恋に身を焦がす人。何もしない人。

一年前に病気で夫を亡くした友人は、意外というか、やっぱりというか、とても元気そうだった。何かを失った人ではなく、むしろ何かを得た人に見えた。もちろん、最愛の夫が逝ってしまったことは哀しいことだけれど、2人は決して離ればなれではない。同じ屋根の下で暮らし、同じ食卓につきながら遠く離れている人たちをいくらも知っている。彼女からは、そんな虚しさが臭ってこない。死別でも離別でも、それぞれが生きるべき人生をしっかりと生きるために、前向きな別れというのが在るのだと改めて確認した。神の采配があるとするならば、それこそが神様が与えた「哀しみ」の意味なのかもしれない。

不在であることは、その人を消滅させることではない。友人の夫はやりかけの仕事や、年老いた両親や、思想やいろいろなものを残した。人は不在にしてなお、宿題を与え続け、後に残る人間の成長を促すのかもしれない。そしてどんなに遠く離れていても、想いを寄せれば、その人はいつでもまざまざと存在する。

たっぷりのおしゃべりと、美味しい料理をごちそうになって私は日常に戻った。以前より「もっとちゃんと、毎日を丁寧に生きよう」と思いながら、再び私は待っている。三途の川を越えた人。遠く海を渡った人。ワケあって会えなくなっちゃった人。

また、あなたに会えるのを私は楽しみに待っています。

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2010年02月01日

2月1日 雪を見ながら振り返る、、、初釜

お昼から降り出した雨が雪に変わって、頭の中には季節外れの「クリスマス・イブ」がヘビロテしております。この寒暖の差は一体なのぞや?! 先週はあんなに暖かだったのにー。まぁ、このお天気が初釜にぶつからなくて良かったです。

今年の初釜は1月24日、晴天に恵まれた日曜日に行われました。初釜とは新年最初に行う茶事。さぁ、これから今年もお茶をやりますよ〜、というお茶の世界の新年会とでも言うのでしょうか。引き締まる気持ちと、ワクワクする楽しさが入り交じる特別な日です。

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まず客たちは「寄付き」という場所で待機します。合図の後に、露地を通って手水鉢で手と口を清めてからお席入りします。そういえば、去年だったか、一昨年だったか…?雪が降ってました。そりゃ〜寒かった。今年は水が気持ちよく感じられるくらいでした☆

世間的にはすっかりお正月も過去となっていますが、お茶室の中はまさに「ザ・NEW YEAR」!初春を告げる掛軸やお花に迎えられて頂くお茶は、ありがた〜い気持ちにさせてくれます。
 
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お茶やご飯も頂き…う”、睡魔。いやいや、居眠りしてるのではありません。実は足が痛くて、痛くて。ジッと耐えているのです。去年の暮れから不摂生が続き、急激に体重/体脂肪が増えました。足にキテるのは、そのせいか?!
そろそろマジで拡張した胃を縮めねば〜。

何はともあれ、今年も切磋琢磨の茶の道です。

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2010年02月02日

2月2日 雪

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寒い寒いとは言え、まだまだ温かった今年の冬。東京にもようやく雪が降りました。陽が落ちると雨は雪に変わり、街は見る見るうちに白く塗られてゆきました。汚れも喧噪も、何もかも包み込んでしまう一時。完全無垢であることも美しいけれど、陰りがあるからこそ生まれる美もあるのですね。その内に秘めた哀しみも、戸惑いも、あらゆる歪みが作り出す陰影が美しさに奥行きを与えるのかもしれません。大自然の中の美しい雪景色も申し分ありませんが、都会の雪化粧は格別に味のあるものです。

私の胸の中にも雪が降ったならば、少しはきれいになれるだろうか。
雪と一緒にしんしんと静けさが積み上がってゆく夜でした。

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米油の石けんです。夕べ、窓の雪を見ながら作りました。

2010年02月15日

2月14日 加計呂麻の森林伐採

2月13日(土)、UAさんのライブイベントが行われました。
友人が企画している定例イベントで、私もお手伝いをしました。自分の出番が終わったら、仕事もたまっていたので早々に帰る予定でした。UAさんのライブは以前にも行ったことがあり、それはそれは素晴らしく、今回はライブパートまで残れないのが残念でなりませんでした。
ところが帰る前にちょこっと客席に行ったら、(やはり?!)それきり釘付け。
えーい、仕事は睡眠時間を削れば何とかなる。でもこの瞬間は今しかない! と、その場を動けないのです。この空間の中にもっといたい。次に何が起こるのか観たい。感じたい。ドキドキしました。きっとUAさん自身が瑞々しい気持ちでステージに立っているからこそ、こちらにも伝わるのでしょうね。

いろんなことが予定調和になっている世の中。自分も知らず知らずのうちに「はみださないよう」「おさまりのいい」ところに甘んじてしまってることがある。妙に熟れて、テキトーが通用してしまう。波風たたず、うまく機能していれば、それで正解なんだと細かいことに目をつぶってしまう。つまらないね。
それで合格ラインを越えられたとしても何の意味もない。

恋にはトキメキがある。100万回目の恋だって、それはいつも初恋なのです。決して同じ恋はなく、悩み、喜び、焦がれ、ときめく。
だから恋をするように仕事をしたい。恋をするように毎日を生きたい。そんな想いを揺り起こしてくれたライブでした。
旧暦の新年にして、聖バレンタイン。さぁ、ときめいて行こう!

さて、UAさんがステージで加計呂麻の伐採問題について話していました。35年の歳月をかけて、チップを作るために加計呂麻の森を伐採してしまう計画が進んでるそうです。
さっそくフェアウッドパートナーズなどと活動し、森林の事情に詳しい友人に連絡しました。彼曰く、島の半分の森をチップにする計画で、主導しているのは鹿児島の海運会社。屋久島のオペレーションもここが中心になってるらしいとのこと。

まだ私もリサーチしきれてないので、いたずらに騒ぎはしませんが、ゆゆしき問題ですね。関係者やよほど興味を持ってる人はともかく、普通に新聞やテレビでニュースを追っていても全然伝わってこない。こういうことが広く知らされないことも、実はとても恐ろしいことです。
興味がある方は検索してみてください。署名運動なども始まっています。私も引き続き動向を探ってみます。

そして、なぜそれほどにチップが必要なのかも考えなくてはね。まるで無限であるようにポイポイ使い捨てるティッシュ。ガラガラガラガラ、手クセだけで必要以上に引っ張りだすトイレットペーパー。過剰包装、etc.。
紙の一枚だって「いのち」であることを忘れたくないです。

2010年02月17日

2月16日 green book

近年「紙メディア」をめぐる状況が変わってきています。本を読まない、本が売れない、というだけではない「何か」。全ては電子メディアにとって代わられてしまうのか。いや、それは無いんじゃないかな〜。…と、思いたい。
先日、森林伐採とチップについて書きましたが、無駄遣いではない紙の存在意義とは何でしょう。

面白い企画展に行ってきました。『papermore』

折戸 朗子さん、宮路 雅行さん、村山修二郎さん、村山 悟郎さん、ハーズ・ダンさんが紙メディアの可能性を探る実験的なアート展です。

中でもグッときたのは村山修二郎さんの「育てる本〜green book」です。
花屋さんで捨てられてしまう葉っぱや花と、製本屋さんなどで出る規格外の商品にならない紙とで作ります。直接紙に草や花を擦りつけると、植物の色がそのまま絵具の役割を果たします。そして出来上がったページは時間や環境の変化とともに色合いを変えてゆきます。本を手にした一人一人が、それぞれに育ててゆくのです。それは自然の風化であり、四季の巡りでもあります。
会期中、白い壁に植物を使って絵を描き続けるそうです。どんどん変わってゆく風景。いいね。
これって、すごく原始的で、すごく普遍的で、すべての衝動の根っこにあるものなんじゃないかな。

子供が落ちていた花びらで壁をゴシゴシしたら、黄色く色づきました。
「きゃー」とも「うわー」ともつかない、妙な声を発して、それは紛れもなく喜びの声だった。

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会期:2010/02/05 (金)〜20(土)
制作時間:12:00〜19:00
休み:月曜日

会場:プロジェクトスペースKANDADA
(千代田区神田錦町3-9 精興社1F)
アクセス:東京メトロ東西線竹橋駅1b出口より徒歩3分
都営三田線・新宿線・東京メトロ半蔵門線神保町駅A9出口より徒歩3分
入場無料

- ゲストトーク -
日時:2/20 18:00〜20:00
ゲスト:竹熊健太郎
http://takekuma.cocolog-nifty.com/
編集・執筆・漫画原作・評論・大学教授など、幅広く活動している竹熊健太郎氏による「紙とデジタルが共存する出版の未来」についてのゲストトーク

2010年02月26日

2月26日 春、スタート

春一番が吹き、真央ちゃんは銀メダルをとった。
時間はしっかりと流れ、世界は動いてるのですね。

去年の暮れあたりからグズっていました。いくら考えても答は見つからない。進むに進めず、引き返すにも道が無い。身動きとれないまま、ほとんど仮死状態で新年を迎え、節分に福を羨み、バレンタインをやり過ごし、梅の咲くのを横目で眺めていました。でも、いい加減にしなくちゃ。切り替える…というゆーか、切り替える努力をせねば!

オリッピンクの選手たちを見ていて、いつまでもグズグズしてる自分が鬱陶しくなった。誰だってみんな「それぞれの事情」を抱えて頑張ってるんだものね。

たとえ何があっても 「THE SHOW MUST GO ON」

窓辺に置いてある小さなサボテン。別にしょっちゅう水やりをするわけでもなく、まるで置物みたいに変化のないヤツだけど……

周りのケバケバを入れても、せいぜい2ミリぐらいしかない、小さな赤ちゃんを発見。サボテンの芽(?)。石にしがみつくようにして、ちゃんと生きてる。カワイイ!サボテンの仕組みはよく分からないけど、スゲー。ヤツなりに、ちゃんと前に進んでるのだ。

ずっと停滞してたけど、どうしようもないものは、どうしようもない。そんな合点もまずは一歩でしょうか。

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2010年03月14日

3月14日 あぁ〜あ

 栃木県都賀にある某ゴルフ場に行くと、小径のわきに小さな札がある。そこには【入魂の道】と書かれている。他にも【反省の道】なるものもあるらしい。

ふふふ。シャレとしては面白いけどね。いまの私には「反省」も「入魂」も邪魔だなー。ただ、ありのまま。平静に。おだやかに。起きたことは、起きたこと。やったことは、やったこと。受容。そんなプレーができたらいいな。

で、スコアはどうだったのか…って。そりゃヒドイもんです。ムキになって、リキんじゃって、ズタボロ。あはは。          
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2010年03月20日

3月20日 ゆすら @手作り市

お天気に恵まれた土曜日、代々木八幡神社で開催された手作り市。香司の今井麻美子さんが出店してると聞き、私も行ってみました。「香司」というだけに、彼女は香りのプロです。カルチャー教室や大学などでも講座を開き、日本の香りの豊かな世界を案内してくれます。
ぜひ、サイトもご覧くださいませ。 http://www.yusura-kaori.net/

匂い袋を手作りするワークショップに参加したのが、麻美子さんと知り合ったきっかけです。アロマテラビーには多少なりとも親しんでいましたが、「和の香り」というのはちょっと敷居が高いように感じていました。でも実際に体験してみると、自分の好きな香りで匂い袋や文香を作ったり、お線香を日常ユースで活用したり、とても身近に楽しむことができるようになりました。

と、言ってもなかなか自分でお線香を手作りしたりはしないので、もっぱら麻美子さんの作品を追っかけてます(笑)。持ち帰った文香を、さっそく箪笥の真ん中の引き出しへ忍ばせました。ふふふ。衣服からフワリと漂う「和の香り」… 
凛と背筋が伸びるさわやかさと、しっとりとした気持ちの和らぎが、不思議な均衡で漂うのです。

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お葬式のお焼香…ではありません!写真・左は、香木などをブレンドしたもので、匂い袋の中身です。そして右は、麻美子さんオリジナルのお線香。

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いつもはビシッと、着物を粋に着こなしてらっしゃいますが、今日はラフ&フランクなスタイルの麻美子さん。
こんなふうに、生・麻美子さんに香りについて教えてもらえるのは、イベントならでは!

2010年03月21日

3月20日 春の嵐とお彼岸

何かに揺り動かされるような衝撃で目が覚めた。窓を叩く雨。外壁に体当たりする簾。寝ぼけた頭に、散乱する植木鉢が浮かんだ。あぁ、そういえば春の嵐という予報が出ていたな…。

まだ薄暗い明け方、寝間着のまま表に出て植木鉢だとか、簾、ゴミバケツ、自転車、牛乳受けなど、ヤバそうなものを避難させた。雨と花粉で、とにかくグシャグシャになった。今日のお墓参りは中止かな、と思案しながら眠りに戻れぬまま、新聞に掲載されている数独と睨み合ってるうちに陽がさしてきた。

うん、これは「ちゃんと来いよ」とご先祖様が呼んでるのだろう。

朝食の支度をしようと戸棚を開けると、餅米が目についた。いつだったか、おこわを炊いてピクニックをしようと思って買ったんだっけ。結局ピクニックは実現しないまま、大好きだった人はいなくなり、餅米だけが残っていた。

そうか…お彼岸だ。この餅米は今日のためにあったんだ!

ちょうど小豆を炊いて、作り置きしておいたあんこがあるじゃないか。かくして、おはぎが出来上がると、パズルのピースがパチッとはまったような心持ちになった。ようやく、ツユと消えた夢のピクニックのオトシマエがついた気がした。

今朝の数独はギブアップしたけど、人生のパズルは終わらない。手詰まりだと思っても、必ず「時間」がヒントとなって、次の一手に導いてくれるのだ。

おはぎを持って、ご先祖様たちに会いに行く。墓前で手を合わせ、今日があることを感謝する。そして、これからも頼りない足取りの私を見守っていてくださるよう、お願いをした。
上空で風がゴウゴウと吠えている。いろんなものを春の嵐が吹き飛ばしているのだろう。

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市販のものと違って、大きさも甘さも好みのままさ〜。特大おはぎ♥

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甘いものの後には、塩っぱいものが欲しくなるのが道理ってもんでっさ。余ったお米を粗くつぶして、溜まり醤油を塗ったら、焼きたてのお煎餅だ♪

2010年04月01日

3月31日  『EarthDay2010 WorldShift Forum』開催

「いま、必要なのは、ひとりひとりがシフトすることです。人類の未来は
予測するものではなく、創造していくものです」
                      
全くその通りだと思い、大きく頷いてしまう。これは音楽家・物理学者・哲学者、そして愛すべきジェントルマンであるアーヴィン・ラズロ博士の言葉です。
思い返せば、ラズロ博士とお会いしたのが去年の1月。私がブダペストを訪れたとき、タイミング良く博士も在住地のイタリアから会議のために帰郷していたのです。なんとラッキーなことか!(プラハ〜ブダペストの旅レポをしてませんでしたね。今更…ですが、近いうちに想い出を振り返りますね)

それから帰国後、すぐに博士が提唱する「ワールドシフト」(これについては、本ブログにて、2009年9月8日に書いてるのでご参照ください)を日本に暮らす私たちがどうリアクトできるか、仲間たちが集まり行動に出ました。そのキックオフとして、去年の4月には明治神宮にて「いのちの森」というイベントを開催。

さらに次なるムーヴメントに繋げるべく、ワールドシフト・ネットワーク・ジャパンを立ち上げ、また多くの方々の尽力がありました。結果、いろんなことがカタチになりましたのでお知らせします。  
ここで一気に掲載するには長いので、一つずつピックアップしていきます。まず今日はフォーラム開催について発表します。ぜひチェックしてください。沢山の方のご参加をお待ちしております!


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 いま伝えたい、提言がある。
 『EarthDay2010 WorldShift Forum』開催
  〜持続可能で平和な社会へ〜
 
 2010年4月24日(土)25日(日) 国連大学ウ・タント国際会議場にて
 
 生態系、経済、社会の3つの視点で、未来に向けた約30の提言を発信します。
 プレゼンテーター:野中ともよ、田坂広志、竹村真一 他 
 
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持続可能で平和な社会の実現を目指す、さまざまな団体、機関、NPO、研究者、
社会企業家、個人等が、未来へ向けた提言を発信する場として、
ワールドシフト・ネットワーク・ジャパン(一般社団法人(4月上旬設立予定)
理事:谷崎テトラ、野中ともよ 他)主催、アースデイ東京実行委員会協催のもと、
「アースデイ2010 ワールドシフトフォーラム」を開催することとなりました。
 
「ワールドシフト」とは、2009年9月、世界的な金融・経済危機と環境問題に
対応するために、システム哲学者アーヴィン・ラズロ博士やゴルバチョフ元大統領
など世界賢人会議「ブダペストクラブ」が、
持続可能な社会への転換(WorldShift:ワールドシフト)の緊急提言を行ったこと
からはじまった、世界的なムーブメントです。
個人レベルの意識と行動の変化を根底として、国境や民族の壁を越えて、
また政治やビジネスでのリーダーシップ、市民セクター、メディアなど、あらゆる
セクターが、分断された関係を越えて、ともにワールドシフトの提言を行うことで、
社会のシフトを促していくことを目標としています。
 
アースデイに合わせて開かれる今回の「ワールドシフト・フォーラム」は、
日本におけるワールドシフトのはじまりとなるフォーラムで、
野中ともよ、田坂広志、竹村真一、ドクター中松、龍村仁、辻信一、マエキタミヤコ
をはじめ、五井平和財団、一橋大学イノベーション研究所、日本ユニセフ協会、
自然環境復元協会、CBD(生物多様性条約)関係者などの約30人のプレゼンテーターが、
2日間にわたって、「生態系(いのち)」「経済(お金)」「社会(つながり)」
それぞれの視点でシフトのアイデアをプレゼンテーションします。
 
また、4月2日からは「WorldShift Radio」(毎週金曜日21:00〜21:30 東京FM他
にてオンエア)がはじまり、
フォーラム当日の4月24日には、「ワールドシフト・ブック」(ビオマガジン社)が
発売されるなど、このフォーラムを中心に、
ワールドシフトムーブメントが次々と展開されていく予定です。
 
 
■タイトル
 EarthDay2010 WorldShift Forum 〜持続可能で平和な社会へ〜
 
■テーマ
 生態系(いのち)、経済(お金)、社会(つながり)
 
■主催:ワールドシフト・ネットワーク・ジャパン
 協催:アースデイ東京実行委員会
 協力:オルタナ&グリーン・メディア・アライアンス
 
■開催日時
  2010年4月24日(土)10:00-17:00
        4月25日(日)10:00-17:00
■会場
 国連大学ウ・タント国際会議場
 
■参加費 1日券:3千円 2日(通し)券:5千円
 ※参加された方には、『ワールドシフト・ブック』(ビオマガジン社)
  1冊を差し上げます。
 
■お申込み・お問合せ
 参加には事前登録が必要です。
 申込期限は4月21日(水)です。
 会場の都合上、期限までの事前申込みが必須となります。
 
【お申込み・お問合せ】
 ワールドシフト・ネットワーク・ジャパン 担当:高梨/船見/鈴木
 TEL 03-5411-4421 FAX 03-3402-3807 MAIL forum@worldshift.jp
 URL http://worldshift.jp/
(ワールドシフト・ネットワーク・ジャパンをご支援頂ける賛助会員も
 募集開始しております)
 
 
◆◇プログラム◇◆
 
□基調講演 (4月24日(土))
 ・野中ともよ(NPO法人ガイア・イニシアティブ代表理事)
 ・田坂広志(シンクタンク・ソフィアバンク代表)
 
□ワールドシフト・プレゼンテーション(敬称略・順不同)
 4月24日(土)
 ・竹村真一(京都造形芸術大学 教授)
 ・辻信一(明治学院大学 教授)
 ・ドクター中松(ドクター中松創研創業社長)
 ・上田壮一(Think the Earthプロジェクト プロデューサー)
 ・米倉誠一郎(一橋大学イノベーション研究センター長・教授)
 ・木戸寛孝(国連認定NGO世界連邦運動協会執行理事 世界連邦21世紀フォーラム代表)
 ・佐野 淳也(立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科 准教授)
 ・天野治(NPO法人もったいない学会EPR部会長)
 ・兼松佳宏・浅倉彩(R水素ネットワーク)
 ・川崎一彦(東海大学国際文化学部 教授)
 ・川井拓也(ヒマナイヌ 代表)
 ・マエキタミヤコ(サステナ代表)
 
 4月25日(日)
 ・西園寺裕夫(五井平和財団 理事長)
 ・龍村仁(映画監督)
 ・並河進(電通ソーシャル・デザイン・エンジン)
 ・天野敦之(公認会計士。「君を幸せにする会社」「宇宙とつながる働き方」著者)
 ・浦上綾子(日本ユニセフ協会広報室)
 ・柳澤大輔(面白法人カヤック 代表)
 ・今本秀爾(持続可能な社会のための政策ネットワーク 「エコロ・ジャパン」代表)
 ・恵小百合(NPO法人自然環境復元協会副理事長)
 ・服部徹(生物多様性条約市民ネットワーク 生態系と生物多様性の経済学 作業部会長)
 ・駒宮博男(NPO法人地域再生機構理事長)
 ・波房克典(日本ロマンチスト協会事務局)
 ・荒井紀人(CSOピースシード)
 ・鎌田陽司(NPO法人懐かしい未来代表理事)
 ・中山弘("2030ビジョン"プロジェクト代表)
 ・永田佳之(聖心女子大 准教授)
 
【ご注意】※上記ご登壇発表者は日程含めて変更になる可能性があります。
 
 ※ワールドシフト・プレゼンテーションとは?
  発表者である団体や個人が“それぞれの個性を生かした視点での
  ワールドシフト提言・宣言”をおこなう、ビジュアルを主体とした
  18分のプレゼンテーション。
  はじめに、ワールドシフト・ロゴ(○○→○○)を用いた
  ワールドシフト宣言(発表者にとって、ワールドシフトとは、
  何が何に変わることか?何を何に変えていくのか?等)をおこなったのちに、
  未来に向けた自身の活動・アイデア・フィロソフィー・ストーリー等を
  自由に発表していきます。
 
 
※フォーラムの模様はUStreamでの中継もおこないます。
※24(土)終了後には、フォーラム参加者同士での「ワールドカフェ」による
 対話の場も催します。
 
 
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2010年04月02日

4月2日 はじまります! ラジオから ワールドシフト

本日21時から新番組「WorldShift RADIO」始まります


TOKYO FM アース&ヒューマンコンシャス番組
「WorldShift Radio」
4月2日より、TOKYO FM、FM FUKUOKA、AIR-G'(FM北海道)にてオンエア決定。
(TOKYO FM/FM FUKUOKA 毎週金曜日21:00〜21:30
AIR-G' 毎週日曜日21:00〜21:30)
番組本編のPodcast配信も予定しています。

世界規模の金融・経済危機、気候変動、終結しない戦争、内戦テロ、世界人口の増加など、今まさに起きている「ここにある危機」に対して、新しい価値軸を創り、持続可能な社会を目指して、パラダイムの転換=WorldShiftを訴えていく番組です。

パーソナリティは、私が母のように頼りにし、姉のように慕い、こんな女性になりたいと憧れる、野中ともよさん。
構成は、TFMデイリープラネットに出演して以来の友であり、尊敬する谷崎テトラさん。
そしてゲストには経済、政治、環境、文化のキーマンを迎え、ワールドシフトのさまざまな動きを伝えます。

この番組をメディアとして活用してワールドシフトのムーブメントをおこしていけたらいいですね。

4/24、25のワールドシフトフォーラム@国連大学、
そしてまもなく発売の「ワールドシフトハンドブック(ビオマガジン)」など
様々な動きがこの春スタートします。

なお、国連大学のフォーラムは席数が限られておりますのでお早めに。ワールドシフトハンドブック付きです。みなさま、ぜひご参加くださいませ。
お問い合わせ・お申し込みは forum@worldshift.jp

2010年04月16日

4月16日 今年もまた「いのちの森」@明治神宮

ワールドシフトの動きを受けて、去年からはじまった「いのちの森」。それは単なるイベントではなく、100年先…1000年先にも残してゆきたい、伝えてゆきたい「いのち」への祈りです。今年も沢山の方々の想いが集まって開催へと運びました。

4月17日、18日はぜひ皆様、明治神宮へいらしてください。
(いのちの森の詳細はコチラ→ http://www.inochinomori.net/

明日の開催を前に、今日は正式参拝をしてきました。いつもながら心地よい緊張感が体を貫いていきます。緊張しながら、ほどけてく…  
お約束の時間よりも早く行って、境内を一周。雪まじりの冷たい雨が、また何とも木々の美し
さを引き立てることか!手がしびれるほどにかじかむのも忘れて、大きな「いのち」の一部でいる喜びを体中で感じました。

最近「元気ないな」と思う人が多いように感じます。特に心やマインドが苦しそうな人がいっぱい。みんな疲れているのかな?何かに怯えているのかな?
原因はそれぞれでしょうけれど、もしこの大地や空や、大いなる「いのち」にプラグインできれば、きっともう少しハッピーになれると思うんだけど。
鎮守の森のBIGなフトコロに飛び込んでみませんか?

明日も寒いようなので、暖かくしてきてくださいね!
ところで古代フラを踊る方々って、フラだからやっぱり薄着(半裸?)なんでしょうかね?
根性入ってます♥


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2010年04月28日

4月28日 世間は連休なのかー

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目に青葉、街にもコイの戯れに
過ぎしトキメキ  君、いまいずこ

暑いんだか寒いんだか、ヘンな陽気に戸惑いつつも、時は流れて4月も残りわずか。
何だかんだに忙殺されてるうち…そうか、もうこんな時期かぁ。
明日の会食には桃太郎の柄の帯を締めていこう…などと思ってみたり。

それにしても良い季節になりました。晴れて爽快、雨でも風情。
あじさいの葉が日に日に力おびてきます。
今年はどのぐらい咲くかしらん。

   なんとなく作ってみました…あじさい石けん  SBCA0021.JPG

2年目を迎えた「いのちの森」。新たな課題や目標を見いだしつつ、沢山の方々のご協力を得て、すてきな二日間になりました。関わってくださった皆様、関心を寄せてくださった皆様にどうか、これからも「いのち」でつながっていきましょう。

そしてワールドシフト・フォーラムも予想を超える盛況となりました。フォーラムが終わったことは「はい、おつかれさんでした」ではなく、これからが始まりなのだと、胸に熱いものを感じております。
ワールドシフトについては、随時ウェブでお知らせてしますので、ぜひチェックをお願いいたします。↓
ワールドシフト・ネットワーク・ジャパン

2010年05月03日

5月3日 両国にぎわい祭り

真夏のような日差しに恵まれた土曜日、両国にぎわい祭りに石けん屋として参加しました。日傘をさしながらの商い。直射日光は大敵の石けんたちを守れば、己はジリジリと焦げてゆく。

さぁ、どっち? 

そりゃ、石けんを守るっしょ。人はいつでも何かの狭間で揺れながら、ときにはキツイ選択を迫られることもありますが、何が大切なのかを見失わなければ、結果はどうあれ後悔はさほど大きくないのかもしれませんね。(…って、別に日除けのことは、そんな大げさな問題じゃないけど)

今年お初の単衣に袖を通し、その軽さに懐かしい心地よさを覚えました。帯はせっかくなので、時季ものの「桃太郎」。両国という土地柄なのか、「ぴったりね」とたくさんの方に声をかけて頂きました。おだんご、ちゃんこ、かき氷。練り歩きたいのをグッとこらえて、石けん屋。帰りは両国堂に立寄り、

                        あ・ん・み・つ!

むむむむぅ。美味しさに全身がとろけそう〜。

お土産に名物の「あんこあられ」を買い、帰る道々いまは亡き祖母を想うのでした。おせんべいに舟和のあんこ玉をつぶすように乗っけて食べるのが大好きだったおばあちゃま。そうして嬉しそうにテレビでお相撲中継を見ていたな。

「こんどお相撲見に行こうね。間近で見ると、取り組んでるお相撲さんの肌がパーッと赤く色づいて、そりゃキレイなもんだよ」と、いつも話してくれたのが昨日のことのよう。

そういえば、私の着物の着方は祖母にそっくりらしい。一緒にお相撲見物は叶わなかったけれど、いつも私はおばあちゃまのそばにいるのです。

余談ですが、最近の力士の肌は昔に比べて色気が減ったという話を聞くことがあります。
本当のところはどうだか知りませんが、一説には日本酒よりも洋酒を飲むことが多くなったからだとか。祖母が云ってた「肌がパーッと赤くなって、吸い付くようだ」というのは、日本酒パワーなのかしらん。

私の石けんにも日本酒で仕込んでいる「トラ」というのがありますが…
日本酒、あなどれませんね。

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「薄色X濃色」がだいたい間違いない組み合わせですが、汚れるのを気にして「濃色X濃色」にしてみたら、けっこう新鮮な気持ちで楽しめました。帯揚げと帯締めはアクセントになるように赤を効かせて。
(蚊絣の塩沢、江戸友禅の名古屋帯)

2010年05月04日

5月4日 和で遊ぶ、布の祭典@赤プリ

赤坂プリンスで開催の『和で遊ぶ、布の祭典』へ。

40人の職人さんたちが1年半かけて制作した、絞り染めによる竹取物語の絵巻をはじめ、キルトで表現した「和」の世界など、布を使った作品がズラリと並んでいました。
中でも「つまみかんざし」にクラクラしましたが、いかんせん買って帰るにはお足が足りない。あまり現金を持ち歩く習慣が無いのも、こういう時に困ります。またどこかの催事で出会うか、工房を訪ねるより仕方ない。
まあ、これもご縁ですな。

人がものを作ること。道具を娯楽や芸術に発展させること。
終わりのない快楽地獄だわね。
と、作品を見てるうちに、気づけば次に何を作るか…などと、己もまた快楽地獄の住人になっているのです。

催事を楽しんだ後、素麺屋さんで食事を済ませて出ると、店の前に「ご自由にどうぞ」と、素麺の輸送に使う木箱が積んである。おぉ!制作した石けんを保管するのに最適。缶やプラケは通気性が悪くてイマイチだし、段ボールは湿度調整が難しい。よって、木箱を好んで使っているのだけれど、これはこれは。
天からの贈り物! (いや、素麺屋さんからの贈り物)

しっかり良いもの作れよ〜、というメッセージとして受け止めました!

在庫の関係で今回はパスったけど、暮れのデザインフェスタにはオリジナルの手づくり石けんを持って参加しようと思ってます。

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右:今井麻美子さんは「香司」という香りのプロ。彼女が一本ずつ手づくりしているお線香を焚くと、鍼灸のような心地よい深みに全身心がほどけてゆくのです。
新緑のまぶしさの中、淡い若葉色の着物がとてもステキ!
ちなみに5月15、16日のデザインフェスタに、今井さんは出るそうです。
皆様、どうぞ魅惑の香りを体験しにお出かけてくださいませね〜

2010年05月05日

5月5日 根津のにぎわい、胡萩堂

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日差しはもう夏の様を呈してます。(今年の初氷は、あずき)
根津神社つつじまつり最終日の今日、谷根千界隈は大勢の人でごった返していました。早く用事を済ませようと思うのに、自然、気持ちは休日モードに引き込まれ…

あっちで「あ、亀すくい」
             こっちで「30円コロッケ!チーズドッグ!」

フラフラ、ジグザグ。落語で云うところの上げ潮のゴミ。
あっちこっちで引っかかる。
てゆーか、引っかかり過ぎだろっ! と、自分にツッコミ入れてみたり。

そしてまた目に飛び込んできたのが「小萩」という文字。それは小さな一口サイズのおはぎ。

「つかぬ事を伺いますが。ここは以前新橋にお店を出してた胡萩堂さん?』

恐る恐る店の人に尋ねると、満面の笑みで「えぇ、そうですよ! あっちはもう閉めましたが、こちらが本店で変わらずやってます」

おぉ、ついに再会叶ったか。
新橋にあった「胡萩堂」のそれは実に美味しい思い出のお菓子。ところがいつだったか、気づいたら店舗がなくなっていて、その後に移転したという話も聞かず。
もはや出会えぬ味と諦めていたのです。

さっそくに用事を済ませ、急いで帰宅して食してみれば、思い描くものとは別物。
包み紙をよく見れば、屋号は「こはぎや」とある。うぅぅ”ー。
ここで店の主人を恨んでも仕方ない。互いの思い込みが誤解を生んだだけのこと。
それにしても希望の光が差していただけに、ふたたび戻った暗闇はいっそう深い。

どなたか、かつて新橋にあった「胡萩堂」をご存知ありませんか?
そこで働いていた職人さん、どこかにいませんか?
どうか死ぬまでにもう一度だけでいいから、あの味をお願いします!!

                 ☆〜〜☆〜〜☆

あむあむふわわ2010春夏ものが好調です。去年、人気のFLUFFYシリーズの夏バージョン Cotton Candyを制作したところ「これは使える!」という声がたくさん届きました。そこで今年は新色に、さらにバージョンアップで麻を混紡した Ice Candy が登場。(写真:色=入道雲。着物は夏の紋紗)
その他、綿麻の羽織もあります。ぜひ、あむあむふわわブログネットショップ
併せてチェックしてください!

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2010年05月22日

5月22日 バラが咲く  〜ゆかた〜

まるで真夏のような暑さに見舞われた東京。梅雨を前にして、ほんのちょっと来る季節の予告編というところでしょうか。店頭にならんだ浴衣もリアルな「欲しいものリスト」に入ってきますねー。

…とはいえ、欲しいがままに買いまくるわけにもいかないのが  現・実

そんな時は帯の結び方などを工夫してみるだけで、かなり印象が新鮮に変わることでしょう。

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着付師のKちゃんが「なんとなくやってみた〜」と見せてくれたのが、バラの花みたいな帯結び。普通に結んで、適当に結び目の周りにぐるぐると巻き付けるようにして、ヘアクリップなどで固定するだけだとか。

ま、そこはプロの仕事。彼女の「なんとなく」や「てきとう」は、私には ????? だったりしますが、どうやってるんだろと悩むのも、また楽し。

失敗しながら格闘してるうちに、だんだんヒントが見えてきたり、上手になったり。何よりもやってみること。着付けも人生も同じですね。 
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2010年05月26日

5月26日 銀座 やまと屋さんの草履

今日の放送でもお話ししましたが、大好きな草履がもう手に入らなくなってしまいました。
ここ最近では一番ショックな出来事です。
本当に残念でならない。
それはかつて大好きだった胡萩堂が店をたたんでしまった時以来の傷心です。

問題の草履というのが、写真のコレです。

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写真の撮り方が巧くないので分かりづらいかもしれませんが、カカトの何とも美しい曲線。
私は背が高いので、特別に一段減らして低く誂えているのですが、本来は高さがある分、もっとカーブがはっきりとしています。
スタイルだけでなく、これが最高の歩きやすさと履きごこちを実現させているのです。

たいていの草履は上から見た場合、左右の形に差がありませんが、これは台にも特徴がありますね。同じ寸法の草履にくらべ、足をすっきり華奢に見せる上に、足裏に吸い付くように、一歩ずつエスコートしてくれます。
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こうした草履を作るには熟練の職人技を必要としますので、職人さんがいなくなれば当然、草履はできません。
どんな精巧な機械も作れないのです。


次は何色にしようかな…
空色…
いや、若草色もいいな…


そんなふうに楽しみにしながら、欲しい気持ちを大事に育てていたのに。かなしい。

物が手に入らないことだけが哀しいのではありません。

安さばかりが幅をきかせ、町並みも、人と人との繋がりも、歴史も、未来を育てるという願いも踏みつけられてゆくような事態が残念なのです。

安いのけっこう。いいものが安く手に入れば、それは嬉しい。私も100yenショップにも行けば、ユ☆クロにだって行きます。

けれど、それだけが価値基準ではないだろうに。

多少高いと思っても、その値段には何が含まれているのか。その「モノ」と「値段」の後ろにあるものは何か。支払った代価が、未来に何をもたらすのか。お金を使うことの責任を実感しました。

2010年05月27日

5月27日 そっぺさんの詩

そっぺさんという詩人が書かれた詩です。
ワールドシフトの仲間が紹介してくれました。
とてもすばらしい詩です。
私のところに貯めておくだけではもったいない詩です。

だから(勝手ですが)皆さんに読んでもらいたくて、ここにご紹介します。

               *************
 
 


 ぼくは牛です

 普段はしゃべることはできないんだけど
 今日は特別に人間語を話せる魔法をかけてもらったんだ

 今ね、日本の宮崎県っていうところで
 口蹄疫という病気が流行ってるよね

 ぼくら牛とか友達の豚とかヤギとかキリンとかシカとか…
 足の爪が偶数に割れてる動物の間で感染する病気なんだ

 自然界に生きる僕らの仲間が感染してもさ
 大病にはならないんだけど
 家畜として飼育されてるとさ
 なんせ人口密度?家畜数密度?が濃いからさあ
 すぐにドバーっと感染しちゃって

 症状は口とか足とかが水ぶくれになって
 食欲が落ちるから体重が減るんだよね
 そしたら人間にとっては
 肉質が悪くなるとかで価値が下がるみたいで
 そうなると育てる意味がなくなるみたい
 そして感染速度の速い病気だから
 もう、殺すしかないんだって

 一緒に住んでる仲間の1人でも感染してたら
 全員殺されるんだって


 もしも人間界でさあ
 クラスに1人でもインフルエンザに感染したら
 その学校の生徒全員殺します
 社内で1人でもインフルエンザに感染したら
 その会社の社員全員殺します
 町内で1人でも感染者が出たら
 その町の住人全員殺します
 って決まりができたらどうだい?

 ぼくらはそんな決まりの中で生きて、殺されていくんだ

 もっとも、その理由で殺されなくったって
 ゆくゆくはもっと恐ろしい目に遭うんだけどさ

 ぼくらを育ててくれてる農家さんは泣くんだよ

 ごめんな
 ちゃんと育て切らないうちに殺してしまうことになって
 ごめんな
 怖い思いをさせて
 ごめんな
 元気なおまえまで巻き添え食わせて
 ごめんな

 って、涙を流して泣くんだよ。

 その光景はきっと日本中の多くの人に
 ぼくらのことをかわいそうだと思ってもらえたと思う

 ぼくらはさ
 どの段階が人間の言う
 ちゃんと育ち切った状態なのか知らないけどさ

 やっと一人前になったかなって思った頃に
 突然トラックがやってきて
 育ててくれた人に手を振って見送られて
 知らないとこだけど恐ろしくて怖いってことは感じ取れる場所へ
 連れて行かれて
 怖くて足がすくんでると電気棒でお尻を叩かれて前へ進まされて
 額に電気ショックを当てられて気絶して
 目が覚めたら足の1本をヒモで縛られて逆さ吊りになってて
 なんだよやめてくれよってもがいてもとれなくて
 のどをズバッと切り裂かれて
 血がどくどくと流れ出して
 ぐるじい、、だずげで… と訴えてるのに
 足とか腕をどんどん切り落とされて体がバラバラになっていって
 意識はいつまでも残っていて…
 こんな一大事なのに誰も助けてくれないし
 育ててくれた人はもう知らん顔だし
 日本中の誰もが知らん顔

 みなさんにお初にお目にかかるのは
 スーパーのパックの中

 ちなみにどんなにバラバラにされても
 意識はちゃんと残ってるんだよ
 だれがどんな風にぼくらを飲み込んだのか
 見届けてるんだ
 胃袋の中に入って消化されたって
 意識は残っているんだよ

 まあそれは今はいいけれど

 ともかく
 そんな切ない最期よりも
 育ててくれた人が涙する目の前で
 血を出さずに殺されて
 運がよければ焼いてもらえ
 その手間がかけられない場合でも
 ちゃんと埋葬してもらえる
 手も足もくっついたまま埋葬されて
 手を合わせてもらえるんだ
 日本中の人からも
 かわいそうね、って思ってもらえる

 この病気で死ぬ方が
 ぼくらにとっては穏やかな気持ちで成仏できるんだ


 今回のできごとはさ
 世界中にいるぼくらの仲間で話し合って
 決めたことなんだよ

 この方法しかなかったんだ

 ぼくらの気持ちを伝える方法は
 これしかもう思いつかなかったんだ

 どんなにたくさんの人間たちに迷惑がかかろうとも
 もうぼくらにはこれしかなかったんだ

 ただ、わかってもらいたい一心だったんだ

 日頃、ぼくらがどんなに悲しい思いをしているのか
 ってことを…


 だからおねがい

 被害額がいくらだとか
 損失がどうだとか
 保障がどうだとか
 畜産業がどうなるとか
 他の業界への影響がどうだとか
 責任は誰にあるのかとか

 その心配をしながらでもいいです

 どうか問題の本質に目を向けてください

 いくら保障をしても
 畜産農家を支援しても
 地域を支援しても
 募金をしても

 問題の本質から目を逸らさないでください

 人間という生物は本当に栄養学的に
 ぼくらを日常的に食べないと生きていけないのか

 ぼくらに対するこのような残虐行為が
 人間どうしの争いに影響を及ぼしていることはないのか

 ぼくらを食べるために飼育することは
 地球の環境にとって最善なのか

 地球上では全ての人に行き渡る充分な量の穀物があるのに
 ぼくたちを養うためにそれが行き渡っていない
 ということはないのか

 ぼくらをこんな風に扱うことによって
 人間としての魂の成長は得られるのか

 …


 援助や募金をするのなら
 畜産農家さんたちが別の職業につけるように
 どうか支援してください

 屠殺業者さんが別の職業につけるように
 支援してください

 精肉業者さんが別の職業につけるように
 支援してください

 ぼくらが家畜制度から解放されるように
 環境を整えてください

 ぼくらを食物として扱わない
 新しい文明をつくる努力をしてください


 ぼくにしゃべれる魔法をかけてくれてありがとう


 ぼくらの気持ちをブログや日記、ツイッターなどで
 伝えてくれている多くのみなさん
 ありがとうございます

 

 最後まで読んでくれて
 どうもありがとうございました


 ぼくはうしです


 追伸:
 ひとつ言い忘れてたことがあったんだけど
 というか、本当は言ってたんだけど取り消してたことがあるんだ
 でも大切なことだからやっぱり言うことにしたよ

 それはね

 ぼくらは人間が大好きだってこと

 ぼくらはね
 人間が大好きなんだよ
 人間のために働くことが大好き
 重い物だって力持ちだから平気だし
 退屈な作業だって飽きずにできる

 一生懸命働いて人間の役に立って
 喜んでもらってかわいがってもらえると
 すっごく嬉しいしもっと役に立ちたいと思うんだ

 ぼくらが人間にできない仕事をやって
 人間たちがぼくらのお世話をしてくれるなら
 ぼくらは死んだあと人間たちに
 食べてもらうことも喜びのうちなんだよ
 ぼくらをかわいがってくれる大好きな飼い主さんが
 食べ物がなくてお腹を空かしているならば
 ぼくは喜んでこの身を捧げるよ

 ぼくらと人間はそういう関係だったんだと思うんだ

 大好きな人のためなら死ねる

 人間のみなさんもぼくらもその気持ちは同じだよ


 長くなっちゃったね
 読んでくれてありがとう

 また魔法をかけてもらって
 お話できたらいいな

 ありがとう

 うしより

転載元
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1496358644&owner_id=16882363

2010年06月07日

6月7日 3331アーツ千代田

昨日、3331アーツ千代田に行ってみました。「21世紀型オルタナティブ・アートスペース」として古い中学校を改装しての誕生です。
正面には小さいながらもくつろげる芝生公園があり、ドーンと開けた入り口には日比野克彦さんが手がけている朝顔プロジェクトの苗木がいっぱい、可愛らしい葉っぱをつけて並んでいます。

そしてジョンレノンのイマジンを想起するような白を基調とした内装の館内。まだグランドオープン前ということで、準備中のスペースもありますが、面白い展示、ワークショップ、手づくり市などが開かれていました。


2階にあがり、奥まで歩いてゆくと…

暗い部屋にキラキラとうごめくものが…    なに?

あぁ、金色の冠をつけた人たちがウロウロしてる。  だから、、、何?

「三十三間堂プロジェクト」千仏顔を作ろう!  というもの。1000人の顔の仏像を作るということで、参加者たちは仏像メイクをしてカメラに修まるのです。金色の冠は仏様たちの装具でした。

へー、面白いなー。  ステキ、ステキ!  と、うっとり。

すると、何故か私もやることになり、気づいたら仏像のお仲間になっていました〜。あっははは。たのしー。

近くには「羽付き」で有名な達磨鯛焼きもあるし、下町情緒たっぷりの中のアートスペース。ちょっとこれからも気になる場所です。

ちなみに「三十三間堂プロジェクト」を主宰してるのはtetaさんというアーティスト。すごく魅力的なオーラを放っている方で、彼女自身がアートでした!

tetaさんのブログ→  http://teddha.exblog.jp/


こんなんなりやしたぁー☆☆    mizutuki.jpg

2010年06月11日

6月11日 『祝の島』〜ほうりのしま

『祝の島』(ほうりのしま)という映画の試写を観ました。

山口県で原発計画が進んでるという話は耳にしていましたが、
詳しいことは何も知りませんでした。
なんども泣きました。
とてもいい映画に巡り会えたこと、なんとかしなけりゃという想い、
たくさんの感動や焦りや心配や希望など、いろんな感情が沸き上がりました。

山口県上関町祝島で暮らす人たちは、島の対岸に建設予定の原発に28年間も反対しつづけています。
その姿をドキュメントした映画ですが、単なる「原発反対!」という映画ではなく、冷静に公平に、人の暮らしを見つめていて、本当に素晴らしかった。

何が素晴らしかったか。それは原発に反対してる人たちが、原発推進派の人たちを憎んでないことです。

「海と山さえあれば生きていける。だからわしらの代で海は売れん」

…と、祝島に暮らす人たちは原発を作らないでほしいと訴えているだけで、誰かを敵にしてるのではないのです。
そして彼らが一番胸を痛めるのは、原発によって人々の絆…心が引き裂かれてしまったこと。みんなが互いを思いやって暮らしていたのに。

そして考えるべきは、何故そんな原発が必要なのか。祝島の人たちへの電力供給のために原発は必要ありません。それは都会で暮らし、便利を享受する我々の大きな責任なのではないでしょうか。

『祝の島』はどっちよりになることもなく、観るものに何を感じ、何を想うか…
そんな投げかけの詰まった作品です。

6月19日より東中野ポレポレ、広島横川シネマにてロードショー公開です。


『祝の島』のウェブサイトはコチラ→http://www.hourinoshima.com

2010年06月12日

6月12日 夏のイベント@浅草  〜お知らせ〜

あやや…蒸し暑い。きましたねー、夏っ! という感じ。

「どう思う?」
「もういいんじゃない?」
「そうよね〜。礼装じゃないし。無理して暑苦しいより…ね」
「◎◎さんは紗を着てたわよ」
「あら、そう!とりあえず下だけは麻の襦袢にしたんだけどぉ」


本来ならば、裏地のついてない「単衣」を着る時季ですが、こう暑いとやってらんない。盛夏用の薄物や麻で出かけたい。…いや、すでにその気である…が。誰かに肯定してもらわないと、独断でルールを破ることを躊躇する人も多いのでしょう。

着物好きが顔を合わせれば、決まって交わされるこんな会話も季節の風物詩と云えるかもしれませんね!

イエイ! 夏!


そんな夏を目一杯楽しめるイベントのお知らせです!

きものフリマ、和のおやつ&軽食カフェ、手作りワークショップ(和綴ノート、絵はがき、がま口、半襟)、寄席、着物映画の上映会、あなたの着物姿をパチリと撮影会…   と、「和」満載の企画でございます。

『浅草お着物さんぽ』
日時:7月10日、11日 11:30~19:00
場所:ライオンビルスタジオ
   東京都台東区雷門2−11−10
   TEL:03-6412-9797
www.another-day.co.jp

お問合せ・ご予約:ニキータプラス 
03-5784-4405 nikit@yanesen.net

ファイルをダウンロード


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2010年06月25日

6月25日 うなぎと妖怪

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6月はしばしば「梅雨寒」に見舞われる。故に、ちょっとした羽織りものや、寝床の足下には毛布が片付けられないままになっている……だのにっ!

今年は暑さへまっしぐら。梅雨寒などどこへやら。気象庁の3ヶ月予報によると、7月は全国的に気温は高めになるとか。そうとなったら先手必勝。バテる前に栄養をつけるべし!

オフィスビルが連立する日本橋も、路地をちょいと入るとにわかに空気が変わります。夕暮れの薄闇に浮かぶ「喜代川」の灯りは心地よく、店に入る前からなんだかいい気分にさせてくれるのです。

基本、せっかちな私はまどろっこしいのは御免だけれど、うなぎだけは別。この待たされて焦れ焦れしてるのも、ごちそうの内。千鳥が飛ぶ湯飲みなぞを手で玩びながら、夏のしつらえを楽しんでると…煮もの、焼きもの、巻きもの、漬けものと、次々に出てくるものに舌鼓を打ちっぱなしぃー。

白焼き、うな重はもとより、肝焼きに肝吸い…いったい何匹のうなぎを喰らったのか。純粋に「生きるため」ならず、美食を貪り頂く命。我の矛盾と罪を背負いつつ、夏のヨイを楽しみました。
あぁ、しあわせ。


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作家でもあるクリエイターのT氏とは妖怪仲間。
水木しげる先生とも親交があり、いろいろお話を聞くのはとても楽しい。
      


                   
何気なく身につけていたアクセサリー。よく見れば、ウサギが亀甲縛りされとるわ… ひっ。
さすがT氏。 
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2010年06月30日

6月30日 せっけん屋、開店のお知らせ

手作りせっけん「うずまき堂」のウェブサイトがようやくできました。
ぜひ、皆さまご覧くださいませ。

http://www.uzumakido.jp


毎日の中に、ちょっとした季節感や遊び心、そしてやすらぎをお届けできたらいいな…

そんなことを願いながら、シャカシャカ、コネコネ…作っております。

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2010年07月09日

7月8日 いよいよ今週末です。〜浅草お着物さんぽ〜

七夕はいかがでしたか?

願いがちゃんと星に届くといいですね。
いや…きっと届くはず!

七夕の夜、お濃い茶を頂きました。薄茶と違って、濃い茶はたっぷりのお茶を茶筅でお茶碗にこすりつけるようにじっくり練ります。するとフワッとお茶の良い香りが立ちのぼってくる… あぁ、できたと思う瞬間です。

お菓子はコレ!
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かわいいな~。こんな石けん作れないかな~☆
来年にむけて、新たな挑戦だすっ。お披露目、楽しみにしててください~☆

でもその前に、今年のせっけんを見に来てください。
【和】満載のイベント、浅草さんぽがいよいよ今週末開催されます。
私の手作りせっけんも出品します!待ってまーす♥


『浅草お着物さんぽ』
日時:7月10日、11日 11:30~19:00
場所:ライオンビルスタジオ
   東京都台東区雷門2−11−10
   TEL:03-6412-9797
www.another-day.co.jp

お問合せ・ご予約:ニキータプラス 
03-5784-4405 nikit@yanesen.net

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2010年07月10日

7月10日 わーい@浅草

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今日は「浅草お着物さんぽ」の初日。開場前は売り場の準備で嵐のよう。そして開場時間が近づくと、入り口前にはお客さんの列が!お陰さまでお天気にも恵まれ、終日たくさんの方々で賑わいました。
ご来場下さった皆様、ありがとうございます。
まだの方は、明日も開催しますので、ぜひ遊びにいらしてください。

1F:アンティーク、リサイクル、デッドストック、新品のきものフリマ。
   バッグ、帯留め、ヘアアクセ、お香、和風せっけんetc.の展示販売。

2F:カメラマンに撮ってもらった写真をその場でプリントアウト!写真館。
   ほおずきビールなどの限定メニュー他、おいしい&和みの「ほおずきカフェ」
   
3F:寄席(落語)、映画上映

屋上:ビアガーデン

私は売り場に張り付いていたので行かれませんでしたが、ほおずきカフェのメニューはどれも美味しくて、すごく評判でした。落語も聞きたかったなー。

せっかくの楽しいイベントなので、おめでたい方が良いだろうと、今日は鯛が踊ってる帯を締めました。
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お太鼓にはタコがいっぱい。やっぱり踊ってます。皆さんから「タイムリーね!」と声をかけられ、何だろうと不思議がっていたら、パウロ君というタコが話題になってるらしいですね。タコ帯、大人気でした。

イベントが終わって、ほおずき市へ。今年も無事にお参りすることができました。こうして元気に夏を迎えられることの有り難さが、お祭りの賑わいの中でジーンとこみ上げてきます。
観音様側の130番で、いつも通り「千成」ほおずきを購入。おにいさん、気持ちよくオマケしてくれました。ありがとう!また来年も会いたいね。

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明日も引き続き「浅草お着物さんぽ」は開催します。ワークショップ、飛び入りOKなものもあるようなのでトライしてみてください。
プログラムの詳細はこちら→画像の確認

2010年07月12日

7月12日 浅草の次は出石に注目!

ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。
「浅草お着物さんぽ」2日間ともに盛況で、とても充実した週末でした。

お陰さまで、うずまき堂のせっけんも沢山の方々に興味を持っていただき、益々せっけん作りが楽しくなりました。また新しいアイディアもモヤモヤとしてきましたので、早く新作発表したいです。
手作りせっけん「うずまき堂」のサイト、ぜひチェックしてみてくださいね!
http://www.uzumakido.jp

さぁ、そして夏のイベントが目白押しです。
すごく気になっているお祭りの一つがコレ! 出石藩・夏祭り!!

            x007.jpg       http://www.izushi.co.jp/natumaturi2010


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谷山川親水公園に約1000個の出石焼風鈴の音が鳴り響くなんてステキ。どんな音色なんでしょう〜。


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そして、行灯約1,000基と竹灯籠約1,000本に照らされた出石の町並み…ロマンチックだわ〜。

その他、街には美しい着物姿も溢れるような企画もあるとか!夏の思い出を作りたい方は、ぜひ行くっきゃないですね。
行きたいなー。う”ー。スケジュール、何とかならんのかなー。

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2010年07月13日

7月13日  ようこそ、お帰りなさい


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2010年07月16日

7月16日 KOLSKI

ややっ…! 不思議なものです。
ピアノの置いてある部屋を片付け終わり、ホッと一息ついたところに電話が鳴ったのです。

「あー、もしもし。何度かご連絡したんですけど。あー、よかった。やっと繋がりました。少し遅くなりましたけど、今年も…」

と、電話の主は年に一度、毎年ピアノの調律をお願いしているTさんでした。
電話を切って、思わず口にしました。うん、そりゃあんだけ部屋がごった返してたら、来たくても来られなかっただろう… 
片付けた途端に滞っていたものが一気に流れ出したのを実感。思い切って片付けて良かった。

とにかく忙しい→忙しいと片付ける時間も体力ない→とりあえずモノを置く場所ができる→「とりあえず部屋」は→正式な「物置部屋」になり→「倉庫」になり→「豚小屋」(ブタさん、失敬!)→気づけば「ゴミため」と化している。

さすがにコレじゃいかん!ってことで、すっかり片付けて新鮮な空気を取り込めば、、、 おぉぉっ〜 気持ちいいぃぃ〜っ!

幸せを呼ぶ片付け術とか何とか、そのようなハウツー本もあるようですが、そんなものを読むまでもなく、生活はすっきりと風通しが良いに決まっている。物理的にゴタゴタしていると、気持ちのパイプまで詰まってしまいますね。

調律師のTさん曰く「ちょうどお盆。お宅のご先祖さまたちも喜んでるんじゃないですか? 今はみなさんピアノも消耗品みたいにすぐ処分しちゃうけど、ピアノは100年でも200年でも生きて、歴史を生きてますからね。大事にしてあげてください」

そう、このピアノは3代に渡って鈴木家を見守ってきた歴史の証人。戦争体験者でもあるのです。
過去に学び、未来を創る。我々がすべきことは沢山あります。

おじいちゃま、おばあちゃま、みんな… 今夜は送り火を焚いて見送らなくちゃならないけど。いつでも見ていてください。

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2010年07月22日

7月22日 この夏、はじめての蝉の声

あぢー。

昨日、スタジオのモニターには銀座に出現したアイスバーなるものが映し出されていました。氷で出来たお店。床も天井も壁もカウンターもグラスも椅子も。すべて氷。お客さんたちは南極探検隊みたいな格好でお酒を飲むのです。この猛暑で流行ってるとか。

そのすぐとなりのモニターには別のチャンネルが映り「南半球に大寒波」というニュース。大雪と寒さで死者も出てるとか。


くるってる。何かが確実にオカシイ。


今朝、今年はじめて蝉の声を聞きました。すごくホッとしました。
私は何だかうれしい気分になって梅ジュースで乾杯。一ヶ月前に漬けた梅が美味しい滋養を与えてくれます。

こんな幸せに感謝。
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2010年07月26日

7月25日 週末@高知

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龍馬空港から会場へ直行。控え室の窓から高知城を望み、高知上陸を実感。何年ぶりだろう〜。

今回は某イベントのための出張です。龍馬ブームに湧く街は、ちょうど地元のお祭りと重なり、浴衣姿の人も多く、何やら華やいでいました。うーん、私も仕事じゃなかったらなー。
リハの合間に抜け出して、ひろめ市場をブラブラ… ひひひ。

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おぉ〜、あっちもこっちも龍馬がおるがじゃ〜。
何故か龍馬の肩にはバービーさん。よく見ると、顔こわい。

酒飲み天国! 飲めなくても、思わず「うまそうじゃ」と云ってしまう訴求力。
土佐っ子たちのお酒好きは近藤正臣…じゃなくて〜… 山内容堂のお酒好きを脈々と受け継いでるとか。
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いちいち美味しそう〜♥
ちなみに、初めてウツボを食べました。
江戸の穴子、京都の鱧、土佐のウツボ=おいしい御三家でしょ。


英一。 英二。 この50円の違いは何?!
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おっとっと。これじゃまるで遊山レポぜよ。
ちゃんと仕事もしたがじゃ。

わーい。めっちゃ楽しい週末でございました〜♥
共演者の【豆しば】とパチリ! (厳密には【枝豆しば】です)
                
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2010年08月14日

8月13日 初・ワークショップ

石けん作り、初めてのワークショップ開催です!

ずっとやってみたいなと思いつつ、何をどうしたら良いやら、なかなか重たい腰が持ち上がりませんでした。それを一気に実現に運んでくださったのが【おひさまスタイル】というWebサイトスタッフのマキさんです。(私も書いてまーす http://ohisamastyle.jp/blog/uzu/


参加者は石けん作りのビギナーばかりということで、まずは一番簡単に出来て、かつ楽しいものは何だろう、とメニューを考えるところから!メニューが決めれば、参加人数分の材料や道具の調達です。ふー。重い、重い。

忘れ物はないか…何度も確認して。そして皆さんに渡すプリント(超・簡単ですが)を用意。仕上げは部屋の片付け(実はこれが一番大変でした〜笑)。

今回集まってくださったのは、皆さん【おひさまスタイル】のブロガーです。気持ちの良い方ばかりで、まるで以前から一緒に石けんを作ってる仲間みたいに、すぐに打ち解けました。おしゃべりしながら手を動かし、あっという間に過ぎた時間。

出来上がったのはブルーマーブルのラベンダー石けんだけでなく、心地のよい【和】でした。和は【話】をもりあげ、さっきまで知らなかった人たちを【輪】でつなぐ。Wehey hey。楽しかったです☆

マキさん、ステキな機会を作ってくださってありがとうございます。
出会いはかけがえのない宝物。
大事にしてゆきたいです!

みなさん、ありがとうございました。この日の模様は【おひさまスタイル】のサイトでも紹介される予定です。http://ohisamastyle.jp/


                                                                                                                    


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いつの間にかカメラマンの大垣氏も手を動かしてくれました。
ここが一番大変なところ。ひたすら混ぜてくださいねー。頑張れば二の腕のプルプルも取れて、一石二鳥よん♪

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石けん作りって、それぞれのキャラが出るんですよね。大雑把な人、オリジナリティ満載の人、慎重な人、、
さすがカメラマン。大垣氏は全てにおいて的確、間違いがありません。普段からお料理もなさるようで、ボウルを持つ手もなかなかのもの!

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石けん作り、およそ2時間弱。その後のおしゃべり3時間以上!あっはっは。
牛乳パックに流し込んだ石けんは、それぞれお持ち帰り。24時間後には型出しですが、今ごろは切り分けられてるかな? どんなふうに仕上がっただろう。
一ヶ月後、じっくり熟成した石けんを使ったとき、皆さん喜んでくれるといいな。


8月14日 洗足池の【あかつき】にて販売スタート

ご縁というのは本当に有り難いものですね。人と人が繋がり、またそこに何かが生まれる。。。


大田区洗足池の和菓子屋さん【あかつき】にて、来週からうずまき堂のせっけんを一部お取り扱い頂くことになりました。オンラインショップだけでなく、実物を見たいという方、お近くの方はぜひお立寄くださいね。


和菓子司・あかつき(営業時間10時〜19時/火曜定休)
〒145ー0064
東京都大田区上池台2ー31ー13
電話:03ー6906ー8204  東急池上線・洗足池駅より徒歩1分

昨今、ペロペロ、ヌメヌメした羊羹が多い中、あかつきさんの煉り羊羹は切り口にカリカリしたお砂糖が固まる昔ながらの美味だそうです。次回は絶対に売ってもらおう!

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ちなみに今ハマってるのは麦焦がし。しっか